見るに堪えない顔の存在しない王女として、家族に疎まれ続けていたのに私の幸せを願ってくれる人のおかげで、私は安心して笑顔になれます

珠宮さくら

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そんなこんなで、エデュアルドが正式にこの国にアンネリースがいる間、護衛の責任者となり、彼がよりすぐりの者を選んで、更に護衛してくれることになった。


(いる間なんて、曖昧ね)


王太子のやらかしたのとその婚約者のやったことで、色々後始末があるようで国王は、詫びの品の一つをすんなりくれた。

くれたが、王太子たちの無礼なことで謝罪はない。

あれだけ、嫌味なことをしたから気は済んでいるとでも思われている気もするが……。


(それとこれは別のはずよね?)


だが、その辺のことより、エデュアルドは自分の仕事を優先することに躍起になった。

護衛を選ぶと言われても、アンネリースには良し悪しなどわかるわけがない。なにせ、仮面のせいで見える世界が制限されているのだ。戦っているのを見ても、よくわからない。

わかるのは、身ぐるみうんねんで誤解していた誤解たちくらいしか、良い動きを保っていた者がいないくらいだ。


「エデュアルドに一任するわ」
「ですが、それでは……」


そこでフェリーネが、すかさず言葉を発した。


「恐れながら、アンネリース様。それでは、責任を全てエデュアルド様に負わせることになるのでは?」


(しまった。面倒くさくて、丸投げしすぎた)


フェリーネの言葉で思い直した。エデュアルドに丸投げしたら、会う機会が減る。


(そうよね。そうなるとフェリーネも話し辛くなるわよね)


だからといって、アンネリースは選ぶのに適しているとは思っていなかった。



「……確かに。でも、困ったわ。護衛の良し悪しなんて、わからないもの」


アンネリースを迎えに行った護衛たちは、王命で編成された寄せ集めのようなものだったらしい。

急に王太子が婚約うんねんと騒いで、急ぐことになって、そんなことになったようだ。本当にろくでもないことしかしない王太子のようだ。


「なら、お話をなさっては? 私、エデュアルド様とお話しして、そのお人柄がよくわかりましたから」
「あら、そこまで、わかるほど話すのね」


これは珍しい。やはり、フェリーネに春が来たようだ。アンネリースは、2人を見た。


(確かに。並んでいる雰囲気は、お似合いに見えるわ。ここにいられるようにして正解だったようで何よりだわ)


もっとも、他に何でも言ってくれと言われても、何もほしいものなどないアンネリースに思いつくのは、護衛としてエデュアルドをとどめ置いてフェリーネとくっつけることくらいしか、目下の楽しみはない。


「え? い、いえ、あの、アンネリース様。そこまで話していたわけではなくて、その……」


フェリーネは、アンネリースのことを良く聞かれるのだと言おうか迷っていた。でも、アンネリースの方が早かった。


「大丈夫よ。あなたが、仕事をおろそかにしない限りは恋愛は自由だもの」
「アンネリース様!?」


フェリーネが慌てふためくのを見ながら、アンネリースはそんなこと言うから更に慌てていた。


(フェリーネが、こんな風になるのは初めて見たわ。これは、脈ありなのではないかしらね)


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