51 / 93
第5章 嫉妬編
第50話 あの時の人/亮二
しおりを挟む
「三田さん!! 僕はあれから心を入れ替えたんだ!! そして今では『三田加奈子ファンクラブ会長』としても頑張っているんだ!!」
「はぁ、そうなんですね……えっ!? か、会長!? 私にあれだけ酷いことを言われたのに……何で荻野部長が会長なんですか!?」
「まぁ、ジャンケンで勝ったからってのもあるけど、僕は君に厳しい事を言われて目が覚めたんだよ。そして僕にあれだけの事を平気で言ってきた君を本気で好きになってしまって……三田さんに僕の本気をみてもらう為に美樹とも別れたんだ」
あの子が前にカナちゃんが話していた演劇部の部長さん……
クソッ、悔しいけどめちゃくちゃイケメンだな。
そりゃぁモテるのもよく分かる気がする。
ってか、今カナちゃんの事が本気で好きになったって言ったよな?
よくこんな大勢の前でそんなことを平気で言えるよな!?
それに彼女とも別れたって言ってな……
これは非常にヤバい状況じゃないのか……?
「加奈子、ゴメンね? 荻野部長がどうしても会長やりたいっていうから、それを阻止する為にジャンケンで決めたのに荻野部長が勝ってしまって……」
「別に沙耶香が謝る事じゃないわ。いずれにしても私は荻野部長のそういうところが嫌いなんです!! 何で大川さんと別れる必要があったんですか!? それに荻野部長が私の事を好きになる意味も分かりません!! お願いですから大川さんと寄りを戻してください!! そしてファンクラブの会長もってか、ファンクラブなんて私には必要無いので解散してください!!」
「イヤイヤイヤッ、三田さん、それは無理な相談だよぉ」
「無理じゃないです!!」
「三田さん……」
「あ、大川さん!? この人は一体何なんですか!? 私なんかの為に何で二人が別れなくちゃいけないんですか!?」
カナちゃんがかなり興奮している。これはヤバい状況になってきたぞ。
俺が間に入った方が……でも俺の様な部外者が入っていいものなんだろうか……
「三田さん、私は荻野部長と別れて正解だと思っているから気にしないで」
「で、でも!!」
「大丈夫よ。逆に今は荻野部長と別れてホッとしている自分がいるの。やはり惚れた者の弱みっていうのはとても辛かったから……彼が何を言っても何をしても笑って許していた自分がとても嫌いだったから……」
「大川さん……」
「辛くなるのが分かっていたから小学生の頃の私は山田翔太君に告白しなかったのにねぇ……ほんと私ってバカだよね?」
「えっ!? や、やっぱり、大川さんは翔太の事が……」
「ゴメンね? あの時は恥ずかしくて言えなかったから……でもこれからはもっともっと自分を磨いて魅力のある女性になりたいと思っているし、いつかそんな私の事を好きになってくれる人が現れてその人と付き合うことができればいいなって……だから私の事は気にしないで欲しいの」
「は、はい、分かりました……私、大川さんを応援します!!」
「フフ、ありがとう。あ、それと私もあの時から三田さんの事が大好きになっちゃったから『三田加奈子ファンクラブ』の会員になったのよ。だから解散するのは嫌だなぁ……」
「えーっ!? 大川さんまで会員なんですか!? なんか理解に苦しむんですけど……でも大川さんの気持ちはよく分りました。ただし、私が荻野部長を許せないのは変わりませんので!!」
「フフフ……荻野部長を許さないのは三田さんの自由よ。だから私はそれに関しては何も言わないわ。私も荻野部長の事はどうでもいいし……」
「ちょっと待て、美樹ちゃん!? 君も『元カノ』として少しは俺をフォーローしてくれたらどうなんだ!?」
「黙れ、バカ部長!! いえ、ただのバカ!!」
「ヒエッ!?」
ウワッ、俺も清楚系な感じの彼女の口からそんな言葉が出るとは思わなかったから少し驚いてしまったぞ。
「こんなところで時間を費やしている暇は無いはずよ。早く控室に行って最後の打ち合わせをしないといけないんじゃないのかしら? 荻野部長、部長としてしっかりしてもらわないと困るわ。じゃないと七夕祭り後にあなたには部長を降りてもらうわよ」
「み、美樹ちゃんって怒るとこんなにも怖かったのかい……?」
「何を言っているの? 普通は怒れば誰だって怖いものよ。そんな事よりも『三田加奈子ファンクラブ』の会長を名乗るならボランティア活動中の三田さんの邪魔をしている場合では無いでしょ? さぁ、早く控室に行くわよ!?」
「あ、ああ……わ、分かったよ……」
あの女子のお陰で何とか騒ぎは収まったみたいだな?
でも、あの子の口から翔太君の名前が出たのは驚いたなぁ……
「か、カナちゃん? そろそろ昼休みだから俺達も控室に行こうか?」
「え? うん……」
「それじゃぁ行こう」
「りょう君? 変なところを見せちゃったみたいでゴメンね?」
「ハハハ……いや、大丈夫だよ。中学生でも色々とあるからね。俺の中学の時もそうだったしさ……ハハハ……」
「あーっ!!」
えっ!? 何!?
急にカナちゃんの隣にいる女の子が大きな声を出しながら俺に向かって指を差しているんだが……
「沙耶香、急にどうしたのよ? ビックリするじゃない? ってか、何でりょう君を指さして……ん? あ……あーーーっ!! ま、マズい!!」
へっ? カナちゃんまで大声を出しているぞ。それに何がマズいんだ?
指を差している女の子が血相を変えて俺に近づいて来るんだが……俺、この子の事、全然知らないけど……知らないういちに俺がこの子に何かしたことがあるのかな? いや、それは絶対無いはずだ。
「あのぉ!! お名前教えていただけませんか!?」
「え? お、俺は鎌田亮二って名前だけど……」
「沙耶香……」
カナちゃんが凄く心配そうな顔をしているけど、この子は一体誰なんだ?
「鎌田さん、こんにちは!! 私は平田沙耶香といいます。一つお聞きしたいのですが鎌田さんは昔、青葉第三中学校の文化祭で演劇部員として演劇をされていませんでしたか?」
「え? ああ、中学生の頃の俺はたしかに青葉三中の演劇部だったけど……それがどうかしたのかい?」
「やっぱりそうだったんですね!? 私、小さい頃に鎌田さんと五十鈴広美さんの演技を初めて観た時から二人の大ファンになったんです!! まさかこんな所で会えるなんて奇跡だわ……これって運命の出会いですよね!?」
「ハハハ、運命の出会いってのは大袈裟過ぎると思うんだけど……」
しかし俺にファンがいたなんて信じられないな。まぁ、広美のファンで俺はついでって感じのファンなんだろうけど……
でも、あの期間、嫌々ながらも演劇を頑張った甲斐はあったってことなのかな?
それに大ファンって言われて悪い気はしないよな。カナちゃんも自分のファンクラブが出来て本当は悪い気はしていないとか……いや、それはないか。カナちゃんの性格からすれば、やっぱファンクラブなんて嫌に違いない。
「大袈裟では無いです!! 私は本心で言っていますし、鎌田さんに会えてめちゃくちゃ感動してます!! あの時、恥ずかしくて出来なかった握手をしてもらえないでしょうか!?」
「え? 握手?」
「はい、お願いします!!」
チラッとカナちゃんを見ると凄く不安そうな顔をしている。そんなカナちゃんを目の前にして嬉しそうな顔で握手をするのはマズいと思う俺であった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
この章もあと数話で完結です。
どうぞよろしくお願い致します。
「はぁ、そうなんですね……えっ!? か、会長!? 私にあれだけ酷いことを言われたのに……何で荻野部長が会長なんですか!?」
「まぁ、ジャンケンで勝ったからってのもあるけど、僕は君に厳しい事を言われて目が覚めたんだよ。そして僕にあれだけの事を平気で言ってきた君を本気で好きになってしまって……三田さんに僕の本気をみてもらう為に美樹とも別れたんだ」
あの子が前にカナちゃんが話していた演劇部の部長さん……
クソッ、悔しいけどめちゃくちゃイケメンだな。
そりゃぁモテるのもよく分かる気がする。
ってか、今カナちゃんの事が本気で好きになったって言ったよな?
よくこんな大勢の前でそんなことを平気で言えるよな!?
それに彼女とも別れたって言ってな……
これは非常にヤバい状況じゃないのか……?
「加奈子、ゴメンね? 荻野部長がどうしても会長やりたいっていうから、それを阻止する為にジャンケンで決めたのに荻野部長が勝ってしまって……」
「別に沙耶香が謝る事じゃないわ。いずれにしても私は荻野部長のそういうところが嫌いなんです!! 何で大川さんと別れる必要があったんですか!? それに荻野部長が私の事を好きになる意味も分かりません!! お願いですから大川さんと寄りを戻してください!! そしてファンクラブの会長もってか、ファンクラブなんて私には必要無いので解散してください!!」
「イヤイヤイヤッ、三田さん、それは無理な相談だよぉ」
「無理じゃないです!!」
「三田さん……」
「あ、大川さん!? この人は一体何なんですか!? 私なんかの為に何で二人が別れなくちゃいけないんですか!?」
カナちゃんがかなり興奮している。これはヤバい状況になってきたぞ。
俺が間に入った方が……でも俺の様な部外者が入っていいものなんだろうか……
「三田さん、私は荻野部長と別れて正解だと思っているから気にしないで」
「で、でも!!」
「大丈夫よ。逆に今は荻野部長と別れてホッとしている自分がいるの。やはり惚れた者の弱みっていうのはとても辛かったから……彼が何を言っても何をしても笑って許していた自分がとても嫌いだったから……」
「大川さん……」
「辛くなるのが分かっていたから小学生の頃の私は山田翔太君に告白しなかったのにねぇ……ほんと私ってバカだよね?」
「えっ!? や、やっぱり、大川さんは翔太の事が……」
「ゴメンね? あの時は恥ずかしくて言えなかったから……でもこれからはもっともっと自分を磨いて魅力のある女性になりたいと思っているし、いつかそんな私の事を好きになってくれる人が現れてその人と付き合うことができればいいなって……だから私の事は気にしないで欲しいの」
「は、はい、分かりました……私、大川さんを応援します!!」
「フフ、ありがとう。あ、それと私もあの時から三田さんの事が大好きになっちゃったから『三田加奈子ファンクラブ』の会員になったのよ。だから解散するのは嫌だなぁ……」
「えーっ!? 大川さんまで会員なんですか!? なんか理解に苦しむんですけど……でも大川さんの気持ちはよく分りました。ただし、私が荻野部長を許せないのは変わりませんので!!」
「フフフ……荻野部長を許さないのは三田さんの自由よ。だから私はそれに関しては何も言わないわ。私も荻野部長の事はどうでもいいし……」
「ちょっと待て、美樹ちゃん!? 君も『元カノ』として少しは俺をフォーローしてくれたらどうなんだ!?」
「黙れ、バカ部長!! いえ、ただのバカ!!」
「ヒエッ!?」
ウワッ、俺も清楚系な感じの彼女の口からそんな言葉が出るとは思わなかったから少し驚いてしまったぞ。
「こんなところで時間を費やしている暇は無いはずよ。早く控室に行って最後の打ち合わせをしないといけないんじゃないのかしら? 荻野部長、部長としてしっかりしてもらわないと困るわ。じゃないと七夕祭り後にあなたには部長を降りてもらうわよ」
「み、美樹ちゃんって怒るとこんなにも怖かったのかい……?」
「何を言っているの? 普通は怒れば誰だって怖いものよ。そんな事よりも『三田加奈子ファンクラブ』の会長を名乗るならボランティア活動中の三田さんの邪魔をしている場合では無いでしょ? さぁ、早く控室に行くわよ!?」
「あ、ああ……わ、分かったよ……」
あの女子のお陰で何とか騒ぎは収まったみたいだな?
でも、あの子の口から翔太君の名前が出たのは驚いたなぁ……
「か、カナちゃん? そろそろ昼休みだから俺達も控室に行こうか?」
「え? うん……」
「それじゃぁ行こう」
「りょう君? 変なところを見せちゃったみたいでゴメンね?」
「ハハハ……いや、大丈夫だよ。中学生でも色々とあるからね。俺の中学の時もそうだったしさ……ハハハ……」
「あーっ!!」
えっ!? 何!?
急にカナちゃんの隣にいる女の子が大きな声を出しながら俺に向かって指を差しているんだが……
「沙耶香、急にどうしたのよ? ビックリするじゃない? ってか、何でりょう君を指さして……ん? あ……あーーーっ!! ま、マズい!!」
へっ? カナちゃんまで大声を出しているぞ。それに何がマズいんだ?
指を差している女の子が血相を変えて俺に近づいて来るんだが……俺、この子の事、全然知らないけど……知らないういちに俺がこの子に何かしたことがあるのかな? いや、それは絶対無いはずだ。
「あのぉ!! お名前教えていただけませんか!?」
「え? お、俺は鎌田亮二って名前だけど……」
「沙耶香……」
カナちゃんが凄く心配そうな顔をしているけど、この子は一体誰なんだ?
「鎌田さん、こんにちは!! 私は平田沙耶香といいます。一つお聞きしたいのですが鎌田さんは昔、青葉第三中学校の文化祭で演劇部員として演劇をされていませんでしたか?」
「え? ああ、中学生の頃の俺はたしかに青葉三中の演劇部だったけど……それがどうかしたのかい?」
「やっぱりそうだったんですね!? 私、小さい頃に鎌田さんと五十鈴広美さんの演技を初めて観た時から二人の大ファンになったんです!! まさかこんな所で会えるなんて奇跡だわ……これって運命の出会いですよね!?」
「ハハハ、運命の出会いってのは大袈裟過ぎると思うんだけど……」
しかし俺にファンがいたなんて信じられないな。まぁ、広美のファンで俺はついでって感じのファンなんだろうけど……
でも、あの期間、嫌々ながらも演劇を頑張った甲斐はあったってことなのかな?
それに大ファンって言われて悪い気はしないよな。カナちゃんも自分のファンクラブが出来て本当は悪い気はしていないとか……いや、それはないか。カナちゃんの性格からすれば、やっぱファンクラブなんて嫌に違いない。
「大袈裟では無いです!! 私は本心で言っていますし、鎌田さんに会えてめちゃくちゃ感動してます!! あの時、恥ずかしくて出来なかった握手をしてもらえないでしょうか!?」
「え? 握手?」
「はい、お願いします!!」
チラッとカナちゃんを見ると凄く不安そうな顔をしている。そんなカナちゃんを目の前にして嬉しそうな顔で握手をするのはマズいと思う俺であった。
――――――――――――――――――――――――
お読みいただきありがとうございました。
この章もあと数話で完結です。
どうぞよろしくお願い致します。
1
あなたにおすすめの小説
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
元おっさんの幼馴染育成計画
みずがめ
恋愛
独身貴族のおっさんが逆行転生してしまった。結婚願望がなかったわけじゃない、むしろ強く思っていた。今度こそ人並みのささやかな夢を叶えるために彼女を作るのだ。
だけど結婚どころか彼女すらできたことのないような日陰ものの自分にそんなことができるのだろうか? 軟派なことをできる自信がない。ならば幼馴染の女の子を作ってそのままゴールインすればいい。という考えのもと始まる元おっさんの幼馴染育成計画。
※この作品は小説家になろうにも掲載しています。
※【挿絵あり】の話にはいただいたイラストを載せています。表紙はチャーコさんが依頼して、まるぶち銀河さんに描いていただきました。
∞
桜庭かなめ
恋愛
高校1年生の逢坂玲人は入学時から髪を金色に染め、無愛想なため一匹狼として高校生活を送っている。
入学して間もないある日の放課後、玲人は2年生の生徒会長・如月沙奈にロープで拘束されてしまう。それを解く鍵は彼女を抱きしめると約束することだった。ただ、玲人は上手く言いくるめて彼女から逃げることに成功する。そんな中、銀髪の美少女のアリス・ユメミールと出会い、お互いに好きな猫のことなどを通じて彼女と交流を深めていく。
しかし、沙奈も一度の失敗で諦めるような女の子ではない。玲人は沙奈に追いかけられる日々が始まる。
抱きしめて。生徒会に入って。口づけして。ヤンデレな沙奈からの様々な我が儘を通して見えてくるものは何なのか。見えた先には何があるのか。沙奈の好意が非常に強くも温かい青春ラブストーリー。
※タイトルは「むげん」と読みます。
※完結しました!(2020.7.29)
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
恋人、はじめました。
桜庭かなめ
恋愛
紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。
明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。
ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。
「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」
「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」
明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。
一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!
※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)
※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想などお待ちしています。
幸せのありか
神室さち
恋愛
兄の解雇に伴って、本社に呼び戻された氷川哉(ひかわさい)は兄の仕事の後始末とも言える関係企業の整理合理化を進めていた。
決定を下した日、彼のもとに行野樹理(ゆきのじゅり)と名乗る高校生の少女がやってくる。父親の会社との取引を継続してくれるようにと。
哉は、人生というゲームの余興に、一年以内に哉の提示する再建計画をやり遂げれば、以降も取引を続行することを決める。
担保として、樹理を差し出すのならと。止める両親を振りきり、樹理は彼のもとへ行くことを決意した。
とかなんとか書きつつ、幸せのありかを探すお話。
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
自サイトに掲載していた作品を、閉鎖により移行。
視点がちょいちょい変わるので、タイトルに記載。
キリのいいところで切るので各話の文字数は一定ではありません。
ものすごく短いページもあります。サクサク更新する予定。
本日何話目、とかの注意は特に入りません。しおりで対応していただけるとありがたいです。
別小説「やさしいキスの見つけ方」のスピンオフとして生まれた作品ですが、メインは単独でも読めます。
直接的な表現はないので全年齢で公開します。
【完結】好きって言ってないのに、なぜか学園中にバレてる件。
東野あさひ
恋愛
「好きって言ってないのに、なんでバレてるんだよ!?」
──平凡な男子高校生・真嶋蒼汰の一言から、すべての誤解が始まった。
購買で「好きなパンは?」と聞かれ、「好きです!」と答えただけ。
それなのにStarChat(学園SNS)では“告白事件”として炎上、
いつの間にか“七瀬ひよりと両想い”扱いに!?
否定しても、弁解しても、誤解はどんどん拡散。
気づけば――“誤解”が、少しずつ“恋”に変わっていく。
ツンデレ男子×天然ヒロインが織りなす、SNS時代の爆笑すれ違いラブコメ!
最後は笑って、ちょっと泣ける。
#誤解が本当の恋になる瞬間、あなたもきっとトレンド入り。
管理人さんといっしょ。
桜庭かなめ
恋愛
桐生由弦は高校進学のために、学校近くのアパート「あけぼの荘」に引っ越すことに。
しかし、あけぼの荘に向かう途中、由弦と同じく進学のために引っ越す姫宮風花と二重契約になっており、既に引っ越しの作業が始まっているという連絡が来る。
風花に部屋を譲ったが、あけぼの荘に空き部屋はなく、由弦の希望する物件が近くには一切ないので、新しい住まいがなかなか見つからない。そんなとき、
「責任を取らせてください! 私と一緒に暮らしましょう」
高校2年生の管理人・白鳥美優からのそんな提案を受け、由弦と彼女と一緒に同居すると決める。こうして由弦は1学年上の女子高生との共同生活が始まった。
ご飯を食べるときも、寝るときも、家では美少女な管理人さんといつもいっしょ。優しくて温かい同居&学園ラブコメディ!
※特別編11が完結しました!(2025.6.20)
※お気に入り登録や感想をお待ちしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる