11 / 93
第2章 再会編
第11話 集合、そして……/加奈子
しおりを挟む
それから数日が経ち、今日は8月11日の日曜日、エキサイトランドに行く日がやって来た。
「マーコ、久しぶりだねぇ? それに三田さんもお久しぶりです」
「ほんと久しぶり~それにしても桜ちゃんのお母さんがチーチュって知った時は驚いたわ!!」
「ハハハ、私もだよ。それと加奈ちゃん、いつも桜と仲良くしてくれてありがとね?」
「え? いえ、そんなことは……」
この元気な女性は桜ちゃんのお母さんで名前は大塚千枝子といい、前にお母さんが言っていたように小中高と同じ学校に通っていた親友だそうだ。
しかし桜ちゃんのお母さんって『チーチュ』って呼ばれる感じの人じゃないような……化粧は濃い目で茶髪のソバージュロングヘアー
見た感じ、物静かな桜ちゃんとは真逆でとても明るい性格みたいだけど怒るとちょっと怖い感じもするし……
桜ちゃんのお母さんはシングルマザーで桜ちゃんが幼稚園の途中で離婚したらしく、その時に実家のあるこの町に一人暮らしをしている母親と同居する為に戻ってきたそうだ。
そういえば桜ちゃんって幼稚園の二学期に転入してきて寂しそうに一人でポツンとしているところを私が声をかけて、そこから仲良くなったんだよなぁ……
桜ちゃんのお母さんは最初の数年間は一家の大黒柱として必死に仕事を頑張っていたので学校の行事などには一切参加せず、桜ちゃんのお婆ちゃんに任せていたみたい。
だから学校行事などでうちのお母さんと会う機会は全く無くお互いに学生時代の友人だとは気付かなかったそうだ。
それにお母さんはまさか桜ちゃんのお母さんが離婚しているとは思っていなかったので大塚桜ちゃんは同じ大塚でも全然、別人の大塚さんの娘さんだと思っていたから気付くはずもなかったというのが本当のところらしい。
「それと山田さんご家族でしたよね? 今日はお誘いいただきありがとうございます」
「いえいえ、うちも誘っていただいた方ですから。それと最近、うちの翔太と桜ちゃんがとても仲良くしているみたいで……もし翔太が桜ちゃんを泣かす様なことをしたらいつでも言ってくださいね? この子、いつも加奈ちゃんに意地悪をしてよく泣かしていたから心配で心配で」
「へぇ、そうなんですかぁ……加奈ちゃんに意地悪をねぇ……」
桜ちゃんのお母さんはそう言いながら私の方を見てきたのでドキッとした。
でも直ぐに桜ちゃんのお母さんは笑顔になり、何故か私にウインクしてきた。
え? 今のは何かのサインなの?
私が理解に苦しんでいる中、桜ちゃんのお母さんは山田さん達の方に向き直し話し出す。
「ハハハ、それは大丈夫ですよ。翔太君はとても優しくて素敵な息子さんですよ。翔太君、うちの桜と仲良くしてくれてありがとね?」
「は、はい……」
さすがに翔太は元気が無いなぁ。まぁ、これも私のせいだけど……
でも私だって今日は開き直って来てるんだし、年上の翔太だって頑張ってもらわないと……じゃないと翔太のご両親に心配をかけてしまうし、今日をとても楽しみにしていた桜ちゃんにも申し訳が無いし……
「そう言えば山田さんは焼き鳥屋をされているそうですね? 私、焼き鳥大好きなんですよ!! 今度、お店に行かせてもらっていいですか?」
「勿論ですよ。是非いらしてください」
「うんうん、いつでも来てください。思いっきりサービスさせてもらいますよ!!」
「うわぁ、ありがとうございます。桜も一緒に行きましょうね?」
「うん……翔太君もお店に顔は出したりするの?」
「い、いや、俺はあまりお店には行かないなぁ……」
「え、どうして?」
「お店の中、炭火と客のタバコの煙が凄くて服に匂いがついて嫌だからかな……」
「ふーん、そうなんだぁ……」
おお、二人がまともに会話しているところを初めて見たわ。
桜ちゃん、その調子で頑張って!!
「今日は久しぶりに広美ちゃんに会えるからお母さん、とても楽しみだわぁ。きっと素敵な女の子になってるでしょうねぇ……」
お母さんが私にしか聞こえないくらいの声で呟いている。
そう言えば私も小さい頃に広美さんに何度か会っているらしいけど、全然記憶が無いんだよなぁ……お母さんのお気に入りの広美さんってどんな人なんだろう?
ん? でも待って。今、私とても大事な事を思い出したような……
そうだった。広美さんってお母さんが学生時代に好きだった人の娘さんだったよね?
ってことは昔、片思いの人に無理矢理お母さんからキスをしたって前に言っていたけど、もしかしてその相手は広美さんのお父さんじゃ……?
うわぁ、どうしよう。もしそうなら……その事を知っているのはお母さんと私だけだし……何だか逆に広美さんと顔を合わせづらくなってきたじゃない。
それと同じ日にお母さんが『片思いって凄く辛い事だから。それが絶対に叶わないと知っていれば尚更ね……』って言っていたけど、もしかしたらお母さんは今でも広美さんのお父さんの事を……
イヤイヤイヤッ、今はそんな事を考えている場合じゃ無いし、お父さんにも悪い気がするし……
「さぁ!! 皆さん、そろそろ園内に入りましょうか?」
「ヒエッ!?」
「え? 加奈子、何を驚いた顔をしているんだい? もしかしてお父さんの声が大き過ぎたのかな? もし、そうならゴメンよぉ」
お父さんの事を考えた瞬間に私の隣で突然、お父さんが大きな声を出したので凄く驚いてしまったのが少し恥ずかしかった。
「そうですね、入りましょう。私はエキサイトランドに来るの久しぶりなので実は楽しみにしていたんですよぉ。どうされます? まずはジェットコースターから攻めますか!?」
翔太のお父さんが嬉しそうに私のお父さんに言っている。
それに対して翔太のお母さんが少しバカにした顔をしながら「あなた、絶叫系凄く苦手じゃなかった? 無理しないでメリーゴーランドくらいがちょうど良いんじゃない?」と言うと、
「だ、大の大人がメリーゴーランドって何だよぉ!? でも、それもアリかな?」
「 「 「ハッハッハッハ」 」 」
翔太のお父さんの返事が面白いのか大人達は大笑いをしている。
そんな中、桜ちゃんが少し不安そうな表情をしながら私の背中をツンツンしてきた。
「ん? どうしたの、桜ちゃん?」
桜ちゃんは私の耳元に顔を近づけ小声でこう言った。
「あのね、今日はできるだけ翔太君と一緒の座席になるように協力してくれないかなぁ……?」
「オッケー、任せておいて。最初からそのつもりだったし」
「ありがとう、加奈ちゃん」
桜ちゃんは満面の笑みだ。
私はこんな桜ちゃんの幸せそうな表情を絶対に消したくない。
いくら私が仕向けたことだとはいえ、桜ちゃんの恋を踏みにじる訳にはいかない。
何が何でも応援をし続けるんだと心に誓いながらエキサイトランドの入場ゲートへと向かった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
「マーコ、久しぶりだねぇ? それに三田さんもお久しぶりです」
「ほんと久しぶり~それにしても桜ちゃんのお母さんがチーチュって知った時は驚いたわ!!」
「ハハハ、私もだよ。それと加奈ちゃん、いつも桜と仲良くしてくれてありがとね?」
「え? いえ、そんなことは……」
この元気な女性は桜ちゃんのお母さんで名前は大塚千枝子といい、前にお母さんが言っていたように小中高と同じ学校に通っていた親友だそうだ。
しかし桜ちゃんのお母さんって『チーチュ』って呼ばれる感じの人じゃないような……化粧は濃い目で茶髪のソバージュロングヘアー
見た感じ、物静かな桜ちゃんとは真逆でとても明るい性格みたいだけど怒るとちょっと怖い感じもするし……
桜ちゃんのお母さんはシングルマザーで桜ちゃんが幼稚園の途中で離婚したらしく、その時に実家のあるこの町に一人暮らしをしている母親と同居する為に戻ってきたそうだ。
そういえば桜ちゃんって幼稚園の二学期に転入してきて寂しそうに一人でポツンとしているところを私が声をかけて、そこから仲良くなったんだよなぁ……
桜ちゃんのお母さんは最初の数年間は一家の大黒柱として必死に仕事を頑張っていたので学校の行事などには一切参加せず、桜ちゃんのお婆ちゃんに任せていたみたい。
だから学校行事などでうちのお母さんと会う機会は全く無くお互いに学生時代の友人だとは気付かなかったそうだ。
それにお母さんはまさか桜ちゃんのお母さんが離婚しているとは思っていなかったので大塚桜ちゃんは同じ大塚でも全然、別人の大塚さんの娘さんだと思っていたから気付くはずもなかったというのが本当のところらしい。
「それと山田さんご家族でしたよね? 今日はお誘いいただきありがとうございます」
「いえいえ、うちも誘っていただいた方ですから。それと最近、うちの翔太と桜ちゃんがとても仲良くしているみたいで……もし翔太が桜ちゃんを泣かす様なことをしたらいつでも言ってくださいね? この子、いつも加奈ちゃんに意地悪をしてよく泣かしていたから心配で心配で」
「へぇ、そうなんですかぁ……加奈ちゃんに意地悪をねぇ……」
桜ちゃんのお母さんはそう言いながら私の方を見てきたのでドキッとした。
でも直ぐに桜ちゃんのお母さんは笑顔になり、何故か私にウインクしてきた。
え? 今のは何かのサインなの?
私が理解に苦しんでいる中、桜ちゃんのお母さんは山田さん達の方に向き直し話し出す。
「ハハハ、それは大丈夫ですよ。翔太君はとても優しくて素敵な息子さんですよ。翔太君、うちの桜と仲良くしてくれてありがとね?」
「は、はい……」
さすがに翔太は元気が無いなぁ。まぁ、これも私のせいだけど……
でも私だって今日は開き直って来てるんだし、年上の翔太だって頑張ってもらわないと……じゃないと翔太のご両親に心配をかけてしまうし、今日をとても楽しみにしていた桜ちゃんにも申し訳が無いし……
「そう言えば山田さんは焼き鳥屋をされているそうですね? 私、焼き鳥大好きなんですよ!! 今度、お店に行かせてもらっていいですか?」
「勿論ですよ。是非いらしてください」
「うんうん、いつでも来てください。思いっきりサービスさせてもらいますよ!!」
「うわぁ、ありがとうございます。桜も一緒に行きましょうね?」
「うん……翔太君もお店に顔は出したりするの?」
「い、いや、俺はあまりお店には行かないなぁ……」
「え、どうして?」
「お店の中、炭火と客のタバコの煙が凄くて服に匂いがついて嫌だからかな……」
「ふーん、そうなんだぁ……」
おお、二人がまともに会話しているところを初めて見たわ。
桜ちゃん、その調子で頑張って!!
「今日は久しぶりに広美ちゃんに会えるからお母さん、とても楽しみだわぁ。きっと素敵な女の子になってるでしょうねぇ……」
お母さんが私にしか聞こえないくらいの声で呟いている。
そう言えば私も小さい頃に広美さんに何度か会っているらしいけど、全然記憶が無いんだよなぁ……お母さんのお気に入りの広美さんってどんな人なんだろう?
ん? でも待って。今、私とても大事な事を思い出したような……
そうだった。広美さんってお母さんが学生時代に好きだった人の娘さんだったよね?
ってことは昔、片思いの人に無理矢理お母さんからキスをしたって前に言っていたけど、もしかしてその相手は広美さんのお父さんじゃ……?
うわぁ、どうしよう。もしそうなら……その事を知っているのはお母さんと私だけだし……何だか逆に広美さんと顔を合わせづらくなってきたじゃない。
それと同じ日にお母さんが『片思いって凄く辛い事だから。それが絶対に叶わないと知っていれば尚更ね……』って言っていたけど、もしかしたらお母さんは今でも広美さんのお父さんの事を……
イヤイヤイヤッ、今はそんな事を考えている場合じゃ無いし、お父さんにも悪い気がするし……
「さぁ!! 皆さん、そろそろ園内に入りましょうか?」
「ヒエッ!?」
「え? 加奈子、何を驚いた顔をしているんだい? もしかしてお父さんの声が大き過ぎたのかな? もし、そうならゴメンよぉ」
お父さんの事を考えた瞬間に私の隣で突然、お父さんが大きな声を出したので凄く驚いてしまったのが少し恥ずかしかった。
「そうですね、入りましょう。私はエキサイトランドに来るの久しぶりなので実は楽しみにしていたんですよぉ。どうされます? まずはジェットコースターから攻めますか!?」
翔太のお父さんが嬉しそうに私のお父さんに言っている。
それに対して翔太のお母さんが少しバカにした顔をしながら「あなた、絶叫系凄く苦手じゃなかった? 無理しないでメリーゴーランドくらいがちょうど良いんじゃない?」と言うと、
「だ、大の大人がメリーゴーランドって何だよぉ!? でも、それもアリかな?」
「 「 「ハッハッハッハ」 」 」
翔太のお父さんの返事が面白いのか大人達は大笑いをしている。
そんな中、桜ちゃんが少し不安そうな表情をしながら私の背中をツンツンしてきた。
「ん? どうしたの、桜ちゃん?」
桜ちゃんは私の耳元に顔を近づけ小声でこう言った。
「あのね、今日はできるだけ翔太君と一緒の座席になるように協力してくれないかなぁ……?」
「オッケー、任せておいて。最初からそのつもりだったし」
「ありがとう、加奈ちゃん」
桜ちゃんは満面の笑みだ。
私はこんな桜ちゃんの幸せそうな表情を絶対に消したくない。
いくら私が仕向けたことだとはいえ、桜ちゃんの恋を踏みにじる訳にはいかない。
何が何でも応援をし続けるんだと心に誓いながらエキサイトランドの入場ゲートへと向かった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
0
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
恋人、はじめました。
桜庭かなめ
恋愛
紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。
明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。
ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。
「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」
「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」
明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。
一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!
※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)
※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想などお待ちしています。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
∞
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。
入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。
しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。
抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。
※タイトルは「むげん」と読みます。
※完結しました!(2020.7.29)
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
管理人さんといっしょ。
桜庭かなめ
恋愛
桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。
しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。
風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、
「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」
高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。
ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!
※特別編11が完結しました!(2025.6.20)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
みんなと同じようにプレーできなくてもいいんじゃないですか? 先輩には、先輩だけの武器があるんですから——。
後輩マネージャーのその言葉が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
そのため、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると錯覚していたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。そこに現れたのが、香奈だった。
香奈に励まされてサッカーを続ける決意をした巧は、彼女のアドバイスのおかげもあり、だんだんとその才能を開花させていく。
一方、巧が成り行きで香奈を家に招いたのをきっかけに、二人の距離も縮み始める。
しかし、退部するどころか活躍し出した巧にフラストレーションを溜めていた武岡が、それを静観するはずもなく——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
先輩×後輩のじれったくも甘い関係が好きな方、スカッとする展開が好きな方は、ぜひこの物語をお楽しみください!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
俺の心を掴んだ姫は笑わない~見ていいのは俺だけだから!~
あとさん♪
恋愛
侯爵令息のオリヴァーは代わり映えのしない毎日に飽きていた。
飽和した毎日の中、鮮烈な印象を残したのはブリュンヒルデ・フォン・クルーガー伯爵令嬢。
妹の親友だと紹介された伯爵令嬢の生態を観察するうちに、自分の心がどこを向いているのかに気が付く。
彼女はいつの間にか、自分の心を掴んでいた。
彼女が欲しい! けれど今の自分では彼女に釣り合わない。
どうしよう、どうしたらいい? 今自分が為すべきことはなんだ? オリヴァーは生まれて初めて全力を尽くす決心をした。
これは、ひとりの少女に愛を乞うために、本気を出して自分の人生に向き合い始めた少年がちょっとだけマシな人間になるまでのお話。
※シャティエル王国シリーズ、5作目。
※シリーズ4『お姉さまは酷いずるいと言い続け、王子様に引き取られた自称・妹なんて知らない』でちょい役だったオリヴァー視点のお話です。
※このお話は小説家になろうにも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる