勇者パーティーを追放された俺は辺境の地で魔王に拾われて後継者として育てられる~魔王から教わった美学でメロメロにしてスローライフを満喫する~

一ノ瀬 彩音

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失礼な奴だと思ったが特に腹を立てたりはしなかったので話を続ける事にしたのだ。
「で、あんた達は何者なんだ?」
一応礼儀として尋ねてみたところ意外な答えが返ってきたのである。
それはこの森に住む一族であるということであったのだが、どう見ても人間にしか見えない見た目をしていた事から嘘をついているのだとすぐに分かった。
そもそも普通の人間がこんな所に住んでるはずがないのだから当然といえば当然の話ではあるのだが、
それでも確かめずにはいられないという気持ちがあった為思い切って尋ねてみることにしたのだ。
すると案の定あっさりと認めたものだから拍子抜けしてしまったほどだが、
同時に安心できたこともあってほっと一息ついたところで次の話題に移る事にした。
とは言ってもこちらから話せる事はあまり多くなかったので仕方なく今までの出来事を掻い摘んで説明する事にしたのだが、
その結果わかったことは三つある。
「なるほどねぇ、そんな事があったんだ……」
話を聞き終えた後しみじみといった感じで呟いた彼女は少し考える素振りを見せてから顔を上げるとこう言ったのである。
その言葉に頷いて肯定の意を示した後、気になっていたことを聞いてみる事にしたのだ。
それはどうやってここにたどり着いたかという件についてだったのだがそれに対する答えは実にシンプルなものだったのである。
というのも森の中を歩いていたら突然視界が開けたと思ったらこの場所に出てきたのだそうだ。
だが問題はそこではなくなぜそんな場所があるのにもかかわらず今まで誰も気がつかなかったのだろうかという点にあった、
何故なら森の奥に続く道などいくらでもあったはずだからだ。
「確かにその通りだな……でもさ、もし俺があんたの言うような奴なら今頃とっくに殺していたと思わないかい?」
と尋ね返してきた彼の言葉を聞いてハッとなった私はようやく冷静さを取り戻すことが出来たお陰で冷静さを取り戻せた気がしたものの、
それと同時に羞恥心に襲われて顔が熱くなるのを感じた私は咄嗟に俯いてしまったもののなんとか誤魔化そうと必死に
頭を働かせるものの何も思い浮かばなかった為に諦めて素直に白状することにしたのである。
そう、全てを打ち明けたのだ。
(やっぱりそうだよなあ、普通はそう思うよな普通だったら……)
「でも、実際にそうだったんだからしょうがないだろ? 俺だってまさかこんなことになるとは夢にも思ってなかったんだからさ」
と言いながら溜息を吐くしかなかったのだが、それに対して返ってきたのは思わぬ反応だった。
何と彼女が目を輝かせながら身を乗り出してきたかと思うと興奮気味に捲し立ててきたのである。
「凄いっ! 本当に魔法が使えるんだね! ねぇ、他には何が出来るの!? 他に何か特殊な能力はないのかな?
たとえば空を飛ぶことが出来たりだとか、時間を操ったりだとか!」
そんな様子を見ているとなんだかおかしくなってきた俺は思わず吹き出してしまったのだが、
それを見た彼女はキョトンとした顔で見つめてきたかと思うと急に恥ずかしくなったのか顔を真っ赤にして俯いてしまったのを見て
更に笑ってしまったものだ。
そんなやりとりの後落ち着いたところで今度は俺の方から質問させてもらうことにしたのだが、
まずは何を聞くべきか悩んだ結果、やはり一番気になることと言えば自分の能力が何なのかということだったので
早速聞いてみようと思ったわけだ。
そしていざ聞いてみたところ返って来た答えは次のようなものであった。
まず、基本的な属性魔法については大体全て使うことが出来るのだということが分かったもののそれ以外のものに関しては
分からないということであったようだ。
ただし、使い方に関しては感覚的に分かるとのことだったので試してみることになったのだが
その結果判明したことがあるとすれば俺は回復魔法や支援系の魔法を得意としていることが判明したことである。
ちなみに攻撃系に関しては苦手なようだったのだがその代わりといっては何だが身体強化魔法については得意中の得意だと言える
程の威力を発揮する事が出来るらしい事が分かったりもしたわけだがそれはまあ置いておくとして、次に注目したのは固有魔法と呼ばれるものであり、
俺の場合は空間収納魔法だったということだ。
ただ、これはかなり珍しい部類に入るらしく、 滅多にお目に掛かれることはないのだそうだが幸いなことに俺にはそれが備わっているようだとの事である。
試しにやってみてくれと言われたので言われた通りにやってみる事にしたところ簡単に発動する事が出来たのであるから間違いないと思う。
(よし、これならいけそうだな!)
そう思いながら心の中でガッツポーズを決めつつ意気込んでいると、それを見透かしたように声をかけられたことで我に返った、
俺は恥ずかしくなって俯いてしまう事になったのだが、その様子を見た彼女がクスリと笑いながら頭を撫でてくれたことで
少しだけ気が楽になったような気がしたので顔を上げてみると優しい眼差しを向けてくれている彼女と目が合った
瞬間ドキッとした俺は慌てて目を逸らすことになったのだが、
「大丈夫、ちゃんとわかってるからね」
と言うと俺の手を引いて歩き始めたので大人しく従う事にしたのだが暫く歩いているうちに目的地に到着したようである。
そこは大きな建物で中に入ると受付のような場所に通されたのでそこに座って待っているように言うと何処かへ行ってしまった為仕方なく待っている事に
したわけだが、暇だったので周囲を見回していると掲示板のようなものを見つけたので近づいて見てみるとそこには様々な
依頼内容が書かれた紙が貼り付けられているのがわかった。
中には高額報酬のものもあり思わず目移りしてしまうところだったが
何とか堪えることに成功したことでホッと胸を撫で下ろしていると後ろから声を掛けられたので振り返ってみると
そこにいたのは先程の女性だったがその手には何やら箱のようなものが握られており気になったので見ていると
視線に気がついた彼女が笑みを浮かべながら言ったのである。
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