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“好き”の理由 side
“好き”の理由 side:ヘレナ
しおりを挟む今日は久しぶりのデートだったのに、朝トラくんから仕事が入って行けないと言われた。
その時は見栄を張って快くいいよと返事をしたけど、今になって怒りが込み上げてきた。
トラくんに対しては怒っていない。でもデートの日に仕事を頼んだ人にムカムカした。
——別に今日じゃなくても良くない?
明日でもいいじゃんとイライラしながら、さっき自販機で買ったオレンジジュースを飲み干して、ゴミ箱に放り投げる。
空き缶はうるさく音を立てると、ゴミ箱に入った。
トラくんの仕事がなかったら今頃US区人気のカフェでトラくんとデートだったのに。おのれ仕事、許すまじ。
ストレス発散に服でも買って帰ろうかと考えていると、あーしは通行人の中に目立つ銀髪を見つけて思わず名前を呼んだ。
「先輩! ブラッド先輩ってば!」
「あ? なんだヘレナかよ」
「ヘレナだよ! トラくんとデートだったけど仕事入って駄目になったの!」
「へ~」
「ちょっとちゃんと話聞いてよ!!」
必死に引き止めると、先輩は彼氏がいるなら二人きりはまずいんじゃないのかと珍しくまともな事を言った。
あーしもトラくんも先輩は変な事しないと信じているし、二人きりになったとしてもそれはそれでちゃんとトラくんに報告している。
大丈夫だと言うと、先輩は嫌そうに顔を歪めた。
大人しく帰れと言われたけど、あーしはブラッド先輩と話したかったから駄々をこねた。
ついでにお昼も奢ってほしかった。
先輩の手を握って、相談したい事があるから聞いてと言う。
トラくんがエッチしてくれないのだと相談すると、はしたない事をでかい声で言うなと頭を叩かれた。
「やー! 今絶対ヘアセット崩れた! 気合い入れてオシャレにしたのにー!!」
あーしは文句を言ったけど、先輩は無視だった。
先輩は自分に相談する前に彼氏のトラくんに相談しろと正論を言ってきた。
あーしは素直にトラくんにはまだ早いと言われた事を伝えると、じゃあ諦めろと先輩は元も子もない事を言った。
あーしは先輩のお腹にパンチをお見舞いしてやった。
そう簡単に諦められる訳がない。
トラくんの気持ちはわからなくもないけど、やっぱり好きな人と心も身体も繋がりたいのがあーしの本音だ。
求められていないと、愛されてないんじゃないかとあーしは不安になる。
それを話すと、先輩はいや知らねーけどと、無責任な発言をした。
……これだから先輩は!!
先輩の態度にあーしが怒っていると、乗り気じゃなかった先輩が急に話を聞くから他行こうぜと言い出した。
奢りか聞くと奢りだと言われて、あーしは喜んだ。
あーしは先輩に御礼を言うと、ファストフード店でハンバーガーを食べようと誘った。
「もう少しいい店選んでもいーけど」
「えーでもあーし今ハンバーガーの口になってるから今回はいいや」
近くのファストフード店はガラガラで、すぐに席に着けた。
あーしは先輩が来るのをスマホを見ながら待っていたけど、先輩は注文を済ませると割とすぐにこっちにやって来た。
両手に持ったハンバーガーセットは美味しそうだ。
あーしはさっとウェットティッシュで手を拭くと、熱々のポテトを早速口にした。
外はカリッとしていて、中はホクホクだ。これぞファストフード店のフライドポテトである。
二本目のポテトを摘んで、こういう店のポテトが好きと言うと、先輩もわかると同意を示した。
「やっぱり芋は揚げたのが一番美味しいよね」
「おう」
先輩は椅子に座ると、手を拭いて一気に二本ポテトを口に放り込んで咀嚼した。
黙々と揚げたてのポテトをあーしが食べていると、先輩は結局どうしたいんだとあーしに聞いてきた。
どうしたいも何も、あーしはトラくんとエッチがしたいのだ。
本音をそっくりそのまま口に出すと、そういう事を軽々しく言うなとまた注意された。
あーしは軽々しくなんて言っていないのにひどい先輩である。それにあーしにとってこれは重大な問題なのだ。
「先輩ひどーい」
「あーはいはい」
「鬼ー、悪魔ー、人手なしー」
ちっともわかってくれないブラッド先輩に文句を言いながら、あーしはハンバーガーに齧り付いた。
具が多いのは嬉しいけど、あーしは食べるのが下手くそだから今日は此処にトラくんと来なくて正解だった。
先輩は大口開けて食べているのに、一つも具を溢さないで綺麗に食べている。
先輩は食べながらあーしにトラくんにもう一回言ってみろというアドバイスをくれた。
でもあーしはもう十回くらいトラくんに抱いてと言っていた。
魅力がないのかなあと呟くと、先輩はコーラを飲んだ後二つ目のハンバーガーの包み紙を剥いて、
それはねーだろとハッキリ言った。
——でもエッチしないって事は、あーしに性的な魅力がないんじゃないの?
なんでと先輩に聞くと、それはあーしが出会ってきた人達の話で、今は彼氏のトラくんの話をしているんだから違うと言われた。
あーしが納得出来ないでいると、トラくんはあーしの事を養いたくて仕事してるんじゃねーのと先輩が追撃してきた。
返す言葉がなかった。だってトラくんは、オレが一人前になってからあーしと結婚すると言っていたのだ。
先輩はあーしの気持ちはわかるけど、トラくんはあーしの事を想っていると言う。
そんなのあーしが一番わかっているのだ。
わかっているけど、たまにどうしようもなく不安になる。
トラくんはあーしに勿体ないくらいのイイ男だから、誰か他の人に取られたらと考えると、それだけで泣けてきてしまう。あーしは面倒な女だ。
先輩がポケットティッシュをくれたため、あーしは鼻をかんだ。
たまに先輩は気が利くから、こういうとこが女の人にモテるんだろうなと思う。
ブラッド先輩はトラくんをいい男だと褒めた。
トラくんはいつもあーしを大事にしてくれるし、あーしを一番に考えてくれるし、家族の人にも優しいし、友達にも優しい。皆に慕われている所謂いい奴なのだ。
ちょっとした意地悪で先輩とは大違いだと言うと、どういう意味だよとムスッとした顔で言われた。
あーしは先輩が毎回違う女の子といる話を聞いたと伝えると、先輩は納得したような反応をした。
どうやら取っ替え引っ替えは噂じゃなくて本当の事らしい。
だらしないとか不潔とかで先輩を怒る人もいるだろうけど、あーしの過去が過去だから、先輩の事をとやかく言う気はない。
興味本位で先輩に本命はいないのと聞くと、先輩はコーラを吹き出した。
マジかと聞いても先輩は何も答えない。無言は肯定だ。
コーラで濡れた服を紙ナプキンで一心不乱に拭いている先輩がちょっと憐れでハンカチはいるか聞いたけど、いらないと即答された。
あーしは次に、本命はあーしの知っている人かどうかを聞いた。
知らない人だと言われたけど、先輩の本命は取っ替え引っ替えしている女の人達ではないらしかった。
じゃあ職場の人かと聞いてみると、先輩は無言でポテトを食べ出した。
……わかりやすっ。
ここまでくると、あーしは先輩の好きな人が誰か知りたくなった。
誰にも言わないからと先輩にお願いしたけど、先輩は好きな人を教えてくれなかった。
年齢を聞いてみても先輩はずっと黙っている。
早く食えと言われて、あーしは仕方なく食べかけのハンバーガーを口に運んだ。
それでも知りたいものは知りたくて、ストローを噛んで考えを巡らせた。
あーしは先輩に好きな人を協力するから教えてと頼んだけど、先輩はそれで上手くいくならとっくにあーしに言っていると眉を寄せた。
どうも先輩は実らない恋をしているらしい。
他の女の子だと取っ替え引っ替えなのに、本命だと迂闊に手が出せない感じなのだろうか。
なんだかちょっとブラッド先輩が可愛く思えた。
あーしが一人で頷いて納得してると、先輩のスマホに電話がかかってきた。
着信音が鳴っているのに、先輩は出ようとする素振りを見せない。
出ないのと聞くと、先輩はうるせーと言いながらやっと電話に出た。
あーしは先輩の電話の相手が気になって、頑張って声を聞こうと耳を澄ました。
優しそうな女の人の声だ。
お姉さんみたいな人だと声の感想を言うと、先輩はお姉さんなのは合っていると返事をした。
電話のお姉さんが本命かどうかを聞こうとすると、先輩はコーラを飲んで席を立った。
あーしはもう少しゆっくりしたかったから、もう行くのと先輩を呼び止めたけど、先輩は聞く耳持たなくて、帰るぞと言ってゴミを片付けた。
仕方なくあーしは先輩を追いかけた。
まだ話したいと言いながら外に出ると、先輩は脈絡なくトラくんにお弁当を持っていけば良かったんじゃないかと言ってきた。
仕事中のトラくんは見てみたいけど、あーしが行ったらトラくんは集中出来なさそうだし、あーしはあーしで休憩中にトラくんにベタベタしちゃいそうだから無理だった。
邪魔するのが嫌だからと言うと、気を遣えたんだなと若干馬鹿にした言い方をされた。
先輩は馬鹿にしてないと言っていたけど、半笑いだったから絶対あーしを馬鹿にしていた。
あーしはムカついて歩きながら先輩の腰に遠慮なくパンチを入れた。
先輩の前に回り込んで、好きな人を教えてともう一回お願いしたけど、先輩は全然教えてくれなかった。
あーしは全力で教えてと駄々をこねた。
振り回したあーしの腕が通行人の女の人に当たって、すぐにごめんなさいと謝る。
先輩はあーしに呆れると、その人に謝った。
女の人は大丈夫だと言っていたけど、先輩の知り合いみたいで、先輩はやけに慌てていた。
デートの邪魔してごめんねと言われて、あーしは違いますと即答した。
あーしにはトラくんという彼氏がいるのだ。
先輩と恋人はフツーに有り得ないと言うと、先輩と知り合いの女の人は無言になっていた。
知り合いと紹介する先輩の言葉を訂正して、友達だと伝える。
知り合いの女の人はシェルアさんという名前で、先輩の仕事仲間らしかった。
——仕事仲間という事は、ブラッド先輩の好きな人の情報を知れるかも。
ハッとなったあーしは、シェルアさんに職場恋愛はOKかどうかを聞いた。
シェルアさんの答えは禁止はしていない——つまりOK且つYESだった。
どうしてと理由を聞かれたら答えようとしたけど、口を開いた瞬間に口を塞がれてシェルアさんから引き離されてしまった。
「頼むから余計な事言うな……!!」
先輩が必死すぎて、あーしは思わず何度も頷いた。
いくら先輩といえども職場仲間にバレるのは恥ずかしかったのかもしれない。
適当に誤魔化してもシェルアさんは変に追及して来なかった。
シェルアさんはパン作りを女友達に教えて貰った帰りらしく、会話の流れであーしに一緒に行かないかと誘ってきた。
あーしは誘われるなんて思っていなかったからビックリした。
あーしの身体には刺青が入っているし、メイクも格好も派手な方だ。
見るからに上品そうなシェルアさんとは根本的に“合わない”だろう。
あーしを見るシェルアさんの目が優しい時のおかあさんに似ていて、あーしはなんだかソワソワした。返事をする声が自然と小さくなる。
心配していたお金の事もシェルアさんは大丈夫と言うから、ついあーしは行ってみたいという言葉を口に出してしまった。
下心のないこの手の親切は未だに慣れない。
あーしはあれよあれよと言う間に連絡先を交換して、次に会う約束をした。
怒涛の展開に呆気に取られていると、シェルアさんは先輩と少し話した後、先輩をよろしくとあーしに言って帰っていった。
シェルアさんの姿が見えなくなると、あーしは満足に吸えていなかった息をいっぱい吸い込んで吐き出した。
初めて話すタイプだったから緊張した。
ああいう人はあーしみたいな人間を嫌ってそうだと思っていたけど、シェルアさんはそんな感じがなくて、逆にあーしが申し訳なくなった。
先輩に緊張したとか失礼な事言ってなかったとか色々話したけど、先輩の返事は全部同じだった。
BOTかと聞いても同じ返事で、ふざけてるのかと思って顔を覗き込んでみたら、先輩は顔を真っ赤にしていた。
あーしはてっきり電話の女の人が本命だと思っていたけど、違うみたいだ。
先輩の本命はあーしがついさっき会ったばかりのあの女の人だった。
あーしは真相がわかってスッキリした。
ああいう人がタイプなのは意外だと言うと、先輩はタイプじゃねーと冷たい返事をした。
からかって二の腕をつつくと、先輩におでこを小突かれた。
痛むおでこを押さえて暴力反対と訴えると、余計な事言うからだろと先輩に言われたから、あーしはスマホを鞄の中から取り出して掲げた。
シェルアさんの連絡先を知っている事を伝えても、先輩は私の意図がわからなかったみたいで不審な顔をした。
あーしが暴力を振るわれましたとそれっぽい文章を打ちながら読み上げると、先輩はすごい勢いで手のひらを返した。ウケる。
こんな先輩見るのは初めてで、あーしは声を上げて笑った。
先輩の服の袖を捕まえて、どこを好きになったのか聞くと先輩は最初はぐらかしたけど、ちゃんと答えてと言うと、先輩は“全部”だと答えた。
今まで見た事ないような顔をして先輩が言うもんだから、あーしはビックリしすぎて何も言えなかった。
例えばと聞いてみたけど、先輩は恥ずかしいみたいでまたはぐらかした。
自分の彼氏にしろと正論を言われて、あーしは先輩にパンチをお見舞いする。
あーしがシェルアさん宛の文章を読み上げると、先輩にすかさずやめろとスマホを取り上げられた。
なんで邪魔すんのと言うと、トドメ刺すから駄目だと言われた。
トドメなんて刺さないし、あーしは先輩に上手くいってほしいと思っている。
ちゃんとあーしの目を見て信じてと言ったけど、ブラッド先輩は真面目に聞いてくれなかった。
「ね~スマホ返してよ~~!」
「お前の家着いたらな」
「ね~なんで~~!!」
先輩の服の裾を引っ張りながら歩いていると、トラくんから電話がかかってきた。
あーしは先輩にスマホを返して貰うと、すぐに電話に出た。
トラくんは今休憩時間で、あーしがいつ家に帰るか知りたくて電話したらしい。
ドタキャンしてごめんと謝られた後、危ない目に遭っていないか心配された。
もうちょっとトラくんと話していたかったけど、トラくんの仕事は体力仕事だから休ませてあげたくて、あーしはニ、三言話すと電話を切った。
先輩にトラくんの事を話すと、愛されてんじゃんと言われてめちゃめちゃ嬉しかった。
早くトラくんに会いたくなって、帰ろうと先輩の背中を押して急かした。
ついでにどこが好きなのと、どさくさに紛れてもう一回同じ事を聞いたけど、先輩は引っかかってくれなかった。
仕方ないからいつ好きになったのと質問を変えた。
先輩は最初渋って覚えてねーとか言っていたけど、子供の頃に好きになった事を教えてくれた。
——子供の頃って事は初恋!!?
ワクワクしながらあーしが初恋かどうか聞くと、先輩はそうなんじゃねーのと適当な返事をした。
あーしの初恋はトラくんだよと教えると、先輩は聞いてねーしと冷たい返事をした。
友達なんだからもうちょっと乗ってきてほしい。
「ガールズトークしなくてもお前彼氏いるからいいだろ」
「それとこれとは別なの!」
デリカシーのない一言に怒ると、先輩は面倒くさそうな顔をした。
告白しないのと聞くと、先輩は少し沈黙してしねーよと言った。先輩にしては珍しく消極的な答えだ。
フラれるのが怖いから告白しないのかと思ったけど、先輩は先輩なりに考えて今はまだ告白しない選択を取っているみたいだった。
先輩は本命には奥手らしい。
色々考えているのを褒めると、先輩は調子に乗った発言をしたから、あーしは知らんけどと言って先輩を下げておいた。
何かあったら協力すると先輩に向けて親指を上げる。
あーしは先輩の笑顔が返ってくると思っていたのに、返ってきたのは遠慮しとくという言葉と先輩の真顔だった。
なんでと聞いても先輩はなんでもだと言って取り合ってくれない。
あーしはブラッド先輩の背中にパンチを入れながらありったけの文句を言った。
先輩ははいはいと適当な返事をすると、あーしを指差した。
「いいか? 余計な気ィ回すなよ」
「わかった!」
元気よく手を挙げると微妙な顔をされたけど、先輩はあーしを家まで送ってくれた。
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