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第二話「梅雨」
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「今日も部屋干しだねえ」
しとしとと雨が降り注ぐ季節、梅雨がやってきた。
ドラム式洗濯機には乾燥機能が付いているものの、外干し派の風華はできるだけ外に干したかった。
しかし今日も難しいので、いつも通りリビングの隣の部屋に洗濯物を干してサーキュレーターと除湿機をフル稼働させていた。ついでに家の中のジメジメも消えればありがたい。
「こういうジメジメした時はさっぱりしたものが食べたいよねえ」
そう思ってアジの南蛮漬けを大量に仕込んだ。冷蔵庫に保管しているので夜ごはんが楽しみだ。
副菜も大量に作りながら時計を見るとそろそろ双子が帰ってくる時間帯だった。風華はお風呂のスイッチを入れた。
程なくして玄関が開く音がして、風華はタオルを手に玄関へ急ぐ。
「おかえり! あー、やっぱりね」
先に色が帰宅したが、案の定びしょびしょである。風華は爪先立ちでぽたぽた雫が垂れる髪の毛をタオルで拭いてやった。
「ふふ、やっぱり濡れて帰ると思ったんだよ」
「どうも傘がなあ」
「シキくんもトキくんも、なぜか傘刺すのヘタだよねえ」
そうなのだ。なぜか双子は傘を手にしてもびしょ濡れになるのだ。この怪異現象(?)は昔からである。
「お風呂沸かしてるから入りなよ」
「お前も一緒に入るだろ?」
「僕? 僕は…」
濡れてないから入る必要ないよ、と言いかける前に、ぎゅ、と全身濡れた男に抱きつかれてはびしょ濡れである。
風華が唇を尖らせると色がにんまり笑った。
ーー制服を室内干しの一員とさせた後、風華とシキは湯船に浸かっていた。
「あー、寒かった!」
「しっかり肩まで浸かりましょう」
「偉そうに言いやがって」
色に鼻を摘まれ「むう」と文句を言いながら振り返ると真剣な表情にぶつかった。
「風華」
全身を包むような優しい声で名前を呼ばれ、頬を撫でられる。風華はうっとりと目を細めた。
「おいで」
色に抱きつくとすぐさまキスをされた。お互いが舌を出して絡めるねっとりとしたキスだ。
唇を重ねながら色の大きな手のひらで体をまさぐられ、つぷ、と穴に指を入れられる。
あたたかいお湯も入ってきて「ん…」と風華から声が上がる。
つぷつぷと何度も出し入れされ、一本だった指が二本へと増えた。その頃には指の出入りもスムーズとなり、漏れ出る風華の声も甘みが増した。
「んっ、んんっ……あ、ん」
「立て、風華」
「ん…」
バスタブの中で立ち上がり淵に手をかける。小さく振り向くと、すでに勃起状態の色自身をあてがわれていた。
「いいだろ、挿れて」
「…だめって言ったらどうするの?」
「お前が拒むわけねえだろ」
そう言いながら背中を舐められゾクゾクとした甘い震えが走った。
ぬぷ、と先端が入り、ゆっくりと押し込められる。
「んっんっんっ、…あ、あっ…ん、ん…」
「風華の中あったかいわー。動くぞ?」
「う、んっ」
色の腰が動き、パシャパシャとバスタブの水面が揺れる。そのたびに風華自身もぷるぷると震え、先走りの蜜が飛び散った。
さっきまでお湯に浸かっていたこともあり、体の内側で感じる色がいつもより熱く感じた。
「はあ、あっ、あっあっ」
お風呂の中だからか、いつもより余計にぼーっとする。熱い。
「好きだよ、風華」
名前を呼ばれ真っ赤な顔で振り向くと唇にキスをされた。風華は舌を出して色の舌を絡め取った。
深くキスをすればするほど色自身が体の中心部へ入ってくる。奥を突かれた瞬間に風華も色も果てていた。
「は、あ、あ…」
「大丈夫か、風華」
「あつい…」
体を持ち上げられバスタブから避難させられるも、体は熱々である。
「はは、茹で上がっちまったな」
「なんだお前ら、ここにいたのか」
風呂場のドアが開き、同じくびしょ濡れで帰宅した時が立っていた。
「お、ちょうどいい。熱々の風華を冷やしてやれ」
「はいよ」
色に抱っこされた風華が時へと渡り抱きしめられる。途端にひんやりとし「はふう」と変な声が出た。
「あ~冷える~…」
「俺は先に上がるからまあお好きなように」
そう言って色はさっさと出て行き、制服を脱いだ時にもう一度抱きしめられた。
「こっちの方が涼しいだろ」
「あ~冷える~…」
「でも俺はめちゃくちゃ寒いから風呂入るわ」
「じゃあ僕は上がって…」
「は? 一緒に入らねえ選択肢ってねえだろ」
ひょいと抱っこされ再びバスタブへイン。抵抗しても無駄なので風華は時にもたれかかった。
「ていうかやっぱりトキくんもびしょ濡れで帰ってきたね」
「どうも傘がなあ」
「双子ってこういうところまで似るんだねえ」
「ま、そうだろうな。好きな子が一緒の時点で双子らしさをすげー感じる。ーー好きだよ、風華」
背後から抱きしめられ、振り向くとキスをされた。
ちゅ、ちゅ、と唇を吸われ、口を開くとぬるりと舌が入り、ぢゅ、ぢゅ、と痛いくらいに吸い上げられる。
「んっん…」
「もうトロトロだな」
「さっき…んっ、シキくんとえっちしたから…」
「じゃあもう挿れていいよな。ほら風華。立て」
抱っこして持ち上げられバスタブから出され、壁に手を当て尻を突き出す形となった。
「ん…恥ずかしいよ…」
「何を今更」
鼻で笑われ頬を膨らますも、立った状態でずぶずぶと挿入され、パンッ、パンッ、と腰を押し付けられた。
「うわー、中すげーぐちょぐちょ」
「ぁうっ…んっ、シキくん、の、が…んっ」
「お、中出し? じゃあ俺もそうしよう」
壁に手を付け頬も押し付けるとひんやりしていたのに、激しく腰を動かされてはまた熱くなってしまう。
「んっん、う、あ…あっあっ…」
「今ここら辺まで入ってんじゃねえの?」
ぐっ、と腹を押されて「ぁあっ」と一際高い声が出てしまう。
「なに? 押されんの気持ちいいわけ?」
「わかんない…でもなんか、あ、あ…っ」
同時に奥を突かれ吐き出してしまった。ぽたぽたと先端から垂れ落ち「まだ出るだろ」と扱かれ最後まで搾り取られた。
「俺も出すわ」
内側が震えたのがよくわかった。
「うわ、エロ」
ずるりと性器を引き抜き、風華の体を反転させ片足を持ち上げながら時が笑う。
風華の内側に叩き込まれた二人分の精液が太ももを伝って垂れ流れているのだ。
「ちょ…っ、手えどけてよ…」
「エロすぎてずっと見てたい。おーいシキ! こっち来い!」
「んだようるせえなあ。…お、めっちゃエロいことになってんじゃん」
なぜか鑑賞会になっているため、風華は顔を真っ赤にして二人を睨みつけた。
そんな風華を双子はニヤニヤ笑いながら見ている。
「そんな顔しても全然怖くねーっての」
「それよりお前、俺たちにお願いしねえとな」
風華は首を傾いだ。お願いってなんだろう。
「中出ししちまったからなあ、これ放っとくと腹痛くなるだろ」
「中掻き出してくださいー、って言ってみろや」
風華の顔が、ボンッ、と一瞬で真っ赤に染まる。ぷるぷると震えながら首を横に振った。
「じ、自分で…」
「お、自分で出すとこ見せてくれんのか」
「それはそれでアリだな」
「ほら、さっさと見せろよ風華」
「どうやるのか俺たちに見せてくれや」
ニヤニヤ笑う二人に迫られた風華は「怪獣共めーっ!」と叫んだ。
…結局風華は自分でするところを見られるのが恥ずかしかったのでお願いした。
「あー腹へった」
「風華、メシ」
「あのね…僕さっきまでキミたちを相手にしてたんだよ? 少しぐらい労わってくれたって…」
「は? 気持ちよくなかったわけ?」
「あんだけ喘いでたくせに?」
「あのね、そういうことじゃなくてね」
「いいからさっさとメシの用意しろ」
「これ以上メシ出てこねえとまた風華食うことになるぞ」
「…この怪獣共め…」
双子が学校へ行っている間、風華は傘を差して近所の実家へと向かっていた。
昔買った料理本が見たくて取りに行くのだ。
母親にはあらかじめ連絡を入れているのでアパートへ向かい鍵を差して開けると、見知らぬ革靴が目に飛び込んだ。
「お客さんかな? ただいまー」
狭い部屋に入ると、居間で母親と一緒になぜか双子の父親が楽しそうに話をしていた。
「おかえり、ふうくん」
「お邪魔してます」
「どうも…」
どうしてここにいるんだろうと首を傾いでいると双子の父親がにこにこ笑った。
「びっくりさせたね。風華くんが怪獣共の面倒を見てくれてすごく助かってるからお母さんにお礼言いにきたんだよ」
ああなるほど。
いつもお世話していますと言いかけて慌てて「バイト代までありがとうございます!」と言い直した。
双子の父親は申し訳なさそうにする。
「あの二人、よく食べるだろう…?」
「ええまあ…」
巨大な冷蔵庫の中身も巨大な冷凍庫の中身もあっという間に消えます。
「いくら食べ盛りといっても限度があると思うんだよ…私にはもう手に負えない…」
学校をいくつも経営する素晴らしい手腕でも難しいとは。
でも確かに、男手一つで双子の空腹を満たすのは不可能な気がする、だってそれくらい常に何かを作って食べさせている。
「市販のものほとんど食べないだろう? 怪獣共が小さい頃に全て手作りしてしまったせいでね…はは、本当に困るよ」
そう言って遠い目をするので大変な子育てだったのだろう。
お目当ての料理本を手にして「ゆっくりしていってください」とだけ言って双子の家へ帰ることにした。
ドアを閉める前にちらりと見た母と双子の父親は、すごく楽しそうだった。
「ーー今日は手作りデザートを用意しております!」
じゃーん! と冷蔵庫から取り出したデザートを見せられた色と時は目を丸くした。
「なんじゃこりゃ」
「青い…?」
ふっふっふっ、と風華が笑う。
「アジサイ色のゼリーでございます!」
ぽん、と双子が古典的に両手を叩いた。
「だから青いのか!」
「これゼリーかよ、すげー…。風華お前、おもしろいもん作るなあ」
そう言いながらスプーンを手に双子は食べ進める。
大きなカップに入れているので、一口で飲むようにして食べられることはないだろう。
「梅雨ってジメジメするでしょ? だからおもしろくて楽しいものが出てきたら嬉しいかなと思って」
自分が作りたかったのもあるけどね、と笑うと双子に頬を撫でられた。
左右から大きな手のひらで頬をふたりに包まれるとくすぐったくて仕方ない。
双子が笑った。
「いつもありがとな、風香」
「風華のおかげでうまいメシが食える」
風華も笑い、そしてアジサイ色のゼリーを口にした。
「わー、懐かしい味! これね、昔お母さんがよく作って…あ、そうだ。今日ね、このレシピ載ってる料理本取りに実家に帰ったんだけど、ウチにおじさんがいたよ」
「どこのジジイだ」
「急に登場人物増やすな」
「キミたちのお父さんですけど…」
色と時が顔を見合わせ「ウチのクソ親父?」と首を傾いだ。
「うん。ウチのお母さんと楽しそうに話してたよ」
「へー」
「ほー」
「怪獣共にごはん作ってくれてありがと、ってお母さんにお礼言ってた」
「へー」
「ほー」
「…なんか意味ありげに返事してるけど何?」
意味がわからず首を傾いでいると、なぜか双子に白い目を向けられた。
「お前わかんねえのかよ」
「まあお前鈍いもんなあ」
「え、なになになに? なんでそんな冷たい目線を…」
早速アジサイゼリーを食べ終えた双子に見つめられ、そしてニヤリと笑われる。
「教えてやらんこともねえけどなあ?」
「俺らにかわいくセックスおねだりできたら教えてやろう」
ーーその日、風華がそんな素振りすら見せなかった色と時の二人は額に青筋を浮かべながら風華に襲いかかった。
しとしとと雨が降り注ぐ季節、梅雨がやってきた。
ドラム式洗濯機には乾燥機能が付いているものの、外干し派の風華はできるだけ外に干したかった。
しかし今日も難しいので、いつも通りリビングの隣の部屋に洗濯物を干してサーキュレーターと除湿機をフル稼働させていた。ついでに家の中のジメジメも消えればありがたい。
「こういうジメジメした時はさっぱりしたものが食べたいよねえ」
そう思ってアジの南蛮漬けを大量に仕込んだ。冷蔵庫に保管しているので夜ごはんが楽しみだ。
副菜も大量に作りながら時計を見るとそろそろ双子が帰ってくる時間帯だった。風華はお風呂のスイッチを入れた。
程なくして玄関が開く音がして、風華はタオルを手に玄関へ急ぐ。
「おかえり! あー、やっぱりね」
先に色が帰宅したが、案の定びしょびしょである。風華は爪先立ちでぽたぽた雫が垂れる髪の毛をタオルで拭いてやった。
「ふふ、やっぱり濡れて帰ると思ったんだよ」
「どうも傘がなあ」
「シキくんもトキくんも、なぜか傘刺すのヘタだよねえ」
そうなのだ。なぜか双子は傘を手にしてもびしょ濡れになるのだ。この怪異現象(?)は昔からである。
「お風呂沸かしてるから入りなよ」
「お前も一緒に入るだろ?」
「僕? 僕は…」
濡れてないから入る必要ないよ、と言いかける前に、ぎゅ、と全身濡れた男に抱きつかれてはびしょ濡れである。
風華が唇を尖らせると色がにんまり笑った。
ーー制服を室内干しの一員とさせた後、風華とシキは湯船に浸かっていた。
「あー、寒かった!」
「しっかり肩まで浸かりましょう」
「偉そうに言いやがって」
色に鼻を摘まれ「むう」と文句を言いながら振り返ると真剣な表情にぶつかった。
「風華」
全身を包むような優しい声で名前を呼ばれ、頬を撫でられる。風華はうっとりと目を細めた。
「おいで」
色に抱きつくとすぐさまキスをされた。お互いが舌を出して絡めるねっとりとしたキスだ。
唇を重ねながら色の大きな手のひらで体をまさぐられ、つぷ、と穴に指を入れられる。
あたたかいお湯も入ってきて「ん…」と風華から声が上がる。
つぷつぷと何度も出し入れされ、一本だった指が二本へと増えた。その頃には指の出入りもスムーズとなり、漏れ出る風華の声も甘みが増した。
「んっ、んんっ……あ、ん」
「立て、風華」
「ん…」
バスタブの中で立ち上がり淵に手をかける。小さく振り向くと、すでに勃起状態の色自身をあてがわれていた。
「いいだろ、挿れて」
「…だめって言ったらどうするの?」
「お前が拒むわけねえだろ」
そう言いながら背中を舐められゾクゾクとした甘い震えが走った。
ぬぷ、と先端が入り、ゆっくりと押し込められる。
「んっんっんっ、…あ、あっ…ん、ん…」
「風華の中あったかいわー。動くぞ?」
「う、んっ」
色の腰が動き、パシャパシャとバスタブの水面が揺れる。そのたびに風華自身もぷるぷると震え、先走りの蜜が飛び散った。
さっきまでお湯に浸かっていたこともあり、体の内側で感じる色がいつもより熱く感じた。
「はあ、あっ、あっあっ」
お風呂の中だからか、いつもより余計にぼーっとする。熱い。
「好きだよ、風華」
名前を呼ばれ真っ赤な顔で振り向くと唇にキスをされた。風華は舌を出して色の舌を絡め取った。
深くキスをすればするほど色自身が体の中心部へ入ってくる。奥を突かれた瞬間に風華も色も果てていた。
「は、あ、あ…」
「大丈夫か、風華」
「あつい…」
体を持ち上げられバスタブから避難させられるも、体は熱々である。
「はは、茹で上がっちまったな」
「なんだお前ら、ここにいたのか」
風呂場のドアが開き、同じくびしょ濡れで帰宅した時が立っていた。
「お、ちょうどいい。熱々の風華を冷やしてやれ」
「はいよ」
色に抱っこされた風華が時へと渡り抱きしめられる。途端にひんやりとし「はふう」と変な声が出た。
「あ~冷える~…」
「俺は先に上がるからまあお好きなように」
そう言って色はさっさと出て行き、制服を脱いだ時にもう一度抱きしめられた。
「こっちの方が涼しいだろ」
「あ~冷える~…」
「でも俺はめちゃくちゃ寒いから風呂入るわ」
「じゃあ僕は上がって…」
「は? 一緒に入らねえ選択肢ってねえだろ」
ひょいと抱っこされ再びバスタブへイン。抵抗しても無駄なので風華は時にもたれかかった。
「ていうかやっぱりトキくんもびしょ濡れで帰ってきたね」
「どうも傘がなあ」
「双子ってこういうところまで似るんだねえ」
「ま、そうだろうな。好きな子が一緒の時点で双子らしさをすげー感じる。ーー好きだよ、風華」
背後から抱きしめられ、振り向くとキスをされた。
ちゅ、ちゅ、と唇を吸われ、口を開くとぬるりと舌が入り、ぢゅ、ぢゅ、と痛いくらいに吸い上げられる。
「んっん…」
「もうトロトロだな」
「さっき…んっ、シキくんとえっちしたから…」
「じゃあもう挿れていいよな。ほら風華。立て」
抱っこして持ち上げられバスタブから出され、壁に手を当て尻を突き出す形となった。
「ん…恥ずかしいよ…」
「何を今更」
鼻で笑われ頬を膨らますも、立った状態でずぶずぶと挿入され、パンッ、パンッ、と腰を押し付けられた。
「うわー、中すげーぐちょぐちょ」
「ぁうっ…んっ、シキくん、の、が…んっ」
「お、中出し? じゃあ俺もそうしよう」
壁に手を付け頬も押し付けるとひんやりしていたのに、激しく腰を動かされてはまた熱くなってしまう。
「んっん、う、あ…あっあっ…」
「今ここら辺まで入ってんじゃねえの?」
ぐっ、と腹を押されて「ぁあっ」と一際高い声が出てしまう。
「なに? 押されんの気持ちいいわけ?」
「わかんない…でもなんか、あ、あ…っ」
同時に奥を突かれ吐き出してしまった。ぽたぽたと先端から垂れ落ち「まだ出るだろ」と扱かれ最後まで搾り取られた。
「俺も出すわ」
内側が震えたのがよくわかった。
「うわ、エロ」
ずるりと性器を引き抜き、風華の体を反転させ片足を持ち上げながら時が笑う。
風華の内側に叩き込まれた二人分の精液が太ももを伝って垂れ流れているのだ。
「ちょ…っ、手えどけてよ…」
「エロすぎてずっと見てたい。おーいシキ! こっち来い!」
「んだようるせえなあ。…お、めっちゃエロいことになってんじゃん」
なぜか鑑賞会になっているため、風華は顔を真っ赤にして二人を睨みつけた。
そんな風華を双子はニヤニヤ笑いながら見ている。
「そんな顔しても全然怖くねーっての」
「それよりお前、俺たちにお願いしねえとな」
風華は首を傾いだ。お願いってなんだろう。
「中出ししちまったからなあ、これ放っとくと腹痛くなるだろ」
「中掻き出してくださいー、って言ってみろや」
風華の顔が、ボンッ、と一瞬で真っ赤に染まる。ぷるぷると震えながら首を横に振った。
「じ、自分で…」
「お、自分で出すとこ見せてくれんのか」
「それはそれでアリだな」
「ほら、さっさと見せろよ風華」
「どうやるのか俺たちに見せてくれや」
ニヤニヤ笑う二人に迫られた風華は「怪獣共めーっ!」と叫んだ。
…結局風華は自分でするところを見られるのが恥ずかしかったのでお願いした。
「あー腹へった」
「風華、メシ」
「あのね…僕さっきまでキミたちを相手にしてたんだよ? 少しぐらい労わってくれたって…」
「は? 気持ちよくなかったわけ?」
「あんだけ喘いでたくせに?」
「あのね、そういうことじゃなくてね」
「いいからさっさとメシの用意しろ」
「これ以上メシ出てこねえとまた風華食うことになるぞ」
「…この怪獣共め…」
双子が学校へ行っている間、風華は傘を差して近所の実家へと向かっていた。
昔買った料理本が見たくて取りに行くのだ。
母親にはあらかじめ連絡を入れているのでアパートへ向かい鍵を差して開けると、見知らぬ革靴が目に飛び込んだ。
「お客さんかな? ただいまー」
狭い部屋に入ると、居間で母親と一緒になぜか双子の父親が楽しそうに話をしていた。
「おかえり、ふうくん」
「お邪魔してます」
「どうも…」
どうしてここにいるんだろうと首を傾いでいると双子の父親がにこにこ笑った。
「びっくりさせたね。風華くんが怪獣共の面倒を見てくれてすごく助かってるからお母さんにお礼言いにきたんだよ」
ああなるほど。
いつもお世話していますと言いかけて慌てて「バイト代までありがとうございます!」と言い直した。
双子の父親は申し訳なさそうにする。
「あの二人、よく食べるだろう…?」
「ええまあ…」
巨大な冷蔵庫の中身も巨大な冷凍庫の中身もあっという間に消えます。
「いくら食べ盛りといっても限度があると思うんだよ…私にはもう手に負えない…」
学校をいくつも経営する素晴らしい手腕でも難しいとは。
でも確かに、男手一つで双子の空腹を満たすのは不可能な気がする、だってそれくらい常に何かを作って食べさせている。
「市販のものほとんど食べないだろう? 怪獣共が小さい頃に全て手作りしてしまったせいでね…はは、本当に困るよ」
そう言って遠い目をするので大変な子育てだったのだろう。
お目当ての料理本を手にして「ゆっくりしていってください」とだけ言って双子の家へ帰ることにした。
ドアを閉める前にちらりと見た母と双子の父親は、すごく楽しそうだった。
「ーー今日は手作りデザートを用意しております!」
じゃーん! と冷蔵庫から取り出したデザートを見せられた色と時は目を丸くした。
「なんじゃこりゃ」
「青い…?」
ふっふっふっ、と風華が笑う。
「アジサイ色のゼリーでございます!」
ぽん、と双子が古典的に両手を叩いた。
「だから青いのか!」
「これゼリーかよ、すげー…。風華お前、おもしろいもん作るなあ」
そう言いながらスプーンを手に双子は食べ進める。
大きなカップに入れているので、一口で飲むようにして食べられることはないだろう。
「梅雨ってジメジメするでしょ? だからおもしろくて楽しいものが出てきたら嬉しいかなと思って」
自分が作りたかったのもあるけどね、と笑うと双子に頬を撫でられた。
左右から大きな手のひらで頬をふたりに包まれるとくすぐったくて仕方ない。
双子が笑った。
「いつもありがとな、風香」
「風華のおかげでうまいメシが食える」
風華も笑い、そしてアジサイ色のゼリーを口にした。
「わー、懐かしい味! これね、昔お母さんがよく作って…あ、そうだ。今日ね、このレシピ載ってる料理本取りに実家に帰ったんだけど、ウチにおじさんがいたよ」
「どこのジジイだ」
「急に登場人物増やすな」
「キミたちのお父さんですけど…」
色と時が顔を見合わせ「ウチのクソ親父?」と首を傾いだ。
「うん。ウチのお母さんと楽しそうに話してたよ」
「へー」
「ほー」
「怪獣共にごはん作ってくれてありがと、ってお母さんにお礼言ってた」
「へー」
「ほー」
「…なんか意味ありげに返事してるけど何?」
意味がわからず首を傾いでいると、なぜか双子に白い目を向けられた。
「お前わかんねえのかよ」
「まあお前鈍いもんなあ」
「え、なになになに? なんでそんな冷たい目線を…」
早速アジサイゼリーを食べ終えた双子に見つめられ、そしてニヤリと笑われる。
「教えてやらんこともねえけどなあ?」
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