52 / 103
重鎮
しおりを挟む
戸田忠次「今川様が西尾城を託したのは……。」
戸田尭光「っえ!?」
牛久保城。
牧野保成「朝比奈様。私に西尾城を任せると記されていますが……。」
朝比奈泰朝「その通りであります。如何為されましたか?」
牧野保成「……これは懲罰でありますか?」
朝比奈泰朝「いえ。殿は牧野様のこれまでの実績と経験が三河を治めるのに必要不可欠との判断をされたのであります。」
牧野保成「東条に吉良義昭様がいらっしゃいますが、何故私に。」
朝比奈泰朝「西尾は織田と水野が狙っている場所でありますし、吉良義安も健在であります。義昭様を矢面に立たせるのは難しいとの事であります。」
牧野保成「その事を義昭様は?」
朝比奈泰朝「了承済みであります。西尾領内の検地も終わっています。所領の配分も確定します。後は牧野様が入るだけの状態であります。」
牧野保成「私はそこで何をすれば良いのでありますか?」
朝比奈泰朝「西尾の地を織田、水野から守っていただく。それだけであります。物資につきましては全て今川が負担します。勿論、全てを牧野様に丸投げする事はありません。有事となれば、すぐに駆け付ける所存であります。」
牧野保成「牛久保と長沢については?」
朝比奈泰朝「長沢城は引き続き今川が使用します。牛久保城につきましては牧野成定様に入っていただこうと考えています。」
牧野保成の義理の甥。
朝比奈泰朝「牧野様の権益はこれまで通りであります。これに西尾在城料が加わる事になります。」
牧野保成「西尾がいくさに巻き込まれる恐れは?」
朝比奈泰朝「尾張は今乱れています。信長が外を考える余裕はありません。」
牧野保成「しかしそれが収まりましたら……。」
朝比奈泰朝「殿もその事を懸念していました。故に殿自らが三河に入り、織田との決戦に臨む所存であります。いくさの舞台は尾張であります。西尾が巻き込まれる事はありません。」
牧野保成「……断定は良くありませんぞ。」
朝比奈泰朝「……そうでありました。申し訳御座いません。牧野様にはもう1つお願いしたい事がありまして……。」
牧野保成「何でありましょうか?」
朝比奈泰朝「私は三河の事がわかりません。加えて実務経験に乏しく、未熟な所多々あります。牧野様の御指導御鞭撻のほどをお願いしたいと考えています。」
牧野保成「……正直、私も長沢から向こうの事はわかりません。わかりませんが、繋がりが全く無いわけではありません。出来る範囲でしかありませんが、頼られた方を無下に扱うわけにはいきません。」
朝比奈泰朝「ありがとうございます。」
戸田尭光「っえ!?」
牛久保城。
牧野保成「朝比奈様。私に西尾城を任せると記されていますが……。」
朝比奈泰朝「その通りであります。如何為されましたか?」
牧野保成「……これは懲罰でありますか?」
朝比奈泰朝「いえ。殿は牧野様のこれまでの実績と経験が三河を治めるのに必要不可欠との判断をされたのであります。」
牧野保成「東条に吉良義昭様がいらっしゃいますが、何故私に。」
朝比奈泰朝「西尾は織田と水野が狙っている場所でありますし、吉良義安も健在であります。義昭様を矢面に立たせるのは難しいとの事であります。」
牧野保成「その事を義昭様は?」
朝比奈泰朝「了承済みであります。西尾領内の検地も終わっています。所領の配分も確定します。後は牧野様が入るだけの状態であります。」
牧野保成「私はそこで何をすれば良いのでありますか?」
朝比奈泰朝「西尾の地を織田、水野から守っていただく。それだけであります。物資につきましては全て今川が負担します。勿論、全てを牧野様に丸投げする事はありません。有事となれば、すぐに駆け付ける所存であります。」
牧野保成「牛久保と長沢については?」
朝比奈泰朝「長沢城は引き続き今川が使用します。牛久保城につきましては牧野成定様に入っていただこうと考えています。」
牧野保成の義理の甥。
朝比奈泰朝「牧野様の権益はこれまで通りであります。これに西尾在城料が加わる事になります。」
牧野保成「西尾がいくさに巻き込まれる恐れは?」
朝比奈泰朝「尾張は今乱れています。信長が外を考える余裕はありません。」
牧野保成「しかしそれが収まりましたら……。」
朝比奈泰朝「殿もその事を懸念していました。故に殿自らが三河に入り、織田との決戦に臨む所存であります。いくさの舞台は尾張であります。西尾が巻き込まれる事はありません。」
牧野保成「……断定は良くありませんぞ。」
朝比奈泰朝「……そうでありました。申し訳御座いません。牧野様にはもう1つお願いしたい事がありまして……。」
牧野保成「何でありましょうか?」
朝比奈泰朝「私は三河の事がわかりません。加えて実務経験に乏しく、未熟な所多々あります。牧野様の御指導御鞭撻のほどをお願いしたいと考えています。」
牧野保成「……正直、私も長沢から向こうの事はわかりません。わかりませんが、繋がりが全く無いわけではありません。出来る範囲でしかありませんが、頼られた方を無下に扱うわけにはいきません。」
朝比奈泰朝「ありがとうございます。」
0
あなたにおすすめの小説
もし石田三成が島津義弘の意見に耳を傾けていたら
俣彦
歴史・時代
慶長5年9月14日。
赤坂に到着した徳川家康を狙うべく夜襲を提案する宇喜多秀家と島津義弘。
史実では、これを退けた石田三成でありましたが……。
もしここで彼らの意見に耳を傾けていたら……。
対米戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
大本営から特命を受けてサイパン島に視察に訪れた柏原総一郎大尉は、絶体絶命の危機に過去に移動する。
そして21世紀からタイムリーㇷ゚して過去の世界にやって来た、柳生義正と結城薫出会う。
3人は協力して悲惨な負け方をした太平洋戦争に勝つために様々な施策を試みる。
小説家になろうで、先行配信中!
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
対ソ戦、準備せよ!
湖灯
歴史・時代
1940年、遂に欧州で第二次世界大戦がはじまります。
前作『対米戦、準備せよ!』で、中国での戦いを避けることができ、米国とも良好な経済関係を築くことに成功した日本にもやがて暗い影が押し寄せてきます。
未来の日本から来たという柳生、結城の2人によって1944年のサイパン戦後から1934年の日本に戻った大本営の特例を受けた柏原少佐は再びこの日本の危機を回避させることができるのでしょうか!?
小説家になろうでは、前作『対米戦、準備せよ!』のタイトルのまま先行配信中です!
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
裏長屋の若殿、限られた自由を満喫する
克全
歴史・時代
貧乏人が肩を寄せ合って暮らす聖天長屋に徳田新之丞と名乗る人品卑しからぬ若侍がいた。月のうち数日しか長屋にいないのだが、いる時には自ら竈で米を炊き七輪で魚を焼く小まめな男だった。
甲斐ノ副将、八幡原ニテ散……ラズ
朽縄咲良
歴史・時代
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる