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深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

第8幕 イリス偏第6話 暴走再び × Stage.8-5 タナトスとメンルェト*まじない偏依存case27/《アーケディア》 偏 dress

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第8幕 イリス偏第6話 暴走再び
穿て…目の前の存在を排除しろ、グローリーの脳内がその指令に支配され柱に括られた身動き1つ出来ないイリスに向かって剣を振り翳す、其処には一切の躊躇いもない、排除しろはいじょしろハイジョしろとグローリーの脳に執拗に語り掛けて来る声、それに身を任せた剣は結果弾かれ地面に叩きつけられるが痛みは無い、再び立ち上がり今度は雷撃火炎疾風魔法を同時に発動させ柱に打ち込む。
「グリ!何をやっている!よせ!」
「グリ君!傷だらけだ!止めてくれ!」
「あれが魔神皇か…弱い、あれではイリスに傷1つ付けられる事は叶わん」
微かに聞こえる声、ごぽりと口から溢れる血、痛みはないどこも痛くない、魔法は全てイリスの眼前で消失してしまう、大河も崇幸も悲鳴のような叫び声を上げヴァルキアはグローリーの有様にあれでは無理だとまずはグレスナーとリュバシーを扉の外へと放った。
「がは…魔神皇…よせ…かてない」
「イリス…かつてよりも強くなって…うぅ」
「……蒐集家、来い。これを収拾出来るのは貴様位な物だ」
グレスナーとリュバシーは苦し気に扉の外で呻き、ヴァルキアは通信手段が絶たれたこの場所で蒐集家を呼ぶ。
「……『××マホウハツドウ』…』
グローリーが何かの魔法を発動させれば、周囲に黒い禍々しい球体が幾つも生まれ全てがイリスに向かうが手前で全てパアンと激しい音を立て破裂してしまう、ヒヨコも生まれない普段のグローリーからは考えられない程の禍々しい魔法だったがそれも無効とされ、グローリーは躊躇いもなく大切な人、キリングの瞳を抉る為指を眼前まで上げるがそこで指が止まり震えている、金色のキリングとの繋がり、グローリーは首を傾げ瞳を抉るのは諦め、ゆっくりと口を開く。
「『ハカイマホウハツドウ』」
『やめろ!』
その魔法にその場にいたグローリー以外が同時に声を上げる、グローリーの足元から黒い霧が出現した…。

Stage.8-5 タナトスとメンルェト
タナトスの執務室、タナトスやワンズやテスカ達もまた自分の机で仕事をしていたがタナトスのパソコンに入力していた指が止まる。
「皆さん、今日はもう終わりにします。お疲れ様です」
「…はい、失礼します」
「ではお先に」
こういう時のタナトスには何か用が出来たのだと、ワンズ達は何も言わず速やかに帰り支度を整え帰っていく。
少ししドアがノックされどうぞと返せばメンルェトが訪れ、ソファに座るよう促し身体に絵が描かれたゴーレムが茶を運んでくる。
「《クナアンジ二ツ国》の件ですか?」
「はい、何か知っていますか?私は国の事情に疎いので」
「特に何も情報は入っていませんね、要の橋が壊れたという報告が来た程度です。あの国は中立国、聖者がいる国ですから落とされる事もありません」
「そうですか、同盟国の《ウワムス国》に救援要請が入り明日朝からオジガト殿達が向かいます。ただの救援要請ではないとオジガト殿が考えているので貴方の意見も聞いてみようと思いました」
「崇幸に依頼し橋と船を用意して貰えばすぐに戻ってくるでしょう、問題をさっさと解決させれば違和感もすぐに出て来る」
「そうですね、依頼します」
運ばれて来た茶を飲み何か引っかかっているメンルェト、タナトスも確かに何かが引っ掛かるが救援要請事態は変わった事ではないと考えた所で風早から連絡が入る。
『失礼しますタナトス様、メンルェト様。現在《カテラント帝国》で幽閉中のイリスという人物を《療養街》に移送する事が決まり、崇幸様達が移送の為帝国の地下に向かったまま状況が確認出来ません、いますぐ帝国へ向かって下さい』
「愚かな事を、結界が破れ打つ手がないのであれば最善手は蒐集家の毒で殺す事です。どうせ慈悲やら情けやらであの化け物を生かそうとしてのでしょう。蒐集家に向かう様に伝えて下さい」
「イリス?誰です?」
「《カテラント帝国》の元剣聖、勇者で英雄で快楽殺人者ですね。今は罪人として幽閉中され封印が施されていましたが幽閉にでも飽きたんでしょう、さっさと殺せばいい」
「貴方がそう感情を出すのは珍しいですね、嫌悪?が伝わります」
風早の懇願を一蹴し茶を飲む、メンルェトがどんな人物なのか尋ねればタナトスは嫌悪感を抱きながら吐き捨てた。
「あれもまたこの世界の生物と何かの混ざり物です、この世界の理から外れた化け物。ヴァロニカは自分の身体を使って飼い慣らしていましたがヴァルキアは飼い慣らせなかったと教えて貰いました、実際は会った事はありません。風早、蒐集家は?」
『依頼をしましたが……』
「ならば行くでしょう、大河がいるのであれば」
『……行っては貰えませんか?』
「珍しく感情を乗せてきますね、我々が行っても勝つ見込みは低いですよ」
「それほどですか?魔王でも勝てないと?」
「貴方はどんな物で殺したり破壊するのは好きですか?」
「…いえ」
「その差ですね、そういった事を好む蒐集家に任せておけばいい。風早、移送の際は手を貸しますよ」
『……承知しました…』
風早の懇願を拒否しタナトスは茶を飲み干す、メンルェトはあの人格が破綻したフゥの元で育てられたが彼は意味なく物の命を奪ったりはしない、理由があって意味がある事をしていた。
奪う事殺す事壊す事…これらの行為を意味も理由もなく出来はしない、理性があり思考があり心がある、メンルェトは船と柱の依頼をと崇幸にラインし、移送の際は自分も手を貸すと伝えて《ウワムス国》へ戻った…。

まじない偏依存case27
「な、なに?この黒い子達」
「食えるのか?」
《アタラクシア号》の広間に毛玉を運んで戻った舵達を晴海や戻って来たチグリス達も見て驚く、ハインとワグナーからはまだ街を調べると連絡が入りメディエスカは毛玉を1匹掴み首を傾げた。
「ストフス、シヴァ。この毛玉達は…」
「異界生物だ」
「こいつらの骨かもしれないな、《選択の意思》の正体は。これだけの数だもっといるだろうし繁殖もするだろう」
「子どもや老人や複数の人が売っていたっていうから、この子達を捕まえてる人達がいるのかな?可哀そうだから早く見つけないと…君達がいた所の場所教えてくれないかな?」
『舵ちゃん、神々に今この子達の事聞いてみてるけどーこの子達言葉がないから会話が出来ないみたいよ』
「そうなんだ」
「おなかすいてないかな、なんだか汚れてる?洗ってあげようかな」
晴海が目玉毛玉をじっくりと眺めていると汚れていたり元気がない者達がいるので、晴海が収納から果物や野菜を出しミルクや蒸した芋も置くとわらわらとそれに集まり口もないのに食べ物が消えていく。
「まだあるよ、食べたら洗ってあげるよ」
毛玉達はどうやら食べ物をくれた晴海に恩を感じ晴海の周囲に纏わりつく、コーカス達にも連絡し一旦今日の捜索を切り上げて明日朝からまた動き出す旨と謎の大量の毛玉を連れて戻った事を伝えて全員で風呂に入って休む事にした…。

《アーケディア》 偏 dress:24 夕食と酒  
「夕食も大変美味でした、特にこのデザートのあいすというもの。感動しましたわ」
「城の厨房も新しくしてくれると…低予算で…感謝の言葉しか出てきません」
女王と夫の夕食が終わり大変美味しかったと感想と共に、許可が降りた厨房の新造に女王の夫がとても感謝していた。
「厨房も元からあるもんだし、料理もうまかったらよかったわ。酒もどうぞージュースはこっち」
「綺麗な色、果物が入っているんですね」
懐記が美味かったならいんじゃないと、女王には果物が入った良く冷えたカウンジュース、夫にはカウン酒の果物を入れた物、どちらも毒見係の毒見済みで2名ともとても喜び乾杯をしてから飲む。
「美味しいです」
「このジュースも酒も、アイスとかも祭りで売るから。じゃ、後はごゆっくり」
果物の盛り合わせを置いて懐記が女王達の部屋を出て厨房に向かえば、料理人と佳月やイフターク達がもういい時間なのに何故か餅を丸めていた。
「祭りに餅を出すから手伝って貰った」
「いいんじゃない、売れるっしょ」
「懐記君焼き立てをどうぞ、外神君と食べたら」
「ん、貰っとく」
佳月が焼いたばかりの餅に醤油を塗った物を渡し礼を言ってそれを収納にしまい、懐記は明日の朝の準備に飯を炊く事にすれば料理人たちが興味深々なので炊き方を教える。
「明日が楽しみです」
「それも良いけど、明日は城へ戻らない感じ?」
「いいのかな?」
「はい、陛下たちもこちらにいらっしゃいますし。城には部下がいますから」
「こちらで料理を学び、もっと陛下たちに喜んで頂きたいので」
料理人達は張り切って餅を丸め、懐記の手元を見て様々な料理の知識を吸収しようとしている、その熱量に佳月や懐記は笑いイフタークは熱心に餅を丸め忙しないようで穏やかな夜を過ごした…。


あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×Angel Syndrome~パンドラプロジェクト~
Syndrome×11 ランダム再生
「キャー」
「ご主人さま!」
「ここでは私が誰よりも尊く私が偉いのよ」
店で悲鳴が上がり、貴族が振り下ろした拳は宙で止まり女王が煙管を先で貴族の腹を刺しその巨体が倒れ込む…。
とまあ、このイベントの際はいつもこうなるが数日絶てばまた1日目が来るしどうでも良いと偲狗は杯を洗い酒を注ぐ、確かにこの店の掟は女王に害をなせば死んでも文句はいえないとある、だからいくら貴族で酒に酔っていようがここで彼女を罪に問う事は出来ない。
バタバタと怒号と悲鳴と皿が割れる音がするが、偲狗は気にせず言われて仕事を片付け自室へ戻っていった…。




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