元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ

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【ティナとの出会い】

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翌朝、鍛錬が終わった後、いつもの所でアルファードになりマーケット方面に向かう。なんだか、マーケットが騒がしい。
「何かあったんですか?」
通りすがりの人に尋ねると
「そこの広場で炎の民が現れたんだよ。いやはや、あんたも関わらない方がいいぜ。なんせ厄災をもたらす種族らしいからな。」
騒ぎがする方に行ってみる。すると、5人の冒険者らしき人が一人の少女に向かって石を投げ罵声を浴びせる。
「んだよ。さっさとこの街から出て行けよ。お前がいると災いが起こるんだよ。」
「そうだ!さっさと出ていけ。」
「たっく。俺達をだましやがって。危なく呪われるところだったじゃないか!」
少女は、丸くなって石を受けている。
暴言を吐いている奴らの一人が少女を蹴り飛ばす。
「なんでお前みたいな種族がいるんだよ。さっさと滅びろ!」
俺は、彼女の前に行くと、男の暴行を阻止し、プロテクションで石を防ぐ。石は、プロテクションに当たり、“ガン”と音を立てて落ちる。
「んだよ。お前。なんでそんな奴庇うんだよ。お前も呪われるぞ。」
「いやぁー、炎の民かなんだか知らないけど、こんなちっちゃな子に寄ってたかっては無いんじゃないの?」
「いいからどけよ。こいつをとっとと始末しないと呪われちまうからさ。」
男たちはニヤニヤしながら少女に近づく。ただ少女をいたぶり、楽しんでいるだけのように見える。
「いや、この子にこれ以上酷いことするなら、俺が相手になるけど。」
「何!お前、こいつを庇うのか。お前も一緒にやっちまうぞ!」
そう言うと、男共がかかってくる。まぁ、こんなやつ相手に本気出す必要な無いな。俺は、手を前に出し、魔法を使う。
《マジックミサイル》
2発の光の弾が男に直撃する。威力は最小限に抑えたものの戦闘不能にするくらいの威力はある。
「まだ、やりますか?今度は、消し炭になっちゃうかもしれませんよ。」
そう言うと、別の男が
「て、てめー、調子のにりやがって。本気でやっちまうぞ!」
男共は、俺を威嚇する。その程度の力で俺をどうにか出来るとは思えないけど。すると、男の服の一部から炎が上がる。蹲っていた少女が男を睨んでいる。
「うわ!あっちっち!!何しやがった!」
「俺は何もしてないけど。」
「くそ!炎の民の呪いか。お前なんか、呪われて死んでしまえ!ばかやろう!」
そう言って走ってどっかに行った。
俺は、前にかがみ少女に手を差し出す。
「大丈夫かい?血が出てる。どっか怪我してるんじゃないのか?」
俺は、少女に手を差し伸べる。少女は俺を見上げると、手を取って立ち上がる。そして、俺をジッと見ている。
少女は、セミロングの赤い髪にボロボロの服を身に付けている。よく見ると目の色が左右違う。片方は美しいブルーで、もう片方は燃えるような赤だ。顔立ちはとても良く、大人になったらすごく美人になると思われる。年は、俺と同じくらいで6,7歳って感じだ。
俺は、少女にヒールをかける。すると少女の傷は奇麗に治った。
「ありがとう。でも、私に関わらない方がいい。」
そう言うと、少女は立ち去ろうとする。
「ちょ、ちょっと待って。どういう意味なんだ?」
「私は、炎の民。この目が災いをもたらすと言われてる。だから、あなたに災い起こるとかもしれないから私と関らない方がいい。」
俺は、少女を引き留め、きょろきょろと周りを見る。数人の野次馬がこっちを見ている。
「ちょっと、待って。本当に呪いかどうか見てあげるよ。で、俺にその呪いが解けるか分からないけど、何とかなりそうならしてあげる。だから、ちょっと、状態を見させてもらえない?でも、まぁ、ここじゃ目立つから、向こうに行こう。」
そう言って、人気が少ない路地裏に行き、路地裏にある階段に腰を掛ける。
「俺は、アルファード。冒険者だ。」
俺は自己紹介をする。しかし、少女は答えない。
とりあえず、確認してみるか?俺は、彼女を鑑定する。
魔族ハーフ LV3
HP 24/24
MP 81/96
筋力 24
魔力 128
防御力 24
魔防 124
俊敏 24
器用 24
知力 27
幸運 14

【ユニークスキル】
魔術 炎操作 赤魔眼

【スキル】
炎属性(低) 闇属性(無) 無属性(無) 魔力向上(低)

【魔法】
《炎魔法》(2階層)

魔族のハーフか。ステータスを見る限りでは呪いは受けていない。変わってるところと言えば、炎操作のユニークスキルを持っている。魔力も普通より多目か。そして、赤い魔眼。多分、これが原因じゃないのかな?
「うん。今、君のステータスを鑑定したけど、呪いなんか受けて無いよ。」
「でも、あなたも見たでしょ?私は、炎の呪いを受けてる。私の気持ちが昂ると急に炎が出て燃やしてしまう。」
「なるほどね。まぁ、後、しいて言えば普通の子より魔力量が多いかな?魔力向上のスキル持ち見たいだから、魔導士に向いてると思うけど。もしかして、その赤い目に秘密があるのかもしれないかな。炎が出るとき、その目に何か映る?」
「よくわからない。でも、”この目”に炎がうつると、次の瞬間、何かが燃えてる。だから、私に関わらない方がいい」
「なるほど。そういう事か。君は”呪いを受けている”のではなく”炎の魔法の才能”があるんだよ。まぁ、見てて。」
俺は、近くに落ちているゴミに無詠唱でファイヤを出す。すると、ゴミは燃える。それをウォータを無詠唱にて唱え鎮火する。少女はそれを見てビックリしているようだった。
「まぁ、俺にも出来るよ。ってことは、俺も呪われてるって事かな?水も出たけど。」
俺は、微笑みながら少女に言った。
「君は、他の人より魔力量が多い。そして、その魔眼の制御ができてないだけなんだよ。ちゃんと鍛錬すれば、すごい魔法使いになれると思うよ。」
少女は、目をウルウルさせ今にも泣きそうだ。
「皆は、私を”呪いの子”だと言って忌み嫌う。私の事を理解してくれる人はいない。だから、そんなこと言われたの初めて。」
少女はこらえていた涙が溢れ出し、頬を伝う。それでも、俺の目をちゃんと見て話しをしている。
「両親は?」
俺が尋ねると、少女は首をフルフルと横に振った。
「母は、私が小さい頃からいなかった。私の父は、いつも私を叩いてた。お金を稼げと。だから、冒険者の人の荷物持ちをしてお金を稼いだ。でも、父にお金を渡してもお酒ばっかりで、ご飯あまりくれない。だから、父が寝た頃にそっとご飯食べた。それ、見つかって、また叩かれる。ある日、すごく稼ぎが悪くていつもより沢山、父に叩かれた。その時、”死んじゃえ!”って思った。そしたら、火がついた…、そして、父が死んだ。」
少女は、ぽろぽろと涙を流しながら話をする。
「それから、私は”呪いの子”として忌み嫌われてきた。そして、住むところも無くなる。私の名前は、ティナ。そんな私にそんな優しい言葉をかけてくれた人は初めて。本当にありがとう。」
ん?なんか、どっかで聞いた話だな。
「ん?もしかして、ティナの家ってここじゃない?」
そう言って、地図を見せる。
「うん。ここ、私の家。なぜ、あなたが知ってる?」
うーん、ここは俺が買ったから出て行けとは言えないよな。まいったな。”問題”ってこの事か。
「うん、ここの家を買ったの俺なんだ。で、今から見に行こうと思ってた所なんだよ。」
「そっか。じゃあ、もう、私が帰る家は無い。」
ティナはうな垂れてしまった。
「うーん、じゃあ、こういうのはどうかな?ティナは冒険者の荷物持ちの仕事をしてたんだよな?」
「そう。」
「色々誤解があるみたいだけど、しばらくは荷物持ちの仕事も無さそうな感じじゃん」
「でも、働かないとご飯が食べられない」
「うん。じゃあ、住込みでこの家で働かないか?そうすれば、魔力のコントロールも教えてあげられるし、出て行かなくて済むだろ?」
ティナが俺の顔を見る。
「なんで、そんなに良くしてくれるの?」
「うーん、乗りかかった船だし、ティナをこのまま見捨てられないから。俺も事情があって10年はこの街にいることになると思うし、丁度、誰かを雇ってやって欲しい事があったからさ。」
「10年後には出て行くの?」
「いや、それは分からないけどね。でも、どうだろうか?」
「私にしたらとてもいい話。断る理由がない。でもいいの?」
「もちろんだよ。あ、でも、今の家は建直しになると思うけどいいかな?」
「それは、あなたの家だから問題ない。いい思い出があった訳じゃないし。」
「それは、良かった!じゃあ、家に案内して!あ、でも、その前に…ちょっとここで待ってて」
そういって、マーケットに走っていく。ゴムと寒天を買ってくる。ケイ素は素材で持ってたよな。それを持ってティナの所に戻る。ティナはちゃんと待っていてくれた。
「ちょっと見てて。」
俺は、その素材を基にサンドイッチ構造のカラコンを創作する。
「これは?」
「うん、俺のスキルで作ったんだけど、これで目の色が変えられるはず。ちょっと、違和感があるかもだけど、付けてみてもいい?」
「別に問題ない」
「じゃあ、この指を見てて。」
そう言って、自作カラコンをティナの目に付けてあげる。ちょっと、微調整が必要みたいなので創作で着色を調節する。これでよし!。保存用入れ物との生理食塩水の入った瓶を渡す。
空間収納から鏡を取り出し、見せてあげる。
「これは、自分を映す道具だよ。ほら、両目の色が同じになってるでしょ?」
「自分の姿をちゃんと見たの初めて。これ、すごい道具。それに、目の色が同じ」
ティナは鏡を見て驚いている。
「あなたは何者?」
「ティナの魔法使いでございます。」
おちゃらけて片手を斜め上にかざし、もう片方を胸に当て押をクロスさせながらお辞儀した。すると、ティナは俺に抱き付き
「私の魔法使い様。ありがとう。ティナはずっとあなたにお仕えします。」
真剣に返されてしまった。でも、子供っぽくてすごく可愛い。俺も子供なんだけど。
さて、気を取り直して家までの道案内をお願いする。道中、すっかり懐いたティナは俺の手を握り案内してくれた。
「ここが私の家でございます。」
なんか、ティナの話し方が変わった。
「なぁ、ティナ。今まで通りの話し方でいいよ。」
「いえ、私の魔法使い様にそんな失礼な話し方はできません。」
「うーん、俺的には今までの方が親近感があってうれしいんだけど。」
頭の裏をぽりぽり掻きながらティナに言う。
「わかった。ティナは魔法使い様の言うとおりにする。」
「魔法使い様もちょっと…アルファードでいいよ。」
「わかった。アルファード」
素直に言うことを聞いてくれる。なんか、すごく可愛らしい。
「うん、その方がティナっぽくて俺は好きだな。」
ティナはちょっと赤くなって俯いた。
ティナの家は、決して奇麗とは言えない掘立て小屋だ。しかし、庭には花壇があり、きちんと手入れされていて色とりどりの草花が咲いている。
「すごく素敵な庭だね。」
「うん。大切に育てた。私、お花好き。」
「ここは残そうね。」
「ほんと!アルファード。ありがとう!」
ティナの顔が“パァー”と明るくなった。隣の土地も同じくらいある。結構、立派な家が作れそうだ!
「家の中に入っていいかな?」
「どうぞ。何もありませんが。」
俺とティナは家の中にはいる。やはり、ちょっと空気が重い感じがする。そして、部屋の一部に焦げた所があった。
”ここで亡くなったんだな”
俺は、手を合わせる。そして、
《ホーリー》
家の中が光り輝く。なんとなく漂っていた嫌な空気が浄化されていく。
「何をしたの?」
ティナが不思議そうに尋ねる。
「ティナのお父さんが、天国へ行けるようにしたんだよ。」
「アルファード、ありがとう。あんな父でも、私にとっては父。すごく心残りだった。父は天国に行ったんだね。」
ティナは、両手をグーに合わせ目をつぶる。色々な思いがあるのだろう。俺は、その姿を見ていた。
家の中を見回ってみる。家というよりは、牢屋に近い感じがする。部屋には、椅子と机が一つある。寝るところに藁が敷いてある。この藁の中に入って寝てるんだろう。炊事場には崩れかけた石窯、大きめの桶くらいしかない。桶には水が溜まっているがあまり奇麗とは言えない。トイレも1mほどの囲いがある程度で、近くに行くと匂いがキツイ。汲み取り式の”和式”のようだ。蓋を開けて”用を足す”って感じなので、衛生面もよくない。
”これは、取り壊して全部作った方がよさそうだな。”
 俺が難しい顔をしているとティナが覗き込んできた。
「アルファード、どうしたの?」
なぜか不安そうに俺を見ている。
「いや、やっぱり一旦取壊して建直しかなぁーって思ってね。それでもいい?」
「うん。問題ない。アルファードの家になるのだから。」
「”俺とティナ”の家だよ。ティナの帰る場所はここでしょ?」
そう言うと、ティナは微笑み抱き付いてくる。
「契約が済んだら、早速建替えよう。どんな家がいい?」
「私は、アルファードがいればどんな所でもいい。」
そう言って微笑む。よく見るとティナの格好は、お世辞にも奇麗とは言えない。逆に少し匂うかも。まぁ、こんな生活をしていたらお風呂なんか入らないよな…。俺はティナを連れて炊事場に移動する。そして、土魔法と創作で桶と排水を繋げる。桶の水を抜き、クリーンの魔法できれいにする。
「ティナ、こっち来て服脱いで。」
ティナは、”え”って感じでこちらを見たが、こちらに来て言う通りに服を脱いだ。少し恥ずかしそうだがまだ小さいからいいだろう。幼児の身体は、少しやせ気味だが、そこまで酷くはない。これから発達するであろう奇麗な胸とまだ何もない”I字”の部分を手で隠しながらこちらを見てる。
「この桶の上に乗って。」
ティナは、黙って桶の上に乗る。そして、ホットウォーターの魔法を使い全身を濡らす。
「どお?熱くない?」
「うん。気持ちいい」
次にシャンプーで頭を洗う。
「目をつぶって、耳を塞いで。頭洗うよ。」
俺は空間収納からシャンプーみたいな洗剤を取り出し、ティナの頭を洗う。結構、絡まってるな。よし。俺は、空間収納から牧を取り出し、創作で櫛を作った。その櫛を使ってティナの髪を奇麗に洗う。本当は、トリートメントなんかあったらよかったのにな。まぁ、しょうがないか。頭を洗い次に身体を洗う。空間収納から石鹸を取り出し、身体の隅々まで洗ってあげる。結構、汚れていたが、奇麗に洗うとすべすべの白い肌になった。石鹸を流し、空間収納からタオルを取り出す。身体を奇麗に拭き、巻いてあげる。
「ちょっと、このままで待ってて。寒い?」
「ううん。大丈夫」
俺は、ティナの着ていた下着と服を洗い始める。結構、汚れてるな。下着と服を奇麗に洗い、洗い終わったら、分離のスキルで水分と下着、服を分離して乾かす。
「はい。これで奇麗になったよ。ティナは、可愛い女の子なんだから奇麗にしないとね。」
「石鹸使ったの初めて。いい匂いがする」
自分の髪と身体、服の匂いを嗅ぎ、すごく満足そうにする。俺は、椅子に腰かけ、ティナを呼ぶ。
「こっちに来て、膝の上に座って。」
ティナは、てけてけっと走ってきて、俺の膝の上に座る。
「髪を乾かそう。」
俺は、風と炎の合成魔法で温風を作り、ティナの髪を乾かす。ある程度乾いたら、櫛で髪の毛を溶かしてあげる。
「はい。お仕舞。お姫様みたいに奇麗になったよ。」
ティナは、少し顔を赤らめて、
「アルファード、ありがとう。」
そう言って微笑む。その笑顔はとても可愛らしい。
家も見たし、ティナも奇麗になったので、冒険者ギルドに戻って契約するかな。
「ティナ、俺は冒険者ギルドに行くけど、どおする?」
するとティナは、
「私も行く」
という訳でティナも一緒に冒険者ギルドに行くことになった。
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