婚約者と間違われ、婚約破棄すると騒がれて迷惑を被りましたが、その後の展開は嬉しい驚きの連続でした

珠宮さくら

文字の大きさ
2 / 3

しおりを挟む

「そもそも、私に婚約者はおりません。どなたかとお間違いになっておられるのでは?」
「は? そんなはずはないだろ」
「……何を根拠にそうおっしゃるのでしょう?」
「リリアが、お前だと言っているからだ。そうだな?」
「え? そ、そうです! その方のはずです」


(はず……?)


聞いている側は、もう既に何が何だかわからなくなっている者も多かった。飽きた者もいるようだが、ラヴェンダーは逃げるわけにもいかない。

リリアいわくラヴェンダーの名前は知っている程度で、犯人にしたてないと婚約者になれないと思い込んでいるような感じだ。


(この令嬢の頭の中は、何か別のものでも詰まっているのかしら? 類は友を呼ぶと言うけど、理解出来ないわ)


そこに騒ぎを聞きつけた国王がやって来た。
味方が来たとチャールズは笑顔を見せたが、そんなことはなかった。


「この馬鹿者が! ここで、何をしておるのだ!」
「っ!?」


凄まじい一喝にチャールズたちだでなく、○○も驚いてしまった。

結果からするとラヴェンダーは、とばっちりを受けただけだった。

チャールズに婚約者なんて、そもそもいないことがわかった時は、ぽかんとしてしまった。

卒業資格もないのにパーティーに参加しているのもおかしいのだが、チャールズはどんなに成績が悪くとも王子で、いずれ王太子になるのだから融通がきくと思い込んでいたのにも驚いた。
それについて、国王に怒鳴られても、出来ないのがおかしいとさえ言っていた。


(おかしいのは、あなたよ。どうして、おかしなところで自信満々なのかしら?)


しかも、この王子は側室と王弟が浮気して出来た子供だったらしく、2人とも亡くなっていて子供には罪はないと王妃が第2王子として育てることにしてはと言うので、成人するまでは王子として扱うが、その後はどこかに婿に出すことになっていた。王位継承権は元々持っていないと言うではないか。


「私が、不義の子……? それは、第1王子のことでは?」
「お前のことだ!」
「でも、リリアは、それは何かの間違いで、本当は第1王子だと……」
「そんなわけがあるか!」


どうやら、男爵令嬢に言われるままに思い込んできたようだ。2人は、すぐさま衛兵に捕らえられて連れて行かれた。


国王や王妃、第1王子に謝罪されることになったラヴェンダーだが、両親に報告しないわけにはいかず、手紙を出していた。

父である公爵は、凄く怒っていた。そんな国にいることはない。即刻、帰国せよという手紙が案の定きた。


(困ったわ。戻ったら、卒業出来なくなりかねない)


とばっちりの余波は、ラヴェンダーをまだまだ悩ませ続けていた。


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

[完結]婚約破棄ですか? 困りましたね。え、別の方と婚約? どなたですか?

h.h
恋愛
未来の妃となるべく必死で努力してきたアリーシャ。 そんなアリーシャに婚約破棄が言い渡される。アリーシャが思ったのは、手にした知識をこれからどう活かしていけばいいのかということだった。困ったアリーシャに、国王はある提案をする。

「私、貴方を愛する気はありませんの」僕の婚約者はどうやら、僕に将来捨てられると思って僕を見限っているらしい。

下菊みこと
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢の奮闘…を婚約者視点で。 主人公は婚約者にあまり期待していなかった。しかし婚約者の彼女は光魔法の使い手で、それも強力な力を持っていた。そんな婚約者に助けられて興味を持つ主人公だったが…? 小説家になろう様でも投稿しています。

【短編】その婚約破棄、本当に大丈夫ですか?

佐倉穂波
恋愛
「僕は“真実の愛”を見つけたんだ。意地悪をするような君との婚約は破棄する!」  テンプレートのような婚約破棄のセリフを聞いたフェリスの反応は?  よくある「婚約破棄」のお話。  勢いのまま書いた短い物語です。  カテゴリーを児童書にしていたのですが、投稿ガイドラインを確認したら「婚約破棄」はカテゴリーエラーと記載されていたので、恋愛に変更しました。

悪役令嬢に仕立て上げられたので領地に引きこもります

下菊みこと
恋愛
ギフトを駆使して領地経営! 小説家になろう様でも投稿しています。

どうでもいいです

下菊みこと
恋愛
婚約を解消してから迫られても困りますってお話

記憶喪失になったらなんか上手くいった

下菊みこと
恋愛
ヤンデレが記憶を失ったらまともになったお話。 小説家になろう様でも投稿しています。

前世の記憶を思い出したら、なんだか冷静になってあれだけ愛していた婚約者がどうでもよくなりました

下菊みこと
恋愛
シュゼットは自分なりの幸せを見つける。 小説家になろう様でも投稿しています。

わたくしは悪役令嬢ですので、どうぞお気になさらずに

下菊みこと
恋愛
前世の記憶のおかげで冷静になった悪役令嬢っぽい女の子の、婚約者とのやり直しのお話。 ご都合主義で、ハッピーエンドだけど少し悲しい終わり。 小説家になろう様でも投稿しています。

処理中です...