主人公の義弟兼当て馬の俺は原作に巻き込まれないためにも旅にでたい

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義兄にドキドキするなんておかしい!!

11)闇の国の

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義兄との通信を切り、もう寝ようかと思っていたところフッと部屋の明かりが消える。
なんだと思い振り返ると見慣れた顔が目の前にあった。

「な、な、ななななんなんだぞ!!ナハトの魔法か!?」

「シェイド。大丈夫だよ。僕の友達だ」

「ほう。我のことを覚えていたか」

くつくつと笑う相手はここ3年間一度も会うことがなかった相手だ。この世界に来て殿下たちと友達になることができたが、初めての友達はずっと彼だと思っている。…そう思っているのは俺だけかもしれないが。

「なんで普通に出てこなかったんだ?シャドウ」

「ふん。邪魔者がいなくなったから興が乗っただけだ」

「もしかして邪魔者ってお兄様のこと言ってるの?」

「それ以外に何がある?」

久しぶりの再会にテンションが上がる。シャドウは俺の姿で話すが中身が違うというだけでこんなにも雰囲気が変わるものだろうか。俺たちが楽しく話をしている時、シェイドは何か怯えたようにカタカタと震え出した。

「シェイド?どうしたんだ?」

「…そ、そいつは…」

「ん?なんだ貴様は。この世界の魔物じゃないな」

シャドウを見るなりまるで化け物でも見たような顔で俺に縋り付いてくる。あの義兄を前にしても威勢のいいシェイドがだ。俺も何が起きているのかわからず黙ってしまう。先に口を開いたのはシャドウだった。

「見たことがあるような気がするな。こいつの名はなんという?」

「シェイドだ。二人は面識があるの?」

「「…」」

二人はお互いを見て黙り込んでしまった。そしてシャドウは何かを思い出したかのように少し目を見開くとニヤリと意地悪な笑みを見せる。

「ナハト。お前はこの影の正体を知っているのか?」

「シャドウの正体?…そういえば、知らないけど」

「…!!!」

シェイドの質問に答えた瞬間部屋の温度が一気に下がったように感じた。これは俺に向けられたものではない。でも確かに感じた。シャドウがシェイドに向かって殺気を放っていることに。

「余計なことを言うな悪魔もどきが」

「シャドウ…?」

「貴様は我を疑うな。そしてこれ以上の詮索は禁ずる。まだ、その時ではないからな。代わりにそこにいる悪魔もどきの話をしてやろう」

「悪魔もどき…」

何故かこれ以上は聞いてはいけない気がして口を噤む。これまでシャドウとは何回か交流をしているが、いまだに彼は未知数で不思議に満ちあふれている。それにしてもどうして…

(普通の人間でも知らない悪魔のことを知っているんだ?それも、シェイドを一目見ただけで)

考えれば考えるほどシャドウのことがわからなくなる。でもこれ以上踏み込んではいけない。いや、まだ踏み込めるような場所に俺がいないんだ。
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