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第一部
第42話 さようなら
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いなくなった女性達についてもっと詳しく聞きたいと言うと、ニコールが『フローラ』、『粉粧楼』、『夕霧亭』に付き添ってくれることになった。
「わたしが紹介します。じゃないと、騎士様達だけじゃ、けんもほろろって感じだったでしょ。」
最初の印象とがらりと変わり、知慮に長けた目を細めて、にやりと笑う。
正直、とても助かる。
「令嬢は、もうお帰りになってくださいね。これ以上は遅くなります。後のことは、我々三人でやっときます。ウェイン卿が伯爵邸まで送って行きますから。」
キャリエールが言うと、そうそう、とオデイエも続けた。
「ついでに、ウェイン卿が伯爵邸の護衛騎士たちに地獄を見せますからね。」
ふふふ、とまた琥珀の瞳を三日月型に細め、不穏な笑みを浮かべる。
去り際、リリアーナがニコールとペネループに近付き、
「また参ります。」
と言った後、ニコールがリリアーナの手を取って、話しているのが聞こえた。
「お嬢さん、もう来てはいけませんよ。わたしたち、お嬢さんに甘えていました。本当は、最初にはっきり断るべきだったのに。
ここは、この世界の掃きだめの、汚いものを集めたようなところです。そこに、お嬢さんみたいな人が現れて、・・・こんなわたし達のことを、立派だって・・・子どもを愛して育てて生きてるんだから、それはすごいことだって、言ってくださいました。
薄暗かった世界に、ぱっと光が差したみたいになって、この世界ももしかしたら、そんなに悪くないのかもって思わせてもらいました。
だけどやっぱり、お嬢さんはあっちの世界の人です。何か事情があるのかもしれないと思ってましたけど、今日の様子じゃ・・・心配ないみたいだし。ここは、・・本当は、お嬢さんみたいな人が足を踏み入れちゃ、いけないところですから。
だからもう、これっきりです。ホープには、わたしから良く言って聞かせます。こっちのことは、心配しなくていいですからね。わたしたちは前の暮らしに戻るけど、お嬢さんのこと思い出して、そうやって、これからも生きていきますから。」
リリアーナは、ニコールの話を黙って聞いていた。
やがて、そっと微笑んで、静かに腰を折り、頭を深く下げた。
「短い間でしたが、お世話になりました。お二人にいただいたご恩は、一生忘れません。」
クルチザン地区に住まうニコールとペネループに向かってされたのは、以前、晩餐の席で公爵に向かって見せたのと変わりない、非の打ちどころのない、最上級の敬意が込められた礼だった。
リリアーナと別れの抱擁をするペネループが、瞳に涙の膜を張り、ひっそりと言った。
「さようなら、お嬢さん、・・・優しい時間を、ありがとう。」
§
「・・・・・・・」
伯爵邸に戻る道中は、水を打ったように静かだった。
リリアーナは、再び黒い外套のフードを目深にかぶり、何か考え込むように俯いている。
治安隊屯所で馬車を借りる、と言うと、
「馬鹿なんですか?馬鹿でしょ?」
「絶対に歩いて送って下さい。」
「俺もその方が良いと思う。」
オデイエ、キャリエール、ラッドに矢継ぎ早に言われ、伯爵邸までの長い道のりを、歩いて帰る羽目になった。
これまで、俺とは遠巻きに接するだけで、必要事項以外の会話を交わすこともなかったあいつらが、最近やたら親し気に話しかけてくるのも気になるし、事件の進捗も気になるが、目下、最も気になるのは、今、隣を歩く伯爵令嬢の問題だった。
なぜ、いつも顔を隠しているのか、なぜ、伯爵邸であのような扱いを受けているのか、訊きたいことは山ほどあったが、その沈み込んでいるような様子を見ると、どれも口に出せなかった。
黒いフードを目深に被り、俯き加減で隣を歩く彼女を見る。その表情は見えず、何を考えているのか、察しようもない。
思えば、最初に馬車に乗せた時、何か話しかけられた。
後にも先にも、リリアーナが俺に興味らしきものを示したのは、あれっきりだった。
あの時、自分が取った態度を思い出す。
せめて今からでも答えられたらと、内容を思い出そうとしても、ちゃんと耳を傾けていなかった俺は、何を訊かれたのか思い出せない。
もう一度、訊いてはくれないかと、僅かな期待を込めてリリアーナの横顔を見やっても、こちらから話しかけた時の他、こちらを向きもしないその様子から、もう、今更なのだと、分かった。
問いかければ、丁重に返される。怒っているわけではないのだろう。
ただ、もう興味を失った、といったところだろうか。
思わず、嘆息が零れる。
そこで、ふと思う。
危険があるのは本当だ。あの屋敷の誰かが、妙な悪意を発している。公爵とブランシュの食事には、毒が入っていた。リリアーナの食事には入っていなかったが、だからと言って安全とは言えない。だいたい、ふらふらと独り歩きしていることも、断じて看過できない。何かあってからでは、遅いのだ。
(・・・しかし、問題がある。)
こっちは勝手に守るつもりでいるが、リリアーナは、それをどう思うだろう。もしかしなくとも、喜ばないのではないだろうか。
彼女にしてみれば、俺は、たまに屋敷に出入りする、姉の婚約者のただの部下。
先日は、送りたいと言われ、仕方なく馬車に乗り、気を遣って話し掛けたら、まさかの無視。セシリアの家では、終始、やたらと睨みつけてきた上、腕を掴まれた。
この上なく失礼で、感じの悪い男。
そんな奴が、護衛・・つまり、側に付きたい、などと申し出たら・・・、
おそらく、こちらを向いて、そっと優しく微笑む。次に、丁寧に礼の言葉を述べてから、柔らかな言葉遣いで続ける。
――― ですが、わたくしのことは、どうぞ、お気遣いありませんように。
・・・言われそうな気がする。ものすごく、言われそうな気がする。
あのふわりとした微笑に向かって、反論できるか、と自問自答してみる。
最初に馬車に乗せた時、断られたが脅しつけるようにして、ほとんど無理やり乗せた。
今、同じことができるとは、到底思えない。・・というか、よくあんな真似できたな、怖いもの知らずにも程があるだろ、俺。
・・・次は、断られたら、そこで仕舞いだ。
(周到に準備し、完璧なタイミングを見計らって、言うしかない。)
また、勝手に嘆息が落ちた。
(いっそ、詫びるか・・・?)
『先日は、殺し屋の如く睨みつけ、失礼な態度を取り、申し訳ありませんでした。少々、誤解がありまして。』
と言ってみたら、どうなるだろう、と考えてみる。
おそらく、優しく微笑んで許しの言葉をくれるだろう。
『いいえ。気にしておりません。ところで、誤解、と申しますと?』
『てっきり、貴女が毒を盛った犯人かと思い、暗殺するつもりでした。』
『まあ!そうでしたか。誤解が解けて何よりです。これからは仲良くしてくださいね。』
・・・・・とは、なるまい。
嫌われる。絶っ対に、もっと嫌われる。
思いっきり引かれ、盛大に怖がられ、最悪、泣かれる。
泣かれるのは、駄目だ。数々の死線を潜り抜けさせた本能が、それだけは避けろ、と警鐘を鳴らしていた。駄目だ。泣かれるのだけは、何が何でも避けねばならない。
――― 知られたら、終わりだ。
『人見知りか何かじゃない?』とあの時、アリスタとかいうメイドに向かって言っていた。
ならば、そういうことにしておく方が無難だ。今日この時から、俺は『人見知りの激しい騎士』ということにしておこう。
内心で、深く大きく、頷いた。
このまま、屋敷に着くまで沈黙が続くかと思われた時、リリアーナが口を開いた。
「・・・あのう、ウェイン卿・・・?」
「わたしが紹介します。じゃないと、騎士様達だけじゃ、けんもほろろって感じだったでしょ。」
最初の印象とがらりと変わり、知慮に長けた目を細めて、にやりと笑う。
正直、とても助かる。
「令嬢は、もうお帰りになってくださいね。これ以上は遅くなります。後のことは、我々三人でやっときます。ウェイン卿が伯爵邸まで送って行きますから。」
キャリエールが言うと、そうそう、とオデイエも続けた。
「ついでに、ウェイン卿が伯爵邸の護衛騎士たちに地獄を見せますからね。」
ふふふ、とまた琥珀の瞳を三日月型に細め、不穏な笑みを浮かべる。
去り際、リリアーナがニコールとペネループに近付き、
「また参ります。」
と言った後、ニコールがリリアーナの手を取って、話しているのが聞こえた。
「お嬢さん、もう来てはいけませんよ。わたしたち、お嬢さんに甘えていました。本当は、最初にはっきり断るべきだったのに。
ここは、この世界の掃きだめの、汚いものを集めたようなところです。そこに、お嬢さんみたいな人が現れて、・・・こんなわたし達のことを、立派だって・・・子どもを愛して育てて生きてるんだから、それはすごいことだって、言ってくださいました。
薄暗かった世界に、ぱっと光が差したみたいになって、この世界ももしかしたら、そんなに悪くないのかもって思わせてもらいました。
だけどやっぱり、お嬢さんはあっちの世界の人です。何か事情があるのかもしれないと思ってましたけど、今日の様子じゃ・・・心配ないみたいだし。ここは、・・本当は、お嬢さんみたいな人が足を踏み入れちゃ、いけないところですから。
だからもう、これっきりです。ホープには、わたしから良く言って聞かせます。こっちのことは、心配しなくていいですからね。わたしたちは前の暮らしに戻るけど、お嬢さんのこと思い出して、そうやって、これからも生きていきますから。」
リリアーナは、ニコールの話を黙って聞いていた。
やがて、そっと微笑んで、静かに腰を折り、頭を深く下げた。
「短い間でしたが、お世話になりました。お二人にいただいたご恩は、一生忘れません。」
クルチザン地区に住まうニコールとペネループに向かってされたのは、以前、晩餐の席で公爵に向かって見せたのと変わりない、非の打ちどころのない、最上級の敬意が込められた礼だった。
リリアーナと別れの抱擁をするペネループが、瞳に涙の膜を張り、ひっそりと言った。
「さようなら、お嬢さん、・・・優しい時間を、ありがとう。」
§
「・・・・・・・」
伯爵邸に戻る道中は、水を打ったように静かだった。
リリアーナは、再び黒い外套のフードを目深にかぶり、何か考え込むように俯いている。
治安隊屯所で馬車を借りる、と言うと、
「馬鹿なんですか?馬鹿でしょ?」
「絶対に歩いて送って下さい。」
「俺もその方が良いと思う。」
オデイエ、キャリエール、ラッドに矢継ぎ早に言われ、伯爵邸までの長い道のりを、歩いて帰る羽目になった。
これまで、俺とは遠巻きに接するだけで、必要事項以外の会話を交わすこともなかったあいつらが、最近やたら親し気に話しかけてくるのも気になるし、事件の進捗も気になるが、目下、最も気になるのは、今、隣を歩く伯爵令嬢の問題だった。
なぜ、いつも顔を隠しているのか、なぜ、伯爵邸であのような扱いを受けているのか、訊きたいことは山ほどあったが、その沈み込んでいるような様子を見ると、どれも口に出せなかった。
黒いフードを目深に被り、俯き加減で隣を歩く彼女を見る。その表情は見えず、何を考えているのか、察しようもない。
思えば、最初に馬車に乗せた時、何か話しかけられた。
後にも先にも、リリアーナが俺に興味らしきものを示したのは、あれっきりだった。
あの時、自分が取った態度を思い出す。
せめて今からでも答えられたらと、内容を思い出そうとしても、ちゃんと耳を傾けていなかった俺は、何を訊かれたのか思い出せない。
もう一度、訊いてはくれないかと、僅かな期待を込めてリリアーナの横顔を見やっても、こちらから話しかけた時の他、こちらを向きもしないその様子から、もう、今更なのだと、分かった。
問いかければ、丁重に返される。怒っているわけではないのだろう。
ただ、もう興味を失った、といったところだろうか。
思わず、嘆息が零れる。
そこで、ふと思う。
危険があるのは本当だ。あの屋敷の誰かが、妙な悪意を発している。公爵とブランシュの食事には、毒が入っていた。リリアーナの食事には入っていなかったが、だからと言って安全とは言えない。だいたい、ふらふらと独り歩きしていることも、断じて看過できない。何かあってからでは、遅いのだ。
(・・・しかし、問題がある。)
こっちは勝手に守るつもりでいるが、リリアーナは、それをどう思うだろう。もしかしなくとも、喜ばないのではないだろうか。
彼女にしてみれば、俺は、たまに屋敷に出入りする、姉の婚約者のただの部下。
先日は、送りたいと言われ、仕方なく馬車に乗り、気を遣って話し掛けたら、まさかの無視。セシリアの家では、終始、やたらと睨みつけてきた上、腕を掴まれた。
この上なく失礼で、感じの悪い男。
そんな奴が、護衛・・つまり、側に付きたい、などと申し出たら・・・、
おそらく、こちらを向いて、そっと優しく微笑む。次に、丁寧に礼の言葉を述べてから、柔らかな言葉遣いで続ける。
――― ですが、わたくしのことは、どうぞ、お気遣いありませんように。
・・・言われそうな気がする。ものすごく、言われそうな気がする。
あのふわりとした微笑に向かって、反論できるか、と自問自答してみる。
最初に馬車に乗せた時、断られたが脅しつけるようにして、ほとんど無理やり乗せた。
今、同じことができるとは、到底思えない。・・というか、よくあんな真似できたな、怖いもの知らずにも程があるだろ、俺。
・・・次は、断られたら、そこで仕舞いだ。
(周到に準備し、完璧なタイミングを見計らって、言うしかない。)
また、勝手に嘆息が落ちた。
(いっそ、詫びるか・・・?)
『先日は、殺し屋の如く睨みつけ、失礼な態度を取り、申し訳ありませんでした。少々、誤解がありまして。』
と言ってみたら、どうなるだろう、と考えてみる。
おそらく、優しく微笑んで許しの言葉をくれるだろう。
『いいえ。気にしておりません。ところで、誤解、と申しますと?』
『てっきり、貴女が毒を盛った犯人かと思い、暗殺するつもりでした。』
『まあ!そうでしたか。誤解が解けて何よりです。これからは仲良くしてくださいね。』
・・・・・とは、なるまい。
嫌われる。絶っ対に、もっと嫌われる。
思いっきり引かれ、盛大に怖がられ、最悪、泣かれる。
泣かれるのは、駄目だ。数々の死線を潜り抜けさせた本能が、それだけは避けろ、と警鐘を鳴らしていた。駄目だ。泣かれるのだけは、何が何でも避けねばならない。
――― 知られたら、終わりだ。
『人見知りか何かじゃない?』とあの時、アリスタとかいうメイドに向かって言っていた。
ならば、そういうことにしておく方が無難だ。今日この時から、俺は『人見知りの激しい騎士』ということにしておこう。
内心で、深く大きく、頷いた。
このまま、屋敷に着くまで沈黙が続くかと思われた時、リリアーナが口を開いた。
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