【BL】Real Kiss

狗嵜ネムリ

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第13話 先輩たちの助言!

5

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 その夜──

「ただいま、頼寿」
「おう。一人で帰って来たのか? 快晴はどうした」
 今日は一日オフということで朝から部屋着で過ごしていたらしい頼寿は、ソファに座ってタブレットをいじっていた。外出が許されたのは快晴が傍にいて、なおかつ行き先がロッソ君の家だったからだ。

「夕飯の買い物してくって言うから、先に帰らせてもらった」
「快晴がお前を一人で帰したのか?」
「あのさ、俺もう十九だから。スーパーからマンションまで徒歩二分だし。俺が先帰るって駄々こねたんだよ」

 少しでも長く二人の時間を過ごして欲しい、なんて、快晴は気を遣ってくれたのだ。なるべくゆっくり帰るために、ついでに明日の朝昼食の材料も買うのだとか。
 そんな快晴の優しさを無駄にしないためにも、今日二人から教わったことをちゃんと活かさないと。

「それより頼寿、コンビニでフランクフルト買ってきたんだ。食べる?」
「すぐに夕飯だろうが」
「う……。でも旨そうだよ、これ一本なら食ったうちに入らないって。俺初めてコンビニでフランクフルト買ったんだよ。ホットドッグと迷ったけど……フランクフルトの方が、セクシーだし」
「はぁ?」
 鋭い目を丸くさせた頼寿が、茫然と俺を見ている。きっと驚いているんだ、俺の意外なセクシー発言に。

「いただきまーす」
 ケチャップもマスタードもかけずに、そのままフランクフルトを頬張る俺。頼寿に見せつけるように唇を窄めて睫毛を伏せ、たっぷりと味わうように舌も絡めて。

「普通に食え」
「普通だよ」
「フェラの練習してんのか」
「そっ、そんなことしてねえし!」

 駄目だ、全然俺なりのセクシーが伝わってない。

「……頼寿、タブレットで何見てんの」
「次の仕事内容を少しな。ナイトプールのショーだとかで、タマちゃんが喜びそうだなと思ってよ」
「わっ! 凄い、何それ! 楽しそう!」
 ……って、駄目だ。プールで大はしゃぎなんて全然セクシーじゃない。

「ま、まぁ、プレイ内容によっては受けてやってもいいけど?」
「死海の海水は塩分濃度が高いため人が浮く、って聞いたことあるだろ」
「ない」
「……まあいいんだが、人体は塩水でなく砂糖水でも密度が高いと浮くらしいんだ」
 頼寿がタブレットを俺に向けて、中央の動画を再生させた。

 画面の中の人は大きなプールの中、浮き輪も使わずプカプカ浮いている。仰向けで本を読んだり、胸まで浸かって電話をしたり……確かに水の中で浮かんでいるように見える。

「た、楽しそう……やってみたい!」
「少し訓練が必要になるが、次はプールがステージだってよ」
「やったぁ!」

 大喜びする俺を見上げて、頼寿が口元を綻ばせた。

「……って、違うんだよ! そんな子供っぽいことで喜ぶ俺じゃないからな、頼寿! 俺をガキ扱いしようったってそうは行かないぞ!」
「別にそんなつもりはねえが……どうしたお前、さっきから様子が変だぞ」

 頼寿がちらりと、俺の持つフランクフルトに視線を向ける。

「『ソレ』と何か関係してんのか?」
「……し、してない!」
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