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第20話 しっかり玉雪と余裕の平日
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とは言ったものの、俺の思い描く「思いやり」なんて大したものにはならない。エロいことに関する思いやりって、「相手を気持ち良くさせてやろう」という気持ちの他に何があるんだろう。
それを聞いてしまっては頼寿に「お前はまた」と言われてしまいそうなので、何とか自分で考えなければならないのだけど……
「ほれ、どうすんだ。見せてみろお前の本気を」
午後十時、場所は俺の部屋のベッド。風呂上りの頼寿はTシャツに下は部屋着のジャージ。あぐらをかいて腕組みをして、まるで格闘技の師匠か仙人のように俺を睨み付けている。
「えっと、……それじゃあ寝てください」
言いながらも頼寿がベッドに仰向けになったので、俺は少々考えてから頼寿の体を跨いで四つん這いになった。何だか押し倒したような恰好になってしまったが、赤くなるのは俺の頬だけで頼寿は表情一つ変えていない。
「……ステージでするようなハードなのは、あんまりできないけど……」
「お前なりの思いやりを見せてくれれば、それでいい」
「う、うん」
取り敢えず脱がした方がいいかもということで、俺はおずおずと手を伸ばし頼寿のTシャツを捲り上げた。割れた腹筋に逞しい胸板、バランスの良い筋肉質な上半身――見ただけでゴクリと息を飲んでしまう自分が情けない。
「頼寿、今日は俺がお前のことイかせるから。頼寿は最後までジッと寝てて」
「マグロでいいのか」
「いいよ。俺の思いやりを全て、この体に叩きこむ……!」
俺の意気込みを頼寿はいまいち理解していないのか、やはりその表情は変わらなかった。だけどそれでもいい。俺の思いやりに耐えられなくなった時、その顔がどう歪むのか楽しみじゃないか。
「はあ……マジでいい体」
俺は頼寿の胸板に頬を寄せ、片手で胸を揉みながらうっとりと目を閉じた。これは変態的なアレではなく、頼寿の肉体美を褒めているのだ。褒められて嫌な気分になる奴はいない。頼寿には「エロオヤジか」と言われたけど、内心悪い気はしていない……はず。
「頼寿って、乳首は感じないんだっけ」
「別に嫌いじゃねえが、お前みたいに声出して感じるほどでもねえ」
「舐めてもいい?」
「好きにしろ」
許可をもらって、俺は頼寿の乳首をゆっくりと口に含んだ。そこまでの性感帯でなくても、舐めていれば徐々に硬くなる。そうしながら手を下半身に伸ばし、ジャージ越しに頼寿のペニスを揉みしだいた。
実を言うと俺は、上と下を同時に攻めてもらえるこの愛撫が凄く好きなのだ。フェラをしながら乳首を弄ってもらうのも勿論好きだけど、それだとどうしてもフェラの刺激の方が強くて乳首への気持ち良さが半減してしまう。
それに、胸元の近いところで頼寿の息遣いを感じることができるのも好きだ。頼寿が俺の体や声に興奮してくれていると分かると、堪らない気分になる。
多分、頼寿は意識していないことだろう。だけどその時の俺の反応がいつも良いから、きっと俺がその愛撫が好きなことはバレている。だから毎回前戯の時にしてくれるのだ。
言わなくても伝わること、相手の気持ちを感じ取ること。
凄く難しいことかもしれないけれど、セックスを仕事にして尚且つプライベートでもパートナーである以上、今後それはとても重要になってくると思う。セックスだけでなく、日常生活においても。
なので俺はちっとも気持ち良さそうにしていない頼寿の胸元から顔を上げ、はっきりと伝えた。
「今夜中に頼寿が気持ちいいこと、探すから。ヒントとか言わないでくれよ」
「……おう?」
それを聞いてしまっては頼寿に「お前はまた」と言われてしまいそうなので、何とか自分で考えなければならないのだけど……
「ほれ、どうすんだ。見せてみろお前の本気を」
午後十時、場所は俺の部屋のベッド。風呂上りの頼寿はTシャツに下は部屋着のジャージ。あぐらをかいて腕組みをして、まるで格闘技の師匠か仙人のように俺を睨み付けている。
「えっと、……それじゃあ寝てください」
言いながらも頼寿がベッドに仰向けになったので、俺は少々考えてから頼寿の体を跨いで四つん這いになった。何だか押し倒したような恰好になってしまったが、赤くなるのは俺の頬だけで頼寿は表情一つ変えていない。
「……ステージでするようなハードなのは、あんまりできないけど……」
「お前なりの思いやりを見せてくれれば、それでいい」
「う、うん」
取り敢えず脱がした方がいいかもということで、俺はおずおずと手を伸ばし頼寿のTシャツを捲り上げた。割れた腹筋に逞しい胸板、バランスの良い筋肉質な上半身――見ただけでゴクリと息を飲んでしまう自分が情けない。
「頼寿、今日は俺がお前のことイかせるから。頼寿は最後までジッと寝てて」
「マグロでいいのか」
「いいよ。俺の思いやりを全て、この体に叩きこむ……!」
俺の意気込みを頼寿はいまいち理解していないのか、やはりその表情は変わらなかった。だけどそれでもいい。俺の思いやりに耐えられなくなった時、その顔がどう歪むのか楽しみじゃないか。
「はあ……マジでいい体」
俺は頼寿の胸板に頬を寄せ、片手で胸を揉みながらうっとりと目を閉じた。これは変態的なアレではなく、頼寿の肉体美を褒めているのだ。褒められて嫌な気分になる奴はいない。頼寿には「エロオヤジか」と言われたけど、内心悪い気はしていない……はず。
「頼寿って、乳首は感じないんだっけ」
「別に嫌いじゃねえが、お前みたいに声出して感じるほどでもねえ」
「舐めてもいい?」
「好きにしろ」
許可をもらって、俺は頼寿の乳首をゆっくりと口に含んだ。そこまでの性感帯でなくても、舐めていれば徐々に硬くなる。そうしながら手を下半身に伸ばし、ジャージ越しに頼寿のペニスを揉みしだいた。
実を言うと俺は、上と下を同時に攻めてもらえるこの愛撫が凄く好きなのだ。フェラをしながら乳首を弄ってもらうのも勿論好きだけど、それだとどうしてもフェラの刺激の方が強くて乳首への気持ち良さが半減してしまう。
それに、胸元の近いところで頼寿の息遣いを感じることができるのも好きだ。頼寿が俺の体や声に興奮してくれていると分かると、堪らない気分になる。
多分、頼寿は意識していないことだろう。だけどその時の俺の反応がいつも良いから、きっと俺がその愛撫が好きなことはバレている。だから毎回前戯の時にしてくれるのだ。
言わなくても伝わること、相手の気持ちを感じ取ること。
凄く難しいことかもしれないけれど、セックスを仕事にして尚且つプライベートでもパートナーである以上、今後それはとても重要になってくると思う。セックスだけでなく、日常生活においても。
なので俺はちっとも気持ち良さそうにしていない頼寿の胸元から顔を上げ、はっきりと伝えた。
「今夜中に頼寿が気持ちいいこと、探すから。ヒントとか言わないでくれよ」
「……おう?」
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