154 / 236
154.
しおりを挟む
そんな彼女の様子を見ていると、なんだか微笑ましく思えてきてしまうのであった。
その後、改めて自己紹介を済ませた後、今後について話し合うことになった。
まず最初に聞いたのは、これからどうするかということだった。
それについて話し合った結果、とりあえずしばらくはこの街に滞在しようという結論に至った。
その間、俺達は冒険者として活動しながら生計を立てていくことになった。
当面の目的はお金を稼ぐことであり、そのためにも依頼を受ける必要があると考えたからだ。
というわけで早速依頼を探すことにしたのだが、これがなかなか見つからない。
というのも、そもそも俺達はまだ駆け出しの新人である上に、実績が全く無いに等しい状態なのだ。
つまり、信用が無いということである。
そのため、受けられる仕事が少なく、報酬額も少ないものばかりになってしまうのだ。
これではいつまで経っても生活していくことができないだろう。
どうしたものかと考えていると、ふいに声をかけられた。
見ると、そこには一人の女性が立っていた。
年齢は二十代前半くらいだろうか、整った顔立ちをしており、
スタイルも良い美人さんだった。
ただ、どこか冷たい印象を受けるというか、無表情なところが少し怖い感じがするなと感じた。
彼女はこちらをじっと見つめながら話しかけてくる。
「あなた達、もしかしてまだ冒険者になったばかり?」
その言葉に頷くと、彼女はにっこりと微笑んできた。
その笑顔を見た瞬間、胸が高鳴るのを感じた。
なんだろうこれは……?
と思っていると、彼女が話しかけてきた。
「それなら、私のところに来ない?」
その言葉に耳を疑った。
今この人は何と言ったのだろうか?
聞き間違いでなければ、自分のところに来るように
誘ってくれたようだが、果たしてどういうつもりなのだろうか?疑問が次々と浮かんでくる中、彼女の方から説明してくれた。
「私は冒険者ギルドに所属しているんだけど、ちょうど人手不足でね……それで、優秀な人材を探していたのよ」
なるほどそういうことだったのか。
しかし、なぜ自分なのだろう?他にも候補はいると思うのだが……。
そう思いつつ悩んでいると、再び話しかけられた。
「あなたならきっと活躍できると思うわ。
それに、可愛い女の子もいるみたいだしね♪」
最後の一言を聞いて、思わず苦笑してしまった。
確かにルミナスは美少女ではあるが、自分でそれを言うのはどうなのかと思ってしまう。
だが、彼女の言うことも事実ではある。実際ルミナスは
かなりモテる方だし、俺も何度か言い寄られたことが
あるくらいだ。
その度に断っているのだが、それでも諦めずに何度もアタックしてくる奴もいたりするんだよな。
そんなこともあってか、最近はあまり女性と関わりたくないと思っていたりもするんだが、なぜか今回は違ったみたいだ。
(あれ? なんでこんなにドキドキしてるんだ!? )
自分でもよく分からないまま鼓動が激しくなって
いくのを感じたのだった。
そんなことを考えているうちに目的地に到着したらしく
馬車が止まったので外に出ることにする。
外はすっかり暗くなっており月明かりだけが頼りだったが、
なんとか迷わずに来れたことに安堵しつつ周囲を見回すと
そこは森の中のようだった。
周囲には木々が立ち並び周囲は静寂に包まれていて
物音ひとつしない状態だったが不思議と恐怖心は湧いて
こなかった。
それよりも今は早く休みたいという欲求の方が強かったので
足早に進んでいくことにするのだった。
「ここが俺達の家だよ」
そう言われて案内されたのは、街の中心部にある
大きな屋敷だった。
中に入ると、広いエントランスホールがあり、
正面には大きな階段があるのが見えた。
その階段を上がった先に、二階へ通じる大扉が見える。
さらにその奥にある通路の先には、いくつかの部屋が見えた。
おそらくあれがそれぞれの個室ということだろう。
「さあ、こっちだ」
彼に促されてついていくと、まずは食堂に案内された。
そこでは既に何人かが食事を摂っており、
その中には見知った顔もあった。
彼らはこちらに気づくと声をかけてきた。
「お、やっと帰ってきたのか」
「おかえり~」
俺は軽く手を振ってそれに応えると、空いている席に座った。
それから食事を取りつつ彼らと談笑するのだった。
しばらくして食べ終わると、部屋に戻って休むことにする。
部屋に戻るとすぐにベッドに横になり目を閉じた。
明日から本格的に活動することになるだろうから、
今日はゆっくり休んでおくことにしよう。
そう思いながら眠りについたのだった。
翌朝目が覚めると、既に日が高く昇っていた。
慌てて飛び起きると、急いで支度を始めることにした。
といっても、着替えたり顔を洗ったりといった程度のものだが。
一通り準備が終わると、部屋を出て一階へと向かうことにした。
リビングに入ると、そこにはすでに全員が揃っていたようで、
それぞれ寛いでいたようだった。
そんな中、真っ先に声を掛けてきたのは、やはりと言うかなんと言うか、 案の定というべきか、アリアだった。
彼女は駆け寄ってくると、心配そうに顔を覗き込んできた。
「おはようございます、ご主人様♡よく眠れましたか?」
そう言って微笑みかけてくる彼女に、こちらも笑顔で
応えることにした。
「ああ、おはよう。おかげでぐっすり眠れたよ」
そう言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ後、深々と
頭を下げてきた。
その後、改めて自己紹介を済ませた後、今後について話し合うことになった。
まず最初に聞いたのは、これからどうするかということだった。
それについて話し合った結果、とりあえずしばらくはこの街に滞在しようという結論に至った。
その間、俺達は冒険者として活動しながら生計を立てていくことになった。
当面の目的はお金を稼ぐことであり、そのためにも依頼を受ける必要があると考えたからだ。
というわけで早速依頼を探すことにしたのだが、これがなかなか見つからない。
というのも、そもそも俺達はまだ駆け出しの新人である上に、実績が全く無いに等しい状態なのだ。
つまり、信用が無いということである。
そのため、受けられる仕事が少なく、報酬額も少ないものばかりになってしまうのだ。
これではいつまで経っても生活していくことができないだろう。
どうしたものかと考えていると、ふいに声をかけられた。
見ると、そこには一人の女性が立っていた。
年齢は二十代前半くらいだろうか、整った顔立ちをしており、
スタイルも良い美人さんだった。
ただ、どこか冷たい印象を受けるというか、無表情なところが少し怖い感じがするなと感じた。
彼女はこちらをじっと見つめながら話しかけてくる。
「あなた達、もしかしてまだ冒険者になったばかり?」
その言葉に頷くと、彼女はにっこりと微笑んできた。
その笑顔を見た瞬間、胸が高鳴るのを感じた。
なんだろうこれは……?
と思っていると、彼女が話しかけてきた。
「それなら、私のところに来ない?」
その言葉に耳を疑った。
今この人は何と言ったのだろうか?
聞き間違いでなければ、自分のところに来るように
誘ってくれたようだが、果たしてどういうつもりなのだろうか?疑問が次々と浮かんでくる中、彼女の方から説明してくれた。
「私は冒険者ギルドに所属しているんだけど、ちょうど人手不足でね……それで、優秀な人材を探していたのよ」
なるほどそういうことだったのか。
しかし、なぜ自分なのだろう?他にも候補はいると思うのだが……。
そう思いつつ悩んでいると、再び話しかけられた。
「あなたならきっと活躍できると思うわ。
それに、可愛い女の子もいるみたいだしね♪」
最後の一言を聞いて、思わず苦笑してしまった。
確かにルミナスは美少女ではあるが、自分でそれを言うのはどうなのかと思ってしまう。
だが、彼女の言うことも事実ではある。実際ルミナスは
かなりモテる方だし、俺も何度か言い寄られたことが
あるくらいだ。
その度に断っているのだが、それでも諦めずに何度もアタックしてくる奴もいたりするんだよな。
そんなこともあってか、最近はあまり女性と関わりたくないと思っていたりもするんだが、なぜか今回は違ったみたいだ。
(あれ? なんでこんなにドキドキしてるんだ!? )
自分でもよく分からないまま鼓動が激しくなって
いくのを感じたのだった。
そんなことを考えているうちに目的地に到着したらしく
馬車が止まったので外に出ることにする。
外はすっかり暗くなっており月明かりだけが頼りだったが、
なんとか迷わずに来れたことに安堵しつつ周囲を見回すと
そこは森の中のようだった。
周囲には木々が立ち並び周囲は静寂に包まれていて
物音ひとつしない状態だったが不思議と恐怖心は湧いて
こなかった。
それよりも今は早く休みたいという欲求の方が強かったので
足早に進んでいくことにするのだった。
「ここが俺達の家だよ」
そう言われて案内されたのは、街の中心部にある
大きな屋敷だった。
中に入ると、広いエントランスホールがあり、
正面には大きな階段があるのが見えた。
その階段を上がった先に、二階へ通じる大扉が見える。
さらにその奥にある通路の先には、いくつかの部屋が見えた。
おそらくあれがそれぞれの個室ということだろう。
「さあ、こっちだ」
彼に促されてついていくと、まずは食堂に案内された。
そこでは既に何人かが食事を摂っており、
その中には見知った顔もあった。
彼らはこちらに気づくと声をかけてきた。
「お、やっと帰ってきたのか」
「おかえり~」
俺は軽く手を振ってそれに応えると、空いている席に座った。
それから食事を取りつつ彼らと談笑するのだった。
しばらくして食べ終わると、部屋に戻って休むことにする。
部屋に戻るとすぐにベッドに横になり目を閉じた。
明日から本格的に活動することになるだろうから、
今日はゆっくり休んでおくことにしよう。
そう思いながら眠りについたのだった。
翌朝目が覚めると、既に日が高く昇っていた。
慌てて飛び起きると、急いで支度を始めることにした。
といっても、着替えたり顔を洗ったりといった程度のものだが。
一通り準備が終わると、部屋を出て一階へと向かうことにした。
リビングに入ると、そこにはすでに全員が揃っていたようで、
それぞれ寛いでいたようだった。
そんな中、真っ先に声を掛けてきたのは、やはりと言うかなんと言うか、 案の定というべきか、アリアだった。
彼女は駆け寄ってくると、心配そうに顔を覗き込んできた。
「おはようございます、ご主人様♡よく眠れましたか?」
そう言って微笑みかけてくる彼女に、こちらも笑顔で
応えることにした。
「ああ、おはよう。おかげでぐっすり眠れたよ」
そう言うと、彼女は嬉しそうに微笑んだ後、深々と
頭を下げてきた。
0
あなたにおすすめの小説
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる