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第3章 想い編
第29話 女子達の想い/千夏・加奈子・桜
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私は亮君が広美ちゃんに告白が成功して付き合う事になったからフラれたんだと思っていた。でも話を聞いているとそうでは無いらしい。
好きだという想いは伝えたけど、付き合って欲しいとは言わなかったと亮君は言っているけど、それじゃ何故、私はフラれたの?
私に魅力が無いから? それとも変な誘惑をしちゃったから? 私が今までに何人もの男性と付き合っていた事に引いちゃったから?
でも亮君の答えはどれでも無かった。
私の事は幼馴染のお姉さんとしか思えない。恋愛対象にならない……
それが亮君の答えだった。もしフラれるならそういう理由もあるかもしれないとは思っていたけど、私としてはそんな理由で納得できる訳がない。
だから亮君に突っかかりそうな気持にもなったけど、それはできなかった。
やはり大好きな亮君を困らせるのは嫌だ。困っている顔も見たくない。それに亮君だって今日までに色々と考えての答えだろうし……そう言えばさっき『色々と考えさせられることがあって』って言ってたけど何があったのだろう?
とても気になるけど……何となく聞かない方がいいような気がする……
それにあれだけ卒業したら就職するって言っていた亮君が大学進学を決めたのも関係があるのかもしれないなぁ。
これで私も気兼ねなく東京に行ける……遠距離恋愛も少し憧れていたけどさ……
私は亮君がずっと好きだった。
それはこれからも変わる事は無いと思う。
だから、せめてこれから目標に向かって頑張ろうと決意している亮君の邪魔はしたくないし、心から応援もしたい。
だから……
諦めよう……きっぱり亮君の事は諦めよう。
私はずっと亮君にとっての幼馴染のお姉さんでい続けよう……
でも……
最後に一つだけ私の我がままを許して欲しい。
私は亮君に握手を求め、彼も快く差し出してくれた手を自分の方に引っ張り、亮君の顔が私の顔の近くに来た瞬間、たくさんの想いを込めてキスをした。
さようなら、亮君……
そして今までありがとね……
――――――――――――――――――――――――
夏休みもあと少しで終わる頃、久しぶりに桜ちゃんが家に遊びに来てくれた。
最近はずっと翔太と一緒に出掛けていたので私と遊ぶ機会がめっきり減っていたから、今日はとても新鮮な気持ちで桜ちゃんを迎える事ができた。
「加奈子ちゃん……」
「なぁに、桜ちゃん?」
「あのね、加奈子ちゃんって中学は青葉第6中学校に行くんだよね?」
「うん、そうだよ。私は勉強が出来る方じゃないし、私立の中学なんて行けるわけないからねぇ。もしかして桜ちゃんは6中に行かないの?」
私がそう言うと桜ちゃんは顔を下に向け何か考え事をしている。
「ん? どうしたの、桜ちゃん?」
「じ、実はね……私、中学受験をしようかと思って……でもそうすれば加奈子ちゃんと離れ離れになっちゃうし……でも行きたいなぁっていう気持ちの方が強いというか……」
そっか……桜ちゃんは私と違って頭がとてもいいし、私立中学に行っても不思議じゃ無いよねぇ……ただ、桜ちゃんと離れ離れになるのはとても寂しいけど……
「桜ちゃんが行きたいなら私は止めないよ。桜ちゃんは頭もいいしさ……離れ離れになるのは寂しけど、家も近いし直ぐに会えるじゃん。それに中学生になればお父さんが携帯電話を持たせてくれるって言ってくれているし、桜ちゃんも携帯電話を持てばいつでも連絡はできるしね」
「ありがとう……加奈子ちゃんにそう言ってもらえて嬉しいわ。これで安心して翔太君と同じ中学に行ける……」
「え?」
今、翔太と同じ中学って言わなかった?
もしかして……
「桜ちゃん? もしかして翔太は来年、6中に行かず私立中学の受験をするの?」
「うん、そうだよ。あれ? 翔太君から聞いていないの?」
「う、うん……聞いてない……へぇ、そうなんだぁ……あの翔太がねぇ……」
なるほどね。だから桜ちゃんも中学受験をする気になったんだ。愛の力って凄いんだなぁ……まぁ、私だってりょう君が私立の中学にいるのなら今頃、必死に勉強しているだろうけど……でも高校はりょう君と同じところに行きたいとは思っている。その方が話も合うと思うし。
「加奈子ちゃんが知らないのは意外だなぁ……ふーん、翔太君、加奈子ちゃんに言ってなかったんだぁ……」
ん? 何だか桜ちゃん、私が知らないのが嬉しいのかな? 顔がニヤけているように見えたんだけど……って、そんな事はまっいっか。
「それじゃぁ来年、6年生になったら受験勉強で忙しくなっちゃうよね? あまり桜ちゃんと遊べなくなるなぁ……ということは翔太ともあまりデートに行けなくなるんじゃない?」
「うん、そうだね。デートはあまり行けなくなるかもしれないわ。でも翔太君が勉強を教えてくれるって言ってくれているから私はそれだけで嬉しいの」
「へぇ、そうなんだぁ……」
翔太のやつ、やるわね? 少し見直したわ。
このまま翔太と桜ちゃんが仲良しでいてくれるといいんだけどなぁ……
「あとね……加奈子ちゃんに一つ聞だけきたい事があるんだけど……」
「え、なぁに?」
「えっとね……うーん、どうしよっかな……」
桜ちゃんがこんなに悩むって珍しいな。何か聞きづらい事なのかなぁ……?
「桜ちゃん、私に聞きたい事って何かな?」
「う、うん……やっぱりいいや。また今度聞く事にするね」
「え? ええ、分かった……またいつでも聞いてちょうだいね?」
桜ちゃんは私に何を聞きたかったんだろう?
それにしても来年、翔太が私立中学に行き、その次の年には桜ちゃんがかぁ……
今まで当たり前のように私の周りにいた人達が中学に行ったらいないのかぁ……
それってやっぱり寂しいよなぁ……
今年はりょう君も受験勉強で忙しいからそんなには会えないだろうし、今のうちに他の友達とも今以上に仲良くしておいた方がいいかも。じゃないと中学生になって友達が一人もいないのは寂し過ぎるしね。
――――――――――――――――――――――――
今日、久しぶりに加奈子ちゃんと会って色々とお話をして楽しかったなぁ……
小さい頃から大人しい性格だった私にいつも声をかけてくれて、そしていつの間にか私の一番のお友達になってくれた加奈子ちゃん、本当に優しくてそれにとても美人な女の子……
だからそんな加奈子ちゃんの事を絶対に翔太君は好きだと思っていたけど、意外とそうでは無かったみたいで驚いたし、加奈子ちゃんもあんなにカッコイイ翔太君の事を全然、興味が無いみたいだった。
私にとっては助かったけど……
そして加奈子ちゃんは翔太君に私を紹介してくれて、そんなに日が経たないうちに翔太君から付き合って欲しいって言ってくれて、私は嬉し過ぎてとても舞い上がっちゃったなぁ……
私、こんなに幸せでいいのかな? と本当に思った。
でも一つだけ気になる事が……
こないだみんなで一緒に行ったエキサイトランド……その帰りの車内で私が寝てしまっている時に翔太君と加奈子ちゃんが何やら話をしていた。
実はあの時、翔太君の少し驚いた声が聞こえて目が冷めちゃったんだ。
だけど、何となく起きる事ができなくて寝たふりをしていたのよ。
そして二人の会話を耳をダンボにして聞いていた。車の音や音楽も流れていたから全ての会話を聞けていたわけじゃないけど、どうも二人は何かの約束をしているみたいだった。
私は二人の約束が何なのかとても気になって仕方がなかったけど寝たふりをしていた私はどうしてもその事を聞けなかった。
今日、久しぶりに会った加奈子ちゃんに聞こうと思ったけど、やっぱり聞けなかったなぁ……でも二人は幼馴染なんだから約束の一つや二つくらいはするよね? って思うようにしよう……お母さんが口癖でよく言っている言葉……
『知らない方が幸せな時もあるのよ』
そうだね、お母さん。私もこの事は知らないでおくわ。
だって今は翔太君と一緒にいれるだけで幸せだもの……
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
次回で第3章は終わります。
どうぞ宜しくお願い致します。
好きだという想いは伝えたけど、付き合って欲しいとは言わなかったと亮君は言っているけど、それじゃ何故、私はフラれたの?
私に魅力が無いから? それとも変な誘惑をしちゃったから? 私が今までに何人もの男性と付き合っていた事に引いちゃったから?
でも亮君の答えはどれでも無かった。
私の事は幼馴染のお姉さんとしか思えない。恋愛対象にならない……
それが亮君の答えだった。もしフラれるならそういう理由もあるかもしれないとは思っていたけど、私としてはそんな理由で納得できる訳がない。
だから亮君に突っかかりそうな気持にもなったけど、それはできなかった。
やはり大好きな亮君を困らせるのは嫌だ。困っている顔も見たくない。それに亮君だって今日までに色々と考えての答えだろうし……そう言えばさっき『色々と考えさせられることがあって』って言ってたけど何があったのだろう?
とても気になるけど……何となく聞かない方がいいような気がする……
それにあれだけ卒業したら就職するって言っていた亮君が大学進学を決めたのも関係があるのかもしれないなぁ。
これで私も気兼ねなく東京に行ける……遠距離恋愛も少し憧れていたけどさ……
私は亮君がずっと好きだった。
それはこれからも変わる事は無いと思う。
だから、せめてこれから目標に向かって頑張ろうと決意している亮君の邪魔はしたくないし、心から応援もしたい。
だから……
諦めよう……きっぱり亮君の事は諦めよう。
私はずっと亮君にとっての幼馴染のお姉さんでい続けよう……
でも……
最後に一つだけ私の我がままを許して欲しい。
私は亮君に握手を求め、彼も快く差し出してくれた手を自分の方に引っ張り、亮君の顔が私の顔の近くに来た瞬間、たくさんの想いを込めてキスをした。
さようなら、亮君……
そして今までありがとね……
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夏休みもあと少しで終わる頃、久しぶりに桜ちゃんが家に遊びに来てくれた。
最近はずっと翔太と一緒に出掛けていたので私と遊ぶ機会がめっきり減っていたから、今日はとても新鮮な気持ちで桜ちゃんを迎える事ができた。
「加奈子ちゃん……」
「なぁに、桜ちゃん?」
「あのね、加奈子ちゃんって中学は青葉第6中学校に行くんだよね?」
「うん、そうだよ。私は勉強が出来る方じゃないし、私立の中学なんて行けるわけないからねぇ。もしかして桜ちゃんは6中に行かないの?」
私がそう言うと桜ちゃんは顔を下に向け何か考え事をしている。
「ん? どうしたの、桜ちゃん?」
「じ、実はね……私、中学受験をしようかと思って……でもそうすれば加奈子ちゃんと離れ離れになっちゃうし……でも行きたいなぁっていう気持ちの方が強いというか……」
そっか……桜ちゃんは私と違って頭がとてもいいし、私立中学に行っても不思議じゃ無いよねぇ……ただ、桜ちゃんと離れ離れになるのはとても寂しいけど……
「桜ちゃんが行きたいなら私は止めないよ。桜ちゃんは頭もいいしさ……離れ離れになるのは寂しけど、家も近いし直ぐに会えるじゃん。それに中学生になればお父さんが携帯電話を持たせてくれるって言ってくれているし、桜ちゃんも携帯電話を持てばいつでも連絡はできるしね」
「ありがとう……加奈子ちゃんにそう言ってもらえて嬉しいわ。これで安心して翔太君と同じ中学に行ける……」
「え?」
今、翔太と同じ中学って言わなかった?
もしかして……
「桜ちゃん? もしかして翔太は来年、6中に行かず私立中学の受験をするの?」
「うん、そうだよ。あれ? 翔太君から聞いていないの?」
「う、うん……聞いてない……へぇ、そうなんだぁ……あの翔太がねぇ……」
なるほどね。だから桜ちゃんも中学受験をする気になったんだ。愛の力って凄いんだなぁ……まぁ、私だってりょう君が私立の中学にいるのなら今頃、必死に勉強しているだろうけど……でも高校はりょう君と同じところに行きたいとは思っている。その方が話も合うと思うし。
「加奈子ちゃんが知らないのは意外だなぁ……ふーん、翔太君、加奈子ちゃんに言ってなかったんだぁ……」
ん? 何だか桜ちゃん、私が知らないのが嬉しいのかな? 顔がニヤけているように見えたんだけど……って、そんな事はまっいっか。
「それじゃぁ来年、6年生になったら受験勉強で忙しくなっちゃうよね? あまり桜ちゃんと遊べなくなるなぁ……ということは翔太ともあまりデートに行けなくなるんじゃない?」
「うん、そうだね。デートはあまり行けなくなるかもしれないわ。でも翔太君が勉強を教えてくれるって言ってくれているから私はそれだけで嬉しいの」
「へぇ、そうなんだぁ……」
翔太のやつ、やるわね? 少し見直したわ。
このまま翔太と桜ちゃんが仲良しでいてくれるといいんだけどなぁ……
「あとね……加奈子ちゃんに一つ聞だけきたい事があるんだけど……」
「え、なぁに?」
「えっとね……うーん、どうしよっかな……」
桜ちゃんがこんなに悩むって珍しいな。何か聞きづらい事なのかなぁ……?
「桜ちゃん、私に聞きたい事って何かな?」
「う、うん……やっぱりいいや。また今度聞く事にするね」
「え? ええ、分かった……またいつでも聞いてちょうだいね?」
桜ちゃんは私に何を聞きたかったんだろう?
それにしても来年、翔太が私立中学に行き、その次の年には桜ちゃんがかぁ……
今まで当たり前のように私の周りにいた人達が中学に行ったらいないのかぁ……
それってやっぱり寂しいよなぁ……
今年はりょう君も受験勉強で忙しいからそんなには会えないだろうし、今のうちに他の友達とも今以上に仲良くしておいた方がいいかも。じゃないと中学生になって友達が一人もいないのは寂し過ぎるしね。
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今日、久しぶりに加奈子ちゃんと会って色々とお話をして楽しかったなぁ……
小さい頃から大人しい性格だった私にいつも声をかけてくれて、そしていつの間にか私の一番のお友達になってくれた加奈子ちゃん、本当に優しくてそれにとても美人な女の子……
だからそんな加奈子ちゃんの事を絶対に翔太君は好きだと思っていたけど、意外とそうでは無かったみたいで驚いたし、加奈子ちゃんもあんなにカッコイイ翔太君の事を全然、興味が無いみたいだった。
私にとっては助かったけど……
そして加奈子ちゃんは翔太君に私を紹介してくれて、そんなに日が経たないうちに翔太君から付き合って欲しいって言ってくれて、私は嬉し過ぎてとても舞い上がっちゃったなぁ……
私、こんなに幸せでいいのかな? と本当に思った。
でも一つだけ気になる事が……
こないだみんなで一緒に行ったエキサイトランド……その帰りの車内で私が寝てしまっている時に翔太君と加奈子ちゃんが何やら話をしていた。
実はあの時、翔太君の少し驚いた声が聞こえて目が冷めちゃったんだ。
だけど、何となく起きる事ができなくて寝たふりをしていたのよ。
そして二人の会話を耳をダンボにして聞いていた。車の音や音楽も流れていたから全ての会話を聞けていたわけじゃないけど、どうも二人は何かの約束をしているみたいだった。
私は二人の約束が何なのかとても気になって仕方がなかったけど寝たふりをしていた私はどうしてもその事を聞けなかった。
今日、久しぶりに会った加奈子ちゃんに聞こうと思ったけど、やっぱり聞けなかったなぁ……でも二人は幼馴染なんだから約束の一つや二つくらいはするよね? って思うようにしよう……お母さんが口癖でよく言っている言葉……
『知らない方が幸せな時もあるのよ』
そうだね、お母さん。私もこの事は知らないでおくわ。
だって今は翔太君と一緒にいれるだけで幸せだもの……
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お読みいただきありがとうございました。
次回で第3章は終わります。
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