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しおりを挟む階段を降り、キッチンへと向かう。
俺、有沢は桐谷の居る自分の部屋を出て、キッチンで冷蔵庫から取りだした烏龍茶を、自分のコップの中へトポトポと注いでいた。
桐谷がウチに来るの、いつぶりだろ、
中学の時は1度も来てくれなかったから。
部屋を出る前、桐谷がわしゃわしゃと撫でた髪。
そこへそっと手を添える。
トポトポトポトポトポトポ
おっと
溢れ零れた液体を慌ててティッシュで拭き取る。
ピカピカになるまで丁寧に拭き終えた後、コップを持って桐谷のとこへ戻ろうとした時。
ある物がふっと目につく。
「あっこれ桐谷の…」
パーカー。
テレビ台の下から、赤色の裾が少しはみ出ている。
そういえば自分のパーカーが見つからないって探してたっけ。
部屋に戻るついでにこれも持っていくか。
テレビ台の下へ手を伸ばし、裾を掴むあとすんでのところで、
ピタっと指先が止まる。
「いや、やめておこう」
台の下からはみ出た裾を掴んで、隠すように中へ押し込む。
そしてコップを手に持ち、自分の部屋へ向かうためにゆっくり階段を昇っていった。
□□□
ギシ、ギシ、ギシ、
やばい、やばいやばいやばい!
こっち来る!
自分の手の中には、20年後に開ける予定の箱。
そして、絶対に見ちゃいけない感じの手錠。
これ見られたらまずい…
急いで乱雑にしまい込み、
ベットの下へと隠す。
足音がどんどん近づいてきた所で大きく身を翻して、罪悪感からぼふっとベッドに顔を埋める。
寝たフリ、寝たフリ。
ガチャ
「……桐谷?」
トビラを開けた有沢が、どんどんこちらへ近づいてくる。
バク、バク、バク、と心臓がはち切れそうだ。
なんか悪いことをしてしまった犯人のような。
いや、実際そうなんだけども。
「寝てるの?」
そう、寝てるの
だからこのままほっといてくれ…
「おーい」
声をかけた有沢の指先が、
つんつんと俺の最大の弱点、脇腹をつつく。
ひっやば、そこ
我慢しろ、動くな俺………
脇腹をつつかれても身動きひとつしない俺を見て、有沢は一旦手を離した。
はあ、良かった
そして何をするかと思ったら、今度は肩へと手が触れる。
そして、ぐるりと回転させてうつ伏せの俺を横向きへの体制へと変えさせた。
!!?
な、なにを…
いや、寝たフリだ、寝たフリ…
有沢の次の一手を大人しく待っていると、彼は静かに、ぽつりと呟いた。
「…ほんとに寝てる」
その言葉を口にしたあと、彼はギシ、とベッドを沈ませる。そして、ベットに乗り込み横向きになっている俺の背中側へと寝転んだ。
俺を起こすと思ったのに。
有沢も寝るのだろうか。
ならばと、俺も休むことにすると、後ろから有沢の手がぬっと伸びてくる。
そしてぎゅっと俺を抱きしめた。
……えっ?
突然の行動に困惑していると、首元に急なくすぐったさを感じ、すんすんと臭いを嗅がれる。
な、なにしてんだ…!!?
有沢……?
「っ桐谷…きりたに…!」
えっ起きてるの、バレて…?
「何年ぶりだろ」
ひとり、空中に呟くように。
「全然、うち来てくれなかったから…」
「このまま、離したくないなあ…」
シャツの中へ手が滑り込む。
お腹をさすさすと撫でられた後、その手はぐんぐん上へ伸びていき、胸をふにっと触る。
ひっ……!?
優しくタッチした彼の手のひらが、ゆっくりと動き出す。
指先を滑らかに滑らせながら、5本の指で胸の曲線ひとつひとつを、じっくりとなぞっていく。
え、ええ…??
な、なに、なんでっ…
「きりたにっ… 」
っ!!?
「ひどい、ひどいよ…」
俺を、1人にしないで…っ」
声に熱がこもっていくと同時に、胸を触る手はどんどん激しくなっていく。
胸を鷲掴んで大きく揉みしだくと、次は先端を執拗に弄り倒す。
「っ置いてかないで…桐谷 あの頃みたいに、仲良くしてよっ…!」
「……っ!! ふ…っ……」
声を出さないようにと必死に歯を食いしばって、我慢する。混乱して頭の整理が追いつかない。
頭が混乱している中、甘かった有沢の声が次第に苦しげなものへ変わっていき、
そして太ももの、股の間にある違和感に気づく。
何か、硬い棒のようなものが太ももの間に入り込んでいるような。
なんだろうと思っていると、それがぬこっ、ぬこっと動き出した。
こいつ、まさか…
「桐谷…っきりたに、ごめん…っ すき、好きだっ」
「……っ!?」
「こんなのダメだって、分かってるけど、 あの頃から…っ桐谷に避けられ始めてから、俺はもう…っ」
はあ、はあ、と乱れる息がうなじへ伝う。
ぬこ、ぬこぬこと棒の出し入れがだんだんはやくなっていく。
完全に理性を失いかけている彼は、いつもだったら絶対口にしないようなことを口走る。
「もっと、俺をだいじにして、桐谷。もう、いじわるしないでよ…っ」
肌に伝う息も、上がる体温も、全てがふたりでひとつのものになる。
そして、それがやがて最高潮へ達すると、どぱっと体内に溜まっていたものが放出された。
乱れた息を整えながら、有沢が唇を俺のうなじへと這わす。
「はあ、はあ…桐谷…っ 離したくないよ」
「 もう、何度桐谷が逃げようとしても、無理やりにでも捕まえて、そして…」
絶え絶えになりながらも紡ぐ彼の言の葉の音は、つい手を差し伸べてしまいたくなるほど、苦しそうだった。
「君を閉じ込めたい」
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もの凄く続きが気になる.....‼︎!!!!
楽しみに待ってます!
ありがとうございますーうれしいっ
そう言っていただけると、書く励みになります!
続き!見たいです!
ありがとうございます٩(ˊᗜˋ*)و♪
次のお話が更新された際には、また読みに来てくださいね