滅せよ! ジリ貧クエスト~悪鬼羅刹と恐れられた僧兵のおれが、ハラペコ女神の料理番(金髪幼女)に!?~

スサノワ

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5:大森林観測村VSガムラン町

658:厨房ダンジョン、VSカニ?

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奥方おくがたさまのことだから、心配しんぱいはいらんとおもうが――」
 不意打ふいうちを食らったのも、鉄鍋てつなべまえ見えなかっただけ・・・・・・・・だろうし。

 ふぉん♪
『>>家宝である巫女服装備を着ていたので、万が一にも怪我をすることは無いと思われますが』
 うむ。あの装備そうび鑑定出来かんていできてねぇから、くわしいところはわからんが――
 編み込まれた一本一本いっぽんいっぽんいとまでもが、それこそSきゅうのおたからだからな。

大森林だいしんりんでは、あのように巨大きょだい海老えびかにを――食すのですか・・・・・・?」
 まゆひそめたリオレイニアが、大森林勢だいしんりんぜいたずねた。
 ガムランちょうでも央都あうとでも、あんなの・・・・に出くわしたことはない。

「いいえ! ひとよりもおおきな滝海老たきえび渓谷蟹けいこくがになんて、かたいわ魔法まほうはじかれるわで――見かけたら、ぜんりょくで逃げますわよ!」
 つーか、ひとよりもおおきな蝦蟹えびかにが、此処だいしんりんには居るらしいぜ。

 ヴッ――くるくる、ジャリィン♪
 すぽん――ヴッ♪
 ガガァァンッ!
 錫杖しゃくじょうを取り出し、草履ぞうり鉄下駄てつげたに履き替えた。
 大申女さまロットリンデ硬ぇと言うなら・・・・・・・相当そうとうだろうからな。

「よぉし、行くかぁ!」
 このところ仕事着代しごとぎがわりに着たきりの、猪蟹屋制服メイドふくはそのまま。
 鉄下駄てつげたを鳴らして、一歩いっぽを踏み出した。

「では、わたくしも――」
 おなじく猪蟹屋制服姿メイドふくすがたのリオレイニアが、付いてこようとする。
「いや、リオは子供こども二人ふたりに、付いててやってくれ」
 この村長そんちょう魔法具箱まほうぐばこなかじゃ、なにが起こるか分からん。

 ふぉん♪
『シガミー>万が一、村長と逸れて、この場所から放り出されると、元の村とは全然別の場所に放り出されるってのは、リオレイニアも聞いただろ』
 ふぉん♪
『リオレイニア>ですが、それなら尚更』
 ふぉん♪
『>大丈夫です。私も付いていますし、地形の把握に特化した人物も、ココに居ますので』

「シガミーちゃん! あんまりおくには行かないようにしてね。はぐれたら戻ってこられない・・・・・・・・から……来られぬのでのぉ♪」
 村長ジュークから、蘇生薬エリクサー回復薬ポーション解毒薬アンチドートが詰まった――
 革紐ベルトが付いたちいさなはこを、もらった。

「こんなときのための、針刺し男おっさんだぜ! 奥方おくがたさまをたすけに行くぞ!」
 すで地図作ちずづくりのための、やりみたいな道具どうぐなわ両手りょうてに持った――
 おっさんを呼ぶ。

「はい、シガミーじょう。この厨房ちゅうぼう起点きてんとしたマッピングは、おまかせあれ。では早速さっそく――」
 すげぇ、おっさんがまるで……手練れの冒険者・・・・・・・にしか見えねぇ!
 ふぉん♪
『>>ミギアーフ氏は、辺境伯名代を前にすると正気に戻、人が変わりますね』

「じゃ、行ってくらぁ!」
 おれはおっさんのよこに、邪魔じゃまにならないように張り付いた。

「いってらー♪ お土産みやげ期待きたいしてるわよ
 リオにあずけた御神体さまいおのはらが、やかましぃ。
 蝦蟹えものが獲れるかは、かたさによるぜ。

小猿こざるとミギアーフきょうだけでは、心許こころもとないので――ガッシャンッ♪」
 鉄棒まほうつえを組み立て、付いて来ようとする悪逆ご令嬢ロットリンデ
「いやいや、せいぜい二部屋隣ふたへやとなりを見てくるだけだぜ。おまえさまは、村長そんちょう村人むらびとに付いてるべきだろぉが?」
 そぅだろぉが?

「まともにたたかっては、いけませんですのよー!」
 忠告ちゅうぼくおどしか、わからん言葉ことばを吐きつつも――
 みなの居る厨房ちゅうぼうに、のこってくれた。

   §

 無言むごんなわを敷いていく、ミギアーフ氏ニードラー
 すげ手際てぎわだ。おどろくことに、わめき散らさなくても仕事しごと出来できるらしい。

►►►ピピピッ♪
 動体検知アクティブトラッカーが、なにかをとらえた。
 それはさっき化け狐ルリーロさまがさらわれた、方角ほうがく

「やっぱりそこの、みっつ目の倉庫そうこかげに居るぞ!」
 いますぐにでもやっとこみてぇな、どでけぇはさみが飛んできそうだぜ。
 リオが居てくれたら、ひかりのたてを張ってもらうところだが――

 ふぉん♪
『>>毎秒4発の全自動射撃LV1を、床に設置可能です Y/N』
 ぬぅ? 五百乃大角いおのはらはリオにあずけたし、おねこさまも茅野姫かやのひめも居ねえのに――
 たまを撃てるのか?
 ふぉん♪
『>>はい。LV1ですので、木製ペレットになりますが』

 おとりくらいにはなるのか?
 そいつを使つかってるあいだお前はどうなる・・・・・・・
 ふぉん♪
『>>行動範囲が設置場所から、3メートル四方に限定されます』
 阿呆あほうか、なら要らんわい。

 錫杖しゃくじょうとおらんときは、お前ジンライ使つかうぜ。
 ふぉん♪
『>>了解しました』

「おっさんは此処ここに居てくれ。直ぐに奥方おくがたさまを、連れてもどる!」
「はい、シガミーじょう。くれぐれも、お気を付けて」
 真面まともなおっさんは、相当そうとう気色きしょくわりぃが――我慢がまんしとく。

「行くぞ!」
 おれは錫杖しゃくじょうかまえつつ――
 くだん倉庫そうこへ、飛び込んだ!

 バッ――なにかが物陰ものかげから飛び出してきた!
 其奴そいつ錫杖しゃくじょうを、突き込んだ!

 ごんわぁぁぁん♪
 おも手応てごたえ。なんだこのにぶかねわぁ?

「ココォォォォンッ――――!?」
 鉄鍋てつなべ――奥方さまルリーロか!?
 マジ・・よわってやがったらしいぜ。
 余程よほどファロコの卵イイスタァエッグが、おそろしいらしい。

 妖弧きつねを、ぶん投げたはさみは――ガシャ、カシャカシャカシャシャッ!
 積み上がる木箱きばこたなおくへ、逃げて行ってしまった!

「ちっ、蝦蟹えびかにのくせにあたままわりやがるぜ!」
 おれは鉄鍋あたま錫杖しゃくじょうで、ぐいと押して持ち上げ――ジャリィィン♪
 ルリーロを真後まうしろへ、ほうり投げた。

「おっさん、奥方おくがたさまを連れて、もどっててくれ――!!」
 いま仕留しとめとかねぇと、あぶなくて仕方しかたがねぇー!
「では打ちつけたしるしは、そのままにして置きますぞぉー!」
 とおざかる、おっさんのこえ

 おれは木箱きばこに駆け上がり――
 逃げていく大鋏おおばさみさきを、目でとらえた!

   §

 ギュギ、ガッチィィィィンッ!!!!
 なんと、其奴こやつめ!
 あろうことか食材しょくざい分際ぶんざいで――おれの渾身こんしん一撃いちげきを。
 さかしま二の型・・・を、受け止めやがった!

 ごどかんっ!
 くるるるるっ――すたん!
 ジャッリィィッィン♪
 たなを蹴り、木箱きばこうえに舞いもどる!

 みょうに生きが良いのはみとめるが、それでも此処ここ食糧倉庫しょくりょうそうこだ。
 五百乃大角いおのはらじゃねぇがぁ――煮たらきっと、うま出汁だしが出るぜ♪
 はさみ爪先とげに、錫杖しゃくじょう鉄輪さきを引っかけて――
 ちからかぎりに、揺さぶってみた!

「ギュギギギギギッ、ガチガチガチッ♪」
 ぬぬぅ、はさちからつええが――引いたり押したりするちからは、さほど無ぇぞ?
 カシャカシャ、ガサササッ♪
 厨房ちゅうぼう倉庫そうこには天井てんじょうはしらに、あかりの魔法具まほうぐそなえ付けられていて――
 姿すがたあらわした其奴そいつ姿すがたを、良ーく照らしてくれた。

「こいつぁ、かにじゃねぇぞぉ!? 背が反った……えびかぁ!?」
 迅雷じんらいぃ――こいつぁ、なんだぜ!?

 ふぉん♪
『氷結の蠍/
 鋏と尾を持つ、八足。毒有り。洞穴の冷気を取り込み活力へと変換する。
 甲羅は固く、食べられるところはない。
 甲羅は耐氷素材としてだけでなく、
 冷気⇔MP変換機能へ転用可能。
 毒針と繋がった毒袋は、魔導探求のための触媒として重宝されている』

 ふぉん♪
『ヒント>蠍/さそり、一対の鋏や鈎状の毒針を持つ肉食動物。鋏角亜門クモガタ綱に分類される節足動物。』

「(さそり……聞かん名だぜ、むしみてぇだな!)」
 りょうはさみくだけぬのなら、使つかえなくしてやりゃ良い!
 迅雷ジンライなんでも良いからぁ――かたものを出せ!

「デは試作段階しさクだんかいノ、コレ・・――」
 ヴッ――――ゴドゴドンッ!

 ガチガチガチィと振り上げられたはさみに、おれは――
 ガガンッ、ゴゴガァァン!
 ロットリンデのすがたの、冒険者ぼうけんしゃギルド支部屋舎しぶおくしゃと――
 寸分違すんぶんたがわぬ、真っ青な木彫りの人形・・・・・・・・・・を――
 はさませてやった。

 ぎゅぎぎぎぎぎぎぃぃっ――――!
 すげきしみだが、流石さすがはレイダざいだぜ。
 ほんのすこし、へこんだだけだ。

「ふぅぅぃっ、これで一先ひとまず、あぶなくねぇだろ♪」
 食えんのなら、せめて素材そざいにしてや――

「シガミー! 毒針どクばりノ付いタ尾節びせツに、注意ちゅウいしてくダさい
 だから、そういうことは先に言え・・・・ってんだぜっ!

「ぐわぁぁぁぁぁっ――――!?」
 其奴そいつの、いままで見たことのない〝尾をらせ、打ち下ろすうごき〟に――まどわされた!

 グサリ――脈打みゃくう毒針どくばりからだに、差し込まれる。
 右肩みぎかたはし激痛いたみ
 けど――耐えられねぇほどじゃぁねぇぞぉ?

 そういやぁ、おれぁ薬草師やくそうしの〝状態異常じょうたいいじょう無効むこう〟スキルを持ってる。
 どくとかねむいのとか、そのへんやつが――効きづらいんだったぜ。

   §

「ふぅいぃ♪ 迅雷ジンライ、あとは一人ひとりおさえられるか?」
 毒針どくばりが付いた尻尾しっぽも、落としたしな。

「はイ、問題もンだいアりません。はサみ迅雷ジンライ鋼製こうせイワイヤーデ、固定コていシていタだきましたノ
 よしじゃぁ一応いちおう村長ジュークもらった解毒薬げどくやくを、飲んでおくか。
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