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恋する乙女の恋愛相談
遊園地へとやってきて
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「もうすぐ着くから準備してねー」
「わかりました」
窓の外からは、遊園地の大きい観覧車が見えていた。
観覧車といえば、この遊園地の目玉である。
この辺りは割と田舎ではあるが、観覧車だけが謎に大きい。
そういう遊園地だ。
「もうすぐかー」
横をチラと。
天崎さんは、どこかそわそわした様子で座っている。
遊園地にワクワクしているのか、尾行特有のアドレナリンを出しているのか。
「それと。娘をよろしくね。ケガとかさせたら承知しないからねー」
前から飛んでくる軽い調子の声。
けれど結構マジな感じだ。そういうのがこもっている。
しかし、本当に私に任せてもいいのだろうか。
親としては、かなり心配になるものだと思うけど。
「あ、あの。お母さんは、娘を私に預けて心配にならないんですか? だって、耳が聞こえないんですよね?」
「……大丈夫。この子はちゃんと……。まぁ、できる子だから。心配ないよ」
どこか濁した感じで言われる。
それほど娘を信用しているのか、何なのか。
「そうですか。まぁ、手とか繋ぐので、とりあえず安心して貰っても大丈夫……だと思います」
「おぉー。じゃあ、信用しちゃうからねー」
「りょ、了解です!」
※※※※※※
遊園地の駐車場。
そこの入り口に近いところに車を停めてもらい、私たちは外へと出る。
その瞬間に感じる熱気。
クーラーのきいた車の中が恋しい。
が、天崎ママは手をじゃあねーと振ると、ちゃちゃっと帰ってしまった。
何をしようかと迷ったけれど、とりあえず天崎さんにラインを送ることから始めた。
『えっと。どうしよっか』
『ともかくは、伊奈さんの妹と桃杏さんを探すところからですかね』
『だねー。今は一時でしょ? まだ着いてないと思うから、とりあえず入り口で待機!』
『分かりました。じゃあ行きましょう!』
『あ。それと、天崎さんはなんかすっごく目立つ服装だから注意してね!』
『……確かに。目立ちそうですね。……ごめんなさい。せっかくのデートだから目立つ服装で来ちゃいました』
『デートじゃないです!』
勘違いをしている天崎さんに一言。
流れるようにポケットにスマホを突っ込む。
まだ何かをスマホに打ち込んでいる彼女の腕を掴む。
「さぁ、いくぞー!」
手を引っ張るように、そこから入り口へと歩む。
私が掴んだ方と逆の手で、彼女はスマホをしまった。
それを確認して、私は腕から手へと握り直す。
この暑さのせいか。
彼女がデートと勘違いしているせいか。
その手はとても熱かった。
「わかりました」
窓の外からは、遊園地の大きい観覧車が見えていた。
観覧車といえば、この遊園地の目玉である。
この辺りは割と田舎ではあるが、観覧車だけが謎に大きい。
そういう遊園地だ。
「もうすぐかー」
横をチラと。
天崎さんは、どこかそわそわした様子で座っている。
遊園地にワクワクしているのか、尾行特有のアドレナリンを出しているのか。
「それと。娘をよろしくね。ケガとかさせたら承知しないからねー」
前から飛んでくる軽い調子の声。
けれど結構マジな感じだ。そういうのがこもっている。
しかし、本当に私に任せてもいいのだろうか。
親としては、かなり心配になるものだと思うけど。
「あ、あの。お母さんは、娘を私に預けて心配にならないんですか? だって、耳が聞こえないんですよね?」
「……大丈夫。この子はちゃんと……。まぁ、できる子だから。心配ないよ」
どこか濁した感じで言われる。
それほど娘を信用しているのか、何なのか。
「そうですか。まぁ、手とか繋ぐので、とりあえず安心して貰っても大丈夫……だと思います」
「おぉー。じゃあ、信用しちゃうからねー」
「りょ、了解です!」
※※※※※※
遊園地の駐車場。
そこの入り口に近いところに車を停めてもらい、私たちは外へと出る。
その瞬間に感じる熱気。
クーラーのきいた車の中が恋しい。
が、天崎ママは手をじゃあねーと振ると、ちゃちゃっと帰ってしまった。
何をしようかと迷ったけれど、とりあえず天崎さんにラインを送ることから始めた。
『えっと。どうしよっか』
『ともかくは、伊奈さんの妹と桃杏さんを探すところからですかね』
『だねー。今は一時でしょ? まだ着いてないと思うから、とりあえず入り口で待機!』
『分かりました。じゃあ行きましょう!』
『あ。それと、天崎さんはなんかすっごく目立つ服装だから注意してね!』
『……確かに。目立ちそうですね。……ごめんなさい。せっかくのデートだから目立つ服装で来ちゃいました』
『デートじゃないです!』
勘違いをしている天崎さんに一言。
流れるようにポケットにスマホを突っ込む。
まだ何かをスマホに打ち込んでいる彼女の腕を掴む。
「さぁ、いくぞー!」
手を引っ張るように、そこから入り口へと歩む。
私が掴んだ方と逆の手で、彼女はスマホをしまった。
それを確認して、私は腕から手へと握り直す。
この暑さのせいか。
彼女がデートと勘違いしているせいか。
その手はとても熱かった。
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