悪役令嬢の取り巻き令嬢(モブ)だけど実は影で暗躍してたなんて意外でしょ？

第１０話

私はここ数日リーゼロッテから強い視線を向けられている。

まるで 謝ったら許してあげるから さっさと謝りなさいよ、とでも言うかのように。

そのわけは最近 リーゼロッテのポンコツが暴走し始めてイベントが上手く成立していないのだ。

きっと私に助けてもらいたいのだろう…

そんなの私には関係ないわ。


「ルル！
貴女いい加減謝りなさいよ！」


痺れを切らしたリーゼロッテが私の机前にやってくる。

しかし私は無視を決め込んだ。


「ルル！」


「どうしたんだ？」


するとそこにロイが登場。


「知りませんわ。」


私はロイにそう答える。


「リーゼロッテ令嬢、いい加減ルルに付き纏うのはやめろ。」


「な、なによ？！
つ、付き纏ってなどないわ！」


「だったらルルに近付くな。
迷惑してるんだ。」


ロイ…頼もしいわ。

私はクラス中からハブられている。

だからか、いつもロイは率先して私と過ごしてくれる。

ハブられることで どこか精神ダメージを受けていた私はそんなロイに助けられた。


「ありがとう ロイ。」


リーゼロッテが去ったあと私はロイに感謝をする。


「気にすんな。」


ロイはぶっきらぼうにそう返した。


そういえば…悪役令嬢イベントも当て馬イベントも上手くいかない中で ヒロインとメインヒーローの関係は上手くいってるのだろうか。

私はふと そう思っていた。