Lara

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最終章 白神編 薄氷の上

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目が覚めると、そこには誰もいなかった。

「あれは…夢、だったのか…………?」

誰かに撫ぜられた気がしたが、気のせいだったのだろうか。俺は腹の上に乗っかっていた…さっきの猫とは違うやつだな。猫を退けて大きく伸びをした。

「ふぁ…………久しぶりによく寝た」

既に日は傾いていて、この頃日が落ちるのも速いことだし今は三時くらいだろうか。そのぐらいだった。

この世界が赤く染まった感じなの嫌いなんだよな。得体のしれない不快感がするから。

気持ちのよい目覚めだったがその不快感が異物でイライラしてきた。本当に情緒不安定だな、この見た目ならただの思春期だろとも言われるだろうが見た目どうりの年齢ではないからなー

いや、むしろ、この状態で体は停止しているからずっと、思春期みたいに情緒が不安定だったりして、なんてないか。それ以前の問題だな。

どうにかしてこのイラつきを解消したい。

「…………ああ」

ぽんと手を打つ。

「街に降りて暴れればいっか」

そろそろ新しく頭ができていないやつらとか、下克上を目指す中ぐらいの族も入ってくるはずだ。

俺は赤茶けた世界の中で寮に向かう。こうなったらすぐに行こう。愉しみだなァ

部屋に入って鬘をとり、カラーコンタクトも仕舞って制服を脱ぐ。壁に備え付けられている鏡には俺の後ろに’%(&「:が=P"}

あjP*:p\!でしLKJ:}”!

がいたが、もはや何も感じなくなっていた。多分、あの頃とは精神の構造も少し、少しだけ変わってしまったのだろう。俺はすぐに着替えて、フードを被った。

どろりと、した声が聞こえる。

『ヒャハぁ、もう、オレェはイらぁねぇンジャねぇか?』

―――だって、もう変わんねぇダロォ?お前も、オレもサぁ

俺とBloodsadyでは、人格を分けていると言っても結局は俺だ。だが既に分けられた当時と違って人格も育つ。そして全くの別人かのように意見も分かれ、口出しもできるようになっていた。まあ、行動は同じなのだが。

「…………そうだな、もう、変わらねぇもんな。だから」

混ざろうか

隔たりをなくすと入り込んでくる隣人を感じる。雑ざって、交ざって、混ざる。その感覚は何度やっても耐えられない。人格を分離するのには何も感じられない。けれど、離れたものが再び戻って交ざりあうときは離れて育った人格が相まって異物感を発し、快感も与えてくる。

そう、快感。俺はそれを忘れていたのだ。

「ふっ…………あ、あああああっ!!!」

どさりと崩れ落ち、倒れる。ああ、どうせなら着替える前にやればよかったな。あと、ベッドの上で。

そんなことを頭の片隅で考えながら押し寄せてくる快楽の渦に俺は流され飲み込まれる。びくびくと体が痙攣して、

仰け反ってイく。

今さっきまでは忘れていたが、人格の育ち具合で受ける異物感快感の大きさも変わるんだった。その育ち具合も時間に比例するのだが、前に興味本位でその時間を変えてみたら最初は短い時間でやってたから異物感だけで快感なんて感じなかったけど、それを伸ばしていくほど感じ始めることをすっかりと忘れていた。確か感じ始めたのが大体一週間とかそれぐらいか。

で、今は二年は経ってる。そこからはもう察せるよな。
それで、一か月ぐらいで試しにやってみたが、その時で既に尋常じゃない快楽を感じた。だから、それを大幅に超えている今だと

「あああああっ!!!や、あああああああああぁぁぁっ!!!!!!」

狂うほどの全身を犯す快楽。既に何度イったのか覚えていない。こんな自身を慰めているでもなく、道具を使っているのでもなく、相手がいるでもなくイったのは俺が初めてだと思う。

叫びすぎた喉は切れて血の味がする。口は閉じないし、涙もぽろぽろと落ちていくし、しまいには声も出なくなった。けれど、まだイき続けている俺は息だけを吐き出し続けている。

つっら、まじで辛い。これはいつ終わるんだ、と隔離しておいた意識で考えているとようやく収まった。迫りくる快楽だけは。

今も痙攣し続けてるし、それも抑えて動こうとすると、どこか手とかが擦れただけでも気持ち良くなって簡単にイってしまう。擦れる服も辛い。

「ん、っ…かはッ…っ、ぅっ……ふうっ…あ、あ………」

気持ちいいのは誰だって好きだと思うけど限度っていうもんがあると思うんだよ。はぁ…………マジでベッドの上で交ざればよかった…床の上とか痛い。長い時間をかけて、ベッドの上に辿り着いた時、俺の意識は切れるようにブラックアウトした。


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