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第1章 異世界転移
2-異世界へ
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「ここはどこだろう。」
気が付くと別の場所にいた。
慌ててルナを探すと、直ぐ横にいた……が、なんか輪郭がぼやけている。
自分の手を見てみると、同じような感じだった。
「気がついたようじゃな。」
それまで気づかなかったが、近くに白髪の老人がいた。何となく品の良さを感じる。
後ろに、なぜか馬(?)がいる。二本足で立ってるし、服着てるから、本当に馬かどうかはわからないが……。
「あれが気になるようじゃな。あれのことは、あとから話をしよう。」
あ、僕が馬(仮)に気を取られていたのがバレたみたいだ。
それにしても、『あれ』扱いは酷くないかな?あの馬(仮)もちょっと怒ってるみたいだ。
「ワシは、異世界間の調和を守る者――調停者とも呼ばれておる。人間がいうところの「神」の上位に位置する者じや。わかってはおると思うが、お主たちは死んでしまった。どうやら、巻き込まれてしまったらしい。」
「巻き込まれた、とはどういうことですか?」
死んだのは、薄々気づいていたけど……。
「実は、今お主たちの世界から別の世界への転移を順次行っているところなのじゃ。お主がいた場所も、転移するためのポイントの一つじゃ。」
「え?ということは、このところ行方不明者が多発しているのって、もしかして……。」
調停者と名乗った老人は、ゆっくり頷いた後、言葉を続けた。
「その通りじゃ。もちろん、本人の意思や家族等の状況を確認した上で行っているから安心せい。」
「そうなんですね。」
確かに、行方不明者は基本独り暮らしで、身近な家族はいない感じだったな。
「うむ。話を戻すが、転移するタイミングは本人に任せてあり、そのポイントに行けば自動的に転移が発動するように設定してあるのじゃ。」
「ああ、それで私たちが近くにいたのに、誰も気づかなかったんですね。」
「すまぬ……。そして、お主たちは微妙な位置にいたせいで、正常な転移ルートに乗れなかったのじゃ。」
「……。」
だから、死んでしまったのか……。
「本来なら、肉体を失った魂はあの世へ行くのじゃが、今回はお主たちに気づいてここへ送った者がいる。」
「え?」
「それが、ここに居る馬女神じゃ。」
「そうなんですか!?」
「うむ。彼女は行方不明者たちが転移する世界の神の一柱なのじゃ。この者が是非ともというので、お主たちもその世界に移転させようと思う。」
「ありがとうございます。でも、私たちは肉体を失ったんですよね?」
「それについては、別の肉体を準備する。その代わりと言ってはなんじゃが、その世界でやってもらいたいことがある。もちろん、落ち着いてからで構わない。」
「やってもらいたいこと、とは?」
「約300年前、その世界の4頭の神獣と呼ばれる存在が同時に封印された。これまで何人もの者が封印を解くのに挑戦したようじゃが、まだ解けた者は居らぬ」
「まさか、その封印を解けとは言わないですよね?」
「……いや、そのまさかじゃ。」
何その無理ゲー!!僕のような一般人には、荷が重すぎではないだろうか?
「それは、既に転移した者たちがすることではないのですか?」
「いや。先ほど転移した者はいわゆる勇者の候補で、彼らは強くなってもらう必要がある。もちろん、並外れた高い能力と強力なスキルを与えたが、その分使いこなすのには訓練が必要なのじゃ。」
いきなり「俺TUEEEE」とかにはならないんだな。当然と言えば当然か……。
「馬女神もお主たちに何かを感じたようだが、ワシの直観も、お主たちであればできると告げている。なお、封印されている場所は、お主の記憶にインプットしておく。近くに行けば、その記憶が甦るじゃろう。」
その信頼がどこから来るのかは全くわからないが、この流れは、やるしかないか……。
「ところで、その世界では何が起ころうとしているのですか。」
「すまんが、今は言えぬ。これは、勇者候補の者たちにも伝えていない。」
「わかりました。」
「お主たちは勇者候補として転移させるわけではないから、基本的に身体能力は元の世界のままとなるが、転移者の基本スキルである『閲覧』に加え、ワシの加護を与えよう。」
「わざわざ、そこまでしていただけるとは……。ありがとうございます!」
「詳しくは、向こうに着いてステータスで確認すれば良いじゃろう。あと、望むことがあれば言うてみろ。ワシが付与可能な範囲であればスキルを追加してやろう。おっと、その前に、ルナといったか、お主は馬女神に着いていって、望みを告げるが良い。」
ルナと馬女神を見送って、僕は調停者さんの方を向いた。
「それでは、望みを言わせてもらいます。私は戦う力は要りません。ですが、ルナを守れるだけの力は欲しいです。」
「お主らしい望みじゃな。わかった、その望みに合ったスキルを与えよう。」
「ありがとうございます。」
調停者は、目を瞑って何か呪文のような言葉を唱え始めた。
僕も、静かに目を閉じた。
なんとなくそうした方が良い気がしたからだ。
「馬女神の方も終わったようじゃな。」
調停者の言葉に目を開け、ルナと馬女神が向かった方を見ると、彼女たちがこちらに戻って来るところだった。
「悠馬、お前は幸せ者だねぇ。」
「はい?」
馬女神が戻ってくるなり、僕にそう言った。どういう意味だろう。
「まあいいさ。そうだ、お前にも私の加護を与えよう。」
「え?ありがとうございます。」
「準備ができたようじゃな。それでは、転移を行う。」
調停者さんがそう言うと、僕とルナを中心に魔法陣が展開された。と思った途端、強い光に包まれて、僕は目を閉じた。
~~~
目を開けると、木々に囲まれた場所にいた。おそらく、森の中だろう。
辺りを見渡すと、少し離れたところに、横になって目を閉じている全身銀色の馬がいた。
見たことがない神秘的な美しさに、思わず息を飲んだが、僕にはそれが直ぐに誰だかわかった。
近づいていくと、その馬が目を開いたので、しゃがんで声をかけた。
「大丈夫?……ルナ。」
「大丈夫よ、ご主人様。」
「しゃべった!?」
さっきの話で、意思の疎通はできると思ったが、直接会話ができるとは思っていなかったので驚いた。後でスキルを確認しよう。
ルナは、頭を僕の胸に擦り付けている。可愛い!!
「馬女神様から、獣神様の加護と人間相当の知能をいただいたわ。だから、ご主人様と普通に話ができるの。」
獣神様というのは、調停者さんの話に出てこなかったから気になるけど、これもひとまず置いておこう。
「それは良かった。でも、もう僕はルナの飼い主ではないし、『ご主人様』はやめて欲しいかな。」
「わかったわ、じゃあ……あなた。」
「えっ!?あなた?」
なにそれ、夫婦みたいで恥ずかしいな……。
「人間の女性は結婚すると、夫のことを『あなた』って呼ぶと聞いたわ。もしかしていやだった?」
「いやなわけないじゃない!ルナのことは大好きだし、ずっと結婚したいと思ってたんだ!結婚できるなら、すぐにでもしよう!」
「ええ!」
≪お互いの意思を確認しました。結婚を承認します。≫
え?何、今の。思わず周りを見回してしまったが、当然誰も(ルナ以外は)近くにいない。脳内アナウンス的なものか?
そう言えば、調停者さんがステータスを確認しろみたいに言っていたが、どうやって見るんだろう。
そう思ったら、脳裏に文字が浮かんで見えた。
================
名前:ユウマ
種族:ハイ・ヒューマン
性別:♂
年齢:35歳
HP:1,200/1,200
MP:-
能力値:
力:D
体力:D
知力:C
精神力:C
素早さ:D
スキル:閲覧、MP消費防御、翻訳
加護:調停者の加護、獣神の加護、馬女神の加護
妻:ルナ
================
ゲームのステータス画面みたいだな。
ツッコミどころ満載だが、詳しくは後で確認するとして……閲覧スキルがあるから、ルナのも見えるかな?
そう思って、ルナを見ると、ルナの前に文字が浮かんで見えた。
================
名前:ルナ
種族:ハイ・ホース
性別:♀
年齢:9歳
HP:2,500/2,500
MP:-
能力値:
力:B
体力:B
知力:D
精神力:D
素早さ:C
スキル:閲覧、身体強化、翻訳
加護:調停者の加護、獣神の加護、馬女神の加護
夫:ユウマ
================
僕と似たような感じだな。
B~Dについては、恐らくBの方が高いのだろう。
ルナは、馬だから力や体力の値が高いと考えるのが自然だ。
基準はわからないけど、調停者さんが身体能力は元の世界のままと言っていたから、C~Dが平均的な感じだろうか(こっちの世界で、僕が平均的なのかは不明だが……)。
そして、一番気になったのが「翻訳」だ。
================
【翻訳】(パッシブ)
お互いが理解できる言語に、自動的に翻訳される。
================
意識すると、詳しい説明が見えるようだ。
この説明で、普通に会話できることに納得がいった。
他のものも確認していこう。
================
【ハイ・ヒューマン】
人間の上位種。魔力保有量が高く、平均寿命は1000年位。
【ハイ・ホース】
馬の上位種。魔力保有量が高く、平均寿命は800年位。
【閲覧】(アクティブ)
他者のステータスを見ることができる。ただし、相手のスキルなどによって見えない場合もある。
転移者の基本スキルでもある。
【MP消費防御】(パッシブ、アクティブ)
MPを自動で消費して、自身が受けた攻撃(物理および魔法)を無効化する。
ただし、残りMPがその攻撃を無効化するのに足りない場合は、ダメージを受ける。
他者一個体を選択することで、対象が受けた攻撃を自身のMPを消費して一度だけ無効化することが可能。ただし、選択中は、自己が受けた攻撃は無効化されない。
【身体強化】(アクティブ)
MPを消費して、一時的に自己または他者の力および体力を上げることができる。
【調停者の加護】
加護による効果は、次の通り。
・種族を上位種にする。
・MP上限がなくなる。
【獣神の加護】
加護による効果は、次の通り。
・ある程度以上知能のある動物や魔物(特に異性)から好意を寄せられやすくなる。
・翻訳スキルを得る。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
【馬女神の加護】
馬または馬系魔物に対する加護による効果と、それ以外に対するそれとで異なり、それぞれ次の通り。
①馬または馬系魔物に対する効果
・馬または馬系魔物から敬われやすくなる。
・他種族を含め、他者(特に異性)から好意を寄せられやすくなる。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
②それ以外に対する効果
・馬または馬系魔獣(特に異性)に好意を寄せられやすくなる。
・馬または馬系魔獣との間に子供ができやすくなる。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
================
なんか凄いことになっているな。
特に、【MP消費防御】と【調停者の加護】との組み合わせって、チートレベルだよな。
確かに、これなら戦闘能力がなくても生きていけるだろう。
ただ、攻撃を防ぐだけで死んだりケガをしないというわけではなさそうだから、注意は必要だな。
それに、【馬女神の加護】も優れものだ。馬女神さん、この世界では主要な神なのかもしれない。
あと、ルナが言っていた獣神の加護が、なぜか僕にも付与されている。
翻訳スキルが得られるのは、とてもありがたい。
と、これまで敢えてスルーしたが、とても重要なことがある。それは、ルナが妻になっていることだ。
さっき『結婚を承諾』とか声が聞こえたが、そういうことだったのか。
「ルナ、本当に夫婦になれたんだね。」
僕がルナを見つめると、彼女は目を閉じた。
僕は、彼女の頬を手で優しく包み込み、顔を近づけた。
と、その時……。
ドォォン!!
えっ!?
気が付くと別の場所にいた。
慌ててルナを探すと、直ぐ横にいた……が、なんか輪郭がぼやけている。
自分の手を見てみると、同じような感じだった。
「気がついたようじゃな。」
それまで気づかなかったが、近くに白髪の老人がいた。何となく品の良さを感じる。
後ろに、なぜか馬(?)がいる。二本足で立ってるし、服着てるから、本当に馬かどうかはわからないが……。
「あれが気になるようじゃな。あれのことは、あとから話をしよう。」
あ、僕が馬(仮)に気を取られていたのがバレたみたいだ。
それにしても、『あれ』扱いは酷くないかな?あの馬(仮)もちょっと怒ってるみたいだ。
「ワシは、異世界間の調和を守る者――調停者とも呼ばれておる。人間がいうところの「神」の上位に位置する者じや。わかってはおると思うが、お主たちは死んでしまった。どうやら、巻き込まれてしまったらしい。」
「巻き込まれた、とはどういうことですか?」
死んだのは、薄々気づいていたけど……。
「実は、今お主たちの世界から別の世界への転移を順次行っているところなのじゃ。お主がいた場所も、転移するためのポイントの一つじゃ。」
「え?ということは、このところ行方不明者が多発しているのって、もしかして……。」
調停者と名乗った老人は、ゆっくり頷いた後、言葉を続けた。
「その通りじゃ。もちろん、本人の意思や家族等の状況を確認した上で行っているから安心せい。」
「そうなんですね。」
確かに、行方不明者は基本独り暮らしで、身近な家族はいない感じだったな。
「うむ。話を戻すが、転移するタイミングは本人に任せてあり、そのポイントに行けば自動的に転移が発動するように設定してあるのじゃ。」
「ああ、それで私たちが近くにいたのに、誰も気づかなかったんですね。」
「すまぬ……。そして、お主たちは微妙な位置にいたせいで、正常な転移ルートに乗れなかったのじゃ。」
「……。」
だから、死んでしまったのか……。
「本来なら、肉体を失った魂はあの世へ行くのじゃが、今回はお主たちに気づいてここへ送った者がいる。」
「え?」
「それが、ここに居る馬女神じゃ。」
「そうなんですか!?」
「うむ。彼女は行方不明者たちが転移する世界の神の一柱なのじゃ。この者が是非ともというので、お主たちもその世界に移転させようと思う。」
「ありがとうございます。でも、私たちは肉体を失ったんですよね?」
「それについては、別の肉体を準備する。その代わりと言ってはなんじゃが、その世界でやってもらいたいことがある。もちろん、落ち着いてからで構わない。」
「やってもらいたいこと、とは?」
「約300年前、その世界の4頭の神獣と呼ばれる存在が同時に封印された。これまで何人もの者が封印を解くのに挑戦したようじゃが、まだ解けた者は居らぬ」
「まさか、その封印を解けとは言わないですよね?」
「……いや、そのまさかじゃ。」
何その無理ゲー!!僕のような一般人には、荷が重すぎではないだろうか?
「それは、既に転移した者たちがすることではないのですか?」
「いや。先ほど転移した者はいわゆる勇者の候補で、彼らは強くなってもらう必要がある。もちろん、並外れた高い能力と強力なスキルを与えたが、その分使いこなすのには訓練が必要なのじゃ。」
いきなり「俺TUEEEE」とかにはならないんだな。当然と言えば当然か……。
「馬女神もお主たちに何かを感じたようだが、ワシの直観も、お主たちであればできると告げている。なお、封印されている場所は、お主の記憶にインプットしておく。近くに行けば、その記憶が甦るじゃろう。」
その信頼がどこから来るのかは全くわからないが、この流れは、やるしかないか……。
「ところで、その世界では何が起ころうとしているのですか。」
「すまんが、今は言えぬ。これは、勇者候補の者たちにも伝えていない。」
「わかりました。」
「お主たちは勇者候補として転移させるわけではないから、基本的に身体能力は元の世界のままとなるが、転移者の基本スキルである『閲覧』に加え、ワシの加護を与えよう。」
「わざわざ、そこまでしていただけるとは……。ありがとうございます!」
「詳しくは、向こうに着いてステータスで確認すれば良いじゃろう。あと、望むことがあれば言うてみろ。ワシが付与可能な範囲であればスキルを追加してやろう。おっと、その前に、ルナといったか、お主は馬女神に着いていって、望みを告げるが良い。」
ルナと馬女神を見送って、僕は調停者さんの方を向いた。
「それでは、望みを言わせてもらいます。私は戦う力は要りません。ですが、ルナを守れるだけの力は欲しいです。」
「お主らしい望みじゃな。わかった、その望みに合ったスキルを与えよう。」
「ありがとうございます。」
調停者は、目を瞑って何か呪文のような言葉を唱え始めた。
僕も、静かに目を閉じた。
なんとなくそうした方が良い気がしたからだ。
「馬女神の方も終わったようじゃな。」
調停者の言葉に目を開け、ルナと馬女神が向かった方を見ると、彼女たちがこちらに戻って来るところだった。
「悠馬、お前は幸せ者だねぇ。」
「はい?」
馬女神が戻ってくるなり、僕にそう言った。どういう意味だろう。
「まあいいさ。そうだ、お前にも私の加護を与えよう。」
「え?ありがとうございます。」
「準備ができたようじゃな。それでは、転移を行う。」
調停者さんがそう言うと、僕とルナを中心に魔法陣が展開された。と思った途端、強い光に包まれて、僕は目を閉じた。
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目を開けると、木々に囲まれた場所にいた。おそらく、森の中だろう。
辺りを見渡すと、少し離れたところに、横になって目を閉じている全身銀色の馬がいた。
見たことがない神秘的な美しさに、思わず息を飲んだが、僕にはそれが直ぐに誰だかわかった。
近づいていくと、その馬が目を開いたので、しゃがんで声をかけた。
「大丈夫?……ルナ。」
「大丈夫よ、ご主人様。」
「しゃべった!?」
さっきの話で、意思の疎通はできると思ったが、直接会話ができるとは思っていなかったので驚いた。後でスキルを確認しよう。
ルナは、頭を僕の胸に擦り付けている。可愛い!!
「馬女神様から、獣神様の加護と人間相当の知能をいただいたわ。だから、ご主人様と普通に話ができるの。」
獣神様というのは、調停者さんの話に出てこなかったから気になるけど、これもひとまず置いておこう。
「それは良かった。でも、もう僕はルナの飼い主ではないし、『ご主人様』はやめて欲しいかな。」
「わかったわ、じゃあ……あなた。」
「えっ!?あなた?」
なにそれ、夫婦みたいで恥ずかしいな……。
「人間の女性は結婚すると、夫のことを『あなた』って呼ぶと聞いたわ。もしかしていやだった?」
「いやなわけないじゃない!ルナのことは大好きだし、ずっと結婚したいと思ってたんだ!結婚できるなら、すぐにでもしよう!」
「ええ!」
≪お互いの意思を確認しました。結婚を承認します。≫
え?何、今の。思わず周りを見回してしまったが、当然誰も(ルナ以外は)近くにいない。脳内アナウンス的なものか?
そう言えば、調停者さんがステータスを確認しろみたいに言っていたが、どうやって見るんだろう。
そう思ったら、脳裏に文字が浮かんで見えた。
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名前:ユウマ
種族:ハイ・ヒューマン
性別:♂
年齢:35歳
HP:1,200/1,200
MP:-
能力値:
力:D
体力:D
知力:C
精神力:C
素早さ:D
スキル:閲覧、MP消費防御、翻訳
加護:調停者の加護、獣神の加護、馬女神の加護
妻:ルナ
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ゲームのステータス画面みたいだな。
ツッコミどころ満載だが、詳しくは後で確認するとして……閲覧スキルがあるから、ルナのも見えるかな?
そう思って、ルナを見ると、ルナの前に文字が浮かんで見えた。
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名前:ルナ
種族:ハイ・ホース
性別:♀
年齢:9歳
HP:2,500/2,500
MP:-
能力値:
力:B
体力:B
知力:D
精神力:D
素早さ:C
スキル:閲覧、身体強化、翻訳
加護:調停者の加護、獣神の加護、馬女神の加護
夫:ユウマ
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僕と似たような感じだな。
B~Dについては、恐らくBの方が高いのだろう。
ルナは、馬だから力や体力の値が高いと考えるのが自然だ。
基準はわからないけど、調停者さんが身体能力は元の世界のままと言っていたから、C~Dが平均的な感じだろうか(こっちの世界で、僕が平均的なのかは不明だが……)。
そして、一番気になったのが「翻訳」だ。
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【翻訳】(パッシブ)
お互いが理解できる言語に、自動的に翻訳される。
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意識すると、詳しい説明が見えるようだ。
この説明で、普通に会話できることに納得がいった。
他のものも確認していこう。
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【ハイ・ヒューマン】
人間の上位種。魔力保有量が高く、平均寿命は1000年位。
【ハイ・ホース】
馬の上位種。魔力保有量が高く、平均寿命は800年位。
【閲覧】(アクティブ)
他者のステータスを見ることができる。ただし、相手のスキルなどによって見えない場合もある。
転移者の基本スキルでもある。
【MP消費防御】(パッシブ、アクティブ)
MPを自動で消費して、自身が受けた攻撃(物理および魔法)を無効化する。
ただし、残りMPがその攻撃を無効化するのに足りない場合は、ダメージを受ける。
他者一個体を選択することで、対象が受けた攻撃を自身のMPを消費して一度だけ無効化することが可能。ただし、選択中は、自己が受けた攻撃は無効化されない。
【身体強化】(アクティブ)
MPを消費して、一時的に自己または他者の力および体力を上げることができる。
【調停者の加護】
加護による効果は、次の通り。
・種族を上位種にする。
・MP上限がなくなる。
【獣神の加護】
加護による効果は、次の通り。
・ある程度以上知能のある動物や魔物(特に異性)から好意を寄せられやすくなる。
・翻訳スキルを得る。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
【馬女神の加護】
馬または馬系魔物に対する加護による効果と、それ以外に対するそれとで異なり、それぞれ次の通り。
①馬または馬系魔物に対する効果
・馬または馬系魔物から敬われやすくなる。
・他種族を含め、他者(特に異性)から好意を寄せられやすくなる。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
②それ以外に対する効果
・馬または馬系魔獣(特に異性)に好意を寄せられやすくなる。
・馬または馬系魔獣との間に子供ができやすくなる。
・(解放の条件を満たしていないため閲覧不可)
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なんか凄いことになっているな。
特に、【MP消費防御】と【調停者の加護】との組み合わせって、チートレベルだよな。
確かに、これなら戦闘能力がなくても生きていけるだろう。
ただ、攻撃を防ぐだけで死んだりケガをしないというわけではなさそうだから、注意は必要だな。
それに、【馬女神の加護】も優れものだ。馬女神さん、この世界では主要な神なのかもしれない。
あと、ルナが言っていた獣神の加護が、なぜか僕にも付与されている。
翻訳スキルが得られるのは、とてもありがたい。
と、これまで敢えてスルーしたが、とても重要なことがある。それは、ルナが妻になっていることだ。
さっき『結婚を承諾』とか声が聞こえたが、そういうことだったのか。
「ルナ、本当に夫婦になれたんだね。」
僕がルナを見つめると、彼女は目を閉じた。
僕は、彼女の頬を手で優しく包み込み、顔を近づけた。
と、その時……。
ドォォン!!
えっ!?
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※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
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