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21:消えない後悔
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「航平ー、降りてきなさい! お父さん行っちゃうわよ!」
階下から飛んでくる母の大声に、航平はヘッドホンを外して怒鳴り返す。
「今宿題やってんだけど!」
「いいから早くいらっしゃい! 来ないと晩御飯抜きよ!」
その頃の航平は、理由もなく何もかもが腹立たしくて家族というものが疎ましくて、家にいる時はいつも苛々していた。
母に急かされ、航平は不機嫌な顔のまま玄関へ降りた。
スーツを着込んだ父は航平の顔を見ると、仕方ないなというように苦笑した。その横には大きなスーツケースが置かれている。
「ほら、航平。ちゃんと笑ってお見送りしなさい」
母に背中を押され、「行ってらっしゃい」という言葉を口から無理矢理に押し出した。
航平の父は商船の一等航海士で、一度出航すると数か月は帰ってこない。
「行ってきます」
父は穏やかに答えて、ぐしゃぐしゃと航平の髪を掻きまわした。
小さな子供にするようなその仕草が嫌で、父の手を払いのけた。
「やめろよ」
「はは、反抗期だな。じゃあ、行ってくるよ。航平、家のことをよろしくな」
父の頼みに、航平はぶすくれた顔のまま答えなかった。
母は父に抱き着いて、何度も「気を付けて」を繰り返していた。
航平は抱き合う両親を醒めた目で眺め、父が出ていった扉が閉まるなり、二階の自分の部屋へ駆け上がった。
どうしてあの時、自分は笑顔のひとつも見せなかったのだろう。
どうして、「気を付けて。早く帰ってきて」と声をかけられなかったのだろう。
言葉には魂が宿るという。無事を祈る言葉を口にしていれば、あんなことにはならなかったかもしれないのに。
ずっと、後悔している。
甲板から海の中へ落ちていく。海の中をどんどん沈んでゆく。
恐ろしい浮遊感で、航平はびくりと身体を震わせた。
突然の覚醒に驚いて目を開けると、薄明かりの中にまだ見慣れぬ天井が見える。木造りの天井に、和紙が張られた木枠の電灯。
そうだ、有馬の家だ。
樟脳が薄く香る夏蒲団をめくり、航平はそろりと立ち上がった。
枕元のメッセンジャーバッグを引き寄せ、父の形見を取り出す。
手のひらに収まるサイズの円形のコンパス。つるりとした金属の面を指先で撫でる。
父の夢を見たのは久しぶりだった。
並べて敷かれた隣の布団では、有馬が規則正しい寝息を立てている。
父の船は、日本領海を出て、南シナ海を南下し、マラッカ海峡を通過し、インド洋を抜け、アラビア海へ向かった。航海中に事件に巻き込まれ、父は他の多くの乗組員と共に命を落とした。
父の会社からその知らせを受けた時、母はまったく取り乱さなかった。少なくとも、表面的には。
気丈な態度で通話を終えた母は、航平を抱きしめてぽつりと言った。
「だからいつも言っていたのよ。笑ってお見送りしなさいって」
あの時、航平は14歳だった。
浅い眠りを繰り返し、雨戸の隙間から洩れる明るい光に眼が醒めた。真夜中のそれとは異なるゆるやかな覚醒だった。
航平は起き上がり、広い和室で伸びをした。
「っ…痛」
背中を逸らすと、胸の先端がTシャツにちりりと擦れて、思わず声が漏れた。昨夜、有馬に散々いじられたせいだ。
飲み過ぎた酒が残っているのか、少し頭も重い。横を見ると、有馬の布団はもう綺麗に畳まれていた。
窓と雨戸を開けると、朝の光と熱とセミの鳴き声が一斉に飛び込んできた。9月も半ばを過ぎたが真夏日は続いていて、セミも元気だ。
朝の家屋は、洗面所も台所も居間もしんと静まり帰っている。
シャワーで寝汗を流してから書斎を覗くと、有馬は仕事をしていた。
ポロシャツに着替えて、フレームの細い眼鏡をかけている。昨夜、散々エロいいたずらをしてきた張本人とは思えない知的さだ。
「おはよう。もう仕事してんのか」
「おはよ。うん、ちょっとね。帝都新聞との共同企画で連載記事を書いているんだけど、締め切りが厳しくて」
「へえ。何の記事?」
「在日米軍の過去と未来。読む?」
有馬は、原稿用紙のマス目が表示されたPCの画面を指してみせた。
書斎は本棚もデスク周りも書籍と資料の束で溢れかえっている。
防衛関係だけではなく、政治や社会問題に関するタイトルも多く、有馬のこれまでのキャリアを感じさせる。
「遠慮しとく。朝から米軍のことなんか考えたくないからな。仕事、まだかかりそうか? 朝飯作るけど」
「食べる。すぐに行くよ」
有馬は眼鏡を外し、PCを閉じた。
朝食と言っても、梅干しのおにぎりに豆腐とワカメの味噌汁、胡瓜の浅漬けだけの簡単なものだ。
航平の料理の腕ではなく、有馬家の台所の問題だ。
有馬は潔いまでに料理をしない。調理器具は緋沙子さん譲りの良い品が揃っているが、調味料が壊滅的に不足しているのだ。
あまりに色々と買い込んでも、週末しか遊びに来ない航平では使いきれないので、とりいそぎ「さしすせそ」だけを一番ミニサイズのボトルで揃えた。
職業柄か、有馬は新聞は主要紙すべてを購読しているし、ニュース番組もよく見る。
今日も、NHKの朝のニュースを眺めながら、おにぎりを食べている。
テレビを見るのは行儀が悪いなどとは毛頭思わないので、航平も気にしない。
有馬は自分では料理はしないが、健啖家だ。
たくさん食べている姿は見ていて気持ちいいし、動物みたいでちょっと可愛い。はぐはぐと、効果音を書きたくなるような食べ方だ。
「なに?」
「いや、美味そうに食うよなと思って」
「美味しいよ、航平のごはん」
「そりゃどうも。あんた、割と地味な料理の方が好きだよな。見た目、クロックムッシュとかエッグベネディクトとか食べてそうなのに」
「何それ、呪文?」
有馬はほんわかと笑う。休日の自宅だからか、外で会う時よりも随分リラックスして見える。
「和食の方が好きだよ。実家の食事が、ナイフとフォークを並べて食べるようなものが多かったから、その反動かもね」
「でたよ、名家トーク。ま、俺はナントカのナントカ風とかリクエストされても作れねえけどな」
「グルヌイユのソテー、プロバンス風とか?」
「グルヌイユが何かが既に分からねえんだけど」
「カエルだよ」
「カエルは…食ったことないな。陸自のレンジャーだと、カエルとか蛇を食べる訓練もするらしいけど。海自はそういう訓練しないからなあ」
「訓練じゃなくて、フレンチの話だよ」
大真面目に答える航平に、有馬は爆笑している。
居間の振り子時計が8時を告げ、NHKはニュースから討論番組に切り替わった。
階下から飛んでくる母の大声に、航平はヘッドホンを外して怒鳴り返す。
「今宿題やってんだけど!」
「いいから早くいらっしゃい! 来ないと晩御飯抜きよ!」
その頃の航平は、理由もなく何もかもが腹立たしくて家族というものが疎ましくて、家にいる時はいつも苛々していた。
母に急かされ、航平は不機嫌な顔のまま玄関へ降りた。
スーツを着込んだ父は航平の顔を見ると、仕方ないなというように苦笑した。その横には大きなスーツケースが置かれている。
「ほら、航平。ちゃんと笑ってお見送りしなさい」
母に背中を押され、「行ってらっしゃい」という言葉を口から無理矢理に押し出した。
航平の父は商船の一等航海士で、一度出航すると数か月は帰ってこない。
「行ってきます」
父は穏やかに答えて、ぐしゃぐしゃと航平の髪を掻きまわした。
小さな子供にするようなその仕草が嫌で、父の手を払いのけた。
「やめろよ」
「はは、反抗期だな。じゃあ、行ってくるよ。航平、家のことをよろしくな」
父の頼みに、航平はぶすくれた顔のまま答えなかった。
母は父に抱き着いて、何度も「気を付けて」を繰り返していた。
航平は抱き合う両親を醒めた目で眺め、父が出ていった扉が閉まるなり、二階の自分の部屋へ駆け上がった。
どうしてあの時、自分は笑顔のひとつも見せなかったのだろう。
どうして、「気を付けて。早く帰ってきて」と声をかけられなかったのだろう。
言葉には魂が宿るという。無事を祈る言葉を口にしていれば、あんなことにはならなかったかもしれないのに。
ずっと、後悔している。
甲板から海の中へ落ちていく。海の中をどんどん沈んでゆく。
恐ろしい浮遊感で、航平はびくりと身体を震わせた。
突然の覚醒に驚いて目を開けると、薄明かりの中にまだ見慣れぬ天井が見える。木造りの天井に、和紙が張られた木枠の電灯。
そうだ、有馬の家だ。
樟脳が薄く香る夏蒲団をめくり、航平はそろりと立ち上がった。
枕元のメッセンジャーバッグを引き寄せ、父の形見を取り出す。
手のひらに収まるサイズの円形のコンパス。つるりとした金属の面を指先で撫でる。
父の夢を見たのは久しぶりだった。
並べて敷かれた隣の布団では、有馬が規則正しい寝息を立てている。
父の船は、日本領海を出て、南シナ海を南下し、マラッカ海峡を通過し、インド洋を抜け、アラビア海へ向かった。航海中に事件に巻き込まれ、父は他の多くの乗組員と共に命を落とした。
父の会社からその知らせを受けた時、母はまったく取り乱さなかった。少なくとも、表面的には。
気丈な態度で通話を終えた母は、航平を抱きしめてぽつりと言った。
「だからいつも言っていたのよ。笑ってお見送りしなさいって」
あの時、航平は14歳だった。
浅い眠りを繰り返し、雨戸の隙間から洩れる明るい光に眼が醒めた。真夜中のそれとは異なるゆるやかな覚醒だった。
航平は起き上がり、広い和室で伸びをした。
「っ…痛」
背中を逸らすと、胸の先端がTシャツにちりりと擦れて、思わず声が漏れた。昨夜、有馬に散々いじられたせいだ。
飲み過ぎた酒が残っているのか、少し頭も重い。横を見ると、有馬の布団はもう綺麗に畳まれていた。
窓と雨戸を開けると、朝の光と熱とセミの鳴き声が一斉に飛び込んできた。9月も半ばを過ぎたが真夏日は続いていて、セミも元気だ。
朝の家屋は、洗面所も台所も居間もしんと静まり帰っている。
シャワーで寝汗を流してから書斎を覗くと、有馬は仕事をしていた。
ポロシャツに着替えて、フレームの細い眼鏡をかけている。昨夜、散々エロいいたずらをしてきた張本人とは思えない知的さだ。
「おはよう。もう仕事してんのか」
「おはよ。うん、ちょっとね。帝都新聞との共同企画で連載記事を書いているんだけど、締め切りが厳しくて」
「へえ。何の記事?」
「在日米軍の過去と未来。読む?」
有馬は、原稿用紙のマス目が表示されたPCの画面を指してみせた。
書斎は本棚もデスク周りも書籍と資料の束で溢れかえっている。
防衛関係だけではなく、政治や社会問題に関するタイトルも多く、有馬のこれまでのキャリアを感じさせる。
「遠慮しとく。朝から米軍のことなんか考えたくないからな。仕事、まだかかりそうか? 朝飯作るけど」
「食べる。すぐに行くよ」
有馬は眼鏡を外し、PCを閉じた。
朝食と言っても、梅干しのおにぎりに豆腐とワカメの味噌汁、胡瓜の浅漬けだけの簡単なものだ。
航平の料理の腕ではなく、有馬家の台所の問題だ。
有馬は潔いまでに料理をしない。調理器具は緋沙子さん譲りの良い品が揃っているが、調味料が壊滅的に不足しているのだ。
あまりに色々と買い込んでも、週末しか遊びに来ない航平では使いきれないので、とりいそぎ「さしすせそ」だけを一番ミニサイズのボトルで揃えた。
職業柄か、有馬は新聞は主要紙すべてを購読しているし、ニュース番組もよく見る。
今日も、NHKの朝のニュースを眺めながら、おにぎりを食べている。
テレビを見るのは行儀が悪いなどとは毛頭思わないので、航平も気にしない。
有馬は自分では料理はしないが、健啖家だ。
たくさん食べている姿は見ていて気持ちいいし、動物みたいでちょっと可愛い。はぐはぐと、効果音を書きたくなるような食べ方だ。
「なに?」
「いや、美味そうに食うよなと思って」
「美味しいよ、航平のごはん」
「そりゃどうも。あんた、割と地味な料理の方が好きだよな。見た目、クロックムッシュとかエッグベネディクトとか食べてそうなのに」
「何それ、呪文?」
有馬はほんわかと笑う。休日の自宅だからか、外で会う時よりも随分リラックスして見える。
「和食の方が好きだよ。実家の食事が、ナイフとフォークを並べて食べるようなものが多かったから、その反動かもね」
「でたよ、名家トーク。ま、俺はナントカのナントカ風とかリクエストされても作れねえけどな」
「グルヌイユのソテー、プロバンス風とか?」
「グルヌイユが何かが既に分からねえんだけど」
「カエルだよ」
「カエルは…食ったことないな。陸自のレンジャーだと、カエルとか蛇を食べる訓練もするらしいけど。海自はそういう訓練しないからなあ」
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