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第5章 新選組の再集結
第1話
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最終的に川村純義海軍大輔と海兵局の間で連絡が取れて、川村海軍大輔が海兵隊の総動員令等の許可を出したのは2月14日になってからだった。
そして、海兵局から各地の海兵隊へ、更に屯田兵へと正式な指示が出たのは、更に15日になってからだった。
この出足の遅れは各方面に様々な影響を及ぼしたが、結果的にある意味では吉になった者もいた。
その1人が土方歳三だった。
「これで、全員に手紙を書けた。
後は、この呼びかけにどれだけが答えてくれるかどうかだ」
土方はこの呼びかけにできる限りの者が応えてくれることを祈っていた。
何と言っても新選組(そう呼んでもいいのかは議論があるだろうが)が官軍の一員として公然と動けるのである。
自分が健在であることを知って、連絡を取ってくれた旧新選組の面々、更に自分に対して新選組の一員として働きたいと言った面々、全員に手紙を書く時間が結果的にあったのである。
2月9日に海兵局から各屯田兵中隊は動員準備態勢を取るように(更に土方個人に対してはいざというときは志願兵を募る予定である旨の連絡まであった)指示を受けた後、土方は寸暇を惜しんで手紙を書いていた。
結果的には無駄になるかもしれない、だが、自分の勘が手紙を書いておくべきだと言っていた。
そして、公私混同の汚名を覚悟して、海兵隊の名で電報の準備もした。
結果的に6日の時間があったことが、土方にとって準備万端を整える時間を与えていた。
「永倉新八に島田魁、斎藤一、他にも私に連絡を取ってくれた面々がいる。
彼らが皆、来てほしいものだ」
土方は独り言を呟いた。
それを聞いた妻の琴が言った。
「かないませんね。
まるで、心の底から愛している女性に対して、恋文を書いているような気が私はしました。
更にさっきの独り言、私に嫉妬心がないと思っておられるような気が」
「何を言う、手紙を書いた相手の宛名は見たろう、女性の名前があったか」
「ありませんね、だからこそ、却って嫉妬したくなるのです、男同士の交誼はそこまでのものかと」
土方の言葉に、琴は更に言い募った。
琴は明らかに嫉妬していた。
「琴にとっては聞きたくない話かもしれんが、あいつらとは京都等で死線をかいくぐった身だ。
そして、賊軍の汚名を勝手に着せられてしまっていた。
それが今度は官軍として薩摩と戦えるんだ。
しかも、あいつらと一緒になって戦えるかもしれない。
この年になって、血がたぎってしょうがない」
土方は、思わず熱弁を振るっていた。
「本当にうらやましくなってきます。
ですが、あなたもかつての京都の頃とは違って、今は4人の子がいることを忘れないでください。
長子の勇志は今春から小学校に通う身です。
一番下の子はまだ1歳です。
まだまだ子どもたちには父親が必要なのですよ」
土方の言葉に、琴は却って冷めたようで、諫めるような言葉を発した。
「分かっている。
台湾の時と同様に、自分は必ず生きて帰ってくる。
そして、今年は男手の多くが屯田兵として出征するので無理になったが、来年こそ米を大量に作って、皆で食べられるようにしよう。
自分の子どもたちが、米の味を本当に味わえるようにしたいからな」
「信じていますよ」
土方の言葉を聞いた琴は、そう呟いた。
土方は、2月16日に自分がこれと見込んだ全員に宛てて手紙を投函するとともに、併せて電報も打った。
土方たちは、長崎へ向かう屯田兵中隊の第1陣の中に組み入れられていた。
なお、長崎へ向かう第1陣の屯田兵中隊は第1、第5、第7、第9の中隊であった。
第1中隊以外は第1海兵大隊所属になることが決まっている。
海兵隊の計画によれば、2月25日に屯田兵中隊の第1陣は長崎に上陸する予定になっていた。
そして、海兵局から各地の海兵隊へ、更に屯田兵へと正式な指示が出たのは、更に15日になってからだった。
この出足の遅れは各方面に様々な影響を及ぼしたが、結果的にある意味では吉になった者もいた。
その1人が土方歳三だった。
「これで、全員に手紙を書けた。
後は、この呼びかけにどれだけが答えてくれるかどうかだ」
土方はこの呼びかけにできる限りの者が応えてくれることを祈っていた。
何と言っても新選組(そう呼んでもいいのかは議論があるだろうが)が官軍の一員として公然と動けるのである。
自分が健在であることを知って、連絡を取ってくれた旧新選組の面々、更に自分に対して新選組の一員として働きたいと言った面々、全員に手紙を書く時間が結果的にあったのである。
2月9日に海兵局から各屯田兵中隊は動員準備態勢を取るように(更に土方個人に対してはいざというときは志願兵を募る予定である旨の連絡まであった)指示を受けた後、土方は寸暇を惜しんで手紙を書いていた。
結果的には無駄になるかもしれない、だが、自分の勘が手紙を書いておくべきだと言っていた。
そして、公私混同の汚名を覚悟して、海兵隊の名で電報の準備もした。
結果的に6日の時間があったことが、土方にとって準備万端を整える時間を与えていた。
「永倉新八に島田魁、斎藤一、他にも私に連絡を取ってくれた面々がいる。
彼らが皆、来てほしいものだ」
土方は独り言を呟いた。
それを聞いた妻の琴が言った。
「かないませんね。
まるで、心の底から愛している女性に対して、恋文を書いているような気が私はしました。
更にさっきの独り言、私に嫉妬心がないと思っておられるような気が」
「何を言う、手紙を書いた相手の宛名は見たろう、女性の名前があったか」
「ありませんね、だからこそ、却って嫉妬したくなるのです、男同士の交誼はそこまでのものかと」
土方の言葉に、琴は更に言い募った。
琴は明らかに嫉妬していた。
「琴にとっては聞きたくない話かもしれんが、あいつらとは京都等で死線をかいくぐった身だ。
そして、賊軍の汚名を勝手に着せられてしまっていた。
それが今度は官軍として薩摩と戦えるんだ。
しかも、あいつらと一緒になって戦えるかもしれない。
この年になって、血がたぎってしょうがない」
土方は、思わず熱弁を振るっていた。
「本当にうらやましくなってきます。
ですが、あなたもかつての京都の頃とは違って、今は4人の子がいることを忘れないでください。
長子の勇志は今春から小学校に通う身です。
一番下の子はまだ1歳です。
まだまだ子どもたちには父親が必要なのですよ」
土方の言葉に、琴は却って冷めたようで、諫めるような言葉を発した。
「分かっている。
台湾の時と同様に、自分は必ず生きて帰ってくる。
そして、今年は男手の多くが屯田兵として出征するので無理になったが、来年こそ米を大量に作って、皆で食べられるようにしよう。
自分の子どもたちが、米の味を本当に味わえるようにしたいからな」
「信じていますよ」
土方の言葉を聞いた琴は、そう呟いた。
土方は、2月16日に自分がこれと見込んだ全員に宛てて手紙を投函するとともに、併せて電報も打った。
土方たちは、長崎へ向かう屯田兵中隊の第1陣の中に組み入れられていた。
なお、長崎へ向かう第1陣の屯田兵中隊は第1、第5、第7、第9の中隊であった。
第1中隊以外は第1海兵大隊所属になることが決まっている。
海兵隊の計画によれば、2月25日に屯田兵中隊の第1陣は長崎に上陸する予定になっていた。
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