元勇者パーティーの雑用係だけど、実は最強だった〜無能と罵られ追放されたので、真の実力を隠してスローライフします〜

一ノ瀬 彩音

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「おわっ何をする」
「お父様!!!」
「貴方」
遠くの方で、娘と妻の声がした。
「お前は元勇者だな、なんて事を」
俺は元勇者に連れ去られてしまったようだ。
俺を担いだまま空へと浮かぶ元勇者はそのまま飛んでどこかへ向かっていく。
俺はなす術もなくそのまま連れてかれるだけだった。
そして数分後に到着するとその目的地が明らかになった……そうなんと、
この国一番の高さを誇る塔の上だったからである。
そして俺達は地上を見下ろす。
かなり高い場所にある場所に到着したようだ。
下を見つめてみても街が見渡せるほどだ。
俺はそんな景色に見惚れていたが直ぐに我に帰ると 何故このような場所に
連れて来られたのかを確認する。
すると元勇者から説明があった。
魔王は倒されたがまだ魔物がこの世界に溢れかえっており 今も各地で戦われているそうだ。
なので少しでも多くの兵を集結させるためには俺が必要とのことだ。
戦力として数えられているようであり 俺としても特に断る理由もなかった。
そして、俺達の他にもかなりの数の兵士が集められていたようだ。
その中にはかつて一緒に旅をした者達の顔もあった。
するとそこに一際目立つ格好の女性が現れる。
たしか、元勇者を慕っていた女性だ。
「聞け、我が同胞達よ」
その言葉にシーンと場が静まり返る。
「この国は、今も魔物に瑠閉められている、勇者を輩出した王は今はおらず、
代わりにこんな貧弱な奴が王と成っている」
女性は淡々と語っていく その姿はとても凛々しいものだった。
まぁ、王は俺なのでそんな事をする気は無いと思っていたので仕方がない。
「こんな国に未来はあるのか? いや、無いだろう、あるのは傲慢なこの王と
裕福な民達だけに過ぎない」
そう言うと 周りの人々も賛同するように騒ぎ立てる 俺は何も言わずただ聞いているだけだ。
しかし彼女はさらに続ける
「ならば私の手で救い出さねばならぬ。それが我ら冒険者パーティー【女神の聖女】
としての使命だからである!」
なので、彼女の名前はサーヤということがここで判明した。
すると一人の冒険者が声をあげる
「おい待ってくれ!俺はまだ納得できないぜ」
するとまた新たな人物が登場して来た。
「あ~らあらまだ何か問題でもありまして?」
それはどうやら見知った人物である。
そう、かつての俺の仲間でもあるエルフの魔法使いリーダと神官戦士ミレアの二人組だ。
「王にその様な暴言が許されるとでも?」
その発言に俺は思わず突っ込んでしまう どうやら彼女もこの国の出身ではなく
他の国から派遣されてきた使者だという。
確かにその服装はこの国のものとは異質なものに見える。
それに他の人も何処かしら雰囲気が違って見えるのはやはりそういうことなのだろうと
確信に変わった。
俺が思案にふけていると 周りからは、様々な意見が出てきているようだが俺はそれを
聞いていなかった。
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