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しおりを挟むラヴェンダーが、隣国の学園へと念願叶って入学した時のことだ。
そこでは、世界最高峰と呼ばれている教師陣が集まって教鞭をとっていた。
(ここで、勉強出来る日が来るなんて……。夢のようだわ)
世界一の蔵書をほこる図書館にも、時間あるといつも寄っていた。そこで、第1王子のジュエルとも出会い、生徒会のメンバーに誘われるままに入ることにした。
彼女は生徒会のメンバーとなり、その年の卒業パーティーにも色々と手伝いをして当日も不足なことが起きていないかとチェックしていた。
そう、ただ、居合わせただけのはずなのだが、何を思ったのか。いや、何も考えていないのか。
おバカで有名な第2王子のチャールズが、婚約破棄を宣言して、破棄した理由を演説しだした。
その破棄の相手に全く関係ないはずのラヴェンダーを指差してだ。
(私が、婚約者で破棄したいってことなの? ……あの指、へし折ってやりたいわ。なんて、無礼な人なのかしら。そもそも、この方、卒業出来ないんじゃなかったかしら?)
確かに彼は座学も、実技も、卒業レベルには到達していないと認めることは出来ないと留年することになっていたはずだ。
それなのに卒業パーティーに勝手に出席していてのこの暴挙だ。せっかくのお祝いムードが、白けたものに変わっているのも何のその。隣の場違いな露出の多いドレスを着た令嬢を指差している相手が言いたいのは、こういうことのようだ。
“婚約者が、自分の浮気相手を何かと虐め、階段から突き落として殺そうとした“
“浮気相手の令嬢の方を愛している。それが、真実の愛であり、それに気づかせてくれた素晴らしい人と結婚したい。そのため婚約者は、その邪魔でしかないから破棄したい“
婚約者のいるのに別の令嬢と浮気して、本気になっている時点で駄目だろう。
それをチャールズは、美談のごとく話しているが、何も美しくない。不快なだけだ。
(そもそも、私の名前すら、わかってなさそうな言い回しばかりなのも気になるわね)
男爵令嬢のリリアは泣き真似をして、チャールズが心配して抱きしめたりと見ている側は茶番でしかない。
(ついていませんね。こんなことなら、裏方に回ればよかった)
そう思って後悔しても遅い。何より、これをおさめなくてはならないのかと思うとラヴェンダーは頭を抱えたくなっていた。
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