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第15話 プール合宿開始!
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少し過剰かもしれないけれど、兄が弟を好きなのはとても良いことだ。俺に兄弟はいないから分からないけれど、これだって立派な家族愛。頼寿は鬱陶しいかもだが俺は別に頼政さんを変人だなんて全く思わなかった。
「ふふ。玉雪の前で恥ずかしい思いをさせてしまったな。悪かった、頼寿」
「全然悪いとか思ってねえだろ……」
ニコニコ笑う頼政さん。その笑顔からは頼寿のことを本気で大切に思っているという温かさが伝わってくる。
いいじゃないか。イケメン兄弟愛、最高。
*
その夜──。
「頼政さん、まだ絵を描いてるのかな。もう一時になるけど」
「知るか。さっさと寝ろ、玉雪」
客室というか、頼寿が来た時のための部屋なのだろう。テーブルやチェストなどの家具は古いがベッドは広く清潔で、寝転がるとふわふわして気持ち良い。エアコンの風に目を細めてうっとりしていると、頼寿が寝そべった俺の隣に座って小さく笑った。
「明日はジャケット無しで水に入るからな。覚悟しろよ」
「嫌だな……初めは楽しそうって思ったけど、プールがステージなんて本当に嫌だ……」
「今回はエロさよりも、見て楽しめる美しさを求められている。水槽を泳ぐ魚を、全裸の自分に置き換えて考えてみろ。イメージはそれに近い」
「魚が水に浮くのって、死んじゃった時じゃないのか……」
両手両足をうんと伸ばして、シーツの滑らかさを楽しむ俺。広くて豪華な部屋──何だか夏休みの旅行をしているみたいだ。
「頼寿。今夜はエッチなことしないでおくだろ。五日間何もしない?」
「どんな質問だそれは」
「いや別に……しないならしないで、事前に分かってれば俺も色々準備しないで済むしさ。頼政さんに借りてる部屋でそういうことするのも人としてどうかと思うし」
じっと黙り込んで俺を見つめていた頼寿が、ふいに大きく溜息をついて俺の横に身を倒してきた。
そのまま、俺の体に腕を回す。
「頼寿?」
「お前がしたくねえなら構わないが、ヤらねえ代わりに抱かせろよ」
「な、何それっ?」
動揺する俺を横から強引に抱き寄せ、その広い胸に俺の頭を押し付ける頼寿。
頼寿の言う「抱く」はどうやらセックスの意味ではなかったらしく、文字通り俺の体を抱きしめるだけ、ということらしい。だけどこうして胸に頭を埋めていると、頼寿の心音が聞こえてきて俺までドキドキしてしまう……。
しかも。
「……あの、頼寿? ……お腹の辺りに何か、当たってんだけど」
「密着してるんだから当然だろ」
「す、凄い硬くなってるじゃんか。どうしたんだよ急に」
「生理現象だが」
まるで俺の腹を押し上げるように主張している頼寿のそれに、どうしても意識が行ってしまう。しかも意識すればするほど息が弾んで、これじゃあ俺の方がヤりたくて興奮しているみたいじゃないか。
「ちょ、萎えさせろよ馬鹿っ……」
「とか言ってタマちゃんも勃ってんじゃねえのか」
「わっ」
股の間を割って入ってきた頼寿の膝が、ぐりぐりと俺のペニスを刺激してくる。
……こんなのずるい。これって絶対、俺のギブアップ待ちだ。
「よ、頼寿。ダメだってば……」
「何がだ」
「したく、なるだろ……!」
頼寿の膝に股を擦り付けてしまう、自分の意思の弱さが恥ずかしい。
「っ……」
俺は頼寿にギュッとしがみつき、目を潤ませて唇を噛みしめた。
つづく!
「ふふ。玉雪の前で恥ずかしい思いをさせてしまったな。悪かった、頼寿」
「全然悪いとか思ってねえだろ……」
ニコニコ笑う頼政さん。その笑顔からは頼寿のことを本気で大切に思っているという温かさが伝わってくる。
いいじゃないか。イケメン兄弟愛、最高。
*
その夜──。
「頼政さん、まだ絵を描いてるのかな。もう一時になるけど」
「知るか。さっさと寝ろ、玉雪」
客室というか、頼寿が来た時のための部屋なのだろう。テーブルやチェストなどの家具は古いがベッドは広く清潔で、寝転がるとふわふわして気持ち良い。エアコンの風に目を細めてうっとりしていると、頼寿が寝そべった俺の隣に座って小さく笑った。
「明日はジャケット無しで水に入るからな。覚悟しろよ」
「嫌だな……初めは楽しそうって思ったけど、プールがステージなんて本当に嫌だ……」
「今回はエロさよりも、見て楽しめる美しさを求められている。水槽を泳ぐ魚を、全裸の自分に置き換えて考えてみろ。イメージはそれに近い」
「魚が水に浮くのって、死んじゃった時じゃないのか……」
両手両足をうんと伸ばして、シーツの滑らかさを楽しむ俺。広くて豪華な部屋──何だか夏休みの旅行をしているみたいだ。
「頼寿。今夜はエッチなことしないでおくだろ。五日間何もしない?」
「どんな質問だそれは」
「いや別に……しないならしないで、事前に分かってれば俺も色々準備しないで済むしさ。頼政さんに借りてる部屋でそういうことするのも人としてどうかと思うし」
じっと黙り込んで俺を見つめていた頼寿が、ふいに大きく溜息をついて俺の横に身を倒してきた。
そのまま、俺の体に腕を回す。
「頼寿?」
「お前がしたくねえなら構わないが、ヤらねえ代わりに抱かせろよ」
「な、何それっ?」
動揺する俺を横から強引に抱き寄せ、その広い胸に俺の頭を押し付ける頼寿。
頼寿の言う「抱く」はどうやらセックスの意味ではなかったらしく、文字通り俺の体を抱きしめるだけ、ということらしい。だけどこうして胸に頭を埋めていると、頼寿の心音が聞こえてきて俺までドキドキしてしまう……。
しかも。
「……あの、頼寿? ……お腹の辺りに何か、当たってんだけど」
「密着してるんだから当然だろ」
「す、凄い硬くなってるじゃんか。どうしたんだよ急に」
「生理現象だが」
まるで俺の腹を押し上げるように主張している頼寿のそれに、どうしても意識が行ってしまう。しかも意識すればするほど息が弾んで、これじゃあ俺の方がヤりたくて興奮しているみたいじゃないか。
「ちょ、萎えさせろよ馬鹿っ……」
「とか言ってタマちゃんも勃ってんじゃねえのか」
「わっ」
股の間を割って入ってきた頼寿の膝が、ぐりぐりと俺のペニスを刺激してくる。
……こんなのずるい。これって絶対、俺のギブアップ待ちだ。
「よ、頼寿。ダメだってば……」
「何がだ」
「したく、なるだろ……!」
頼寿の膝に股を擦り付けてしまう、自分の意思の弱さが恥ずかしい。
「っ……」
俺は頼寿にギュッとしがみつき、目を潤ませて唇を噛みしめた。
つづく!
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