あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

第013話 綺麗な花には×第0138話 《バーススカ集合国》編 脅し*まじない偏依存case11/《アーケディア》 偏 dress:8 酒場

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第013話 綺麗な花には
「ボロい家だな」
「カイム!」
「はは、その通りさ。若いもんは、みんなこの村を嫌って出て行く。ここにいるのはもう何処にも行けないもん達だけさ」
通された家は隙間風や立て付けも悪い古い木の板を立てつけた家、中には簡素なテーブルとイスと藁の寝床、薪をくべたコンロで煎った茶葉に水魔法で出した水を入れて煮だした茶を欠けた木の杯に入れた物を出してくれそれを飲む。
「うまいじゃん」
「おいしい」
「うん、うまいな」
「この辺の茶はこうやって淹れる、美味いのさ。植物や草も育ちが良い…野菜や食える物が育たんが…あの花がそうさせている…」
「呪いと言ってましたね」
「そうさ、呪いさ…」
「呪いねぇ」
「蒐集家さんに視て貰うか」
「俺の鑑定も毒の花としか出ないしなあ」
酷く疲れた表情の長の顔、カイムが茶を啜り興味なさげに足を組む、ヤハネも首を傾げていた。
崇幸が花を採取して後で蒐集家の元へ持って行こうと決め、店の話をする。
「ここに店を置きたいんですね、他の国から転移で来れるように中継器と言う物も…良ければ新しい家等も用意します。売るのも無人販売、ゴーレム等に任せますし置かせて貰えればそれで…働き手がいるのなら雇いたいとも思っています」
「…こんな何もない村にそんな物を?こちらはかわまん、何もない村だ。空いている場所は好きに使ってくれ」
「ありがとうございます、これをどうぞ。食料と栄養ドリンクという物で飲めば活力が湧きます」
「それはありがたい、だがワシだけ貰っても…」
「村の人々に配りますから」
「……すまんの」
長が手を震わせ崇幸が出した物をありがたく受け取る、花を採取しつつ他の村人に食料を配る事にした。

第0138話 《バーススカ集合国》編 脅し
「これで良いか?」
「ええ」
「血が青いのか…」
ヴァルキアが躊躇いもなく腕をナイフで切れば青い血が滴り落ちる、大河と千歳が目を見開き蒐集家は嗤って頷く、滴る青い血を試験管に収めある程度溜まった所で回復札を用いて傷を癒す。
「これを使いましょう」
蒐集家がガイッセの口に指を這わせ口を開き試験管の青い血を含ませていく、ガイッセの痩せた身体がびくりと動き千歳の懐の中にいた数外個体魔王を蔦を使い取り出した。
「さっさと彼の血液を石になる血から血になる石へ変えて下さい」
『……』
「出来るかな?大丈夫かな?」
「体内に青い血が周り流れを作ります、このままでは死にますよ?」
震える数外個体魔王を心配する千歳、震えながら黒く小さな手をガイッセの方に向け指を振る。
「あ…がぁ…」
「抑えて下さい、血を作り変えている為の拒絶反応です。ほとんど死んでいた彼を生かそうとする為に体内の血が熱く暴走しています」
「ガイッセ」
サニドツノスが暴れるガイッセの肩を抑え付け、藻掻く両足をヴァルキアが魔法で拘束している。
「ありがとう、助けてくれて。さ、中にいると良い」
千歳が蒐集家から数外個体魔王を受け取り優しく撫でて懐に戻す、尚も激しく暴れるガイッセが落ち着くまで大河達は見守った…。

まじない偏依存case11
「面白い!実に愉快!宣伝のための曲と歌!ぜひ任せて欲しい」
舵からの連絡を受けやってきたメディエスカ、人目を惹く為の歌と曲を依頼され嬉しそうにしている。
「明るくテンポの良い曲をお願い」
「もちろん!1つ残らず回収出来るような人が集まる歌を作ろう」
メディエスカは力強く頷き孤児院の食堂で曲作りを行う、子ども達も興味深々に覗いていた。

「馬ですね、それならばうちの商会の馬を使うと良いですよ」
「いいの?コーカスさん」
「もちろん構いません、良ければ使い終わったあとの馬車を1台買い取らせて頂けると嬉しいですね」
「うん、分かった!舵さんに言っておくよ」
馬を買う為にコーカスのいる《ラグライック商会》の支店、崇幸から貰った黒を基調とした長方形の2階建ての店を訪れればコーカスが笑顔で迎えてくれ、馬を用立ててくれると言う。
「馬は後で孤児院に届けますね。そうだ、よければここで売る商品の試飲をどうぞ。ここはお茶の専門店にするつもりなんですよ」
「そうなんだ、コーカスさんはお茶も扱っているんだね」
「ええ、大抵の物は扱っています。大衆向けの物から裕福層に向けた茶葉も試飲が出来ますよ。綴殿から助言を貰って試飲が出来るようにしたんです。せっかくですからここの支配人のカンビさんに淹れて貰いましょう」
「え、は、はい」
コーカスに振られて慌ててカンビが頷きカウンターの奥で準備を始める、1階は様々な茶葉がガラス瓶に入れられタグが棚に貼られている、興味深く晴海が眺めコーカスが笑みを浮かべて説明をしてくれる。
「これは海を越えて来た物です、これがこの店で最も高価な茶葉ですね。苦味と深みがあり眠気覚ましや冷えに効きます。女性向けにはこちらの様々な果実の皮を乾燥させた物を茶葉と煎って果物の香りが複雑に交わっています、男性にはこちらの滋養に良い木の皮を乾燥させと茶葉と煎った物、子どもにはこの乾燥させた花のお茶ですね、果実水のように飲みやすい物です」
「たくさん種類があるんだね」
「ええ、《アタラクシア》は広いですから」
「お、お待たせしました…」
コーカスが説明をしてくれ晴海は香りを楽しませて貰う、そうしていればかちゃかちゃとカウンター越しにカンビが用意した小さめのグラスに試飲の茶を淹れた物を出してくれる。
「今、コーカス支配人が商会した茶葉3種類を用意しました。滋養のある茶は苦いのでそれから飲んでみて下さい」
「うん、いただき……うわ」
「ふふ、苦いでしょう。私はこの苦味が好きです、カンビさんは淹れるのが上手ですよ」
「あ、ありがとうございます…」
晴海は苦いと正直に言い、コーカスは笑って茶を飲みカンビを誉める、カンビはなんとも言えない曖昧な表情を浮かべ、暫し茶の時間を楽しんだ。

《アーケディア》 偏 dress:8 酒場にて
「あ、あま!濃いな!」
「これは割った方がいいよー」
「あんたら、酒が弱いのか?これはみんなこのまま飲むぞ」
「……身体の造りが違うな、ミルクで割る」
「店主金は払う、自前の物で割っても良いか?」
「ああ、好きにしな。金はとらんよ」
大柄なトラのような身体の店主が呆れつつ頷く、確かに値段は手ごろな酒場で客も賑やかだが節度を持って飲み食いしている中、最初に頼んだ蜂蜜酒は濃く度数が非常に高い代物だった。
フォンとフェシェスタは1口で水を飲み、イシュターは平然と飲むが割った方が良いと判断しマユラが店主に許可を求めた。
「この干し肉も固い……」
「でも美味い」
「酒に合うけど、顎が疲れる」
シュリがだされたつまみの干し肉、ジャーキーを食べれば固さに辟易し、ジラはさっそくミルクで割って飲みながらずっと口の中で噛む。
佳月は割らずにそのまま飲みながら顎を使う、店主に他の料理の注文もしつつそれぞれ酒を楽しむ、周囲は大きな身体の獣人達、テーブルの上の料理を眺めつつ気になった物を注文していった。
「お待たせしましたー本日の煮込みとキノコソテーに香草焼きです、キノコソテーは辛いので酒と一緒に味わって下さい」
「うわ、あか!」
「すごい辛そうな匂いだぞ」
「どれ……から!酒!酒くれ」
「はーい」
可愛らしいうさぎのよう獣人の給仕が皿を運んでくる、その中で目を引いたのが赤いキノコのソテー刺激的な香りにフォンとフェシェスタ4が顔を背けジラがフォークで摘まめば下を出し酒を一気に煽って酒を追加で頼みながら異界の酒場を楽しんだ…。

あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×Cry&Trigger~弱虫な僕と強い君~
Cry×Trigger5 エネミーメア
「今夜もやって来た…」
「何もしなくても夜は来る」
肩を落とす全の隣に立つ夜の中でも輝くような美貌の相棒セロが、いい加減受け入れろと言われつつ《ゲート》の前に立つ。
ゲートから出て来る敵、丸い球体に角を生やし白黒の渦を巻く者達目も口もない彼等は人の心を喰らう、感情を糧にする生物。
「ごめんね、おやすみ」
全は収納空間からハンマーを出してエネミーメアを叩いていく、敵だし良くない物だと分かってはいるが一方的に潰していくのは後味が悪い。
セロは淡々と隣で銃のトリガーを弾き彼らを消し去っていく、全はナイフは無理だし銃も当たらない上に剣も弓もダメだった。
当たり前だ日本でそんな事した事もない、ゲームもやらないので武器の使い方もまともに知らない中、ハンマーなら当てればなんとかなるという理由で選び今に至る。
「今夜のノルマは50匹だ」
「うっ…」
セロの声に全が肩を落とす、ああ、早くこの生活から脱出したい…いや契約があるから無理だ…と頭を切り替え目の前の作業に専念する事にした…。
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