あなたは異世界に行ったら何をします?~外神諫埜サイドストーリーズ(仮)~

深楽朱夜

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23 働いたので…

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色々買い足して…食事もしたし家でのんびりと過ごし、細かい作業はまた明日にしよう。
お茶を濃い目のお茶に蜂蜜を垂らし、干した果物と干し肉と木の実を置いてストフスから勧められた本を出して読み始める。
部屋を広くして書庫を造ろうか…それとも本に囲まれて……いや、本は劣化する…なら収納空間に入れておこう、何かいい方法を探してもいいかもしれない。
「………」
タイトルは『旅』著者は読めない文字だ、中を開いていく状態は良い……。
「…………《アタラクシア》?」
始めに書かれているページもやはり読めない文字が混じるが何とか読んでいく、その中に気になる単語が出て来た《アタラクシア》と、なんとなく引っ掛かるが《アタラクシア》が何を示してしいるのかは分からない。
「………この著者すごい……」
まだ本の数ページしか読んでいないが、深みがある憧憬も頭に浮かんでくる、最初は旅をするに辺り目的を決めるか決めないかで大きく変わるという物だ、前者ならば有限後者ならば無限だと、後者だと何処までも自由で選択肢が無数だとそう教えてくれた。
「………ああ……そうか……僕は独りで自由で全て自分で完結している…」
目的を持ってしまえばそこに向かっての選択、目的達成までの時間、誰かに頼らなければならない場合もある。
「何もない…」
自分には何もない、だからこそ良いのだ。
読み耽る…この本は色々教えてくれる、この世界の事を、読めない部分も多いが気が付けばもう夜だ。
「……休もう…」
風呂に入り…明日は出ない…読書と木を作る作業をて入れ物は明後日売りに行こう、作り過ぎた…。

「ん……」
朝…いつもより遅い時間に起きる、昨日は思いの外疲れたのかもしれない。
収納の中からスープと肉とキノコのソテーを取り出し食べる、冷たいレモン果汁の水を冷蔵庫から出して口をさっぱりさせた。
立ち上がり作った物干し台に布団を干す、太陽は無いがこんな物で良いだろう。
木を魔法で何本も出して果物や野菜やサホンや薬草、蜂蜜を吸収させていき元の景色に戻る。
普通の木も植えてテントの中に小さな森が出来あがる、川とかあれば魚も………出来るかもしれないが今は良いか今度やってみようか…。
次は干し肉の準備を始める調味料の液を造りスライスした肉を浸していく、肉も自分で獲って来ようか…。
果物や干し芋も皮を剥いて切って干していく、読書をする時に丁度良い。
ワインビネガーも実から搾りピクルス液を作ったり、酢漬けにしたりと地味な作業にのめり込んでいた。
「………」
蜂蜜漬けも作り、酵母もまた仕込み…元種も作り…パンも焼く…正直…食に興味は無いが、この世界の食事は薄いか塩辛いか甘辛い位しかない、料理など基礎しか出来ないし好きでもないがまだ自分で作った方がましだ、混ざり物などもある一々鑑定もしたいと思わない結果自炊…という形になった。

「今日はここまで…」
色々食料を作り、もうすっかり夜だ昼も食べていないので、焼いた肉とよく冷えた蜂蜜レモンもどきに魚のスープと果物を食べる、肉は美味しい…怪鳥は美味しい…。
果物の皮のフルーツ風呂、まだ余っている皮は水に浸けて果実水にしておく。
熱めの風呂に長く浸かり、髪と身体を洗い身体を流して風魔法で身体を乾かし服を着る。
冷えたお茶を飲みながら、『旅』の本を開く1ページが重い…密度が濃い…時間が掛かる。
序盤で気になったのは《ダウン》という国の黒い水…甘味のある黒い水、依存性が高く高い金額で取引されており《ダウン》の財産となっている。
「……甘くて黒い…依存」
自然にそんな物が発生している…その《ダウン》の話しを読んでいればもういい時間になってしまった。
「濃い…」
明日は他の本を読もう、読み耽ってしまうと平気で数日経ってしまいそうだ。
ベッドに潜り込み目を閉じる、直ぐに眠れるのいい…。

朝、起きて顔を洗い干した果物や肉を瓶に詰めていく、追加で果物を干して飴も作ろうかと型を造る。
朝食はパンケーキとリンゴもどきのジャム、具沢山スープとキノコソテーに昨日用意した果実水。
「………」
入れ物は売りに行くが…街を出よう、薬草ダンジョンのある街に行こうと思い立つ。
食事を終わらせ果物や花を型に入れて、砂糖と水を煮詰めていった。
型に流し込み固めている間に身支度を整え、固まった飴を瓶に入れてテントの外に出てテントを片付ける、冒険者はいなく静かだ、表に回りギルドに入り窓口で出る事を伝え札を返せば、何も言われる事も無かったので街を出て、《トーメン》へと転移した。

行列に並び入口から入ればまだ祭りも続いているようで賑やかだ、古市場へ向かいまた本があるか見に行けば店も様変わりし本も売っているので幾つか買ってみる、ジャンルは気にしない。
「画集?」
「お、お兄さんそういうの興味ある?身代潰した貴族の質流れの物さ、私はそっちの店で質屋をやっていてね。長い事置いていて売れない物をここに置いとるのさ」
「………」
質流れ…あまり良い品ではないだろうが、単色の色で塗られた風景画を紐で纏めた画集よりもスケッチブックの様なものだが…綺麗なのでそれと、本を全て買う。
「全部で10万ログだよ、ありがとうね~うちの店にも寄っておくれ書物はまだあるから」
「………どうも」
胡散臭い……行かない方がいいと本能が告げる、早々に石鹸屋へと向かい、売って街を出ると決め向かった。
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