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第一話「春」
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別に花粉症ではないが、リビングの隣の部屋に洗濯物を干していた。
「だって花粉症っていきなりくるって言うからねえ…。天気も良いし外に干したいけど」
ちらりと庭を見る。たくさんの洗濯物を干しても十分広さがある良い庭だ。
ゴールデンウィークも過ぎ、五月の半ば。気持ちの良い気候が増え、梅雨を迎えるまでは快適に過ごせそうだ。
「…ゴールデンウィークは大変だった」
風華は思い返す。
休みなので実家に戻ろうと思ったら玄関に双子が立ち塞ぎ「俺たちのメシを作れ」と襲い掛かられ、結局一度も外に出られず終わった。
…まあ双子にくっつかれるのは嫌いじゃないから別にいいけど、なんて思いながら夜ご飯の準備に取り掛かる。
「僕のお昼ごはんこれだけでいいのにねえ…」
料理をしながらおにぎりを一つパクつけば風華の昼ごはん終了である。これが食事ならば双子は発狂するだろう。
大量に届いた肉を捌き下味冷凍をしたりとにかくこの時間でできることをしていれば、あっという間に双子の帰宅時間となってしまう。
「ただいま」
「あ、おかえりトキくん。シキくんは一緒じゃなかったの?」
リビングに入ってきた片割れにそう言うと、時は盛大に眉間に皺を寄せた。
「別にいつも一緒に行動してるわけじゃねえよ」
「双子なのに?」
「お前は双子に何を期待してんだ」
そう言ってわしゃわしゃと頭を撫でられくすぐったくてつい笑ってしまう。
「腹へったー、何か食わせろ」
ぎゅむと抱きしめられ頬をあむあむと食まれた。
「だから僕を食べないでください。冷蔵庫にマフィン作ってあるから、夜ごはんまでそれ食べててくれる?」
「ん」
すぐさま冷蔵庫を開いてマフィンを手に貪るように食べている。バナナ入りなのできっと腹もちはいいだろう。
「そういや最近洗濯物ずっと家ん中だな」
もぐもぐ食べながらリビングの隣に並べられている洗濯物を見ながら時が言う。
「花粉がねー」
「お前花粉症だっけか?」
「そうじゃないけど念の為」
「乾いたあとの洗濯物っていい匂いだよなあ。でもお前のいい匂いには負ける」
そう言って時に首筋に顔を埋められる。ふわりと香るバナナマフィンの香りに「トキくんの方がいい匂いだよ」と笑ってしまった。
「洗濯物畳んでやろうか」
「え、いいの!?」
「たまにはな」
マフィンを四つ食べた時が手を洗い、隣の部屋へ向かう。部屋干し用物干しスタンドにかけられたタオル類を床にぽいぽいと投げ始めた。
すると今度は色が帰ってきたらしくリビングのドアを開けて目を丸くする。
「トキ、お前何してんだ? 家事するようなヤツじゃねえだろ」
時が、ニヤリと笑う。
「風華のポイント稼ぎ」
「お、いいなそれ。俺も手伝う」
何その打算的なお手伝い…白い目で見ながら、あらかた夜ごはんの準備はできたあと二人の元へ向かうと洗濯物を全て床に散らしたまま色も時も大きな体を、でーん、と投げ出して横になっていた。
「あのー…洗濯物畳んでくれるって話じゃ…」
「めんどい」
「疲れた」
「……」
ですよね。そんな気はしていました。
風華は二人の間に座り、せっせと洗濯物を畳む。しかし畳んだタオルを積み重ねると時に破壊された。
「ちょっと! 何するの!」
「お前の邪魔してやる」
「俺も俺も」
そう言って畳んだものをぐちゃぐちゃにされ「この怪獣共め…!」と睨みつける暇もなく二人に押し倒された。
辺りに洗濯物が散らばる中、風華は双子に見下ろされる。
「なあ風華」
「俺らすげー疲れた」
「学校って疲れるんだぜー?」
「そりゃあ僕だって去年まで通ってたからわかるけど…」
勉強が嫌いだから双子の父親の提案に乗って双子の世話をしているが、こちらも結構疲れる。
双子がニヤリと笑った。
「癒せ」
「そう言われましても…」
「癒しと言えば吸うだろ」
吸う? 何を? と首を傾ぐ間に双子に服を捲られ、あっという間にピンク色の乳首が露わになった。
風華は真っ赤な顔でハッとする。
「吸うってもしかして、……僕のおっぱい吸うの?」
「そ。疲れた時はこれだろ」
「片方ずつ吸えて効率もいい」
何の効率だ、なんてツッコミも入れられずすぐさま二人に噛みつかれた。
じゅ、じゅ、と唾液をたっぷり含ませた口内で軽く吸われ、ずく、と風華の下半身がすぐに反応してしまう。
片方は先端をかみかみと甘噛みされ、反対側の乳首は全体を揉むように唇で食まれた。
「んっ、うぅ、うっ…あ、やあ…っ」
「嫌じゃねえだろ。こんなに勃たせて」
服の上から、つつつ、と性器を触られて思わず体をビクッと震わせる。慌てて足を閉じようとするのに、二人の大きな手で逆にぐいっと開かされてしまった。
「おっぱい吸われただけでこれだけ勃たせるとは」
「俺たち癒しを求めてるだけなのになー」
頭上で笑われては涙目で睨みつけるものの、双子はどこ吹く風。
すると、ふ、と双子が柔らかく笑った。
「風華はずっとかわいいな」
「こうやって一緒にいられるのも、俺たち幼馴染の特権だなマジで」
二人は声を合わせて「好きだよ、風華」と頬にキスをしてくる。
くすぐったくて目を細めながら「ずるいよ」と呟く。
「それ言ったら僕が何されても許すって思ってるでしょ…」
「まあな。風華は俺たちに弱い」
「そんで快感にも弱い」
「んんんっ」
服の上から形をなぞるように性器を触られ、風華から甘い声が上がる。
再び双子が乳首を舐める。舌先でちろちろと先端を突くように舐め、反対側は、ちゅ、ちゅ、と軽く吸われる。
さっきも思ったけれど、左右で違う吸われ方をされると気持ちよくてしょうがない。
風華から漏れる吐息が甘く、艶を帯びる。
両方の乳首を舐められながら、軽く触られただけで風華はイッてしまった。
双子がようやく唇を離してくれたため胸を見ると、乳首は真っ赤だった。しかも濡れそぼっててらてら光り、なんだか卑猥である。
ごくりと、双子が唾を飲む。
「風華のおっぱいエロ」
「うわー、もう一回吸いたい」
「も、もうダメっ」
慌てて服の裾を下ろして二人と距離を取る。だが射精したことを忘れていたため、動けば股間周りが気持ち悪い。
「僕ちょっとシャワー浴びてくる…」
手洗いしないとなあとその場でズボンと下着を脱いで見てみると、下着にはべったりと精液が付着し、ズボンにすら薄っすら付いている。
立ち上がると背後で、ごくり、と再び双子が唾を飲み込んでいた。
「シキくんトキくん?」
二人にじっと見つめられる。主に下半身である。
「やべえ腹へった」
「俺も。今この瞬間すげー腹へった」
「え、えっと、マフィンが冷蔵庫に…」
「もっと甘いもんが食いたい」
「風華一択だろ」
そう言って双子に抱きつかれ…せっかく洗った洗濯物の上に組み敷かれてしまった。
「おかわり!」
「おかわり!」
「…おやつにマフィン食べたのによくそんなに入るよねえ」
「あの後運動したしな」
「そうそう。セックスは運動だ」
「……僕はなんだかお腹いっぱいです」
「あ? どした風華? 中出しはしてないぞ」
「当たり前ですっ」
「じゃ風華の分は俺が食う」
「ずりい、俺も食いてえんだよ」
本日も見事な食いっぷりの双子に風華は顔を赤くしながらも満足していた。
麗らかな午後、休日だけれども二人の食事の準備が終わり、風華はとあるおやつを作ってリビングへと持って来た。
リビングでは大きな体の双子が、陽の当たる窓際で気持ちよさそうに眠っている。
「ふふ、かわいい怪獣共め」
普段はぎゃあぎゃあうるさいのに、こうやって眠っているとホント子供みたいだ。…まあお互いまだ子供だが。
おやつをテーブルに置き、二人の真ん中に座る。右側が時で左側が色だ。
両手を伸ばして双子の頬に触れる。さわさわ撫でていると「うーん」と二人同時に眉間に皺を寄せるもまた寝息が聞こえてくる。
「春眠なんとやら、だね。おーいシキくんトキくん、お花見団子作ったけど食べませんかー?」
確かに二人とも寝息を立てて寝ていたはずだ。
しかし風華が声をかけた瞬間にカッと目を見開き「団子?」「団子だと?」と勢いよく飛び起きた。
「団子を作っただと?」
「団子は作れるのか?」
二人に迫られながらも「う、うん…」と風華は頷く。
「レンジで作れるよ? ほら」
上から白、緑、ピンクの団子が刺さったお花見団子を乗せた皿を見せると双子は目を輝かせた。
「すげー! 三色団子だ!」
「レンジで作れるのもすごいが、それを作ろうと思う風華もすごいな」
まじまじと団子と風華を交互に眺められ、えへへと風華は笑い「それほどでも」とドヤ顔をしてみせる。
「出た、風華のドヤ顔」
「お前はかわいいなあ」
双子に頬を撫でられ気持ちよくて目が落ちる。大きな手のひらが大好きで気持ちいいのだ。
「庭でも眺めながら食うか」
そう言って窓を開け、縁側に風華をちょこんと間に挟み三人仲良く腰掛ける。
「うっま!」
「レンジでこれかよ!」
「えへへ~、おいしいでしょ~。ホントは桜の咲く季節に作るべきだろうけどね、ちょっと遅くなっちゃった」
「すっかり緑だもんなあ」
「でもうまいもんはうまい」
皿の上にあった大量のお花見団子があっという間になくなる様を見て風華は誇らしげに笑った。
(こうやって完食してもらえると嬉しいなあ)
色も時も風華の作ったものを残したことは一度もない。作りすぎたかな、と思っても育ち盛りの双子の腹の中へ全て収まってしまうのだ。
嬉しい。
あたたかい風が吹き、風華の髪の毛が揺れる。それを抑えるように左右から手が伸びてきて頭を撫でられた。
風華が笑った。
「来年はお花見しようね」
「そうだな」
「花見弁当よろしく」
「任せて!」
そう言って力こぶを作って見せると「ほっそい腕だなあ」と双子に思い切り噛みつかれた。
「だって花粉症っていきなりくるって言うからねえ…。天気も良いし外に干したいけど」
ちらりと庭を見る。たくさんの洗濯物を干しても十分広さがある良い庭だ。
ゴールデンウィークも過ぎ、五月の半ば。気持ちの良い気候が増え、梅雨を迎えるまでは快適に過ごせそうだ。
「…ゴールデンウィークは大変だった」
風華は思い返す。
休みなので実家に戻ろうと思ったら玄関に双子が立ち塞ぎ「俺たちのメシを作れ」と襲い掛かられ、結局一度も外に出られず終わった。
…まあ双子にくっつかれるのは嫌いじゃないから別にいいけど、なんて思いながら夜ご飯の準備に取り掛かる。
「僕のお昼ごはんこれだけでいいのにねえ…」
料理をしながらおにぎりを一つパクつけば風華の昼ごはん終了である。これが食事ならば双子は発狂するだろう。
大量に届いた肉を捌き下味冷凍をしたりとにかくこの時間でできることをしていれば、あっという間に双子の帰宅時間となってしまう。
「ただいま」
「あ、おかえりトキくん。シキくんは一緒じゃなかったの?」
リビングに入ってきた片割れにそう言うと、時は盛大に眉間に皺を寄せた。
「別にいつも一緒に行動してるわけじゃねえよ」
「双子なのに?」
「お前は双子に何を期待してんだ」
そう言ってわしゃわしゃと頭を撫でられくすぐったくてつい笑ってしまう。
「腹へったー、何か食わせろ」
ぎゅむと抱きしめられ頬をあむあむと食まれた。
「だから僕を食べないでください。冷蔵庫にマフィン作ってあるから、夜ごはんまでそれ食べててくれる?」
「ん」
すぐさま冷蔵庫を開いてマフィンを手に貪るように食べている。バナナ入りなのできっと腹もちはいいだろう。
「そういや最近洗濯物ずっと家ん中だな」
もぐもぐ食べながらリビングの隣に並べられている洗濯物を見ながら時が言う。
「花粉がねー」
「お前花粉症だっけか?」
「そうじゃないけど念の為」
「乾いたあとの洗濯物っていい匂いだよなあ。でもお前のいい匂いには負ける」
そう言って時に首筋に顔を埋められる。ふわりと香るバナナマフィンの香りに「トキくんの方がいい匂いだよ」と笑ってしまった。
「洗濯物畳んでやろうか」
「え、いいの!?」
「たまにはな」
マフィンを四つ食べた時が手を洗い、隣の部屋へ向かう。部屋干し用物干しスタンドにかけられたタオル類を床にぽいぽいと投げ始めた。
すると今度は色が帰ってきたらしくリビングのドアを開けて目を丸くする。
「トキ、お前何してんだ? 家事するようなヤツじゃねえだろ」
時が、ニヤリと笑う。
「風華のポイント稼ぎ」
「お、いいなそれ。俺も手伝う」
何その打算的なお手伝い…白い目で見ながら、あらかた夜ごはんの準備はできたあと二人の元へ向かうと洗濯物を全て床に散らしたまま色も時も大きな体を、でーん、と投げ出して横になっていた。
「あのー…洗濯物畳んでくれるって話じゃ…」
「めんどい」
「疲れた」
「……」
ですよね。そんな気はしていました。
風華は二人の間に座り、せっせと洗濯物を畳む。しかし畳んだタオルを積み重ねると時に破壊された。
「ちょっと! 何するの!」
「お前の邪魔してやる」
「俺も俺も」
そう言って畳んだものをぐちゃぐちゃにされ「この怪獣共め…!」と睨みつける暇もなく二人に押し倒された。
辺りに洗濯物が散らばる中、風華は双子に見下ろされる。
「なあ風華」
「俺らすげー疲れた」
「学校って疲れるんだぜー?」
「そりゃあ僕だって去年まで通ってたからわかるけど…」
勉強が嫌いだから双子の父親の提案に乗って双子の世話をしているが、こちらも結構疲れる。
双子がニヤリと笑った。
「癒せ」
「そう言われましても…」
「癒しと言えば吸うだろ」
吸う? 何を? と首を傾ぐ間に双子に服を捲られ、あっという間にピンク色の乳首が露わになった。
風華は真っ赤な顔でハッとする。
「吸うってもしかして、……僕のおっぱい吸うの?」
「そ。疲れた時はこれだろ」
「片方ずつ吸えて効率もいい」
何の効率だ、なんてツッコミも入れられずすぐさま二人に噛みつかれた。
じゅ、じゅ、と唾液をたっぷり含ませた口内で軽く吸われ、ずく、と風華の下半身がすぐに反応してしまう。
片方は先端をかみかみと甘噛みされ、反対側の乳首は全体を揉むように唇で食まれた。
「んっ、うぅ、うっ…あ、やあ…っ」
「嫌じゃねえだろ。こんなに勃たせて」
服の上から、つつつ、と性器を触られて思わず体をビクッと震わせる。慌てて足を閉じようとするのに、二人の大きな手で逆にぐいっと開かされてしまった。
「おっぱい吸われただけでこれだけ勃たせるとは」
「俺たち癒しを求めてるだけなのになー」
頭上で笑われては涙目で睨みつけるものの、双子はどこ吹く風。
すると、ふ、と双子が柔らかく笑った。
「風華はずっとかわいいな」
「こうやって一緒にいられるのも、俺たち幼馴染の特権だなマジで」
二人は声を合わせて「好きだよ、風華」と頬にキスをしてくる。
くすぐったくて目を細めながら「ずるいよ」と呟く。
「それ言ったら僕が何されても許すって思ってるでしょ…」
「まあな。風華は俺たちに弱い」
「そんで快感にも弱い」
「んんんっ」
服の上から形をなぞるように性器を触られ、風華から甘い声が上がる。
再び双子が乳首を舐める。舌先でちろちろと先端を突くように舐め、反対側は、ちゅ、ちゅ、と軽く吸われる。
さっきも思ったけれど、左右で違う吸われ方をされると気持ちよくてしょうがない。
風華から漏れる吐息が甘く、艶を帯びる。
両方の乳首を舐められながら、軽く触られただけで風華はイッてしまった。
双子がようやく唇を離してくれたため胸を見ると、乳首は真っ赤だった。しかも濡れそぼっててらてら光り、なんだか卑猥である。
ごくりと、双子が唾を飲む。
「風華のおっぱいエロ」
「うわー、もう一回吸いたい」
「も、もうダメっ」
慌てて服の裾を下ろして二人と距離を取る。だが射精したことを忘れていたため、動けば股間周りが気持ち悪い。
「僕ちょっとシャワー浴びてくる…」
手洗いしないとなあとその場でズボンと下着を脱いで見てみると、下着にはべったりと精液が付着し、ズボンにすら薄っすら付いている。
立ち上がると背後で、ごくり、と再び双子が唾を飲み込んでいた。
「シキくんトキくん?」
二人にじっと見つめられる。主に下半身である。
「やべえ腹へった」
「俺も。今この瞬間すげー腹へった」
「え、えっと、マフィンが冷蔵庫に…」
「もっと甘いもんが食いたい」
「風華一択だろ」
そう言って双子に抱きつかれ…せっかく洗った洗濯物の上に組み敷かれてしまった。
「おかわり!」
「おかわり!」
「…おやつにマフィン食べたのによくそんなに入るよねえ」
「あの後運動したしな」
「そうそう。セックスは運動だ」
「……僕はなんだかお腹いっぱいです」
「あ? どした風華? 中出しはしてないぞ」
「当たり前ですっ」
「じゃ風華の分は俺が食う」
「ずりい、俺も食いてえんだよ」
本日も見事な食いっぷりの双子に風華は顔を赤くしながらも満足していた。
麗らかな午後、休日だけれども二人の食事の準備が終わり、風華はとあるおやつを作ってリビングへと持って来た。
リビングでは大きな体の双子が、陽の当たる窓際で気持ちよさそうに眠っている。
「ふふ、かわいい怪獣共め」
普段はぎゃあぎゃあうるさいのに、こうやって眠っているとホント子供みたいだ。…まあお互いまだ子供だが。
おやつをテーブルに置き、二人の真ん中に座る。右側が時で左側が色だ。
両手を伸ばして双子の頬に触れる。さわさわ撫でていると「うーん」と二人同時に眉間に皺を寄せるもまた寝息が聞こえてくる。
「春眠なんとやら、だね。おーいシキくんトキくん、お花見団子作ったけど食べませんかー?」
確かに二人とも寝息を立てて寝ていたはずだ。
しかし風華が声をかけた瞬間にカッと目を見開き「団子?」「団子だと?」と勢いよく飛び起きた。
「団子を作っただと?」
「団子は作れるのか?」
二人に迫られながらも「う、うん…」と風華は頷く。
「レンジで作れるよ? ほら」
上から白、緑、ピンクの団子が刺さったお花見団子を乗せた皿を見せると双子は目を輝かせた。
「すげー! 三色団子だ!」
「レンジで作れるのもすごいが、それを作ろうと思う風華もすごいな」
まじまじと団子と風華を交互に眺められ、えへへと風華は笑い「それほどでも」とドヤ顔をしてみせる。
「出た、風華のドヤ顔」
「お前はかわいいなあ」
双子に頬を撫でられ気持ちよくて目が落ちる。大きな手のひらが大好きで気持ちいいのだ。
「庭でも眺めながら食うか」
そう言って窓を開け、縁側に風華をちょこんと間に挟み三人仲良く腰掛ける。
「うっま!」
「レンジでこれかよ!」
「えへへ~、おいしいでしょ~。ホントは桜の咲く季節に作るべきだろうけどね、ちょっと遅くなっちゃった」
「すっかり緑だもんなあ」
「でもうまいもんはうまい」
皿の上にあった大量のお花見団子があっという間になくなる様を見て風華は誇らしげに笑った。
(こうやって完食してもらえると嬉しいなあ)
色も時も風華の作ったものを残したことは一度もない。作りすぎたかな、と思っても育ち盛りの双子の腹の中へ全て収まってしまうのだ。
嬉しい。
あたたかい風が吹き、風華の髪の毛が揺れる。それを抑えるように左右から手が伸びてきて頭を撫でられた。
風華が笑った。
「来年はお花見しようね」
「そうだな」
「花見弁当よろしく」
「任せて!」
そう言って力こぶを作って見せると「ほっそい腕だなあ」と双子に思い切り噛みつかれた。
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