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冬キャベツとベーコンのスープ
冬キャベツとベーコンのスープ6
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エドはアリシャの手首に手を伸ばした。掴んだものの、防御がしっかり働いていて僅かに肌と肌は届かない。
「ちゃんと張れてるな。確かに仄かに温度を感じる」
アリシャはエドの手を見下ろす。そうやってずっと掴んでいてくれたら良いのにと思っていた。そんなことはエドには伝わるよしもなく、エドの手は布団の中へと消えていった。
「頭に濡れた布を置くわね」
「勘弁してくれ。寒くて凍える」
「でも、熱いわよ。頭がどうかしてしまうから……」
エドは布団の中に顔をしまい込み、くぐもった声で「イヤだ」と答えた。それがまるで駄々っ子みたいで、ちょっと可愛いと思うアリシャだった。
とりあえず、食事を取らせないとならない。レオから薬も預かってきている。
「ご飯食べましょう。準備をするわね」
「ああ、固形はムリ。むせる」
「スープにしたし、具はクタクタになるまで煮たから試してみて」
ふと、在りし日の事を思い出し懐かしさに手が止まった。寝込んだアリシャに母がスープを作ってくれたこと。普段の料理はあまり美味しくなかったのに、あのスープは絶品だった。懐かしくて温かく、切ない記憶。
鍋の中でスープがジワジワと温度を上げていく。気泡が底から上がってきて、水面でプクリと弾けるとトリのスープがフワリと香る。
「レゼナとドクさんが愛してるって伝えてくれって。宝物だって言っていたわ」
鍋を掻き混ぜながら伝言を伝えるが、エドの返事はよくわからなかった。咳みたいなものと共に何かを言った気もしたが、何も言わなかったかもしれない。
温まったスープを二つの器に入れ、スプーンをさした。両方の手で運び、手前のテーブルで一つ置くと、もう一つを持ったままベッドまで行く。
「上半身だけ起き上がれる? それとも手を貸したほうがいい?」
起きると宣言すると、エドはかなりノロノロと身体を起こした。するとやはり暫く咳こんで、アリシャを心配させる。
「パンもあるけど……やめておく?」
咳がやっと鎮まったエドにスープを手渡した。
「食いたいけどたぶん入らないな。咳が出て吐いちまうかも」
それではスープまで出てきてしまう。パンはやめておいた方が無難だ。
「私も向かいのベッドに座って食べてもいいかしら?」
スプーンを握ったエドがやめておけと難色を示した。
「食う時は防御を使えないだろ? ここで食うのもやめたほうがいい」
「そんな……」
しょげかえったアリシャにチラリと視線を送ると、エドはスープをゆっくりと啜った。慎重に喉を通すと息を吐く。
「家の扉を開けて、テーブルのところで食えよ。離れてりゃたぶん大丈夫だ。本当はやめておくべきだけどな」
「え! あ、うん!」
エドの気持ちが変わらないうちに扉を開け放ち、慌ててテーブルについて短い祈りを捧げ、スプーンを持つ。掬った野菜たちはほとんど原形を留めていない。口に入れるとあっという間にお腹の中に落ちていく。
「お前が感染したら俺は自分を呪うわ」
「感染しないわ、絶対」
言い切ったがもちろんなんの根拠もない。ただ、エドの為にも自分の為にもうつってもらっては困るというのが本当のところだった。
「おかわりあるから」
「ああ」
食べられないエドには悪いが、アリシャはパンを千切って口に放り込んでいく。エドにもアリシャにも必要なのは病気と戦える体力だ。
「ねぇエド。最近、どうして冷たかったの?」
アリシャにはエドに聞きたいことが山積していた。ウィンが漏らした言葉の謎やレオが話していた罪滅ぼしの話とか。いやもっとあるはずだ。
「……お前が」
「うん」
「んー」
エドは言いたくない事は言わないが、話し始めて言い淀むのは珍しい。言うとなったらトゲがあっても言い切るタイプなのに、何故か言いにくそうだ。
「アリシャが俺を好きとかほざくから」
ボッと顔から発火したのかとアリシャは思った。
「い、言ってないわよ! あの、まだ言ってないじゃない」
「そういうのを言ってるって言うんだよ」
スプーンでスープを掬ってエドはまたも慎重に飲み込んで続ける。
「アリシャ年上じゃん。わかってんのか?」
ここでも年齢が問題になる。いや、この場合エドが結婚するには若すぎるのが問題なのだ。
「わかってるわよ。エドが偉そうでも年下だって、わかってるけど……」
「あと、俺──追われるの好きじゃねぇし」
本心を伝えた次の瞬間に砕け散るのは、心臓に杭を打たれたみたいに痛かった。アリシャは俯いて「そう……」となんとか答えたが、エドには聞こえなかったかもしれない。
「だから、泣くなって」
「泣いてないもん」
泣いてない。なんとか堪らえている。ただ、顔は上げられなかった。情けないひどい顔をしているに決まっていたから。
「あー、なんだ。お前、待てるのかよ。俺が……一人前の稼ぎが得られるようになるの」
「え!」
顔を上げたアリシャにエドが顔を顰めた。
「泣いてんじゃん」
「泣いてないよ!」
「はいはい。また薪が落ちたんだな」
エドはそこまで言うと残りのスープをゆっくりと飲み干していった。アリシャは話の続きをしたくてウズウズしていると言うのに、エドの長いまつ毛は一向に上を向かない。
「薬くれ。飲みたくねぇけど」
顔を上げたと思ったらこれだ。エドはアリシャを水に浮かんだ木の葉のように翻弄する。
「ねぇ……話し終わり?」
「俺、病人」
渋々立ち上がり、カップに水を入れて薬の土瓶と共に運んでいった。アリシャの感情だけ爆発したり冷やされたりして、結局不完全燃焼だった。
まずは土瓶を手渡すとエドは臭いを嗅いで思いっきりしかめっ面になった。
「これを飲むなら死んだほうがマシだって何度思ったか……」
「ちゃんと張れてるな。確かに仄かに温度を感じる」
アリシャはエドの手を見下ろす。そうやってずっと掴んでいてくれたら良いのにと思っていた。そんなことはエドには伝わるよしもなく、エドの手は布団の中へと消えていった。
「頭に濡れた布を置くわね」
「勘弁してくれ。寒くて凍える」
「でも、熱いわよ。頭がどうかしてしまうから……」
エドは布団の中に顔をしまい込み、くぐもった声で「イヤだ」と答えた。それがまるで駄々っ子みたいで、ちょっと可愛いと思うアリシャだった。
とりあえず、食事を取らせないとならない。レオから薬も預かってきている。
「ご飯食べましょう。準備をするわね」
「ああ、固形はムリ。むせる」
「スープにしたし、具はクタクタになるまで煮たから試してみて」
ふと、在りし日の事を思い出し懐かしさに手が止まった。寝込んだアリシャに母がスープを作ってくれたこと。普段の料理はあまり美味しくなかったのに、あのスープは絶品だった。懐かしくて温かく、切ない記憶。
鍋の中でスープがジワジワと温度を上げていく。気泡が底から上がってきて、水面でプクリと弾けるとトリのスープがフワリと香る。
「レゼナとドクさんが愛してるって伝えてくれって。宝物だって言っていたわ」
鍋を掻き混ぜながら伝言を伝えるが、エドの返事はよくわからなかった。咳みたいなものと共に何かを言った気もしたが、何も言わなかったかもしれない。
温まったスープを二つの器に入れ、スプーンをさした。両方の手で運び、手前のテーブルで一つ置くと、もう一つを持ったままベッドまで行く。
「上半身だけ起き上がれる? それとも手を貸したほうがいい?」
起きると宣言すると、エドはかなりノロノロと身体を起こした。するとやはり暫く咳こんで、アリシャを心配させる。
「パンもあるけど……やめておく?」
咳がやっと鎮まったエドにスープを手渡した。
「食いたいけどたぶん入らないな。咳が出て吐いちまうかも」
それではスープまで出てきてしまう。パンはやめておいた方が無難だ。
「私も向かいのベッドに座って食べてもいいかしら?」
スプーンを握ったエドがやめておけと難色を示した。
「食う時は防御を使えないだろ? ここで食うのもやめたほうがいい」
「そんな……」
しょげかえったアリシャにチラリと視線を送ると、エドはスープをゆっくりと啜った。慎重に喉を通すと息を吐く。
「家の扉を開けて、テーブルのところで食えよ。離れてりゃたぶん大丈夫だ。本当はやめておくべきだけどな」
「え! あ、うん!」
エドの気持ちが変わらないうちに扉を開け放ち、慌ててテーブルについて短い祈りを捧げ、スプーンを持つ。掬った野菜たちはほとんど原形を留めていない。口に入れるとあっという間にお腹の中に落ちていく。
「お前が感染したら俺は自分を呪うわ」
「感染しないわ、絶対」
言い切ったがもちろんなんの根拠もない。ただ、エドの為にも自分の為にもうつってもらっては困るというのが本当のところだった。
「おかわりあるから」
「ああ」
食べられないエドには悪いが、アリシャはパンを千切って口に放り込んでいく。エドにもアリシャにも必要なのは病気と戦える体力だ。
「ねぇエド。最近、どうして冷たかったの?」
アリシャにはエドに聞きたいことが山積していた。ウィンが漏らした言葉の謎やレオが話していた罪滅ぼしの話とか。いやもっとあるはずだ。
「……お前が」
「うん」
「んー」
エドは言いたくない事は言わないが、話し始めて言い淀むのは珍しい。言うとなったらトゲがあっても言い切るタイプなのに、何故か言いにくそうだ。
「アリシャが俺を好きとかほざくから」
ボッと顔から発火したのかとアリシャは思った。
「い、言ってないわよ! あの、まだ言ってないじゃない」
「そういうのを言ってるって言うんだよ」
スプーンでスープを掬ってエドはまたも慎重に飲み込んで続ける。
「アリシャ年上じゃん。わかってんのか?」
ここでも年齢が問題になる。いや、この場合エドが結婚するには若すぎるのが問題なのだ。
「わかってるわよ。エドが偉そうでも年下だって、わかってるけど……」
「あと、俺──追われるの好きじゃねぇし」
本心を伝えた次の瞬間に砕け散るのは、心臓に杭を打たれたみたいに痛かった。アリシャは俯いて「そう……」となんとか答えたが、エドには聞こえなかったかもしれない。
「だから、泣くなって」
「泣いてないもん」
泣いてない。なんとか堪らえている。ただ、顔は上げられなかった。情けないひどい顔をしているに決まっていたから。
「あー、なんだ。お前、待てるのかよ。俺が……一人前の稼ぎが得られるようになるの」
「え!」
顔を上げたアリシャにエドが顔を顰めた。
「泣いてんじゃん」
「泣いてないよ!」
「はいはい。また薪が落ちたんだな」
エドはそこまで言うと残りのスープをゆっくりと飲み干していった。アリシャは話の続きをしたくてウズウズしていると言うのに、エドの長いまつ毛は一向に上を向かない。
「薬くれ。飲みたくねぇけど」
顔を上げたと思ったらこれだ。エドはアリシャを水に浮かんだ木の葉のように翻弄する。
「ねぇ……話し終わり?」
「俺、病人」
渋々立ち上がり、カップに水を入れて薬の土瓶と共に運んでいった。アリシャの感情だけ爆発したり冷やされたりして、結局不完全燃焼だった。
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