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1:輪廻転生、おいでませガムラン町
57:冒険者パーティー『シガミー御一行様』、コントゥル領エリアボス討伐成功!
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「なんでリオレイニアさんに、助けてっていわなかったの?」
レイダに詰め寄られるのにも、なれてきたな。
「いやぁ、おめえ等には姫さんの姿が見えてねえみてえだし、そもそも避けるので精一杯でそれどころじゃなかったぜぇ?」
「そうでした……まさか〝聖剣切り〟をつかったりは?」
「だ、だいじょうぶよ。ちゃんと首を狙ったから!」
なにが大丈夫なんだあ?
首を狙われたら、おれぁお陀仏じゃねーか。
「えっ――――!?」
急にリオレイニアがコッチを向いた!
ひざだちのまま、にじり寄られる。
「な、なんでぇい?」
仮にもリオは生活魔法の師匠だ。
涼しい顔だが、おっかねえときがある。
ましてや、姫さんをしつけるときのコイツは、普段からとてもおっかねえ。
「ふにゃはは♪ ――や、やめろい!」
おれの木板をひっぱり出す、リオレイニアの手がくすぐってえ。
「やっぱりっ! 〝追憶の結び紐〟じゃないですかっ!」
その朱色の紐は、姫さんがくれたやつだ。
「わたし知ってる! コントゥル家の家宝で、死んでも生きかえるヤツ!」
レイダの頭が近ぇ、邪魔だ。
しかし反魂の術とは、おだやかじゃねぇな。
そんなもんを、おれぁずっと首にかけてたのか。
「つまり本気でシガミーを――両断――するつもりで狙ったんですね?」
「そ、そそそそ、そぉうよぉう? だだ、だって、「次はない」って警告したのに、レーニアをパーティーメンバーにしたんだから!」
わかる。誰かの戦力を奪おうってんなら、日の本でも殺しあいになった。
ってか、ふたりのときは〝礼丹阿〟って呼んでんだな。
「それは私が望んだことです。きちんとお話ししたはずですが……あれ?」
リオの頭が近ぇ、やめろぃ。
心の臓が、跳ねるじゃねえぇかよ!
「おかしいですわね、紐が切れてない――――シガミーはどうして、ご無事なのですか?」
首筋をぺたぺたと、ほそい指先が這う。
「っきゃきゃっ♪ ――やめろい、くすぐってぇ! おれぁ、正々堂々戦ったぜ……たぶん」
〝女神に加護〟は如何様かもしれねえが、それを言ったら迅雷もだし、その迅雷…… 因照減簾をつかって――〝聖剣切り〟だかができてたって話だから、たぶん対等だ――(はい、そう考えてよろしいかと思われます)――だっろう?
「歴史上最恐の邪剣と恐れられた、お嬢様の本気の攻撃を凌いだ……と?」
額をおさえ呆然と、へたり込むリオレイニア。
「そうね、完敗ですわぁー! 迅雷が付いていようが、エリアボスである魔王を倒したこの私を退けたのですから、ご立派なものですわぁ~♪」
なんかヤケになってねえか?
まあ、わかるがな。
逆の立場だったら、ここまで立派に負けを認められなかったかもしれねえ……なんせおれぁ、まだLV6の子供だしな。
「……むかし、いくさ場にいたから、切ったり切られたりする瞬間が感じ取れたんだと思うぜ」
「いくさ場? ほんとシガミーはどこから来たのかしら?」
むぎゅり――レイダが顔をピッタリとおしあててくる。
近ぇ近ぇ。姫さんをなぐさめるつもりが、やぶ蛇だった。
「じ、迅雷が金剛力を出してくれなかったら、ものの数分で終わってたのは、まちがいねえ」
「「「金剛力?」」」
「(迅雷)」「(はい、シガミー)」
たちあがり、その場で跳ねる。
「こいつだ」
ブブブブッキャチャカチャキャチャ――ぱしゃん!
「うわっ、巻きつきの木みたい!」
「オルコトリアが力をこめるみてえに、鬼の力を貸してくれる」
ためしに、レイダを片手で持ちあげてみた。
えらく評判が良かったから、リオレイニアも持ちあげてやった。
「そんな、ぎらぎらした目でみなくても、姫さんも持ちあげてやらぁ」
さっきまで殺し合いをしてたとは思えねえな。
っと、コイツを忘れるところだぜ。
おれは、首からさげた木板ごと、片手にのる姫さんにさしだす。
「そちらは差しあげますわ。このリカルル・リ・コントゥルを倒した証としては、つり合わないかもしれませんが……もともと一度差しあげたものですし」
ふぉふぉふぉふぉぉぉん♪
『コントゥル領エリアボス
【リカルル・リ・コントゥル】
討伐クエスト終結 捕獲成功
残り時間 00:00:38』
――――ごっわぁあぁあぁあぁあぁあぁん♪
ぬん? おれにしか見えねえびーどろに、またなんか出た。
§
それから町にもどって、姫さん持ちで僧侶に腕のやけどを直してもらった。
飯を食って、いえにたどり着き、ようやく横になった頃――――――――――――――――――ブブブブッ♪
木の板がぱきりと割れた。
レイダに詰め寄られるのにも、なれてきたな。
「いやぁ、おめえ等には姫さんの姿が見えてねえみてえだし、そもそも避けるので精一杯でそれどころじゃなかったぜぇ?」
「そうでした……まさか〝聖剣切り〟をつかったりは?」
「だ、だいじょうぶよ。ちゃんと首を狙ったから!」
なにが大丈夫なんだあ?
首を狙われたら、おれぁお陀仏じゃねーか。
「えっ――――!?」
急にリオレイニアがコッチを向いた!
ひざだちのまま、にじり寄られる。
「な、なんでぇい?」
仮にもリオは生活魔法の師匠だ。
涼しい顔だが、おっかねえときがある。
ましてや、姫さんをしつけるときのコイツは、普段からとてもおっかねえ。
「ふにゃはは♪ ――や、やめろい!」
おれの木板をひっぱり出す、リオレイニアの手がくすぐってえ。
「やっぱりっ! 〝追憶の結び紐〟じゃないですかっ!」
その朱色の紐は、姫さんがくれたやつだ。
「わたし知ってる! コントゥル家の家宝で、死んでも生きかえるヤツ!」
レイダの頭が近ぇ、邪魔だ。
しかし反魂の術とは、おだやかじゃねぇな。
そんなもんを、おれぁずっと首にかけてたのか。
「つまり本気でシガミーを――両断――するつもりで狙ったんですね?」
「そ、そそそそ、そぉうよぉう? だだ、だって、「次はない」って警告したのに、レーニアをパーティーメンバーにしたんだから!」
わかる。誰かの戦力を奪おうってんなら、日の本でも殺しあいになった。
ってか、ふたりのときは〝礼丹阿〟って呼んでんだな。
「それは私が望んだことです。きちんとお話ししたはずですが……あれ?」
リオの頭が近ぇ、やめろぃ。
心の臓が、跳ねるじゃねえぇかよ!
「おかしいですわね、紐が切れてない――――シガミーはどうして、ご無事なのですか?」
首筋をぺたぺたと、ほそい指先が這う。
「っきゃきゃっ♪ ――やめろい、くすぐってぇ! おれぁ、正々堂々戦ったぜ……たぶん」
〝女神に加護〟は如何様かもしれねえが、それを言ったら迅雷もだし、その迅雷…… 因照減簾をつかって――〝聖剣切り〟だかができてたって話だから、たぶん対等だ――(はい、そう考えてよろしいかと思われます)――だっろう?
「歴史上最恐の邪剣と恐れられた、お嬢様の本気の攻撃を凌いだ……と?」
額をおさえ呆然と、へたり込むリオレイニア。
「そうね、完敗ですわぁー! 迅雷が付いていようが、エリアボスである魔王を倒したこの私を退けたのですから、ご立派なものですわぁ~♪」
なんかヤケになってねえか?
まあ、わかるがな。
逆の立場だったら、ここまで立派に負けを認められなかったかもしれねえ……なんせおれぁ、まだLV6の子供だしな。
「……むかし、いくさ場にいたから、切ったり切られたりする瞬間が感じ取れたんだと思うぜ」
「いくさ場? ほんとシガミーはどこから来たのかしら?」
むぎゅり――レイダが顔をピッタリとおしあててくる。
近ぇ近ぇ。姫さんをなぐさめるつもりが、やぶ蛇だった。
「じ、迅雷が金剛力を出してくれなかったら、ものの数分で終わってたのは、まちがいねえ」
「「「金剛力?」」」
「(迅雷)」「(はい、シガミー)」
たちあがり、その場で跳ねる。
「こいつだ」
ブブブブッキャチャカチャキャチャ――ぱしゃん!
「うわっ、巻きつきの木みたい!」
「オルコトリアが力をこめるみてえに、鬼の力を貸してくれる」
ためしに、レイダを片手で持ちあげてみた。
えらく評判が良かったから、リオレイニアも持ちあげてやった。
「そんな、ぎらぎらした目でみなくても、姫さんも持ちあげてやらぁ」
さっきまで殺し合いをしてたとは思えねえな。
っと、コイツを忘れるところだぜ。
おれは、首からさげた木板ごと、片手にのる姫さんにさしだす。
「そちらは差しあげますわ。このリカルル・リ・コントゥルを倒した証としては、つり合わないかもしれませんが……もともと一度差しあげたものですし」
ふぉふぉふぉふぉぉぉん♪
『コントゥル領エリアボス
【リカルル・リ・コントゥル】
討伐クエスト終結 捕獲成功
残り時間 00:00:38』
――――ごっわぁあぁあぁあぁあぁあぁん♪
ぬん? おれにしか見えねえびーどろに、またなんか出た。
§
それから町にもどって、姫さん持ちで僧侶に腕のやけどを直してもらった。
飯を食って、いえにたどり着き、ようやく横になった頃――――――――――――――――――ブブブブッ♪
木の板がぱきりと割れた。
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