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元婚約者が君の心にいるってことだろ?1
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メディ様のエタセル行きが決まり、私達は二日ほどファルマで過ごして出国。
ライはエタセルまで送り届けたかったようだけれども、多忙な執務があるため願いは叶わず。
けれども、彼女の新しい門出を祝うために家具類は全てライが準備。
私とメディ様はライがプレゼントしてくれた新品の家具と共にエタセルにある私の家に。
エタセルに来て頂けるようになり、まず決めなければならなかったのがメディ様の住む生活拠点。
お兄様達のように城に住んだ方が良いのか? と話がすすめられたけど、最終的に決定されたのが私の家。
メディ様はエタセルを訪れるのも初めてなので、暮らすとなるともっと不安。
そのため、身近に知っている人がいる方が良いだろうということに。
ライも私と同居生活の方が色々と安心だとほっとしていた。
メディ様が魔法を使えるため、家具類は彼女の魔法で運べるので引っ越し作業は私達の二人で実行された。
「完成―っ!」
「ありがとうございます。とても可愛らしい部屋になりました」
私とメディ様は二人並んで部屋を眺めていた。
つい先ほどメディ様の引っ越し作業が終わったばかり。
やっと完成した部屋は、数時間前までベッド以外が存在していなかった生活感皆無だったとは思えないくらいの変貌を遂げている。
窓には爽やかなレモンイエローとレースの二重のカーテンがひかれ、傍にはふかふかとしている純白のベッドが設置されている。
他には、艶々の黒檀色の机と難しそうな分厚い本が収納された本棚が壁沿いにあった。
家具類は全てメディ様に似合っていそうなものばかりだ。
「ライってセンス良いですよね」
「はい!」
ローブを羽織っているメディ様は、嬉しそうに頷く。
以前はドレスを着用していたそうなのだが、引きこもり生活で運動量が減り体重が増加。
体型が気になって、ゆったりとしたワンピースの上からローブを羽織っているそうだ。
「ティアナ様。色々お手伝いして下さりありがとうございました」
「いえいえ。私、様を付けられるような人間ではないので、どうかティアと呼んで下さい。同じ年ですし。家族や親しい人達はそう呼んで下さるんですよ。ライも」
「お兄様もですか? では、私のことはメディとお呼び下さいね」
「わかりました。あっ、でしたらファルマ王の妹君ではなく、メディという一個人として接するというのは如何ですか? これは以前にライに言われた事なのですが。敬語も使わずにくだけた言葉を使って」
「メディという一個人ですか……?」
メディ様は一瞬きょとんとしたけれども、すぐに笑みを浮かべて「はい!」と首を大きく縦に動かした。
笑った時に下がる目尻がちょっとライを思い出すので、やっぱり兄と妹なんだなぁって思う。
「じゃあ、早速。メディ、作業も終わったのでお茶にしましょう」
「はい、ティア」
私達はなんだかくすぐったくて、顔を見合わせて笑いあった。
二階から一階へ。
二人揃ってキッチンに向かって、壁に設置されている棚の前に立っていた。
棚にはハーブティーやお茶の瓶や缶が並べられている。
全部、この間ライが訪れた時に用意してくれたものだ。
「メディ、ごめん。ハーブティーも紅茶も私はあまり入れるのが得意じゃないんだ」
「そうなの? お茶の種類が豊富だから、ティアが好きなのかと思ったわ」
「ライが用意してくれたの。保存食も用意してくれて……塩漬けの豚肉を。薬箱など色々持ってきてくれてすごく助かった。ライに心配されないくらいにベテランになるわ!」
私の台詞に対して、メディはじっと私のことを見詰めた。
「……ティア。突然変なことを聞きますが、好きな男性はいる?」
「好きな人? んー、それって異性としてだよね。んー、叩き潰したい人ならばいるけど」
「えっ!?」
メディが目を大きく見開いたのを見て、彼女は私が婚約破棄されたことを知らないと悟った。
「私ね、元々エタセルではなくリムス王国に住んでいたの。婚約破棄された上に、無実の罪で実家である伯爵家を潰されて国外追放されたんだ」
「そんな……」
「全部元婚約者の好きな人というか、今は彼の婚約者になっている王女のせいだった。元婚約者は王女と結ばれないならと妥協で私と婚約したんだって。でも、実は王女も自分の事が好きだとわかって、私と婚約破棄。それから王女に喧嘩を売られたりして色々あったんだ」
私がハーブの件でリムス王国内の新聞で一面飾っちゃって元婚約者達がダメージを受けただろうけど、あの二人のことだからすぐ復活したって思う。
メンタル鋼だから。
「私の最終目標は、招待状を貰った王女と元婚約者の結婚式に最高の自分で出席すること。あの二人を越えて見下ろせるくらいに力をつけたいの。あと、愛するパートナーも見つけないと。彼と一緒に祝いに行ってやるわ」
エタセルの事を立て直したいと思う大部分は民のためだ。
でも、少しだけ私のためというのもある。
エタセルを立て直していき、私の名を広げてあいつらまで届けたいのだ。
――婚約破棄された時、お兄様達は忘れろって言っていたけど、ライだけは復讐を糧にしても良いって言ってくれたんだよね。自分を持てば良いって。
「ティアなら出来ると思う。ハーブ問題も解決したもの。それに……パートナーに立候補したい人はいると思うし……」
「社交辞令でも嬉しいよ。あっ、ハーブティーどれを飲む? ハーブはまだ勉強中でオススメとかわからないからメディのオススメ教えて」
「私のオススメはこちらですわ」
棚からメディがガラス瓶を取り出した。
ライはエタセルまで送り届けたかったようだけれども、多忙な執務があるため願いは叶わず。
けれども、彼女の新しい門出を祝うために家具類は全てライが準備。
私とメディ様はライがプレゼントしてくれた新品の家具と共にエタセルにある私の家に。
エタセルに来て頂けるようになり、まず決めなければならなかったのがメディ様の住む生活拠点。
お兄様達のように城に住んだ方が良いのか? と話がすすめられたけど、最終的に決定されたのが私の家。
メディ様はエタセルを訪れるのも初めてなので、暮らすとなるともっと不安。
そのため、身近に知っている人がいる方が良いだろうということに。
ライも私と同居生活の方が色々と安心だとほっとしていた。
メディ様が魔法を使えるため、家具類は彼女の魔法で運べるので引っ越し作業は私達の二人で実行された。
「完成―っ!」
「ありがとうございます。とても可愛らしい部屋になりました」
私とメディ様は二人並んで部屋を眺めていた。
つい先ほどメディ様の引っ越し作業が終わったばかり。
やっと完成した部屋は、数時間前までベッド以外が存在していなかった生活感皆無だったとは思えないくらいの変貌を遂げている。
窓には爽やかなレモンイエローとレースの二重のカーテンがひかれ、傍にはふかふかとしている純白のベッドが設置されている。
他には、艶々の黒檀色の机と難しそうな分厚い本が収納された本棚が壁沿いにあった。
家具類は全てメディ様に似合っていそうなものばかりだ。
「ライってセンス良いですよね」
「はい!」
ローブを羽織っているメディ様は、嬉しそうに頷く。
以前はドレスを着用していたそうなのだが、引きこもり生活で運動量が減り体重が増加。
体型が気になって、ゆったりとしたワンピースの上からローブを羽織っているそうだ。
「ティアナ様。色々お手伝いして下さりありがとうございました」
「いえいえ。私、様を付けられるような人間ではないので、どうかティアと呼んで下さい。同じ年ですし。家族や親しい人達はそう呼んで下さるんですよ。ライも」
「お兄様もですか? では、私のことはメディとお呼び下さいね」
「わかりました。あっ、でしたらファルマ王の妹君ではなく、メディという一個人として接するというのは如何ですか? これは以前にライに言われた事なのですが。敬語も使わずにくだけた言葉を使って」
「メディという一個人ですか……?」
メディ様は一瞬きょとんとしたけれども、すぐに笑みを浮かべて「はい!」と首を大きく縦に動かした。
笑った時に下がる目尻がちょっとライを思い出すので、やっぱり兄と妹なんだなぁって思う。
「じゃあ、早速。メディ、作業も終わったのでお茶にしましょう」
「はい、ティア」
私達はなんだかくすぐったくて、顔を見合わせて笑いあった。
二階から一階へ。
二人揃ってキッチンに向かって、壁に設置されている棚の前に立っていた。
棚にはハーブティーやお茶の瓶や缶が並べられている。
全部、この間ライが訪れた時に用意してくれたものだ。
「メディ、ごめん。ハーブティーも紅茶も私はあまり入れるのが得意じゃないんだ」
「そうなの? お茶の種類が豊富だから、ティアが好きなのかと思ったわ」
「ライが用意してくれたの。保存食も用意してくれて……塩漬けの豚肉を。薬箱など色々持ってきてくれてすごく助かった。ライに心配されないくらいにベテランになるわ!」
私の台詞に対して、メディはじっと私のことを見詰めた。
「……ティア。突然変なことを聞きますが、好きな男性はいる?」
「好きな人? んー、それって異性としてだよね。んー、叩き潰したい人ならばいるけど」
「えっ!?」
メディが目を大きく見開いたのを見て、彼女は私が婚約破棄されたことを知らないと悟った。
「私ね、元々エタセルではなくリムス王国に住んでいたの。婚約破棄された上に、無実の罪で実家である伯爵家を潰されて国外追放されたんだ」
「そんな……」
「全部元婚約者の好きな人というか、今は彼の婚約者になっている王女のせいだった。元婚約者は王女と結ばれないならと妥協で私と婚約したんだって。でも、実は王女も自分の事が好きだとわかって、私と婚約破棄。それから王女に喧嘩を売られたりして色々あったんだ」
私がハーブの件でリムス王国内の新聞で一面飾っちゃって元婚約者達がダメージを受けただろうけど、あの二人のことだからすぐ復活したって思う。
メンタル鋼だから。
「私の最終目標は、招待状を貰った王女と元婚約者の結婚式に最高の自分で出席すること。あの二人を越えて見下ろせるくらいに力をつけたいの。あと、愛するパートナーも見つけないと。彼と一緒に祝いに行ってやるわ」
エタセルの事を立て直したいと思う大部分は民のためだ。
でも、少しだけ私のためというのもある。
エタセルを立て直していき、私の名を広げてあいつらまで届けたいのだ。
――婚約破棄された時、お兄様達は忘れろって言っていたけど、ライだけは復讐を糧にしても良いって言ってくれたんだよね。自分を持てば良いって。
「ティアなら出来ると思う。ハーブ問題も解決したもの。それに……パートナーに立候補したい人はいると思うし……」
「社交辞令でも嬉しいよ。あっ、ハーブティーどれを飲む? ハーブはまだ勉強中でオススメとかわからないからメディのオススメ教えて」
「私のオススメはこちらですわ」
棚からメディがガラス瓶を取り出した。
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