20 / 24
捕らわれて、
しおりを挟む
クリスティンが気絶しているのを確認し、
ジェラルディンはそっと頬を撫でた。
「大丈夫。
もう、誰にも触らせないから」
淡々とした声が、森の静寂に落ちる。
◇
ジェラルディンが向かったのは、
街外れの 旧“香研究所”の地下区画。
王家が過去に“危険な香り”を封じるためだけに作った区域。
もう誰も使っておらず、
鍵も管理者もいない。
——香りの死角(デッド・アロマ)。
香りが伝わりにくく、
外から発見されにくい構造。
そこへ、クリスティンを抱えて降りていく。
◇
石壁の部屋。
古い香瓶が並ぶ棚。
床には香り結界の残骸。
ジェラルディンはクリスティンを
柔らかいベッドに寝かせる。
そして、手首に“香り枷”をつけた。
金属ではなく、香から作られた拘束具。
香りに反応し、反発し、
彼女の核香が暴走しないように抑える。
「ごめんね……こんなこと。
でも、君を外に置いておくと、
世界が壊れちゃうから」
彼はクリスティンの髪に触れ、
くちづける。
狂っているのに、扱いは優しい。
「……僕だけを、見ていればいい」
薄暗いランプの光に、
彼の瞳だけが鋭く光った。
ルシオン、香り耐性の副作用で覚醒
ルシオンは地面に倒れていた。
普通なら、あの偏愛香で数日は目覚めない。
だが――
彼の呼吸が、
しゃっと一気に戻る。
「……っ……は……!」
胸を押さえ、息を荒げる。
「副作用……っ……くそ……!」
ルシオンにはもともと、
“香り耐性体質”があるが――
今回の偏愛香はそれを超えた。
反発し、内部で暴れている。
心臓が痛む。
めまい。
視界の端が白くなる。
それでも、彼は立ち上がった。
「クリスティン……
どこだ……」
倒れている兵士の香り痕を嗅ぎ、
うっすら残った“偏愛香の分子”を追跡する。
香りのプロである彼だけができる技術。
まるで足跡のように、
香りの分子が空気に浮かんでいる。
「逃げ場……隠すなら……
研究所跡……か」
吐き戻しそうになりながらも、
歩みを止めない。
偏愛香の副作用で、
脳が悲鳴をあげている。
だが――
クリスティンが泣いている顔が浮かんだ。
その瞬間、痛みは怒りに変わる。
「ジェラルディン……
待っていろ。
お前を、香りごと焼き切ってやる」
ルシオンの足取りはふらついている。
だが、確実に“地下研究所”へ向かっていた。
クリスティン、地下研究所で目覚める
――恐怖 × 優しさ × 狂気が交錯する対話回
薄い香りと、冷たい石の匂いがする。
クリスティンは重たいまぶたをゆっくり持ち上げた。
(……ここは……?)
天井は古びた石造り。
ランプの赤い灯が揺れている。
腕に違和感――香りでできた“枷”が軽く光った。
その瞬間、そばから声がした。
「起きたんだね。
……よかった」
静かで、柔らかい。
夢を壊さないように囁く声。
ジェラルディンが椅子に腰掛け、
そっと本を閉じた。
いつもの表情――優しく微笑んでいる。
けれど、その瞳の奥だけが冷たい炎で揺れていた。
「眠りは深かった?
君を無理に起こしたくなくて……」
クリスティンはゆっくり体を起こし、
距離を測るように彼を見る。
「……どうして、私をここに?」
ジェラルディンは答える前に、
彼女の髪に触れた。
優しく、愛おしむように。
「外は危険だから。
君を“奪おうとする人”が多すぎる」
(危険なのはあなたのほうよ……)
クリスティンは眉をひそめた。
「ジェラルディン。
私がここにいたら、街が――」
「街なんて、どうでもいい」
静かすぎる声。
その静けさが、逆に恐ろしい。
「君が生きていてくれれば、それでいい。
……他の人間が倒れても、痒がっても、苦しんでも。
僕には、関係ないよ」
クリスティンは息を呑む。
「あなた……本気で……?」
「うん。
愛って、そういうものでしょう?」
ジェラルディンが微笑む。
笑顔なのに、涙がこぼれ落ちそうなほど歪んでいた。
「君は、僕の人生で最初で最後の“光”なんだよ。
だから……」
彼はクリスティンの枷を指先で撫でる。
「君が逃げないようにした。
ごめんね。
でも、必要なことだった」
「ジェラルディン。
私はあなたのものじゃないわ」
その瞬間、ジェラルディンの瞳が一気に緋色に変わった。
怒りでもなく、絶望でもなく――執着。
「……どうして言うの……そんな言葉」
クリスティンは恐怖を押し隠し、
ゆっくり呼吸を整える。
「私は、あなたに殺されかけた。
私の“生きたい”という意志を奪おうとした。
それが愛じゃないわ」
ジェラルディンは、しばらく沈黙した。
そして、ゆっくりとクリスティンの手を取る。
「それでも、君が必要なんだ。
君を他の誰にも触れさせたくない。
僕だけの場所に、いてほしい」
クリスティンの胸に冷たいものが走る。
「……あなたの愛は、
私の求める愛じゃない」
ジェラルディンは、ほんの少し微笑んだ。
「知ってるよ。
だから――“僕のほうがおかしくなるしかない”。
君に合わせるために」
その言葉に、クリスティンは背筋まで凍りついた。
優しげで穏やかなのに、
どこまでも狂っている人間。
「でも、安心して。
君はもう、逃げる必要はない。
ここは“君の花園”だから」
ジェラルディンは彼女にそっと触れ、
まるで宝物に触れるように言う。
「僕が守るよ、クリスティン。
世界を敵に回しても」
ジャルディン、“第二段階の花園儀式”を準備する
――狂気も愛も、もう止まらない
クリスティンが静かに拘束椅子に座らされている間、
ジェラルディンは研究室の奥で、黙々と作業を始めていた。
ランプに照らされる横顔は、穏やかで幸せそうですらある。
(……どうしてあんなに静かでいられるの?)
クリスティンは息を殺しながら見つめた。
ジェラルディンは透明な瓶を次々に取り出し、
香りを混ぜ、軽く振り、
何かを確かめるように深く吸い込む。
その仕草すべてが、まるで恋する少年のようで――
しかし、瓶の中身は“破滅の香り”。
「クリスティン、見ていてほしいんだ」
ジェラルディンが優しく振り返る。
「君のために作っている、僕たちだけの香りだよ。
第二段階――“永遠の花園”。」
クリスティンは言葉を失った。
「その香りをまとうとね……
君は、どんな香りにも支配されなくなる。
もう僕以外の香りを纏う必要がなくなる」
(つまり、他の誰の元にも行けなくなるってことね……)
ジェラルディンは続けた。
「そして僕も、君の香りで満たされて、
誰にも揺らがなくなる。
……ああ、完璧だ。
やっと、ずっと君と一緒にいられる」
瓶を撫でる指先は愛に震え、背後には狂気の影が揺れた。
「でも君、逃げようとするでしょ?
だから……“枷”は強化しておいたよ。
君は僕のそばから離れない」
クリスティンの胸に冷たい恐怖が広がる。
ジェラルディンはそっと頬を撫でた。
「大丈夫。
もう、誰にも触らせないから」
淡々とした声が、森の静寂に落ちる。
◇
ジェラルディンが向かったのは、
街外れの 旧“香研究所”の地下区画。
王家が過去に“危険な香り”を封じるためだけに作った区域。
もう誰も使っておらず、
鍵も管理者もいない。
——香りの死角(デッド・アロマ)。
香りが伝わりにくく、
外から発見されにくい構造。
そこへ、クリスティンを抱えて降りていく。
◇
石壁の部屋。
古い香瓶が並ぶ棚。
床には香り結界の残骸。
ジェラルディンはクリスティンを
柔らかいベッドに寝かせる。
そして、手首に“香り枷”をつけた。
金属ではなく、香から作られた拘束具。
香りに反応し、反発し、
彼女の核香が暴走しないように抑える。
「ごめんね……こんなこと。
でも、君を外に置いておくと、
世界が壊れちゃうから」
彼はクリスティンの髪に触れ、
くちづける。
狂っているのに、扱いは優しい。
「……僕だけを、見ていればいい」
薄暗いランプの光に、
彼の瞳だけが鋭く光った。
ルシオン、香り耐性の副作用で覚醒
ルシオンは地面に倒れていた。
普通なら、あの偏愛香で数日は目覚めない。
だが――
彼の呼吸が、
しゃっと一気に戻る。
「……っ……は……!」
胸を押さえ、息を荒げる。
「副作用……っ……くそ……!」
ルシオンにはもともと、
“香り耐性体質”があるが――
今回の偏愛香はそれを超えた。
反発し、内部で暴れている。
心臓が痛む。
めまい。
視界の端が白くなる。
それでも、彼は立ち上がった。
「クリスティン……
どこだ……」
倒れている兵士の香り痕を嗅ぎ、
うっすら残った“偏愛香の分子”を追跡する。
香りのプロである彼だけができる技術。
まるで足跡のように、
香りの分子が空気に浮かんでいる。
「逃げ場……隠すなら……
研究所跡……か」
吐き戻しそうになりながらも、
歩みを止めない。
偏愛香の副作用で、
脳が悲鳴をあげている。
だが――
クリスティンが泣いている顔が浮かんだ。
その瞬間、痛みは怒りに変わる。
「ジェラルディン……
待っていろ。
お前を、香りごと焼き切ってやる」
ルシオンの足取りはふらついている。
だが、確実に“地下研究所”へ向かっていた。
クリスティン、地下研究所で目覚める
――恐怖 × 優しさ × 狂気が交錯する対話回
薄い香りと、冷たい石の匂いがする。
クリスティンは重たいまぶたをゆっくり持ち上げた。
(……ここは……?)
天井は古びた石造り。
ランプの赤い灯が揺れている。
腕に違和感――香りでできた“枷”が軽く光った。
その瞬間、そばから声がした。
「起きたんだね。
……よかった」
静かで、柔らかい。
夢を壊さないように囁く声。
ジェラルディンが椅子に腰掛け、
そっと本を閉じた。
いつもの表情――優しく微笑んでいる。
けれど、その瞳の奥だけが冷たい炎で揺れていた。
「眠りは深かった?
君を無理に起こしたくなくて……」
クリスティンはゆっくり体を起こし、
距離を測るように彼を見る。
「……どうして、私をここに?」
ジェラルディンは答える前に、
彼女の髪に触れた。
優しく、愛おしむように。
「外は危険だから。
君を“奪おうとする人”が多すぎる」
(危険なのはあなたのほうよ……)
クリスティンは眉をひそめた。
「ジェラルディン。
私がここにいたら、街が――」
「街なんて、どうでもいい」
静かすぎる声。
その静けさが、逆に恐ろしい。
「君が生きていてくれれば、それでいい。
……他の人間が倒れても、痒がっても、苦しんでも。
僕には、関係ないよ」
クリスティンは息を呑む。
「あなた……本気で……?」
「うん。
愛って、そういうものでしょう?」
ジェラルディンが微笑む。
笑顔なのに、涙がこぼれ落ちそうなほど歪んでいた。
「君は、僕の人生で最初で最後の“光”なんだよ。
だから……」
彼はクリスティンの枷を指先で撫でる。
「君が逃げないようにした。
ごめんね。
でも、必要なことだった」
「ジェラルディン。
私はあなたのものじゃないわ」
その瞬間、ジェラルディンの瞳が一気に緋色に変わった。
怒りでもなく、絶望でもなく――執着。
「……どうして言うの……そんな言葉」
クリスティンは恐怖を押し隠し、
ゆっくり呼吸を整える。
「私は、あなたに殺されかけた。
私の“生きたい”という意志を奪おうとした。
それが愛じゃないわ」
ジェラルディンは、しばらく沈黙した。
そして、ゆっくりとクリスティンの手を取る。
「それでも、君が必要なんだ。
君を他の誰にも触れさせたくない。
僕だけの場所に、いてほしい」
クリスティンの胸に冷たいものが走る。
「……あなたの愛は、
私の求める愛じゃない」
ジェラルディンは、ほんの少し微笑んだ。
「知ってるよ。
だから――“僕のほうがおかしくなるしかない”。
君に合わせるために」
その言葉に、クリスティンは背筋まで凍りついた。
優しげで穏やかなのに、
どこまでも狂っている人間。
「でも、安心して。
君はもう、逃げる必要はない。
ここは“君の花園”だから」
ジェラルディンは彼女にそっと触れ、
まるで宝物に触れるように言う。
「僕が守るよ、クリスティン。
世界を敵に回しても」
ジャルディン、“第二段階の花園儀式”を準備する
――狂気も愛も、もう止まらない
クリスティンが静かに拘束椅子に座らされている間、
ジェラルディンは研究室の奥で、黙々と作業を始めていた。
ランプに照らされる横顔は、穏やかで幸せそうですらある。
(……どうしてあんなに静かでいられるの?)
クリスティンは息を殺しながら見つめた。
ジェラルディンは透明な瓶を次々に取り出し、
香りを混ぜ、軽く振り、
何かを確かめるように深く吸い込む。
その仕草すべてが、まるで恋する少年のようで――
しかし、瓶の中身は“破滅の香り”。
「クリスティン、見ていてほしいんだ」
ジェラルディンが優しく振り返る。
「君のために作っている、僕たちだけの香りだよ。
第二段階――“永遠の花園”。」
クリスティンは言葉を失った。
「その香りをまとうとね……
君は、どんな香りにも支配されなくなる。
もう僕以外の香りを纏う必要がなくなる」
(つまり、他の誰の元にも行けなくなるってことね……)
ジェラルディンは続けた。
「そして僕も、君の香りで満たされて、
誰にも揺らがなくなる。
……ああ、完璧だ。
やっと、ずっと君と一緒にいられる」
瓶を撫でる指先は愛に震え、背後には狂気の影が揺れた。
「でも君、逃げようとするでしょ?
だから……“枷”は強化しておいたよ。
君は僕のそばから離れない」
クリスティンの胸に冷たい恐怖が広がる。
12
あなたにおすすめの小説
私たちの離婚幸福論
桔梗
ファンタジー
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
【完結】伯爵令嬢の25通の手紙 ~この手紙たちが、わたしを支えてくれますように~
朝日みらい
恋愛
煌びやかな晩餐会。クラリッサは上品に振る舞おうと努めるが、周囲の貴族は彼女の地味な外見を笑う。
婚約者ルネがワインを掲げて笑う。「俺は華のある令嬢が好きなんだ。すまないが、君では退屈だ。」
静寂と嘲笑の中、クラリッサは微笑みを崩さずに頭を下げる。
夜、涙をこらえて母宛てに手紙を書く。
「恥をかいたけれど、泣かないことを誇りに思いたいです。」
彼女の最初の手紙が、物語の始まりになるように――。
【完結】恋が終わる、その隙に
七瀬菜々
恋愛
秋。黄褐色に光るススキの花穂が畦道を彩る頃。
伯爵令嬢クロエ・ロレーヌは5年の婚約期間を経て、名門シルヴェスター公爵家に嫁いだ。
愛しい彼の、弟の妻としてーーー。
【完結】嘘も恋も、甘くて苦い毒だった
綾取
恋愛
伯爵令嬢エリシアは、幼いころに出会った優しい王子様との再会を夢見て、名門学園へと入学する。
しかし待ち受けていたのは、冷たくなった彼──レオンハルトと、策略を巡らせる令嬢メリッサ。
周囲に広がる噂、揺れる友情、すれ違う想い。
エリシアは、信じていた人たちから少しずつ距離を置かれていく。
ただ一人、彼女を信じて寄り添ったのは、親友リリィ。
貴族の学園は、恋と野心が交錯する舞台。
甘い言葉の裏に、罠と裏切りが潜んでいた。
奪われたのは心か、未来か、それとも──名前のない毒。
壊れた心はそのままで ~騙したのは貴方?それとも私?~
志波 連
恋愛
バージル王国の公爵令嬢として、優しい両親と兄に慈しまれ美しい淑女に育ったリリア・サザーランドは、貴族女子学園を卒業してすぐに、ジェラルド・パーシモン侯爵令息と結婚した。
政略結婚ではあったものの、二人はお互いを信頼し愛を深めていった。
社交界でも仲睦まじい夫婦として有名だった二人は、マーガレットという娘も授かり、順風満帆な生活を送っていた。
ある日、学生時代の友人と旅行に行った先でリリアは夫が自分でない女性と、夫にそっくりな男の子、そして娘のマーガレットと仲よく食事をしている場面に遭遇する。
ショックを受けて立ち去るリリアと、追いすがるジェラルド。
一緒にいた子供は確かにジェラルドの子供だったが、これには深い事情があるようで……。
リリアの心をなんとか取り戻そうと友人に相談していた時、リリアがバルコニーから転落したという知らせが飛び込んだ。
ジェラルドとマーガレットは、リリアの心を取り戻す決心をする。
そして関係者が頭を寄せ合って、ある破天荒な計画を遂行するのだった。
王家までも巻き込んだその作戦とは……。
他サイトでも掲載中です。
コメントありがとうございます。
タグのコメディに反対意見が多かったので修正しました。
必ず完結させますので、よろしくお願いします。
新しい人生を貴方と
緑谷めい
恋愛
私は公爵家令嬢ジェンマ・アマート。17歳。
突然、マリウス王太子殿下との婚約が白紙になった。あちらから婚約解消の申し入れをされたのだ。理由は王太子殿下にリリアという想い人ができたこと。
2ヵ月後、父は私に縁談を持って来た。お相手は有能なイケメン財務大臣コルトー侯爵。ただし、私より13歳年上で婚姻歴があり8歳の息子もいるという。
* 主人公は寛容です。王太子殿下に仕返しを考えたりはしません。
邪魔者はどちらでしょう?
風見ゆうみ
恋愛
レモンズ侯爵家の長女である私は、幼い頃に母が私を捨てて駆け落ちしたということで、父や継母、連れ子の弟と腹違いの妹に使用人扱いされていた。
私の境遇に同情してくれる使用人が多く、メゲずに私なりに楽しい日々を過ごしていた。
ある日、そんな私に婚約者ができる。
相手は遊び人で有名な侯爵家の次男だった。
初顔合わせの日、婚約者になったボルバー・ズラン侯爵令息は、彼の恋人だという隣国の公爵夫人を連れてきた。
そこで、私は第二王子のセナ殿下と出会う。
その日から、私の生活は一変して――
※過去作の改稿版になります。
※ラブコメパートとシリアスパートが混在します。
※独特の異世界の世界観で、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。
もう何も信じられない
ミカン♬
恋愛
ウェンディは同じ学年の恋人がいる。彼は伯爵令息のエドアルト。1年生の時に学園の図書室で出会って二人は友達になり、仲を育んで恋人に発展し今は卒業後の婚約を待っていた。
ウェンディは平民なのでエドアルトの家からは反対されていたが、卒業して互いに気持ちが変わらなければ婚約を認めると約束されたのだ。
その彼が他の令嬢に恋をしてしまったようだ。彼女はソーニア様。ウェンディよりも遥かに可憐で天使のような男爵令嬢。
「すまないけど、今だけ自由にさせてくれないか」
あんなに愛を囁いてくれたのに、もう彼の全てが信じられなくなった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる