188 / 236
188.
しおりを挟む
次に、勤務時間や休暇についての記述が一切なく、ただ単に
「業務を遂行すること」
としか記載されていなかったり、給料についても具体的な数字が何も書いていなかったりととにかくめちゃくちゃだったのだ。
(おいおいマジかよ……)
いくらなんでも無茶苦茶すぎるだろこんなの、と思ったが、今さら引き返すこともできないので渋々サインすることにした。
こうして俺と彼女との共同生活が始まったわけなのだが、最初はどうなることかと思ったが、案外なんとかなるものだなと思うようになった。
実際、家事全般については俺が担当することになったのでそこまで苦労することはなかったし、
何より一緒に過ごす時間が楽しいと思えるようになってきたため、このままずっと続いてほしいと思っていたくらいだ。
しかし、そんなある日のこと、事件が起こった。
その日、いつものように仕事を終わらせてから家に帰ると、玄関の前に見知らぬ女性が立っているのが見えたので不審に思いながら近づいてみると、
向こうの方から声をかけてきた。
「あの、あなたがレオンハルトさんですか?」
いきなり名前を呼ばれたので驚きつつも返事をすると、彼女は嬉しそうな表情を浮かべながらさらに続けた。
彼女の名前はレイナといって数日前にこの街に来たばかりの旅人だそうだ。
何故自分のことを知っているのかと聞くと彼女は微笑みながら答えた。
なんでも自分が倒した魔物の死体を片付けているところを見ていたらしくその時に気になったのだという事だそうだ。
それで実際に会ってみたくなったから来たということだったようだが一体何のためにそんな事をしたのかと思っているとレイナさんが
言った言葉に耳を疑ったのだった。
(嘘だろ……?)
その言葉を聞いた瞬間頭の中が真っ白になったような気がしたが何とか平静を装っていると彼女は続けてこう言ったのだった。
それを聞いた瞬間背筋が凍るような感覚が襲ってきたような気がしたものの何とか取り繕うことに成功したようで安堵していると
彼女は微笑みながら言ってきたのだった。
「それじゃあそろそろ戻りましょうか……それとももう少し休んでいきますか……?」
その問いに答える代わりに首を横に振る事で意思を伝える事にしたところでふとある事を思い出した為それを尋ねてみる事にした。
というのも彼女には聞きたい事が色々とあったからである。
「そういえばさっきの戦いの時なんですけど……」
そう言うと何かを察したかのように頷いた後、静かに語り始めたのである。
「はい、何でしょう」
と返してきた彼女に俺は言葉を続ける事にする。
そうして俺はあの時感じた疑問をぶつけてみる事にしたのだ。
そう、なぜ俺に攻撃してきたのかという事だ。
いくら敵同士とはいえ、わざわざ殺す必要はなかった筈だ。
それなのに、あえて殺さずにいた理由は何なのかという部分について知りたいと思ったからだった。
その問いに対し、少し考える素振りを見せた後でゆっくりと口を開いた。
「そうですね、あの時は本当にすみませんでした。
ですが、私にもどうしても譲れないものがあったのです」
それを聞いて首を傾げる俺に、苦笑を浮かべつつその理由を教えてくれた。
曰く、あの時の俺は明らかに様子がおかしいように見えたから、何かあったのではないかと思ったとの事である。
そして、その原因を突き止めるために尾行していたらしいのだが、結局最後まで教えてもらえなかったという訳だ。
なので、直接聞きにきたというわけだ。
そういう事なら隠す必要もないと思ったので正直に話すことにした。
すると、彼女はホッとしたような表情を見せた後でお礼を言ってくれた。
それに対して気にするなと言って返した後で話を元に戻したのだ。
さて、それでは次の質問に移るとしようか。
といっても、特に聞くこともないんだけどなぁ、うーん、どうしたものかな?
などと考えていたら不意に声をかけられた。
そちらの方を向くと、そこにいたのは金髪の女性であった。
年齢は20代前半といったところだろうか? スタイル抜群な美人さんって感じだね。
そんなことを考えているうちに近づいてきたその人は僕の前で立ち止まると言った。
えっと誰だろうこの人?
見た感じ外国人っぽいけど日本語上手だなぁなんて思いながら見ているとその視線に気づいたのか自己紹介を始めたんだ。
それから聞いた話によるとこの人はアリアという名前らしくてこの国のお姫様なんだってさ、
驚いたよまさかそんな人が目の前にいるだなんて思いもしなかったからね!
でもなんでそんな人がこんなところにいるんだろうって思ったりもしたけれどそれよりも気になることがあったから聞いてみたんだ。
そしたらあっさり教えてくれて拍子抜けしちゃったけどね。
あっけなかったなあと思ったけどまあいいかと思い直すことにして本題に入ることにするかな まずはどこから話そうかなと
考えを巡らせていると彼女が先に話し始めたんだ。
なるほどそういうことか、つまりこういうことなんだな?
「わかった、とりあえず君の言うことを信じようじゃないか。だからもう泣き止んでくれないかな?
これじゃまるで僕が悪者みたいじゃないか。僕は女の子には優しい方なんだ、できれば泣かせたくないしね。
それにほら、可愛い顔が台無しだよ?せっかく綺麗なんだから笑っていてほしいんだけどな」
そう言いながら頭を撫でてあげると安心したのか笑顔を見せてくれた。
よかった、これでなんとか話はできそうだな、やれやれと思いながらも再び口を開く。
というわけでさっそく質問をしてみたんだがやはりというかなんというか返ってきた答えは芳しくなものばかりだった。
「業務を遂行すること」
としか記載されていなかったり、給料についても具体的な数字が何も書いていなかったりととにかくめちゃくちゃだったのだ。
(おいおいマジかよ……)
いくらなんでも無茶苦茶すぎるだろこんなの、と思ったが、今さら引き返すこともできないので渋々サインすることにした。
こうして俺と彼女との共同生活が始まったわけなのだが、最初はどうなることかと思ったが、案外なんとかなるものだなと思うようになった。
実際、家事全般については俺が担当することになったのでそこまで苦労することはなかったし、
何より一緒に過ごす時間が楽しいと思えるようになってきたため、このままずっと続いてほしいと思っていたくらいだ。
しかし、そんなある日のこと、事件が起こった。
その日、いつものように仕事を終わらせてから家に帰ると、玄関の前に見知らぬ女性が立っているのが見えたので不審に思いながら近づいてみると、
向こうの方から声をかけてきた。
「あの、あなたがレオンハルトさんですか?」
いきなり名前を呼ばれたので驚きつつも返事をすると、彼女は嬉しそうな表情を浮かべながらさらに続けた。
彼女の名前はレイナといって数日前にこの街に来たばかりの旅人だそうだ。
何故自分のことを知っているのかと聞くと彼女は微笑みながら答えた。
なんでも自分が倒した魔物の死体を片付けているところを見ていたらしくその時に気になったのだという事だそうだ。
それで実際に会ってみたくなったから来たということだったようだが一体何のためにそんな事をしたのかと思っているとレイナさんが
言った言葉に耳を疑ったのだった。
(嘘だろ……?)
その言葉を聞いた瞬間頭の中が真っ白になったような気がしたが何とか平静を装っていると彼女は続けてこう言ったのだった。
それを聞いた瞬間背筋が凍るような感覚が襲ってきたような気がしたものの何とか取り繕うことに成功したようで安堵していると
彼女は微笑みながら言ってきたのだった。
「それじゃあそろそろ戻りましょうか……それとももう少し休んでいきますか……?」
その問いに答える代わりに首を横に振る事で意思を伝える事にしたところでふとある事を思い出した為それを尋ねてみる事にした。
というのも彼女には聞きたい事が色々とあったからである。
「そういえばさっきの戦いの時なんですけど……」
そう言うと何かを察したかのように頷いた後、静かに語り始めたのである。
「はい、何でしょう」
と返してきた彼女に俺は言葉を続ける事にする。
そうして俺はあの時感じた疑問をぶつけてみる事にしたのだ。
そう、なぜ俺に攻撃してきたのかという事だ。
いくら敵同士とはいえ、わざわざ殺す必要はなかった筈だ。
それなのに、あえて殺さずにいた理由は何なのかという部分について知りたいと思ったからだった。
その問いに対し、少し考える素振りを見せた後でゆっくりと口を開いた。
「そうですね、あの時は本当にすみませんでした。
ですが、私にもどうしても譲れないものがあったのです」
それを聞いて首を傾げる俺に、苦笑を浮かべつつその理由を教えてくれた。
曰く、あの時の俺は明らかに様子がおかしいように見えたから、何かあったのではないかと思ったとの事である。
そして、その原因を突き止めるために尾行していたらしいのだが、結局最後まで教えてもらえなかったという訳だ。
なので、直接聞きにきたというわけだ。
そういう事なら隠す必要もないと思ったので正直に話すことにした。
すると、彼女はホッとしたような表情を見せた後でお礼を言ってくれた。
それに対して気にするなと言って返した後で話を元に戻したのだ。
さて、それでは次の質問に移るとしようか。
といっても、特に聞くこともないんだけどなぁ、うーん、どうしたものかな?
などと考えていたら不意に声をかけられた。
そちらの方を向くと、そこにいたのは金髪の女性であった。
年齢は20代前半といったところだろうか? スタイル抜群な美人さんって感じだね。
そんなことを考えているうちに近づいてきたその人は僕の前で立ち止まると言った。
えっと誰だろうこの人?
見た感じ外国人っぽいけど日本語上手だなぁなんて思いながら見ているとその視線に気づいたのか自己紹介を始めたんだ。
それから聞いた話によるとこの人はアリアという名前らしくてこの国のお姫様なんだってさ、
驚いたよまさかそんな人が目の前にいるだなんて思いもしなかったからね!
でもなんでそんな人がこんなところにいるんだろうって思ったりもしたけれどそれよりも気になることがあったから聞いてみたんだ。
そしたらあっさり教えてくれて拍子抜けしちゃったけどね。
あっけなかったなあと思ったけどまあいいかと思い直すことにして本題に入ることにするかな まずはどこから話そうかなと
考えを巡らせていると彼女が先に話し始めたんだ。
なるほどそういうことか、つまりこういうことなんだな?
「わかった、とりあえず君の言うことを信じようじゃないか。だからもう泣き止んでくれないかな?
これじゃまるで僕が悪者みたいじゃないか。僕は女の子には優しい方なんだ、できれば泣かせたくないしね。
それにほら、可愛い顔が台無しだよ?せっかく綺麗なんだから笑っていてほしいんだけどな」
そう言いながら頭を撫でてあげると安心したのか笑顔を見せてくれた。
よかった、これでなんとか話はできそうだな、やれやれと思いながらも再び口を開く。
というわけでさっそく質問をしてみたんだがやはりというかなんというか返ってきた答えは芳しくなものばかりだった。
0
あなたにおすすめの小説
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
序盤でざまぁされる人望ゼロの無能リーダーに転生したので隠れチート主人公を追放せず可愛がったら、なぜか俺の方が英雄扱いされるようになっていた
砂礫レキ
ファンタジー
35歳独身社会人の灰村タクミ。
彼は実家の母から学生時代夢中で書いていた小説をゴミとして燃やしたと電話で告げられる。
そして落ち込んでいる所を通り魔に襲われ死亡した。
死の間際思い出したタクミの夢、それは「自分の書いた物語の主人公になる」ことだった。
その願いが叶ったのか目覚めたタクミは見覚えのあるファンタジー世界の中にいた。
しかし望んでいた主人公「クロノ・ナイトレイ」の姿ではなく、
主人公を追放し序盤で惨めに死ぬ冒険者パーティーの無能リーダー「アルヴァ・グレイブラッド」として。
自尊心が地の底まで落ちているタクミがチート主人公であるクロノに嫉妬する筈もなく、
寧ろ無能と見下されているクロノの実力を周囲に伝え先輩冒険者として支え始める。
結果、アルヴァを粗野で無能なリーダーだと見下していたパーティーメンバーや、
自警団、街の住民たちの視線が変わり始めて……?
更新は昼頃になります。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
世界最強の賢者、勇者パーティーを追放される~いまさら帰ってこいと言われてももう遅い俺は拾ってくれた最強のお姫様と幸せに過ごす~
aoi
ファンタジー
「なぁ、マギそろそろこのパーティーを抜けてくれないか?」
勇者パーティーに勤めて数年、いきなりパーティーを戦闘ができずに女に守られてばかりだからと追放された賢者マギ。王都で新しい仕事を探すにも勇者パーティーが邪魔をして見つからない。そんな時、とある国のお姫様がマギに声をかけてきて......?
お姫様の為に全力を尽くす賢者マギが無双する!?
レベルが上がらない【無駄骨】スキルのせいで両親に殺されかけたむっつりスケベがスキルを奪って世界を救う話。
玉ねぎサーモン
ファンタジー
絶望スキル× 害悪スキル=限界突破のユニークスキル…!?
成長できない主人公と存在するだけで周りを傷つける美少女が出会ったら、激レアユニークスキルに!
故郷を魔王に滅ぼされたむっつりスケベな主人公。
この世界ではおよそ1000人に1人がスキルを覚醒する。
持てるスキルは人によって決まっており、1つから最大5つまで。
主人公のロックは世界最高5つのスキルを持てるため将来を期待されたが、覚醒したのはハズレスキルばかり。レベルアップ時のステータス上昇値が半減する「成長抑制」を覚えたかと思えば、その次には経験値が一切入らなくなる「無駄骨」…。
期待を裏切ったため育ての親に殺されかける。
その後最高レア度のユニークスキル「スキルスナッチ」スキルを覚醒。
仲間と出会いさらに強力なユニークスキルを手に入れて世界最強へ…!?
美少女たちと冒険する主人公は、仇をとり、故郷を取り戻すことができるのか。
この作品はカクヨム・小説家になろう・Youtubeにも掲載しています。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる