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13部 番外編
マチルダ
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「パパ、みてー」
「見て見て」
「ん?」
火の妖精であるフラムとスカーレットは広間で手から火を出していた。火はぐるぐるらせんを描くように上に上がって行き、まるで蛇のような形をとっている。
「へび」
「へびへび」
「おー上手上手」
サラディンは手をたたいていた。
「なぜ蛇なんだ? ああ、バーナードの影響か」
広間の隅っこにいた赤い蛇は、触発されたように口からぼっと火を吐いていた。バーナードはイシュタールの息子らしく、背中に赤い蛇がいる。バーナードも蛇のような形の火を出す時があるのでそれをまねたのだろう。二人とも体の周りをぐるぐる火で巻き付かせていた。そこにひょっこりハロルドがやってきた。
ハロルドがここに来るとあまり良いことはないのでサラディンは歓迎する顔付きではなかった。
「二人とも、あっちに行ってろ」
「はーい」
「おじちゃんバイバイ」
女の子の方はハロルドにこんなことを言って去って行った。
「おじちゃん?」
「ぷっ」
サラディンは笑っている。
「全く、サラディン、紹介する、マチルダだ」
ハロルドは広間の外にいた誰かを中に招いた。サラディンの目が丸くなった。
中に入ってきたのは大人の女性の妖精であるが、髪は赤く、目つきは鋭く、戦士のような体つきである。薄い黄色地のチュニックにズボン姿だった。
「マチルダに合う服は急いで作ると言ってた。とりあえずはこれで。どうだ、いい女だろ?」
「……どう言っていいやらわからんが、とりあえずおめでとうか? いつできたんだ?」
マチルダはどう見ても戦いそうな感じだったので、ハロルドの娘かと思ったようだ。肌の色もよく似ている。
「近づいてよーく見ろ。この目、お前にそっくりじゃないか」
「え?」
サラディンは近づいてマチルダを見た。マチルダもサラディンを見上げている。
「赤い髪に赤い瞳、私の娘? いつできたんだ?」
「私とお前、両方の力が入ってるんだ」
「はあ!?」
これにはサラディンは驚いていた。
「私とお前の?」
「剣の妖精らしいぞ」
「剣の妖精?」
「いやーいい妖精が出来て私はうれしい。すごくうれしい」
ハロルドは上機嫌である。
「……信じられんが……火の妖精の力が入ってるといわれればそういう気もする。だが、七割はお前よりだ。なんで女に産まれたんだろう? 男の方がよかったんじゃないか?」
妖精というのは自己の性格にそった性別で生まれるものなので、サラディンはそう思ったのだった。
「さあ、私は別に男でも女でもいいが」
とハロルド。
「まあたまにはこういう女もいいじゃないか」
「目つきはお前似だ」
サラディンが言った。
「いや、お前の方だろ」
「お前に似てる」
と二人が言い合っていると広間にルティアナがやってきた。ルティアナはマチルダを見て、「あれ?」と声をあげた。
「あれー? 妖精? 火の妖精?」
「違う、戦う妖精らしいぞ。名前はマチルダだ」
サラディンが言った。
「そうなの? お父さんの娘じゃないの?」
「私の娘でもあり、ハロルドの娘でもある」
サラディンがそう言うと、ルティアナは、「え? 二人で仲良くしちゃったの?」と誤解していた。
「違う。ガーベラが産んだんだ」
とハロルドがあわてて言った。
「最近ガーベラは、よく男二人の力が混じった子供を生んでるだろ?」
「あ! へーそうなんだ。すごいね。もう完全な大人なんだ」
ルティアナはマチルダに近づいてまじまじと見上げていた。マチルダはルティアナの腰に両腕をあてて、上に上げていた。そして高い高いをするようにさらに上にあげて、ぐるぐる回っている。
「あの、私は赤ちゃんじゃないんだけど……」
マチルダはルティアナを下に降ろした。
「力持ちだね」
マチルダはたっと広間を出て行ってしまい、「どこに行くの?」とルティアナが追いかけた。
「まあとういうわけで、剣の妖精なんでうちで預かるからな」
ハロルドはサラディンに言った。
「ガーベラは神獣が欲しいと言ってたが、妖精ができたんだな」
「神獣より妖精の方がいいに決まってるだろ」
マチルダは神殿の外で子供達を見つけて、子供達を抱っこしていた。なんだかうれしそうである。
「子供が好きなの?」
ルティアナが聞くと、マチルダはうなずいていた。
「そうなんだ。黙ってると怖そうだけど、笑うとかわいいね」
ハロルドがやってきて、マチルダを連れていった。
「また来てね」
というと、マチルダはうなずいていた。
「私の娘といわれてもあまりピンとこないが、神の国では珍しいタイプの女性だな。人間界ならばすごい美女の部類に入るんじゃないか? ライオネルが好きそうな……」
サラディンははっと横を向いた。広間の外からそっと顔を出していたのはメプカである。
「あ、いや、今の聞こえたか?」
「ライオネル様好みの妖精が生まれたんですか?」
「え、いや、あいつはお前が好きみたいだから大丈夫だろう」
サラディンは困ったように言っていたが、メプカはいなくなってしまった。
剣の妖精として生まれたマチルダだが、戦いだけが好きというわけでもないようだった。ルチアに連れられて海で遊んだり、崖を登ったりもしている。
「へールチアの遊び相手ができたんだ。よかったな」
話を聞いたラーズはそう言っていた。ルチアの遊び相手になる女は、そういないのである。
マチルダは虹の女神サーラを見た時にはすごく喜んで、つかまえてなでなでしまくっていた。かわいい子供も結構好きなようだ。
「ガーベラ、お願いがあるんだ。ラクアとサラディンの力が混じった子供を産んで」
ある日パティウスがガーベラに頼んでいた。
「何言ってるのよ」
「水と火の力が混じったら、どんな子供が産まれるのか気にならない?」
「別に」
「僕はすっごく気になるよ。お願い頑張って」
「頑張れない」
「二人父ってのがいけるんなら、3人、4人父ってのもいけるんじゃない? 土、火、水、光の力が混じったら、とてつもない子供が出来るんじゃない? 考えただけでわくわくするよ!」
「勝手にわくわくしてて」
ガーベラはそっけなく言っていた。
(そう簡単に子供ができれば苦労しないって。しっかし、なぜ彼女の時はすんなりできちゃうのかしらねえ。不思議だわ)
マチルダができたと聞いた時には、(サラディンとハロルドと3人でしたの!?)とガーベラは驚いてハロルドに聞いたのだった。
「そんなわけないだろ」
とハロルドは答えている。順番にしたらできたようだ。
(順番ねえ……)
ガーベラは実験的に、ラクアと仲良くなり、その後すぐにサラディンと仲良くなってみた。普段はあまり続けざまに男のところにいったりはしないのである。
だが何もできなかった。
(やっぱり無理かー私と彼女、何が違うのかしら。子供を産む意欲が足りないのかも?)
確かにガーベラは、「子供を産む!」と意気込んで男と仲良くなっているわけではない。仲良くなりたいからなっているだけである。神というものは生が長いので、人間のように、子供を産んで子孫を作らなければならないという本能はない。ガーベラの神としての本能は、男と愛し合って仲良くしたいというだけだ。
(まあいいか。彼女ががんばるかあ)
ガーベラはゆりに丸投げしていた。
ガーベラの神殿に、珍しくルチアがやってきた。ルチアは服は土まみれで顔も土で汚れている。マチルダも一緒だった。マチルダもルチアと同様の有様である。
「あらあら、どうしたの?」
ガーベラは布でルチアの顔を拭いた。
ルチアは手を広げてみせた。手の平に乗っていたのは5センチほどの大きさのピンクの鉱石である。
「あら、宝石? え? もしかして、掘ってきたの?」
よくみるとマチルダはつるはしのようなものを持っていた。石もごつごつしている。
ルチアはガーベラにその鉱石を渡して、マチルダと一緒に去って行った。
「どこで掘ったんだろう? どこかの山? 女の子二人が山の中で宝石掘り? ぷぷっ」
ガーベラはその場面を想像し、おかしくなって笑っていた。
そしてその二人がその後どこにいったかというと、やはり火の神殿だった。
「おとうさーん、ルーちゃんが髪洗ってっていってるよ」
「この前洗い方は教えたじゃないか」
「お父さんが達人だから、まあいいじゃない」
サラディンが仕方なく風呂に行くと、ルチアに並んでマチルダも裸でいたのでサラディンはたじろいでいた。
「ルチアはともかく、マチルダはまずいだろ」
サラディンは横にいるルティアナに言っている。
「娘だからいいんじゃない?」
「そうか娘だから……いや、しかし」
「でももう待ってるし」
「マチルダは水は平気なのか?」
サラディンが聞くと、マチルダはうなずいていた。
「そうか。仕方ないな」
サラディンはマチルダとルチアの髪を洗ってやった。マチルダは綺麗になると服を着て去って行ったが、ルチアはそのまま湯の中に入っていた。
「さすがに湯に入ったりはしないのかな?」
「そうなの?」
「戦い系でもハロルドにべったりではないんだな。面白い。まあ、ルチアがはずれで遊ぶにしても誰かと一緒だと安心だからよかったな」
「お父さんやっぱりルーちゃんのお父さんっぽいよね」
ルティアナが笑って言った。
「なんかそういう気がしてきた」
自分でも認めているサラディンだった。
「見て見て」
「ん?」
火の妖精であるフラムとスカーレットは広間で手から火を出していた。火はぐるぐるらせんを描くように上に上がって行き、まるで蛇のような形をとっている。
「へび」
「へびへび」
「おー上手上手」
サラディンは手をたたいていた。
「なぜ蛇なんだ? ああ、バーナードの影響か」
広間の隅っこにいた赤い蛇は、触発されたように口からぼっと火を吐いていた。バーナードはイシュタールの息子らしく、背中に赤い蛇がいる。バーナードも蛇のような形の火を出す時があるのでそれをまねたのだろう。二人とも体の周りをぐるぐる火で巻き付かせていた。そこにひょっこりハロルドがやってきた。
ハロルドがここに来るとあまり良いことはないのでサラディンは歓迎する顔付きではなかった。
「二人とも、あっちに行ってろ」
「はーい」
「おじちゃんバイバイ」
女の子の方はハロルドにこんなことを言って去って行った。
「おじちゃん?」
「ぷっ」
サラディンは笑っている。
「全く、サラディン、紹介する、マチルダだ」
ハロルドは広間の外にいた誰かを中に招いた。サラディンの目が丸くなった。
中に入ってきたのは大人の女性の妖精であるが、髪は赤く、目つきは鋭く、戦士のような体つきである。薄い黄色地のチュニックにズボン姿だった。
「マチルダに合う服は急いで作ると言ってた。とりあえずはこれで。どうだ、いい女だろ?」
「……どう言っていいやらわからんが、とりあえずおめでとうか? いつできたんだ?」
マチルダはどう見ても戦いそうな感じだったので、ハロルドの娘かと思ったようだ。肌の色もよく似ている。
「近づいてよーく見ろ。この目、お前にそっくりじゃないか」
「え?」
サラディンは近づいてマチルダを見た。マチルダもサラディンを見上げている。
「赤い髪に赤い瞳、私の娘? いつできたんだ?」
「私とお前、両方の力が入ってるんだ」
「はあ!?」
これにはサラディンは驚いていた。
「私とお前の?」
「剣の妖精らしいぞ」
「剣の妖精?」
「いやーいい妖精が出来て私はうれしい。すごくうれしい」
ハロルドは上機嫌である。
「……信じられんが……火の妖精の力が入ってるといわれればそういう気もする。だが、七割はお前よりだ。なんで女に産まれたんだろう? 男の方がよかったんじゃないか?」
妖精というのは自己の性格にそった性別で生まれるものなので、サラディンはそう思ったのだった。
「さあ、私は別に男でも女でもいいが」
とハロルド。
「まあたまにはこういう女もいいじゃないか」
「目つきはお前似だ」
サラディンが言った。
「いや、お前の方だろ」
「お前に似てる」
と二人が言い合っていると広間にルティアナがやってきた。ルティアナはマチルダを見て、「あれ?」と声をあげた。
「あれー? 妖精? 火の妖精?」
「違う、戦う妖精らしいぞ。名前はマチルダだ」
サラディンが言った。
「そうなの? お父さんの娘じゃないの?」
「私の娘でもあり、ハロルドの娘でもある」
サラディンがそう言うと、ルティアナは、「え? 二人で仲良くしちゃったの?」と誤解していた。
「違う。ガーベラが産んだんだ」
とハロルドがあわてて言った。
「最近ガーベラは、よく男二人の力が混じった子供を生んでるだろ?」
「あ! へーそうなんだ。すごいね。もう完全な大人なんだ」
ルティアナはマチルダに近づいてまじまじと見上げていた。マチルダはルティアナの腰に両腕をあてて、上に上げていた。そして高い高いをするようにさらに上にあげて、ぐるぐる回っている。
「あの、私は赤ちゃんじゃないんだけど……」
マチルダはルティアナを下に降ろした。
「力持ちだね」
マチルダはたっと広間を出て行ってしまい、「どこに行くの?」とルティアナが追いかけた。
「まあとういうわけで、剣の妖精なんでうちで預かるからな」
ハロルドはサラディンに言った。
「ガーベラは神獣が欲しいと言ってたが、妖精ができたんだな」
「神獣より妖精の方がいいに決まってるだろ」
マチルダは神殿の外で子供達を見つけて、子供達を抱っこしていた。なんだかうれしそうである。
「子供が好きなの?」
ルティアナが聞くと、マチルダはうなずいていた。
「そうなんだ。黙ってると怖そうだけど、笑うとかわいいね」
ハロルドがやってきて、マチルダを連れていった。
「また来てね」
というと、マチルダはうなずいていた。
「私の娘といわれてもあまりピンとこないが、神の国では珍しいタイプの女性だな。人間界ならばすごい美女の部類に入るんじゃないか? ライオネルが好きそうな……」
サラディンははっと横を向いた。広間の外からそっと顔を出していたのはメプカである。
「あ、いや、今の聞こえたか?」
「ライオネル様好みの妖精が生まれたんですか?」
「え、いや、あいつはお前が好きみたいだから大丈夫だろう」
サラディンは困ったように言っていたが、メプカはいなくなってしまった。
剣の妖精として生まれたマチルダだが、戦いだけが好きというわけでもないようだった。ルチアに連れられて海で遊んだり、崖を登ったりもしている。
「へールチアの遊び相手ができたんだ。よかったな」
話を聞いたラーズはそう言っていた。ルチアの遊び相手になる女は、そういないのである。
マチルダは虹の女神サーラを見た時にはすごく喜んで、つかまえてなでなでしまくっていた。かわいい子供も結構好きなようだ。
「ガーベラ、お願いがあるんだ。ラクアとサラディンの力が混じった子供を産んで」
ある日パティウスがガーベラに頼んでいた。
「何言ってるのよ」
「水と火の力が混じったら、どんな子供が産まれるのか気にならない?」
「別に」
「僕はすっごく気になるよ。お願い頑張って」
「頑張れない」
「二人父ってのがいけるんなら、3人、4人父ってのもいけるんじゃない? 土、火、水、光の力が混じったら、とてつもない子供が出来るんじゃない? 考えただけでわくわくするよ!」
「勝手にわくわくしてて」
ガーベラはそっけなく言っていた。
(そう簡単に子供ができれば苦労しないって。しっかし、なぜ彼女の時はすんなりできちゃうのかしらねえ。不思議だわ)
マチルダができたと聞いた時には、(サラディンとハロルドと3人でしたの!?)とガーベラは驚いてハロルドに聞いたのだった。
「そんなわけないだろ」
とハロルドは答えている。順番にしたらできたようだ。
(順番ねえ……)
ガーベラは実験的に、ラクアと仲良くなり、その後すぐにサラディンと仲良くなってみた。普段はあまり続けざまに男のところにいったりはしないのである。
だが何もできなかった。
(やっぱり無理かー私と彼女、何が違うのかしら。子供を産む意欲が足りないのかも?)
確かにガーベラは、「子供を産む!」と意気込んで男と仲良くなっているわけではない。仲良くなりたいからなっているだけである。神というものは生が長いので、人間のように、子供を産んで子孫を作らなければならないという本能はない。ガーベラの神としての本能は、男と愛し合って仲良くしたいというだけだ。
(まあいいか。彼女ががんばるかあ)
ガーベラはゆりに丸投げしていた。
ガーベラの神殿に、珍しくルチアがやってきた。ルチアは服は土まみれで顔も土で汚れている。マチルダも一緒だった。マチルダもルチアと同様の有様である。
「あらあら、どうしたの?」
ガーベラは布でルチアの顔を拭いた。
ルチアは手を広げてみせた。手の平に乗っていたのは5センチほどの大きさのピンクの鉱石である。
「あら、宝石? え? もしかして、掘ってきたの?」
よくみるとマチルダはつるはしのようなものを持っていた。石もごつごつしている。
ルチアはガーベラにその鉱石を渡して、マチルダと一緒に去って行った。
「どこで掘ったんだろう? どこかの山? 女の子二人が山の中で宝石掘り? ぷぷっ」
ガーベラはその場面を想像し、おかしくなって笑っていた。
そしてその二人がその後どこにいったかというと、やはり火の神殿だった。
「おとうさーん、ルーちゃんが髪洗ってっていってるよ」
「この前洗い方は教えたじゃないか」
「お父さんが達人だから、まあいいじゃない」
サラディンが仕方なく風呂に行くと、ルチアに並んでマチルダも裸でいたのでサラディンはたじろいでいた。
「ルチアはともかく、マチルダはまずいだろ」
サラディンは横にいるルティアナに言っている。
「娘だからいいんじゃない?」
「そうか娘だから……いや、しかし」
「でももう待ってるし」
「マチルダは水は平気なのか?」
サラディンが聞くと、マチルダはうなずいていた。
「そうか。仕方ないな」
サラディンはマチルダとルチアの髪を洗ってやった。マチルダは綺麗になると服を着て去って行ったが、ルチアはそのまま湯の中に入っていた。
「さすがに湯に入ったりはしないのかな?」
「そうなの?」
「戦い系でもハロルドにべったりではないんだな。面白い。まあ、ルチアがはずれで遊ぶにしても誰かと一緒だと安心だからよかったな」
「お父さんやっぱりルーちゃんのお父さんっぽいよね」
ルティアナが笑って言った。
「なんかそういう気がしてきた」
自分でも認めているサラディンだった。
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