1 / 1
一話完結
しおりを挟む
私が貴方と出会ったのはちょうど10年前の今頃でした。
王宮で開かれた春のお茶会。
大人達の会話に退屈した私は一人抜け出し、庭を散策していて…
そんな時に貴方に声を掛けられたのです。
『ちょっと待って…。君のフワフワの綿菓子の様な髪が、薔薇の蔦にに絡んでしまったから…取ってあげる』
つるバラで出来たアーチをくぐる時に、私のフワフワの長い髪が引っ掛かってしまったようです。
突然、声を掛けられたので驚いて振り返ると…
そこには…太陽に輝くサラサラの金髪に、晴れ渡る空のように透き通った瞳の王子様が微笑んでいました。
比喩ではなく、本当にこの国の王子だった彼と、公爵家の娘だった私は、その後紆余曲折はありましたが…
結果として婚約が結ばれました。
私は公爵家の一人娘だったので、本当は王太子の彼ではなく、彼の弟の第二王子と結ばれ、第二王子が婿として公爵家に入る予定でした。
でも貴方が
『マルガリータこそが私の真実の愛の相手だ!!』
そう仰るから、第二王子には別の侯爵家の令嬢と縁が結ばれ、我が公爵家は親戚から養子を迎え、私は王家に嫁ぐことになりました。
貴方が私を【真実の愛】と仰るから…
同年代の人達との楽しい交流の時間も削って、厳しいお妃教育にも耐えたのに…
最初はあんなに優しかった貴方が、段々と余所余所しくなり、学園に入ってからは交流のためのお茶会にもいらっしゃらなくなって…
まさか、こんなことになっているとは思いもしませんでした…。
「ごめん僕達の婚約を解消して欲しい…。
君は全然悪くない。全て僕の責任だ…。
僕は…本当の【真実の愛】をみつけてしまったんだ…」
その空色の目を伏せて、辛そうな顔をする貴方…
その隣には、貴方と手を繋いで、こちらを見つめる可愛らしい人が…
貴方に婚約を申し込まれた時、止める人達もいました…。
私の両親も反対していました。
でも…初めて会った時の笑顔に一目惚れした私は、諦められなかった…。
でも、今は違います。真実に気づいてしまったから…
【真実の愛】だと言って、当時7歳の私と婚約した20歳の貴方が、本当の【真実の愛】だと言って、どう見ても7、8歳くらいの少女を連れて来たのを見て…。
私と婚約した時にも、年が離れ過ぎていると反対されましたが…
今年30歳になる貴方が7、8歳くらいの少女を【真実の愛】と言うのは…
それは【真実の愛】ではなく…単なる性癖です。
その後、王太子は治ることのない重い病を患っていると発表され、一生出られない高い塀に囲まれた療養施設に入所されました。
私は公爵家の養子になっていた従兄妹のミッシェルお兄様と結婚し、末永く仲良く暮らしました。
■□■□■□■□
お読みいただきありがとうございます。
※背景としまして、王太子はマルガリータと婚約する際にも、一度やらかしています。
最初のお相手は2歳下の侯爵令嬢でした。
何となく察するものがあったのと、相手が格上の公爵令嬢だったため、円満に婚約解消しています。
第二王子はマルガリータより1歳上で、王太子とはだいぶ年齢が離れています。
念の為、教育はされていたので、王太子が療養後は速やかに交代しております。
王宮で開かれた春のお茶会。
大人達の会話に退屈した私は一人抜け出し、庭を散策していて…
そんな時に貴方に声を掛けられたのです。
『ちょっと待って…。君のフワフワの綿菓子の様な髪が、薔薇の蔦にに絡んでしまったから…取ってあげる』
つるバラで出来たアーチをくぐる時に、私のフワフワの長い髪が引っ掛かってしまったようです。
突然、声を掛けられたので驚いて振り返ると…
そこには…太陽に輝くサラサラの金髪に、晴れ渡る空のように透き通った瞳の王子様が微笑んでいました。
比喩ではなく、本当にこの国の王子だった彼と、公爵家の娘だった私は、その後紆余曲折はありましたが…
結果として婚約が結ばれました。
私は公爵家の一人娘だったので、本当は王太子の彼ではなく、彼の弟の第二王子と結ばれ、第二王子が婿として公爵家に入る予定でした。
でも貴方が
『マルガリータこそが私の真実の愛の相手だ!!』
そう仰るから、第二王子には別の侯爵家の令嬢と縁が結ばれ、我が公爵家は親戚から養子を迎え、私は王家に嫁ぐことになりました。
貴方が私を【真実の愛】と仰るから…
同年代の人達との楽しい交流の時間も削って、厳しいお妃教育にも耐えたのに…
最初はあんなに優しかった貴方が、段々と余所余所しくなり、学園に入ってからは交流のためのお茶会にもいらっしゃらなくなって…
まさか、こんなことになっているとは思いもしませんでした…。
「ごめん僕達の婚約を解消して欲しい…。
君は全然悪くない。全て僕の責任だ…。
僕は…本当の【真実の愛】をみつけてしまったんだ…」
その空色の目を伏せて、辛そうな顔をする貴方…
その隣には、貴方と手を繋いで、こちらを見つめる可愛らしい人が…
貴方に婚約を申し込まれた時、止める人達もいました…。
私の両親も反対していました。
でも…初めて会った時の笑顔に一目惚れした私は、諦められなかった…。
でも、今は違います。真実に気づいてしまったから…
【真実の愛】だと言って、当時7歳の私と婚約した20歳の貴方が、本当の【真実の愛】だと言って、どう見ても7、8歳くらいの少女を連れて来たのを見て…。
私と婚約した時にも、年が離れ過ぎていると反対されましたが…
今年30歳になる貴方が7、8歳くらいの少女を【真実の愛】と言うのは…
それは【真実の愛】ではなく…単なる性癖です。
その後、王太子は治ることのない重い病を患っていると発表され、一生出られない高い塀に囲まれた療養施設に入所されました。
私は公爵家の養子になっていた従兄妹のミッシェルお兄様と結婚し、末永く仲良く暮らしました。
■□■□■□■□
お読みいただきありがとうございます。
※背景としまして、王太子はマルガリータと婚約する際にも、一度やらかしています。
最初のお相手は2歳下の侯爵令嬢でした。
何となく察するものがあったのと、相手が格上の公爵令嬢だったため、円満に婚約解消しています。
第二王子はマルガリータより1歳上で、王太子とはだいぶ年齢が離れています。
念の為、教育はされていたので、王太子が療養後は速やかに交代しております。
218
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
王子と令嬢の別れ話
朱音ゆうひ@『桜の嫁入り』発売中です
恋愛
「婚約破棄しようと思うのです」
そんなありきたりなテンプレ台詞から、王子と令嬢の会話は始まった。
なろう版:https://ncode.syosetu.com/n8666iz/
婚約破棄? あら、それって何時からでしたっけ
松本雀
恋愛
――午前十時、王都某所。
エマ=ベルフィールド嬢は、目覚めと共に察した。
「…………やらかしましたわね?」
◆
婚約破棄お披露目パーティーを寝過ごした令嬢がいた。
目を覚ましたときには王子が困惑し、貴族たちは騒然、そしてエマ嬢の口から放たれたのは伝説の一言――
「婚約破棄されに来ましたわ!」
この事件を皮切りに、彼女は悪役令嬢の星として注目され、次々と舞い込む求婚と、空回る王子の再アタックに悩まされることになる。
これは、とある寝坊令嬢の名言と昼寝と誤解に満ちた優雅なる騒動録である。
そのご令嬢、婚約破棄されました。
玉響なつめ
恋愛
学校内で呼び出されたアルシャンティ・バーナード侯爵令嬢は婚約者の姿を見て「きたな」と思った。
婚約者であるレオナルド・ディルファはただ頭を下げ、「すまない」といった。
その傍らには見るも愛らしい男爵令嬢の姿がある。
よくある婚約破棄の、一幕。
※小説家になろう にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
まさかの展開…
王太子よ、病院でじっとしていてくれ。
毒島醜女様
ご感想ありがとうございます。
外の世界に出てくることはありませんので、ご安心ください。