195 / 318
十面埋伏の陣
しおりを挟む
最後尾に陣取る鉄砲隊の号砲と同時に、先に役目を終え。安全な場所に退避していた第1段から第4段までの高坂昌信が派遣した計8隊が突如躍り出。斜め後方から徳川信康目掛け攻撃を仕掛けたのでありました。
武藤喜兵衛「十面埋伏の計でありますか?」
十面埋伏の計は、10の部隊を左右に潜ませ。先鋒隊が囮となって退き、潜んでいる場所に敵が近付いた所を左右から襲い掛かる曹操や竹中半兵衛が実践した計略の事。
高坂昌信「少し味を付けてはいるが、概ね間違っていない。」
山県昌景「そうだな。用兵に長けたお前の隊が逃げただけでは、
『何処かに誘い込まれているのでは無いか?』
と信康に気付かれてしまう恐れがある。」
武藤喜兵衛「兄の性格を考えますと、退くような真似は屈辱以外の何物でもありません。」
山県昌景「それで
『高坂の部隊が言っているのだから。』
の体で後方に下がる手筈を採った。と……。」
高坂昌信「(貶されているようにしか思う事が出来ない。)」
私(武田勝頼)「心配しなくても良いですよ。皆、高坂を認めていますので。」
山県昌景「『下がる事を善しとしない真田信綱が退く事は敵が苦しんでいるから。』
を利用した戦術。見事であります。」
武藤喜兵衛「しかもここまで信康は坂を駆け下って来ました。と言う事は信康が退く道のりは全て上り坂。」
真田信綱が策を実践し、徳川信康と激突した今の愛知県豊川市赤坂から徳川にとっての安全地帯となる今の愛知県岡崎市までの距離は6キロでその間。標高差70mを延々上る事になります。
武藤喜兵衛「しかも徳川は前後左右囲まれた状態。」
山県昌景「弾薬の方は?」
高坂昌信「抜かりはない。」
私(武田勝頼)「信康が退く動きを見せたらどうする?」
高坂昌信「逃げているとは言え、基本。高所は信康にあります。加えて赤坂からは萩城への分岐点。長沢は文字通り長沢城がありますので、敵を確実に本宿へ追いやるように。あくまで防衛戦でありますので、敵の首を狙う組打ちなどは、思わぬ反撃を受ける危険性がありますので厳禁としています。」
私(武田勝頼)「それで良いのか?」
高坂昌信「徳川方の国人衆に、信康よりもうちの方が強い事を知らしめれば良いのでありますので。」
山県昌景「(謙信との戦いで)痛い目に遭った経験があるのか?」
高坂昌信「どんなに禁止しても……でありました。尤もその事が教訓となっています。今うちに居る者で役目を忘れる者は居ません。」
しばらくして徳川信康が岡崎方面に退くとの報が入る。しかしその内容は……。
武藤喜兵衛「十面埋伏の計でありますか?」
十面埋伏の計は、10の部隊を左右に潜ませ。先鋒隊が囮となって退き、潜んでいる場所に敵が近付いた所を左右から襲い掛かる曹操や竹中半兵衛が実践した計略の事。
高坂昌信「少し味を付けてはいるが、概ね間違っていない。」
山県昌景「そうだな。用兵に長けたお前の隊が逃げただけでは、
『何処かに誘い込まれているのでは無いか?』
と信康に気付かれてしまう恐れがある。」
武藤喜兵衛「兄の性格を考えますと、退くような真似は屈辱以外の何物でもありません。」
山県昌景「それで
『高坂の部隊が言っているのだから。』
の体で後方に下がる手筈を採った。と……。」
高坂昌信「(貶されているようにしか思う事が出来ない。)」
私(武田勝頼)「心配しなくても良いですよ。皆、高坂を認めていますので。」
山県昌景「『下がる事を善しとしない真田信綱が退く事は敵が苦しんでいるから。』
を利用した戦術。見事であります。」
武藤喜兵衛「しかもここまで信康は坂を駆け下って来ました。と言う事は信康が退く道のりは全て上り坂。」
真田信綱が策を実践し、徳川信康と激突した今の愛知県豊川市赤坂から徳川にとっての安全地帯となる今の愛知県岡崎市までの距離は6キロでその間。標高差70mを延々上る事になります。
武藤喜兵衛「しかも徳川は前後左右囲まれた状態。」
山県昌景「弾薬の方は?」
高坂昌信「抜かりはない。」
私(武田勝頼)「信康が退く動きを見せたらどうする?」
高坂昌信「逃げているとは言え、基本。高所は信康にあります。加えて赤坂からは萩城への分岐点。長沢は文字通り長沢城がありますので、敵を確実に本宿へ追いやるように。あくまで防衛戦でありますので、敵の首を狙う組打ちなどは、思わぬ反撃を受ける危険性がありますので厳禁としています。」
私(武田勝頼)「それで良いのか?」
高坂昌信「徳川方の国人衆に、信康よりもうちの方が強い事を知らしめれば良いのでありますので。」
山県昌景「(謙信との戦いで)痛い目に遭った経験があるのか?」
高坂昌信「どんなに禁止しても……でありました。尤もその事が教訓となっています。今うちに居る者で役目を忘れる者は居ません。」
しばらくして徳川信康が岡崎方面に退くとの報が入る。しかしその内容は……。
0
あなたにおすすめの小説
スライムに転生した俺はユニークスキル【強奪】で全てを奪う
シャルねる
ファンタジー
主人公は気がつくと、目も鼻も口も、体までもが無くなっていた。
当然そのことに気がついた主人公に言葉には言い表せない恐怖と絶望が襲うが、涙すら出ることは無かった。
そうして恐怖と絶望に頭がおかしくなりそうだったが、主人公は感覚的に自分の体に何かが当たったことに気がついた。
その瞬間、謎の声が頭の中に鳴り響いた。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~
北条新九郎
ファンタジー
三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。
父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。
ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。
彼の職業は………………ただの門番である。
そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。
お気に入り・感想、宜しくお願いします。
あいみるのときはなかろう
穂祥 舞
青春
進学校である男子校の3年生・三喜雄(みきお)は、グリークラブに所属している。歌が好きでもっと学びたいという気持ちは強いが、親や声楽の先生の期待に応えられるほどの才能は無いと感じていた。
大学入試が迫り焦る気持ちが強まるなか、三喜雄は美術部員でありながら、ピアノを弾きこなす2年生の高崎(たかさき)の存在を知る。彼に興味を覚えた三喜雄が練習のための伴奏を頼むと、マイペースであまり人を近づけないタイプだと噂の高崎が、あっさりと引き受けてくれる。
☆将来の道に迷う高校生の気持ちの揺れを描きたいと思います。拙作BL『あきとかな〜恋とはどんなものかしら〜』のスピンオフですが、物語としては完全に独立させています。ややBLニュアンスがあるかもしれません。★推敲版をエブリスタにも掲載しています。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
家の庭にダンジョンができたので、会社辞めました。
希羽
ファンタジー
都内のブラックIT企業で働く社畜・佐藤健太(27歳)。
手取り18万、残業100時間。唯一の資産は、亡き祖母から相続した郊外のボロ戸建てだけ。
「このまま死ぬのかな……」
そう絶望していたある夜、庭の物置の裏に謎の穴が出現する。
そこは、なぜか最弱モンスターしか出ないのに、ドロップアイテムだけは最高ランクという、奇跡のボーナスダンジョンだった。
試しにスライムを叩いたら、出てきた宝石の査定額はなんと――【1,000,000円】。
「……え、これ一個で、俺の年収の3分の1?」
スマホアプリで即換金、ドローン配送で手間いらず。
たった10分の庭仕事で5000万円を稼ぎ出した健太は、翌朝、上司に辞表を叩きつけることを決意する。
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる