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第20話 次回 ジーク死す
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6歳になると剣術稽古だけでなく、メイドや家庭教師からいろいろな教育を施されることになった。前世の知識があるから楽勝かと思っていたがそんな事はなかった。算術なんかはある程度無双できるが、天才である兄も無双していたらしく、あのヨハネス様の弟ならこれくらい当たり前だと思われているようである。ひどい。無双感が足りない………
王族としてのマナーや、帝王学、ダンスに、王国の歴史、周辺国との関係、それら膨大な知識はほぼゼロから暗記しなければならず、兄と比べられるとかなり覚えが悪いと思われているようである。悲しい……ぼく、誉めて伸びるタイプなのに………
極めつけは天体や物理法則などが、自分の知っているそれとは違うということである。
「2日前に教えられたと聞いたのですが、まだそんな事を言ってるのですか?この大地が丸い訳ないじゃないですか!! それならこの円の下にいる人達は下に落ちてしまいます!!」
メイド長のメリッサが描いた円の下の方を差しながら、声をあげた。
家庭教師は週に二度やってくるのだが、それ以外の日はこうしてメイド達が交代で授業の復習をしてくれている。
「いや、だから中心が下で、中心に向かって力が働いているんだ。すべての物体には中心へとひっぱる力があって、その大きさに応じてその力は大きくなるんだって。この大地は途轍もなく大きいから、中心へ引っ張る力も物凄いんだ」
俺は万有引力について力説するが、メリッサは先日の家庭教師と同じく全く理解してくれないようである。
「聞くところによると、大地を照らすソリスの周りをこの大地が周回していると反論したって聞きましたよ。本当ですか?」
「まぁ、そうだね。天体の動きはこの考えの方が説明がつくことが多いはずなんだけど………」
この世界は地動説ではなく天動説が信じられている世界であるようなので、正していこうとしたのだが、思いの他難しい。なぜなら、知識として知っていても証明する方法が分からないからである。俺は事実を連呼するしかないのである。
「そんな事を普通の人が言ってしまえば、異端審問にかけれれて極刑にされてしまいますよ。ジークハルト様、そのような事はおっしゃらない方がいいのです」
怖い世界である。この世界の物理法則や天体学は中世くらいの文化らしい。ここで、なるほどと言って進めてしまっても、転生前の知識とごちゃごちゃになって訳がわからなくなってしまう。かと言って、この証明に人生を捧げるのも嫌だ。基本毎日だらだらしながら暮らしていきたい。
「お兄様はどうだったのですか? 何か疑問に持たれていませんでしたか?」
ふと、天才であるお兄様はどうだったのか尋ねてみた。
「どうだったでしょうか………すべてのことに2,3質問をした後はだいたい納得されているとその時来た家庭教師の人はおっしゃっていましたけど。私達の復習の時はすべて完璧に覚えてらっしゃるようでしたね」
メリッサの目が少々残念な子を見るような目で俺をみているような気がした。
くっ。俺の方が正しいのに何てこった。こんなことがいろいろ積み重なっている俺の堪忍袋の緒ははちきれる寸前である。
メリッサは黒板の方を向き、文字を書きながらつぶやいた。
「こんなことなら復習の勉強時間を増やさなければなりませんね」
ぷっちーん。完全に切れたぜ。そんな事をされたら俺のお昼寝ライフが邪魔されてしまう。
デュエルスタンバイ!! カード クマ
「それはクマりましたね」
メリッサはお尻を抑えて、後ろを振り返る。そして俺の方へと視線を向ける。
「いや、本当に困りました。授業時間を増やされるのは耐えられない。いや、困った、困った」
どうやらメリッサはクマのパンツをはいている様子である。聞き間違いと思ったのか、黒板の方を向いて、授業を続ける。
「この大地を作ったのは大天使マリベル、そして不浄の大地に魔物を作り出したのが大悪魔サタノス、そしてそれらを………」
「あ、クマですか。それはクマった事態ですね……」
俺はパピルスのような紙もどきにマリベル、サタノスと書いていると、少し暗くなる。
見上げると、メリッサがこちらの方に来て上から覗きこんでいた。
「紳士としてあるまじき行為です。ジークフリート様!!」
「えっと……」
どうやらお怒りのご様子。ちょっとやりすぎたようだ。クマのパンツはメリッサにとって触れられてはいけないところだったのかもしれない。
「これはヨハネス様に報告しないといけませんね」
「えっ!!」
やめて!お兄様に知られて、軽蔑されてしまったら、お兄様と兄妹愛でつながっている俺の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、伝えないでメリッサ! あなたが今ここでお兄様に伝えてしまったら、俺の王族スローライフはどうなっちゃうの? ライフはまだ残っている。ここを耐えれば、王族スローライフは何とかなるはずなんだ!
「お兄様は忙しいですし、こんなことを報告して御手を煩わさなくても」
「無理です………」
メリッサの無慈悲の咆哮
次回 「ジーク死す」 デュエルスタンバイ!
王族としてのマナーや、帝王学、ダンスに、王国の歴史、周辺国との関係、それら膨大な知識はほぼゼロから暗記しなければならず、兄と比べられるとかなり覚えが悪いと思われているようである。悲しい……ぼく、誉めて伸びるタイプなのに………
極めつけは天体や物理法則などが、自分の知っているそれとは違うということである。
「2日前に教えられたと聞いたのですが、まだそんな事を言ってるのですか?この大地が丸い訳ないじゃないですか!! それならこの円の下にいる人達は下に落ちてしまいます!!」
メイド長のメリッサが描いた円の下の方を差しながら、声をあげた。
家庭教師は週に二度やってくるのだが、それ以外の日はこうしてメイド達が交代で授業の復習をしてくれている。
「いや、だから中心が下で、中心に向かって力が働いているんだ。すべての物体には中心へとひっぱる力があって、その大きさに応じてその力は大きくなるんだって。この大地は途轍もなく大きいから、中心へ引っ張る力も物凄いんだ」
俺は万有引力について力説するが、メリッサは先日の家庭教師と同じく全く理解してくれないようである。
「聞くところによると、大地を照らすソリスの周りをこの大地が周回していると反論したって聞きましたよ。本当ですか?」
「まぁ、そうだね。天体の動きはこの考えの方が説明がつくことが多いはずなんだけど………」
この世界は地動説ではなく天動説が信じられている世界であるようなので、正していこうとしたのだが、思いの他難しい。なぜなら、知識として知っていても証明する方法が分からないからである。俺は事実を連呼するしかないのである。
「そんな事を普通の人が言ってしまえば、異端審問にかけれれて極刑にされてしまいますよ。ジークハルト様、そのような事はおっしゃらない方がいいのです」
怖い世界である。この世界の物理法則や天体学は中世くらいの文化らしい。ここで、なるほどと言って進めてしまっても、転生前の知識とごちゃごちゃになって訳がわからなくなってしまう。かと言って、この証明に人生を捧げるのも嫌だ。基本毎日だらだらしながら暮らしていきたい。
「お兄様はどうだったのですか? 何か疑問に持たれていませんでしたか?」
ふと、天才であるお兄様はどうだったのか尋ねてみた。
「どうだったでしょうか………すべてのことに2,3質問をした後はだいたい納得されているとその時来た家庭教師の人はおっしゃっていましたけど。私達の復習の時はすべて完璧に覚えてらっしゃるようでしたね」
メリッサの目が少々残念な子を見るような目で俺をみているような気がした。
くっ。俺の方が正しいのに何てこった。こんなことがいろいろ積み重なっている俺の堪忍袋の緒ははちきれる寸前である。
メリッサは黒板の方を向き、文字を書きながらつぶやいた。
「こんなことなら復習の勉強時間を増やさなければなりませんね」
ぷっちーん。完全に切れたぜ。そんな事をされたら俺のお昼寝ライフが邪魔されてしまう。
デュエルスタンバイ!! カード クマ
「それはクマりましたね」
メリッサはお尻を抑えて、後ろを振り返る。そして俺の方へと視線を向ける。
「いや、本当に困りました。授業時間を増やされるのは耐えられない。いや、困った、困った」
どうやらメリッサはクマのパンツをはいている様子である。聞き間違いと思ったのか、黒板の方を向いて、授業を続ける。
「この大地を作ったのは大天使マリベル、そして不浄の大地に魔物を作り出したのが大悪魔サタノス、そしてそれらを………」
「あ、クマですか。それはクマった事態ですね……」
俺はパピルスのような紙もどきにマリベル、サタノスと書いていると、少し暗くなる。
見上げると、メリッサがこちらの方に来て上から覗きこんでいた。
「紳士としてあるまじき行為です。ジークフリート様!!」
「えっと……」
どうやらお怒りのご様子。ちょっとやりすぎたようだ。クマのパンツはメリッサにとって触れられてはいけないところだったのかもしれない。
「これはヨハネス様に報告しないといけませんね」
「えっ!!」
やめて!お兄様に知られて、軽蔑されてしまったら、お兄様と兄妹愛でつながっている俺の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、伝えないでメリッサ! あなたが今ここでお兄様に伝えてしまったら、俺の王族スローライフはどうなっちゃうの? ライフはまだ残っている。ここを耐えれば、王族スローライフは何とかなるはずなんだ!
「お兄様は忙しいですし、こんなことを報告して御手を煩わさなくても」
「無理です………」
メリッサの無慈悲の咆哮
次回 「ジーク死す」 デュエルスタンバイ!
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