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しおりを挟むルティエは留年することになり、それを親がどうにかしてくれると本気で思っていたようだが、何もしてもらえなかったことに逆ギレして暴れ回った。
それもこれもゼフィリーヌのせいだと騒ぎ立てて、ルティエがそれを止めに入り大変な目にあい、大恥をかくことになったのをゼフィリーヌは、呆れた顔をして見ていた。
(何をどうしたら、ルティエの頭の悪ささえ私のせいになるのよ)
それだけで終わらず、破棄を撤回させようとゼフィリーヌのことをシザンサスが追いかけ回して、迷惑することになったのだ。かたやルティエは、ゼフィリーヌを悪く言い続け、かたやシザンサスは諦め悪く追いかけ回すのだ。たまったものではない。
(勘弁してほしいわ)
それを両親に話すと今度は、すぐに行動してくれた。シザンサスたちの家に抗議と苦情をしてくれたのだ。それにより、あちらの両親は息子と娘が未だにゼフィリーヌに迷惑をかけているとわかり、どちらにも説教をするも反省することがなかったことから、勘当することになった。
ルティエは手に負えないからと修道院に入ることにしようとしたが、暴れ回って手におえなかったことからシザンサスと同じく勘当することにしたようだ。
あの家の跡を継がせるのに養子を迎えることになったようで、今はそれに忙しくしているところのようだ。
ゼフィリーヌはというと心身共にくたびれてしまい、自宅療養していたところに一目惚れしたと言う王太子から毎日のように見舞いの品が届けられ、そのうち本人が訪ねて来てくれるまでになり、段々と元気を取り戻すことに繋がった。
(こんな素敵な物を毎日贈られるなんて、夢見たいだわ)
熱烈なアプローチをすることになったゼフィリーヌは、王太子に強く惹かれることになり、婚約をすることになった。
婚約者となったゼフィリーヌは、彼に相応しい王太子妃となるべく、勉強やら何やらとおわれる日々を送ることになったが、王太子も忙しいだろうに必ず顔を見に来ようとしてくれた。何かと時間を作っては、ゼフィリーヌのことを心から気遣い、溺愛し続けて支えてくれることになった。
それが円満の秘訣となり、二人はいつまでも誰もが羨むほど、仲睦まじく幸せいっぱいに過ごすことが出来たのだった。
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