34 / 34
第二部
番外編 お約束のその後
しおりを挟む森と湖と古城が美しいケイリッヒ王国の王都ケルスルーエ。
その下町の一角に、王国近衛騎士隊の若手一の実力者にして、王太子の側近であるエルマーの実家はあった。
といっても父母は既に鬼籍に入り、妹と二人暮らしである。
エルマーは、人使いの荒い王子にこき使われて、王都に家があるにもかかわらず、帰ってくる暇などほとんどない。
今日は、マレのクーデター騒動から帰ってきた後も、馬車馬のように働かされたエルマーが久しぶりにもぎ取った休みであった。
「もう、お兄ちゃん! いつまで寝てんのよー。起きないとお休みがなくなっちゃうよー」
「妹よ。俺は久しぶりの休暇を実家で満喫したい。今日の俺は、しかばねだと思え……ぐえっ」
「やだやだ! お兄ちゃんを紹介するって、友達に言っちゃったもん! みんなお城の騎士様に会いたいって!」
エルマーは背中に乗ってくる妹に、せめてもの妥協案を提案してみる。
「いやー、午後、午後にしよう。休ませて」
「覇気がない! そんなんだからいつまでたってもお嫁さん来ないんじゃんー。もう、誰でもいいから連れてきてよー。あ、でも、マレの皇女様に意地悪した悪役令嬢はだめだからね?」
……違くないか? 悪役令嬢役は、そのマレの皇女様ではなかったか? あのおきれいな腹黒王子が噂をすり替えたという想像しか出てこない。
あの人怖い。
「いや、それはないから大丈夫。その代わり、ヒロインの方を連れてこれるよう頑張るよ」
頭の中で、かつてのピンクの髪のお嬢様を思い出す。……カツラだったけど。
「え? お約束では、ヒロインに愛されるのは、王子様か、公爵令息か、宰相令息か、辺境伯令息か、騎士団長令息か、王子の側近の護衛だよ。お兄ちゃんじゃ無理だよ」
何をかくそう、この妹こそが、エルマーにお約束を叩き込んだ、張本人なのである。エルマーの妹エルザは、お友達と色々なご本を貸し借りしているうちに、すっかりお約束に毒されてしまっていた。
妹よ、お兄ちゃんは、最後の一つに当てはまるぞ。
ちなみに、妹には王太子付きの護衛だとは教えていない。教えたら恐ろしいことになる未来しか想像がつかない。
「ということで、お兄ちゃんは寝る。また、あとで起こして」
「わかったよ、でも、ちゃんと友達に会うときは、制服着てよね」
「なぜ休みの日に制服」
「え? だって、みんなお兄ちゃんに会いたいんじゃなくて、近衛騎士様に会いたいんだよ」
「……」
騒がしい妹が部屋からでていって、惰眠をむさぼろうとしたところ、妹が、玄関先から素っ頓狂な声を上げる。
「きゃー、何これ! 矢文!? 初めて見たー。 何々。『エルマーへ お前の大事な女を預かった。返してほしければ、この地図にある廃墟に来い ユノ』だって! お兄ちゃん! お約束だわ! あれ? お兄ちゃんの大事な女は、ここにいますけど」
妹よ、そういうボケはいらない。
◇◇◇◇◇◇
ヘマした!ヘマした! なんであんなのに引っかかっちゃったんだろう!?
王都郊外の廃墟。
偽伯爵令嬢にて、元キーランの暗殺者、現近衛騎士見習いのミケーネは、猿ぐつわをかまされ、腕を後ろ手に縛られた状態で床に転がされている。近衛騎士の勤務後だったので、男装をしていて、スカートでなかったのだけが唯一の救いだ。
王都の下町で暴漢に絡まれて床にうずくまった小さな姿を「これから近衛騎士になる身としては、放っておけない」と判断して介入してしまったのが間違いだとは思わない。しかし、あっという間に意識を刈り取られてこのざまだ。それについてはかなり情けない。その小さい奴が、あの暗殺者ユノだったなんて!
「なー。お前の保護者、なかなかこないのなー。お前、見放されてるんじゃないよなー」
この変人の戦闘狂は、エルマーやヨナスと戦って以来、ケイリッヒの騎士と戦いたくて仕方なくて、こうして国境を越えて度々やってくるのだ。
以前、ヴァルターもいるところへやってきて戦いになり、とても楽しかったらしく味をしめてしまった。
戦いたいんなら、勝手にやってほしい! 巻き込まないでくれ。
そう主張したいが猿ぐつわのせいでもごもごとしか言えない。
ミケーネとしては、正直、あの細目のガタイのいい大男に借りを作りたくないのだ。
――続きは、いつにします?
やだやだやだ、何考えてんのよ、私!
「あー」
その時、ドゴッとおよそありえない音を立てて、ミケーネが転がされている部屋の壁が壊れた。
「遅かったじゃんー」
「うっさいっ。俺は、貴重な休みに呼び出されて機嫌が悪いっす。あー、ミケーネさん、こんなにされちゃって……」
エルマーがいつも通り緊張感のない声で話しかけてきて、するするとミケーネの拘束を解いてくれた。
「……迷惑かけてごめん」
「助けるの二度目っすね。感謝してくださいね。ご褒美楽しみにしてますから」
ミケーネの顔が赤くなる。
最近、この男に強気に出られない自分が嫌だ。
「じゃあ、いっくよー!」
振りかぶるユノの曲刀がエルマーに振り下ろされるのを合図に、廃墟の中で、エルマーとユノの切り合いが始まった。
剣だけの応酬は、明らかにエルマーが押している。
斬撃が続くにつれて、ユノが押されていく。
「懲りないっすねえ」
「いやー。俺も成長してるってば。これとかどう?」
そういうと、ユノは、懐から鎖鎌を取り出して、エルマーに投げつける。
エルマーの剣に鎖が絡みつく。
しかし、踏み込んだユノに対し、エルマーは、逆に鎖を手で引きバランスを崩させる。
「甘いっす」
ユノは引きずり倒され、鎖鎌から、手を離さざるを得ない。
「ちぇー、じゃあ、これっ」
ユノは、起き上がると、飛び退りながら懐から投げ斧をとり出し、再びエルマーの方へ投げる。
「え? どこから出したのそれ!? 明らかに大きさおかしいでしょ!」
「気にすんなって」
弧を描いて追ってくる斧に対し、エルマーは、先ほどユノの捨てた鎖鎌を拾って投げつけ相殺させて弾き落とした。
「なんで初めて見た武器使いこなすの、お前ー。センスもあるとかまじむかつく」
しかし、ユノは、次の瞬間エルマーの背後を見て、にやりと笑う。
「いーもんみーつけた」
ポケットから吹き矢を取り出し、エルマーに向けて吹く。
エルマーは明後日の方向にむけて吹かれるそれを難なく避けて、飛んでいく先を振り返り、驚愕に目を見開いた。
◇◇◇◇◇◇
「もう、お兄ちゃんってば、何で言わないのよ! 彼女いるんじゃない」
エルザは、あの矢文についていた地図を頼りに、エルマーを追いかけて、廃墟までやってきていた。
「だって、お約束では、人質にされた女の子って、色々大変なことになってるものじゃない? 着替えとか、色々持ってく必要があると思うのよね。もう、気が利かないんだから!」
エルザは、お約束に必要なグッズを色々取り揃えて、エルマーの後を追ってきていた。
そして、この廃墟にたどり着く。
剣戟が鳴り響く。
ドアの隙間からそっと覗くと、兄と、もうひとつの人影が、剣を切り結んでいるのが見えた。
が、剣の戦いを見たのは初めてで、兄が強いのかどうかは、エルザにはいまいちわからなかった。
兄が勝てるとは思えないので、やられる前に、人質だけでも助けて逃げないと。
「人質の彼女はどこかしら?」
見回すと、金髪碧眼の超かっこいい近衛騎士様がいた!
でも結構ボロボロだ。
あれ? 男の人?
でも、女って……。
「もしかして……」
エルザの頭の中は、エルマーが知ったら大憤慨しそうな結論に結びついてしまった。
気づかれないように、そっと、騎士様の方へ行く。
騎士様は、兄の戦いに注目してこちらに気づかない。
熱のこもった視線に、エルザは、やっぱり、と確信を深める。
兄がなかなか彼女を連れてこなかったのはこういうわけだったのだ。普通は、近衛騎士というだけでより取り見取りでかなりもてるはずなのに。
出世しすぎた兄が、忙しすぎてそんな暇すらなかったとは全く思わなかった。
わ、私は、そういうの、ふつうの子より、理解があると思うわ!
でも、こんな王子様みたいな人が、兄の何に惹かれたのか今一つわからないけど。
兄に視線を向けると、戦っている相手の男と目が合ってしまった。浅黒い肌の南国人だ。にやり、と笑うその笑いに背筋が凍る。
エルザが視線を逸らす前にその男は、懐から筒のようなものを取り出し口に当て、エルザに向けた。
風を切る音と共に、エルザに何かが迫る。
あれ、まずいんでは……
エルザが把握する前に、目の前が、白いものでおおわれた。
自分が抱きしめられて守られている、と気づいたのは、その白いものが、床にずるずると崩れ落ちてからだった。
「き、騎士様!」
騎士様はエルザをかばってくれたのだ。そして、その肩には、矢が刺さっていた。
苦し気に顔をしかめるその姿にドキリとする。
「お、お兄ちゃん、騎士様が!」
「おまえー!!」
「毒だよー。早く解毒剤飲ませないと、やばいかもっ……て、おいっちょっ!!」
兄の怒りの声が聞こえ、ガンガンガンっと剣戟の音がして、矢を放った男は即座に床に引き倒されていた。
「解毒剤を出せ!」
「なんだよ、ばかみてーにつえーじゃん、反則だろ。ほらよ。この毒、口から入った分には無害だから、吸い出してやった方が早く治るよー」
男は、剣を突きつけられ仰向けに転がったまま、エルマーに小袋を渡してきた。
「……今は、余裕がないから捕まえないが、お前、そんなに戦いたいんなら、影の騎士団へ入れ。それなら、好きなだけ相手してやる」
次の瞬間には、男の姿は消えていた。
エルマーは、騎士とエルザの方へ走ってきた。
騎士様は、脂汗を流してつらそうだ。
「お兄ちゃん、騎士様がかばってくれたの!」
「全く無茶して……妹をたすけてくれてありがとうございます」
「妹さん、だったんだ……じゃ、貸し借りなしね」
苦しげな顔で、微笑む騎士様の表情に、エルザは、また胸を撃ち抜かれてしまった。
その後、エルマーは、矢を抜き、騎士様のボタンを外し、一瞬ためらうと肩だけをだした。
そして、抱きしめるように抱えると、その肩の傷に口づけた。
毒を吸っては吐き出す兄の姿と、吸われるたびにうめき声をあげる騎士様。
その姿に、エルザは見てはいけないものを見てしまったような気がして口を押えた。
た、耽美……。
「お兄ちゃん、エルザは、理解がある妹です」
「はあ? ああ、助かるよ?」
気を失ってしまった騎士様をお姫様抱っこして抱える兄と一緒に、家へ帰る途中、エルザは、そう声をかけた。
◇◇◇◇◇◇
「き、騎士様。お加減はいかがですか? お水をどうぞ」
毒を受けたミケーネは、エルマーの実家のベッドを占領し、かいがいしいエルザの看護を受けていた。
エルマーは、そんな妹の様子を部屋の壁にもたれながら見守っている。
妹は、命を救われたミケーネに、端的に言ってメロメロだ。
ひょっとしてうちの家系は、あの顔に弱いのだろうか?
「妹ちゃん? ああ、助かるよ。ありがとう」
そして、ミケーネは、あの腹黒王子そっくりの王子様スマイルだ。
そりゃー、国民全員を虜にする王子様ですからね。マネするには最高の素材でしょうよ。
なぜか面白くない。
「エルザ、お前外に出てろ」
「はっ、お兄ちゃん、気が利かなくてごめんなさい!」
エルザが出ていくと、ベッドで体を起こしたミケーネは、途端に表情を崩す。
「ねえ、エルマー、妹ちゃん可愛いわねー。あんたに似なくてよかったわー。ほんと」
「何やってんすか、もう。王子の真似なんかして」
「あー、サービス?」
いつもの口調で話し出すミケーネに、エルマーは、やっと、落ち着きを取り戻した。
「今回は、正直寿命が縮みました」
「簡単に捕まったりして悪かったわ。また借りを作っちゃったし……ありがとう」
「今回の件ではっきりわかりました。俺、あなたに傷ついて欲しくないっす。あなたに何かあったらと思うと……今回はかなりきつかったっす」
「あっ、えっと、じゃあ、訓練付き合ってくれる?」
「いい加減にしてください。そういう意味じゃないの分かってるんでしょ?」
この期に及んでも必死にごまかそうとしているミケーネはうろたえてあっちこっち
きょろきょろし始める。
もう、逃がすつもりはない。
「もう、このまま一緒に暮らします。怪我が治るまで、フォローが必要でしょう」
「え? だって、それは……」
「責任、とりますから」
エルマーは、ベッドに腰を下ろすと、そのままミケーネの手を握った。
そのまま体を寄せて、真っ赤な顔をしたミケーネの耳元に顔を近づける。
「俺、あなたが好きです。このままここにいてください」
「「「きゃーっ」」」
途端に、扉の奥から覗いていた声に、二人は固まる。
エルザと近所の友人たちだ。
「愛ね、近衛騎士の禁断の愛!? お約束ね!」
「あの、お、お姉さまとお呼びした方がよいのかしら、それとも、お兄様かしら? あの、私、そういうの、理解がある方なので、大丈夫ですから!」
「私、絶対応援します!」
なんだか不穏な単語が混じっている。
エルマーはため息をついて、再び、ミケーネの耳元でささやいた。
「怪我が治ったら、覚悟しといてくださいね」
まずは妹の誤解をとくことから始めなければならない。
後日、とりあえず、ミケーネを満足いくまで着飾らせることを心に決めたエルマーだった。
48
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(3件)
あなたにおすすめの小説
記憶と魔力を婚約者に奪われた「ないない尽くしの聖女」は、ワケあり王子様のお気に入り~王族とは知らずにそばにいた彼から なぜか溺愛されています
瑞貴◆後悔してる/手違いの妻2巻発売!
恋愛
【第一部完結】
婚約者を邪険に思う王太子が、婚約者の功績も知らずに婚約破棄を告げ、記憶も魔力も全て奪って捨て去って――。
ハイスぺのワケあり王子が、何も知らずに片想いの相手を拾ってきたのに、彼女の正体に気づかずに――。
▲以上、短いあらすじです。以下、長いあらすじ▼
膨大な魔力と光魔法の加護を持つルダイラ王国の公爵家令嬢ジュディット。彼女には、婚約者であるフィリベールと妹のリナがいる。
妹のリナが王太子と父親を唆し、ジュディットは王太子から婚約破棄を告げられた。
しかし、王太子の婚約は、陛下がまとめた縁談である。
ジュディットをそのまま捨てるだけでは都合が悪い。そこで、王族だけに受け継がれる闇魔法でジュディットの記憶と魔力を封印し、捨てることを思いつく――。
山道に捨てられ、自分に関する記憶も、魔力も、お金も、荷物も持たない、【ないない尽くしのジュディット】が出会ったのは、【ワケありな事情を抱えるアンドレ】だ。
ジュディットは持っていたハンカチの刺繍を元に『ジュディ』と名乗りアンドレと新たな生活を始める。
一方のアンドレは、ジュディのことを自分を害する暗殺者だと信じ込み、彼女に冷たい態度を取ってしまう。
だが、何故か最後まで冷たく仕切れない。
ジュディは送り込まれた刺客だと理解したうえでも彼女に惹かれ、不器用なアプローチをかける。
そんなジュディとアンドレの関係に少しづつ変化が見えてきた矢先。
全てを奪ってから捨てた元婚約者の功績に気づき、焦る王太子がジュディットを連れ戻そうと押しかけてきて――。
ワケあり王子が、叶わない恋と諦めていた【幻の聖女】その正体は、まさかのジュディだったのだ!
ジュディは自分を害する刺客ではないと気づいたアンフレッド殿下の溺愛が止まらない――。
「王太子殿下との婚約が白紙になって目の前に現れたんですから……縛り付けてでも僕のものにして逃がしませんよ」
嫉妬心剥き出しの、逆シンデレラストーリー開幕!
本作は、小説家になろう様とカクヨム様にて先行投稿を行っています。
10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定
「君を愛することはない」と言われたので、私も愛しません。次いきます。 〜婚約破棄はご褒美です!
放浪人
恋愛
【「愛さない」と言ったのはあなたです。私はもっとハイスペックな次(夫)と幸せになりますので、どうぞお構いなく!】
侯爵令嬢リディアは、建国記念舞踏会の最中に、婚約者である王太子レオンハルトから婚約破棄を宣言される。 「君を愛することはない!」という王太子の言葉は、国中に響く『公的拒絶誓約』となってしまった。
しかし、リディアは泣かなかった。 「承知しました。私も愛しません。次いきます」 彼女は即座に撤退し、その場で慰謝料請求と名誉回復の手続きを開始する。その潔さと有能さに目をつけたのは、国の行政を牛耳る『氷の宰相』アシュ・ヴァレンシュタインだった。
「私の政治的盾になれ。条件は『恋愛感情の禁止』と『嘘がつけない契約』だ」
利害の一致した二人は、愛のない契約結婚を結ぶ。 はずだったのだが――『嘘がつけない契約』のせいで、冷徹なはずの宰相の本音が暴走! 「君を失うのは非合理だ(=大好きだ)」「君は私の光だ(=愛してる)」 隠せない溺愛と、最強の夫婦による論理的で容赦のない『ざまぁ』。
一方、リディアを捨てた王太子は「愛さない誓約」の呪いに苦しみ、自滅していく。 これは、悪役令嬢と呼ばれた女が、嘘のない真実の愛を手に入れ、国中を巻き込んで幸せになるまでの物語。
ジェリー・ベケットは愛を信じられない
砂臥 環
恋愛
ベケット子爵家の娘ジェリーは、父が再婚してから離れに追いやられた。
母をとても愛し大切にしていた父の裏切りを知り、ジェリーは愛を信じられなくなっていた。
それを察し、まだ子供ながらに『君を守る』と誓い、『信じてほしい』と様々な努力してくれた婚約者モーガンも、学園に入ると段々とジェリーを避けらるようになっていく。
しかも、義妹マドリンが入学すると彼女と仲良くするようになってしまった。
だが、一番辛い時に支え、努力してくれる彼を信じようと決めたジェリーは、なにも言えず、なにも聞けずにいた。
学園でジェリーは優秀だったが『氷の姫君』というふたつ名を付けられる程、他人と一線を引いており、誰にも悩みは吐露できなかった。
そんな時、仕事上のパートナーを探す男子生徒、ウォーレンと親しくなる。
※世界観はゆるゆる
※ざまぁはちょっぴり
※他サイトにも掲載
婚約破棄のあと、あなたのことだけ思い出せない
柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢セシリアは、王宮の舞踏会で王太子レイヴンから公開の場で婚約破棄を言い渡され、その場で倒れた。
目覚めた彼女は、礼儀も常識も覚えているのに――ただ一つ、レイヴンだけを思い出せない。
「あなたは、どなたですか?」
その一言に、彼の瞳は壊れた。
けれどレイヴンは何も語らず、セシリアを遠ざける。彼女を守るために、あの日婚約を捨てたのだと告げられないまま。
セシリアは過去を断ち切り、王宮の侍女として新しい生活を始める。
優しく手を差し伸べる護衛騎士アデルと心を通わせていくほど、レイヴンの胸は嫉妬と後悔で焼けていった。
――守るために捨てたはずなのに。忘れられたまま、他の男に笑う彼女を見ていられない。
一方、王宮では“偽聖女”の陰謀と、セシリアの血に眠る秘密が動き出す。
記憶を取り戻せば、彼女は狙われる。取り戻さなければ、二人は永遠に届かない。
これは、忘れてしまった令嬢と、忘れられてなお愛を捨てられない王太子が、もう一度“選び直す”恋の物語。
【完結】記憶が戻ったら〜孤独な妻は英雄夫の変わらぬ溺愛に溶かされる〜
凛蓮月@騎士の夫〜発売中です
恋愛
【完全完結しました。ご愛読頂きありがとうございます!】
公爵令嬢カトリーナ・オールディスは、王太子デーヴィドの婚約者であった。
だが、カトリーナを良く思っていなかったデーヴィドは真実の愛を見つけたと言って婚約破棄した上、カトリーナが最も嫌う醜悪伯爵──ディートリヒ・ランゲの元へ嫁げと命令した。
ディートリヒは『救国の英雄』として知られる王国騎士団副団長。だが、顔には数年前の戦で負った大きな傷があった為社交界では『醜悪伯爵』と侮蔑されていた。
嫌がったカトリーナは逃げる途中階段で足を踏み外し転げ落ちる。
──目覚めたカトリーナは、一切の記憶を失っていた。
王太子命令による望まぬ婚姻ではあったが仲良くするカトリーナとディートリヒ。
カトリーナに想いを寄せていた彼にとってこの婚姻は一生に一度の奇跡だったのだ。
(記憶を取り戻したい)
(どうかこのままで……)
だが、それも長くは続かず──。
【HOTランキング1位頂きました。ありがとうございます!】
※このお話は、以前投稿したものを大幅に加筆修正したものです。
※中編版、短編版はpixivに移動させています。
※小説家になろう、ベリーズカフェでも掲載しています。
※ 魔法等は出てきませんが、作者独自の異世界のお話です。現実世界とは異なります。(異世界語を翻訳しているような感覚です)
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
大好きなあなたを忘れる方法
山田ランチ
恋愛
あらすじ
王子と婚約関係にある侯爵令嬢のメリベルは、訳あってずっと秘密の婚約者のままにされていた。学園へ入学してすぐ、メリベルの魔廻が(魔術を使う為の魔素を貯めておく器官)が限界を向かえようとしている事に気が付いた大魔術師は、魔廻を小さくする事を提案する。その方法は、魔素が好むという悲しい記憶を失くしていくものだった。悲しい記憶を引っ張り出しては消していくという日々を過ごすうち、徐々に王子との記憶を失くしていくメリベル。そんな中、魔廻を奪う謎の者達に大魔術師とメリベルが襲われてしまう。
魔廻を奪おうとする者達は何者なのか。王子との婚約が隠されている訳と、重大な秘密を抱える大魔術師の正体が、メリベルの記憶に導かれ、やがて世界の始まりへと繋がっていく。
登場人物
・メリベル・アークトュラス 17歳、アークトゥラス侯爵の一人娘。ジャスパーの婚約者。
・ジャスパー・オリオン 17歳、第一王子。メリベルの婚約者。
・イーライ 学園の園芸員。
クレイシー・クレリック 17歳、クレリック侯爵の一人娘。
・リーヴァイ・ブルーマー 18歳、ブルーマー子爵家の嫡男でジャスパーの側近。
・アイザック・スチュアート 17歳、スチュアート侯爵の嫡男でジャスパーの側近。
・ノア・ワード 18歳、ワード騎士団長の息子でジャスパーの従騎士。
・シア・ガイザー 17歳、ガイザー男爵の娘でメリベルの友人。
・マイロ 17歳、メリベルの友人。
魔素→世界に漂っている物質。触れれば精神を侵され、生き物は主に凶暴化し魔獣となる。
魔廻→体内にある魔廻(まかい)と呼ばれる器官、魔素を取り込み貯める事が出来る。魔術師はこの器官がある事が必須。
ソル神とルナ神→太陽と月の男女神が魔素で満ちた混沌の大地に現れ、世界を二つに分けて浄化した。ソル神は昼間を、ルナ神は夜を受け持った。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
一気読みしました 面白かったです
オープニングとガラリと話の雰囲気が変わりましたね
なんか、二部の後半はルークとバステトが離れてたせいもあってルークが少し霞んでしまった感もあったような
他のキャラがたちすぎているのもあり?
ハサンに胸熱でした
ルルと幸せになって欲しい気もするなあ
でもヨナス推しのわたし笑
ヴァルターも意外と溺愛したら面白いかも
三部も番外編も楽しみです
ちなみに他の作品も一気読みしました
ご覧頂きありがとうございます。
こちらは、初めて書いた長編でして、書きたいものを全部詰め込んじゃった作品でした。二部までお付き合いありがとうございます!
キャラにコメント頂けるの、本当にとても嬉しいです。
そうそう、ヒロインとヒーロー別行動させちゃったが故の失敗でした。ルーク、あんなに王子さまなのに。
第三部、時間が取れたら是非書きたいです。
今、近況報告でもお知らせしたのですが、
転生魔女の話が、角川ビーンズ小説大賞で、読者投票中です。
内容、清書して少し変更を加えているので、よろしかったらこちらもご覧頂けると嬉しいです。
暑い日がつづきますがご自愛下さいませ!
一気に読ませて頂きました!
最初、なんていけ好かない王子だ!!と思って読み進めてみたら…あらやだwべた惚れの腹黒王子やん。
。゚( ゚^∀^゚)゚。
4作品全部読みました。
4つ共、とても面白かったですよ~♪
ご感想ありがとうございます。全部読んでいただけるとは!感激です。次の作品も準備中ですので、よろしかったらまた見てくださいー。
楽しませていただきました。
32話で少々気になったんですけど
ユノの獲物は得物、その後ろの方の 剣の束 は 柄と変換が間違ってました。
素敵なお話なのでよけいに気になってしまいました。
うるさいこと言ってすみません。
楽しいです~。
番外もっと希望したいです~。
ご連絡ありがとうございます! 助かります。直しました。
番外編が読みたいと言ってくださるの、とても嬉しいです。
エルマーとミケーネの番外編は自信作です(笑)
書きたい話が多すぎて、お約束はできないのですが、あたためている番外としては、
・ハサンのケイリッヒでの恋物語(相手は、ルークの従弟のお姫さま VS ルル)
ハサンが不憫すぎて……。
・ミケーネとルルの師弟関係のなんでもない一日
・ユノとヴァルターの影の騎士のコンビの活躍編
第三部
・バステトと女神様の力を解き明かす、ちょっとファンタジーっぽい話とか。
なんてのがあります。
ゆっくりお待ちくださいー。