117 / 123
義兄にドキドキするなんておかしい!!
11)闇の国の
しおりを挟む
義兄との通信を切り、もう寝ようかと思っていたところフッと部屋の明かりが消える。
なんだと思い振り返ると見慣れた顔が目の前にあった。
「な、な、ななななんなんだぞ!!ナハトの魔法か!?」
「シェイド。大丈夫だよ。僕の友達だ」
「ほう。我のことを覚えていたか」
くつくつと笑う相手はここ3年間一度も会うことがなかった相手だ。この世界に来て殿下たちと友達になることができたが、初めての友達はずっと彼だと思っている。…そう思っているのは俺だけかもしれないが。
「なんで普通に出てこなかったんだ?シャドウ」
「ふん。邪魔者がいなくなったから興が乗っただけだ」
「もしかして邪魔者ってお兄様のこと言ってるの?」
「それ以外に何がある?」
久しぶりの再会にテンションが上がる。シャドウは俺の姿で話すが中身が違うというだけでこんなにも雰囲気が変わるものだろうか。俺たちが楽しく話をしている時、シェイドは何か怯えたようにカタカタと震え出した。
「シェイド?どうしたんだ?」
「…そ、そいつは…」
「ん?なんだ貴様は。この世界の魔物じゃないな」
シャドウを見るなりまるで化け物でも見たような顔で俺に縋り付いてくる。あの義兄を前にしても威勢のいいシェイドがだ。俺も何が起きているのかわからず黙ってしまう。先に口を開いたのはシャドウだった。
「見たことがあるような気がするな。こいつの名はなんという?」
「シェイドだ。二人は面識があるの?」
「「…」」
二人はお互いを見て黙り込んでしまった。そしてシャドウは何かを思い出したかのように少し目を見開くとニヤリと意地悪な笑みを見せる。
「ナハト。お前はこの影の正体を知っているのか?」
「シャドウの正体?…そういえば、知らないけど」
「…!!!」
シェイドの質問に答えた瞬間部屋の温度が一気に下がったように感じた。これは俺に向けられたものではない。でも確かに感じた。シャドウがシェイドに向かって殺気を放っていることに。
「余計なことを言うな悪魔もどきが」
「シャドウ…?」
「貴様は我を疑うな。そしてこれ以上の詮索は禁ずる。まだ、その時ではないからな。代わりにそこにいる悪魔もどきの話をしてやろう」
「悪魔もどき…」
何故かこれ以上は聞いてはいけない気がして口を噤む。これまでシャドウとは何回か交流をしているが、いまだに彼は未知数で不思議に満ちあふれている。それにしてもどうして…
(普通の人間でも知らない悪魔のことを知っているんだ?それも、シェイドを一目見ただけで)
考えれば考えるほどシャドウのことがわからなくなる。でもこれ以上踏み込んではいけない。いや、まだ踏み込めるような場所に俺がいないんだ。
なんだと思い振り返ると見慣れた顔が目の前にあった。
「な、な、ななななんなんだぞ!!ナハトの魔法か!?」
「シェイド。大丈夫だよ。僕の友達だ」
「ほう。我のことを覚えていたか」
くつくつと笑う相手はここ3年間一度も会うことがなかった相手だ。この世界に来て殿下たちと友達になることができたが、初めての友達はずっと彼だと思っている。…そう思っているのは俺だけかもしれないが。
「なんで普通に出てこなかったんだ?シャドウ」
「ふん。邪魔者がいなくなったから興が乗っただけだ」
「もしかして邪魔者ってお兄様のこと言ってるの?」
「それ以外に何がある?」
久しぶりの再会にテンションが上がる。シャドウは俺の姿で話すが中身が違うというだけでこんなにも雰囲気が変わるものだろうか。俺たちが楽しく話をしている時、シェイドは何か怯えたようにカタカタと震え出した。
「シェイド?どうしたんだ?」
「…そ、そいつは…」
「ん?なんだ貴様は。この世界の魔物じゃないな」
シャドウを見るなりまるで化け物でも見たような顔で俺に縋り付いてくる。あの義兄を前にしても威勢のいいシェイドがだ。俺も何が起きているのかわからず黙ってしまう。先に口を開いたのはシャドウだった。
「見たことがあるような気がするな。こいつの名はなんという?」
「シェイドだ。二人は面識があるの?」
「「…」」
二人はお互いを見て黙り込んでしまった。そしてシャドウは何かを思い出したかのように少し目を見開くとニヤリと意地悪な笑みを見せる。
「ナハト。お前はこの影の正体を知っているのか?」
「シャドウの正体?…そういえば、知らないけど」
「…!!!」
シェイドの質問に答えた瞬間部屋の温度が一気に下がったように感じた。これは俺に向けられたものではない。でも確かに感じた。シャドウがシェイドに向かって殺気を放っていることに。
「余計なことを言うな悪魔もどきが」
「シャドウ…?」
「貴様は我を疑うな。そしてこれ以上の詮索は禁ずる。まだ、その時ではないからな。代わりにそこにいる悪魔もどきの話をしてやろう」
「悪魔もどき…」
何故かこれ以上は聞いてはいけない気がして口を噤む。これまでシャドウとは何回か交流をしているが、いまだに彼は未知数で不思議に満ちあふれている。それにしてもどうして…
(普通の人間でも知らない悪魔のことを知っているんだ?それも、シェイドを一目見ただけで)
考えれば考えるほどシャドウのことがわからなくなる。でもこれ以上踏み込んではいけない。いや、まだ踏み込めるような場所に俺がいないんだ。
163
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
第13回BL大賞で奨励賞をいただきました。これもひとえに皆様の応援のおかげです。本当にありがとうございました。
悪役会計様に転生した俺は、生徒会長に媚び売って生き残る
桜城 寧
BL
処刑された記憶とともに、BLゲームに登場する悪役会計に転生したことに気付く。処刑されないために、チャラ男としての仮面を被り、生徒会長に媚び売ったり、どうにか能力を駆使したりして生きてたら、色々な人に構われる話。
悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!
はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。
本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる……
そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。
いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか?
そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。
……いや、違う!
そうじゃない!!
悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!!
【完結】我が兄は生徒会長である!
tomoe97
BL
冷徹•無表情•無愛想だけど眉目秀麗、成績優秀、運動神経まで抜群(噂)の学園一の美男子こと生徒会長・葉山凌。
名門私立、全寮制男子校の生徒会長というだけあって色んな意味で生徒から一目も二目も置かれる存在。
そんな彼には「推し」がいる。
それは風紀委員長の神城修哉。彼は誰にでも人当たりがよく、仕事も早い。喧嘩の現場を抑えることもあるので腕っぷしもつよい。
実は生徒会長・葉山凌はコミュ症でビジュアルと家柄、風格だけでここまで上り詰めた、エセカリスマ。実際はメソメソ泣いてばかりなので、本物のカリスマに憧れている。
終始彼の弟である生徒会補佐の観察記録調で語る、推し活と片思いの間で揺れる青春恋模様。
本編完結。番外編(after story)でその後の話や過去話などを描いてます。
(番外編、after storyで生徒会補佐✖️転校生有。可愛い美少年✖️高身長爽やか男子の話です)
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も動画もあがります。ほぼ毎日更新
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる