あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜

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第016部 魔なる神たる人の子よ*尊き血と古き血/自己犠牲の先の解

《クナアンジ二ツ国》偏 no.38 次の階層/《アーケディア》 偏 dress:96 懐記からの提案  

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《アーケディア》偏 no.38 次の階層
「次の階層…うわ!綺麗だなー」
「本当だ、これは全て鉱物か?」
「毒ですよ、猛毒が輝いているように見えるだけですね」
「これ…すべて…が…毒」
昇り切った先、暗く煌めく鍾乳洞の様な空間が広がり窓から外を見ていたアコミアとキッフは喜び、蒐集家が嗤ってここの全てが儘す事無く毒に汚染された階層だと伝え、自分暮らしていた城が此処まで変わってしまうのかと青白い顔をしてテオハリドは口元を押さえた。
「水の音がするな地面には水が張ってあるのか、魔物の気配は?」
『しないぞ!毒だけの階層だぞー石寄越せ!』
「ならば出ないでこのまま進むか」
果物を食べながらヴァルキアとヴリトゥユが興味が無さそうに言い、タナトスがシャムに鉱石を放る、
ヤドは剥いた果物を眼達に食べさせ、メンルェトとオジガトは優雅に茶を飲み外は猛毒階層だというのにのんびりとした空間が広がってた。
「採取にしに出ますから、進んでいて下さい」
「物好きだな」
そう言って蒐集家がバスのドアから飛び出しキッフが呆れて肩を竦める、この階層も長そうだし気長に過ごす事にした。

「興味深いですね、毒を生成するダンジョンですか。悪くはない」
降り立った蒐集家、地面を張る猛毒の水に嗤う…チリン…空気すら簡単に人を殺せる毒が含まれてはいるが蒐集家には居心地がいい物だった。
毒の水操り収納に入れ、服の上着の蔦が伸び壁を削っては収納空間に入れていく。
「猛毒とはいえどもそこまでではない、《魔王録》原本がダンジョンを産み出せば神も負傷する毒のダンジョンになるかもしれませんね。彼らは気づいてないが、ダンジョンに存在する物が敵である魔物なんですよ。あの眼共もこの毒もボスクラスなんですがね。私には玩具以下ですが」
嗤って粗方動かず採取を完了させる、中々危険なダンジョンだが…まあ、大した事はないと蒐集家は転移で戻った。

「興味深い物でしたね」
「おかえり、長かったんじゃないのか?」
「ええ、それなりに」
「いまちょうどおやつ食べてたけど食べる?木の実を煎って蜂蜜掛けたやつと砂糖を掛けたものだよ」
「シャワーを浴びたら貰いましょう」
戻った蒐集家をアコミアとキッフが出迎える、ヤドとオジガトは昼寝をしシャムとヴァルキアとヴリトゥユは奪う様に煎った木の実を食べていた。
蒐集家は嗤い2階へ向かう手前でタナトスに呼び止められる、タナトスはタブレットから目を離さない。
「すぐ抜けられそうですか?」
「さあ、彼らに頼んでみて下さい」
「……酒か…」
蒐集家の返答にもうこうなったら酒で言う事を聞かせるかと思案し、メンルェトが酒を収納から出したが暴食皇帝達がそれを狙っていた…。

《アーケディア》 偏 dress:96 懐記からの提案
「追加するならパン食い競争も追加して」
『いいよ、何パン?』
『勝手な事ばかり…』
「あら、いいじゃなくて?パン食い競争は楽しいですわよ、やっぱりあんぱんですわ」
「なら、粒あんとこしあんを用意します。セッティングはカルテッドさんお願いします」
『はーい』
懐記が厨房からいい考えが浮かんだとパン食い競争を水泳手前に用意したいと言うのでガイド以外は乗り気だった。
「飲み物も用意しとくわ、ミルクとお茶で」
「あんぱんには付き物ですわね、私も食べたくなりましたわ。粒あんを」
「どうぞ」
「ありがとうございます、外神さん」
崇幸のスキルを借りあんぱんを用意し1つを結羅に渡す、懐記がミルクとお茶を準備しアンスローポモフィク姿のカルテッドが受け取った。
「もちゃっち達はテーブルに置いといてあげて」
『はーい』
もちゃ達はパン食い競争には不向きだろうと懐記が言い、カルテッドが早速準備に取り掛かった。

「パン食い競争ね、面白い事考える。昔は好きで1日2個とか食べてた…こしあんがぎっしりつまっていた…近所の古いパン屋…店主が高齢で…もうないだろうけど」
プールサイドのゴールの先でテーブルを置き椅子に座って酒を飲みながらつまみの懐記がくれた燻製肉とチーズを食べながら思い出すのは遠い過去。
佳月はグラスを揺らし酒を煽って追加を注ぐ、薬草酒は苦味があるがのど越しが良く思い出に蓋をして酒を味わった…。



あなたは異世界に行ったら何をしますAnotherSid×EX~怪異異端蒐集忌憚~
5醜 噂
「……」
穀雨が目を開ければ万桜は静かに寝ている、そっと万桜の布団をめくれば今朝は濡れていないが、油断はせずに1度万桜を担いで厠へと向かった。
時間は朝、荷造りをして客達が下では慌ただしく出て行く、それを横目に裏から外へ出て小屋に掘られた穴で万桜に用を足させる、まだ起きていないので身体を支えてやり井戸の桶に張った水で手を洗わせ布で拭かせる、昨日の干した布団は乾いているので後で取り込もうとまた万桜を担いで2階へ戻る為に裏から入れば丁度店主と鉢合わせた。
「おはようさん、今日は飯が残ってたから握っておいた。万桜ちゃんと食ってくんな」
「ああ、助かる」
「なんだか客が先を急ぐからどうしたのかと尋ねたら、次の町の手前の道で大虫(おおむし)が出たってんでね迂回するって」
「大虫か…この時期に…」
「不吉だねぇ、なんか最近耳にした話しなんだがねどこかのお偉いさんの子供が腕試しでどうやら大虫の住処に悪さをしたらしくてね、それで時期外れに出たらしい」
葉に包んだ握り飯を貰い立ち話をする、所謂出所は怪しくはない噂だ、よくある話しだが迷惑この上ない。
「面倒な事をする」
「まったくさね、おっと。掃除と準備があるから」
「ああ」
店主は慌ただしく入り口へトタトタと走る、大虫は駆除すれば褒賞があるが…少し考え穀雨は2階へ上がった…。

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