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薬師ロセ
薬師ロセ④
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自室があって良かったと思わずにはいられなかった。我慢しても涙が浮かんで止まらないし、気持ちは落ち込むばかりだった。
戸を閉じてしまうと隙間から入り込んだ月夜しか明かりがない部屋を突き進む。手探りで服を脱いでベッドに横たわった。まだ掛けるものもないので着ていた服を体に覆せると身を丸めた。
(大丈夫。明日は元気に笑ってみんなに挨拶できる。絶対に)
言い聞かせると無理やり目を閉じた。
生きる場所はここにしかないし、何も出来ないのは自分の責任だった。立場に甘え、何も覚えてこなかったアデリーが悪いのだ。
どこかでフクロウが鳴いている。夜気に周囲を囲まれ、夏だというのに凍りつきそうだった。
(なにもかも悪い夢で、明日目が覚めたときお母さんが微笑みかけてくれますように)
もし、そうなってもアデリーは料理を学びたいし、服も縫えるようにしたいと心に誓っていた。だから、とにかく今は眠りに落ちさせてほしいと神に懇願し、幾度も寝返りを打ってやっと眠りについたのだった。
翌朝、アデリーは肩を揺らされて目を覚ました。
「目を開けたか。大丈夫か?」
室内は暗く、しかし声の主はダグマだとすぐにわかった。ただ、目を開けることはおろか、口を開くことも難儀だった。
「看病して病をもらったんだな。寒くないか?」
油断すると微睡みの沼に引きずり込まれそうで、アデリーはベッドに腰をおろしていたダグマの衣服を掴んでいた。
「ダグマさん……」
「なんだ」
「私は起きなきゃだめなんで……」
脈を打つ頭痛に怯えて歯を食いしばった。頭が割れそうだ。
「起きる必要はない」
「私、ここしか居場所が──」
恐ろしい森での野宿は二度と嫌だった。古くから魔物が住むといわれている森で、幾晩も過ごしたが、アデリーはあの恐怖を味わうくらいなら無理してでも這い上がり仕事をしなければならないと思って必死だった。
半身を起き上がらせようと腕に力を込めたが、肘が抜けてベッドに突っ伏してしまった。
「あーあー、やめろ。俺が病人を追い出すと思うのか? まったく」
そう叱りつけると、ダグマは立ち上がり部屋から出ていってしまった。呆れられたのだと知り、ベッドに居るというのに森に放り出されたような気持ちになった。しかし、ダグマはすぐに戻ってきて、アデリーに毛皮をかけてくれたのだ。
「いいか、卑屈になるな。わかるな。確かにアデリーは何もできないが、そんなこと受け入れた時にわかってんだよ。だから、焦ることはこれっぽっちもない。これから仕事を覚えればいい。それには健康を取り戻さなきゃならないだろ」
アデリーはなんとか首を縦に振った。するとダグマが乱れた髪を直してくれた。
「とりあえず、カリーナを呼んでやる。もう一度言うが、俺はお前を迎え入れると決めたんだ。簡単には追い出さないからな」
最後に頬を撫で、立ち上がった。
「やれやれ、よく泣くな。じゃあ、カリーナを連れてくる」
「ダグマさん」
「なんだよ」
「……ありがとうございます」
ダグマは吐息のような笑いを漏らして肩を上げた。
「涙と礼がアデリーの得意分野なんだと思っとくよ。今はとにかく治せ」
ほどなくカリーナが足音を響かせてやってきた。
「アデリー! 昨日の夜も顔色が変だとおもってたんだよ。やっぱり体調おかしかったんだね」
カリーナの声は女性にしては低い方だが、今日はそんな声ですら頭にキンキンと響く感じがした。支えられて上半身を起こしたアデリーに、カリーナは額と額をくっつけて体温を測った。
「あらま。こりゃ高いね。熱だけかい? 他はどうなのよ」
カリーナはアデリーから離れて持ってきたカゴから中身を出していく。土瓶と、椀が入っていて、椀には皿が覆せてあった。
「スープなら飲めるだろ? 昨日のやつを薄めて持ってきてみたんだよ」
両手で椀を持ってきて、アデリーの横に座った。
「お腹が痛かったりするのかい?」
「いえ、頭……が、ちょっと」
ちょっとどころの話ではないが、とにかく頭が痛かった。カリーナはそんなアデリーの為に、スプーンでスープを口に運んでいく。優しい味のほんのり温かいスープだった。
「おいしい」
本当はもっとこの料理のおいしさを表現したいし、カリーナに伝えたかったがこれ以上の言葉は出てこなかった。頭がしっかり働いていないし、声もカスカスしてしまってしゃべる気力もあまりない。
「無理に食べなくてもいいからね」
カリーナはアデリーのペースに合わせてスープを運んでくれていた。
「食べなきゃ……元気になれません」
泣くこととお礼を言うことしか特技がないと言われた手前、ここは何としても元気を取り戻さなければならなかった。ここで死ぬわけにはいかないし、元気になって自分はここに住む価値がある人間だと証明しなければならないのだ。
持っていた椀とスプーンをかごに戻すと、カリーナはアデリーを抱き寄せた。柔らかく肉付きのいい体は下働きのミーナをほうふつとさせる。
「そんなに頑張らなくても良いじゃないか。体調を崩すってのはこれまで無理してきた証拠だろ? 慌てて元気にならなくたって、体がもう十分休めたと思えば自然と回復するもんさ」
「私、学ばなきゃならないことがいっぱいあって──」
「焦ったところでなんにも身に付きゃしないんだよ」
「でも……」
そこでいま一度カリーナはアデリーを諭すように抱きしめた。
「今は休むこと。それだって学びのうち。体調管理は自分で出来るようにしなきゃね」
離れていく身体にアデリーはほんの少し未練を感じていた。幸福を感じると体の奥底から力が湧いてくる気がしたのだ。
カリーナは再び椀とスプーンをとって、アデリーにスープを飲ませていく。全部飲み切ったところで今度は土瓶を取り出した。
「ロセから薬を貰おうとしたんだけど、あの子ったら自分の持ってる薬じゃたぶんアデリーの症状とは合わないって」
土瓶を手渡しながら「だから、これは単なる水。悪いねぇ」と、謝ってくれた。
「いえ、たとえ合うお薬があっても払えませんから」
これは嘘だった。金貨を手に入れたいばかりだからいくら薬が高価だといっても支払えるはずだ。
戸を閉じてしまうと隙間から入り込んだ月夜しか明かりがない部屋を突き進む。手探りで服を脱いでベッドに横たわった。まだ掛けるものもないので着ていた服を体に覆せると身を丸めた。
(大丈夫。明日は元気に笑ってみんなに挨拶できる。絶対に)
言い聞かせると無理やり目を閉じた。
生きる場所はここにしかないし、何も出来ないのは自分の責任だった。立場に甘え、何も覚えてこなかったアデリーが悪いのだ。
どこかでフクロウが鳴いている。夜気に周囲を囲まれ、夏だというのに凍りつきそうだった。
(なにもかも悪い夢で、明日目が覚めたときお母さんが微笑みかけてくれますように)
もし、そうなってもアデリーは料理を学びたいし、服も縫えるようにしたいと心に誓っていた。だから、とにかく今は眠りに落ちさせてほしいと神に懇願し、幾度も寝返りを打ってやっと眠りについたのだった。
翌朝、アデリーは肩を揺らされて目を覚ました。
「目を開けたか。大丈夫か?」
室内は暗く、しかし声の主はダグマだとすぐにわかった。ただ、目を開けることはおろか、口を開くことも難儀だった。
「看病して病をもらったんだな。寒くないか?」
油断すると微睡みの沼に引きずり込まれそうで、アデリーはベッドに腰をおろしていたダグマの衣服を掴んでいた。
「ダグマさん……」
「なんだ」
「私は起きなきゃだめなんで……」
脈を打つ頭痛に怯えて歯を食いしばった。頭が割れそうだ。
「起きる必要はない」
「私、ここしか居場所が──」
恐ろしい森での野宿は二度と嫌だった。古くから魔物が住むといわれている森で、幾晩も過ごしたが、アデリーはあの恐怖を味わうくらいなら無理してでも這い上がり仕事をしなければならないと思って必死だった。
半身を起き上がらせようと腕に力を込めたが、肘が抜けてベッドに突っ伏してしまった。
「あーあー、やめろ。俺が病人を追い出すと思うのか? まったく」
そう叱りつけると、ダグマは立ち上がり部屋から出ていってしまった。呆れられたのだと知り、ベッドに居るというのに森に放り出されたような気持ちになった。しかし、ダグマはすぐに戻ってきて、アデリーに毛皮をかけてくれたのだ。
「いいか、卑屈になるな。わかるな。確かにアデリーは何もできないが、そんなこと受け入れた時にわかってんだよ。だから、焦ることはこれっぽっちもない。これから仕事を覚えればいい。それには健康を取り戻さなきゃならないだろ」
アデリーはなんとか首を縦に振った。するとダグマが乱れた髪を直してくれた。
「とりあえず、カリーナを呼んでやる。もう一度言うが、俺はお前を迎え入れると決めたんだ。簡単には追い出さないからな」
最後に頬を撫で、立ち上がった。
「やれやれ、よく泣くな。じゃあ、カリーナを連れてくる」
「ダグマさん」
「なんだよ」
「……ありがとうございます」
ダグマは吐息のような笑いを漏らして肩を上げた。
「涙と礼がアデリーの得意分野なんだと思っとくよ。今はとにかく治せ」
ほどなくカリーナが足音を響かせてやってきた。
「アデリー! 昨日の夜も顔色が変だとおもってたんだよ。やっぱり体調おかしかったんだね」
カリーナの声は女性にしては低い方だが、今日はそんな声ですら頭にキンキンと響く感じがした。支えられて上半身を起こしたアデリーに、カリーナは額と額をくっつけて体温を測った。
「あらま。こりゃ高いね。熱だけかい? 他はどうなのよ」
カリーナはアデリーから離れて持ってきたカゴから中身を出していく。土瓶と、椀が入っていて、椀には皿が覆せてあった。
「スープなら飲めるだろ? 昨日のやつを薄めて持ってきてみたんだよ」
両手で椀を持ってきて、アデリーの横に座った。
「お腹が痛かったりするのかい?」
「いえ、頭……が、ちょっと」
ちょっとどころの話ではないが、とにかく頭が痛かった。カリーナはそんなアデリーの為に、スプーンでスープを口に運んでいく。優しい味のほんのり温かいスープだった。
「おいしい」
本当はもっとこの料理のおいしさを表現したいし、カリーナに伝えたかったがこれ以上の言葉は出てこなかった。頭がしっかり働いていないし、声もカスカスしてしまってしゃべる気力もあまりない。
「無理に食べなくてもいいからね」
カリーナはアデリーのペースに合わせてスープを運んでくれていた。
「食べなきゃ……元気になれません」
泣くこととお礼を言うことしか特技がないと言われた手前、ここは何としても元気を取り戻さなければならなかった。ここで死ぬわけにはいかないし、元気になって自分はここに住む価値がある人間だと証明しなければならないのだ。
持っていた椀とスプーンをかごに戻すと、カリーナはアデリーを抱き寄せた。柔らかく肉付きのいい体は下働きのミーナをほうふつとさせる。
「そんなに頑張らなくても良いじゃないか。体調を崩すってのはこれまで無理してきた証拠だろ? 慌てて元気にならなくたって、体がもう十分休めたと思えば自然と回復するもんさ」
「私、学ばなきゃならないことがいっぱいあって──」
「焦ったところでなんにも身に付きゃしないんだよ」
「でも……」
そこでいま一度カリーナはアデリーを諭すように抱きしめた。
「今は休むこと。それだって学びのうち。体調管理は自分で出来るようにしなきゃね」
離れていく身体にアデリーはほんの少し未練を感じていた。幸福を感じると体の奥底から力が湧いてくる気がしたのだ。
カリーナは再び椀とスプーンをとって、アデリーにスープを飲ませていく。全部飲み切ったところで今度は土瓶を取り出した。
「ロセから薬を貰おうとしたんだけど、あの子ったら自分の持ってる薬じゃたぶんアデリーの症状とは合わないって」
土瓶を手渡しながら「だから、これは単なる水。悪いねぇ」と、謝ってくれた。
「いえ、たとえ合うお薬があっても払えませんから」
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