見るに堪えない顔の存在しない王女として、家族に疎まれ続けていたのに私の幸せを願ってくれる人のおかげで、私は安心して笑顔になれます

珠宮さくら

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更にアンネリースが驚いたのは姿をしばらく見なかったオリフィエルが、学園に既にいたことだ。


(なんで、ここに? というか、スッキリした顔してる。元に戻ったみたいね)


そうでなければ、厄介なことが増えたと思っているところだ。また、あぁなったら、もう帰って来なくていいと言わなくては駄目だろう。

流石に付き合いきれない。


「よっ、制服、似合ってんな」
「オリフィエル」


そこには、ちょっと前から、野暮用ができた!と居なくなっていたオリフィエルが、制服を着て立っていた。

砕けた感じだが、しばらくいないとアンネリースがつまらないと思うことはなかった。あの、グダグダしたのを見てしまったせいだろう。あれさえなければ、しばらく会えずにいて、寂しいと思っていたかもしれない。……今後は、そう思うことがあるかはわからない。


(制服も似合うわね)


アンネリースは、オリフィエルが着ているものは何でも素敵に見えてしまうようだ。そんな自分に苦笑した。服装のことばかりだ。それと一緒になって、オリフィエルが素敵に見えてしまっていたようだ。

そうなるとエデュアルドのことも、制服が素敵だから見ていたのかもしれない。あと、役職だ。


(私、どこかで男を見る目を養わないと大変そう)


そんなことを思っていると横からアンネリースは声をかけられた。新たな厄介ごとだ。


「アンネリース様、こちらは?」
「えっと」
「編入することになった。オリフィエル・クラーセンだ」


そこで、初めてフルネームを聞くことになった。ずっと、名前のみだったのにいきなりのことにアンネリースは、首を傾げずにはいられなかった。

それを聞いてコルネリスの方が驚いていた。アンネリースは、ローザンネ国以外のことには疎いが、王太子となっただけはあるようだ。


「君は、隣国の王弟殿下のバカ息子か……?」


コルネリスの言葉にん?とアンネリースは思わずにはいられなかった。失礼なことを言っている。いや、会った時から言ってることの殆どが、アンネリースにわざわざ聞かせることではなかった。


「あー、やっぱ、フルネームだとばれるな。まぁ、名乗っていいことにはなってるが、跡継ぎは弟がなる。それより、名乗りもしないで悪口を言うのは、ここのお国柄なのか?」
「失礼。王太子のコルネリスだ」


そんな2人は、握手しあっていた。それはもう思いっきり握りしめあっていたが、オリフィエルには敵わなかったようだ。


「っ、」


だが、そんな無言の戦いなど、アンネリースは見ていなかった。

それよりも、オリフィエルに弟がいるのかと思っていたが、今はそれよりも気になったのは……。


「……オリフィエル。編入って、試験受けたの?」
「おぅ、学園なんてあんま通ったことないから斬新だ」
「通ったことないの? 私と一緒ね」
「え?」
「は?」


コルネリスとオリフィエルが、間抜けな顔をしてアンネリースを見た。


(しまった!)


思わず、アンネリースはそんなことをうっかり答えてしまった。やたらと学園に行きたがっていたのを勉強がしたいだけにとどめておきたかったのにうっかり本音を言ってしまっていた。


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