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第三章 空を舞う赤、狂いて
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刺激的な空の旅を終えた太陽達は、切り立った崖に建つ建物に下りたった。
足が地に着いた途端、太陽は倒れ込む様に膝をついて、ウッと口を押さえた。リバースしそうだ。
「ダイジョブ?」
「大丈夫じゃない…」
ううー、と呻きながら建物を見ると、赤い石や岩で出来た建物だと気づいた。シンプルな作りだからこそ、赤の美しさが映えてる気がした。
ヒョイ、と鳥人間が太陽を横抱きにした。太陽が驚いてる内に、スタスタと建物の中に入っていくと、藁が積まれた場所に放り投げられた。
痛みを覚悟したが藁は驚くほど柔らかかった。自分の重みで何なら身体が沈むくらいだ。
「ココはお前が使え」
「え?」
悪男とショーキは部屋を出て行った。
もしかして具合が悪いのを見てベッド代わりに寝かせてくれたのかな?その割に雑だった気もするが。
藁が思いのほか気持ちよくて、まだ疲れが残っていた太陽は、いつの間にか眠りに落ちていた。
◇◇◇
夢を見ていた。
不思議とこれが夢だとわかった。
何故なら金色の男がいたから。
『姫』
闇の中、男は太陽にそう呼びかけた。
「前々から思ってたけど俺男なのに何で姫って呼ぶんだ?」
『貴方の本質が姫だからですよ』
中身が女っぽいって事?
地味に傷ついたが、ルースの前では恋する乙女みたいになってる自覚があるので、反論出来ないのが辛いところだ!
「それで、何でこの世界に俺を連れて来たんだよ。俺に何して欲しいんだ?」
『北に来ればわかります』
「そもそも!何で俺1人であんな森に放置したんだよ!」
『…貴方が私の手を振り解いたからですね。途中ではぐれたのは』
「うっ…」
これも心当たりがあって反論出来ない!
『もう私の封印だけでは持たない。瘴気が世界を埋め尽くす前にー』
金の男の声が小さくなっていく。
「待って!俺がもし聖女だとして、そしたらお前と…その…」
金の男が太陽の言葉を待つ様に見つめている。
こんな事、本当はわざわざ確認したくないけど!でも色々と気になるから勇気を振り絞って聞いた。
「お前と…あ、愛し合ったりとかしないといけないのかよ!?俺、好きな人いるから、嫌なんだけど…」
言ってて恥ずかしい!
今顔全体が真っ赤になってる自覚があった。
くっと男が笑った。姿が薄れていく。
『私もごめんです』
そう言い残して、消えた。
……。
「……は?」
◇◇◇
「は~!?」
憤りのあまり太陽は飛び起きた。
「初めて会った時に!あんな事していて!」
いきなり抱きつかれてキスされた事は今でも鮮明に覚えている。ファーストキスだったのに!
「いや、気にするな。あれは事故だ、きっと!」
『私もごめんです』そう言われて良かったじゃないか。むしろ願ったりだ。…ちょっと不満は残るけど!
少し落ち着いたところで、辺りを見回した。真っ暗だった。離れたところに、ガラスも無いただの四角い窓があったが、元々この世界は月も星もない。外も内も、同様の闇だった。
「寒い…な」
南にいた時より少し気温が低い気がする。
身体を少しでも温めようと藁に寄せて、いつもの温もりが無い事に気づいた。
そうだ。寒い筈だ。だって空がいないのだから。いつも寒さから守ってくれていた存在を思い出す。
それにルース。彼はいつも焚き火で暖をとってくれていた。あの薪や枝から聞こえる乾いた音や揺らめく炎が好きだった。
「ルースさんと空。心配してるだろうな…」
会えなくなった大切な人達を思い出す。太陽がエルフの里から消えて、2人はどうしたんだろう。きっと急いで探しに出てくれた筈だ。
でも運悪くラドに連れ去られ、今や魔王の配下と言われている西の本拠地まで連れ去られてしまった。
大切な人は、みんないなくなる。かつて零した言葉がまた現実になってしまった。
ずっと、わざと考えない様にしてたのに。なのに…夜は何だか寂しさが募る。
「ルースさん、会いたいよ」
ルースと想いを確かめ合ったのは昨日の筈なのに、もっと前に起きた出来事の様だ。
好きだと囁かれたのも、キスされたのも、身体を繋げたのも昨日の事なのにー。
一度思い出すと感情を抑えられなかった。悪男とショーキに聞かれない様に、声を押し殺して、泣いた。
寂しい。辛い。会いたい。
俺はココにいるよ。
本当は北になんか行きたくない。2人の側に居たい。
目を閉じれば、あの日のルースの家を思い出す。
ルースが何か作業をして、空が丸くなって寝てて。太陽がお茶を出す。
とても幸せな時間。
どうかせめて次見る夢は…少しでも幸せな夢でありますようにー。
◇◇◇
チチチ チュンチュン
何種類かの鳥の鳴き声で、目が覚めた。
ぼんやり寝起きの目で周囲を見ると、すっかり明るくなっていた。窓と言ってもガラスや扉は無く、壁に大きく四角く開いただけの穴なので、光も風も自然のままに入ってくる。
風は冷たいが、何故だか身体は温かかった。
自分の身体を見下すと、赤く綺麗な羽根が太陽を包んでいた。
後ろを振り向くと、何故か悪男が背中の羽根を広げて自分と太陽を包む様にして寝ていた。
どうして?いつの間に?
太陽が不思議に思ってると、窓から数羽の小鳥が入って来た。そのまま鳥人間の頭に止まり。
コツコツコツコツ!
一斉に頭を突いた。
「いってー!」
(多分)悪男の方が飛び起きる。小鳥達がパタパタとその頭上を旋回した。
呆気に取られている太陽に気づいて、悪男が「おはよ」と挨拶して来た。
不思議と右目は閉じられていて、左目の澄んだ綺麗な赤い瞳が太陽に向けてくる。
「…おはよう。何でお前がここに?」
「昨日、何か叫び声聞こえたから。様子見に来たんだ。あと、お前寝ながら寒そうだったし」
そう話す悪男の顔と手足は、何故か擦り傷だらけだった。
不思議に思いつつ、そうか、だから羽根で温めてくれたのかと納得する。
「ありがとう。寒かったから助かった」
「そっか!」
ニカッと笑った悪男に、再び小鳥達の猛攻撃が始まった。
「いてて!わかった!わかったから!相手してやるから、テメーらみんな表に出ろ!」
ヤンキーみたいな言い方で小鳥を追いやると、悪男自らも窓から外に飛び出た。
何をするのか気になって窓から覗いてると。悪男は腰のポケットから何かを取り出して辺りに放り投げた。
それを小鳥達が集まって食べ出す。
朝から小鳥達に餌やりするヤンキー。
魔王の配下だと聞いてたから、どれだけ残忍な種族なんだろうと身構えていたのに。イメージと違いすぎて拍子抜けだ。
むしろ人間のラドやエルフの少女達より遥かに好感がもてた。
「なぁ、悪男」
「変な名前で呼ぶな。何だ?」
「どうして西は魔王の配下にいるんだ?魔王は世界に瘴気をばら撒いてる悪いヤツなんだろう?」
悪男がこっちを見た。ちょっとムッとしているのがわかる。
「ちげーよ。お前こそ何言ってんだ」
「え?」
「逆だろ。今世界に溢れた瘴気を食い止めてるのは魔王様だ」
「え?」
それは、これまで太陽が学んできたこの世界の常識を根底から揺り動かす言葉だった。
ーーー
ちなみに、悪男が擦り傷だらけなのは、鳥目で夜はよく見えない中、太陽の元に来たからです。あちこち、ぶつけました。
足が地に着いた途端、太陽は倒れ込む様に膝をついて、ウッと口を押さえた。リバースしそうだ。
「ダイジョブ?」
「大丈夫じゃない…」
ううー、と呻きながら建物を見ると、赤い石や岩で出来た建物だと気づいた。シンプルな作りだからこそ、赤の美しさが映えてる気がした。
ヒョイ、と鳥人間が太陽を横抱きにした。太陽が驚いてる内に、スタスタと建物の中に入っていくと、藁が積まれた場所に放り投げられた。
痛みを覚悟したが藁は驚くほど柔らかかった。自分の重みで何なら身体が沈むくらいだ。
「ココはお前が使え」
「え?」
悪男とショーキは部屋を出て行った。
もしかして具合が悪いのを見てベッド代わりに寝かせてくれたのかな?その割に雑だった気もするが。
藁が思いのほか気持ちよくて、まだ疲れが残っていた太陽は、いつの間にか眠りに落ちていた。
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夢を見ていた。
不思議とこれが夢だとわかった。
何故なら金色の男がいたから。
『姫』
闇の中、男は太陽にそう呼びかけた。
「前々から思ってたけど俺男なのに何で姫って呼ぶんだ?」
『貴方の本質が姫だからですよ』
中身が女っぽいって事?
地味に傷ついたが、ルースの前では恋する乙女みたいになってる自覚があるので、反論出来ないのが辛いところだ!
「それで、何でこの世界に俺を連れて来たんだよ。俺に何して欲しいんだ?」
『北に来ればわかります』
「そもそも!何で俺1人であんな森に放置したんだよ!」
『…貴方が私の手を振り解いたからですね。途中ではぐれたのは』
「うっ…」
これも心当たりがあって反論出来ない!
『もう私の封印だけでは持たない。瘴気が世界を埋め尽くす前にー』
金の男の声が小さくなっていく。
「待って!俺がもし聖女だとして、そしたらお前と…その…」
金の男が太陽の言葉を待つ様に見つめている。
こんな事、本当はわざわざ確認したくないけど!でも色々と気になるから勇気を振り絞って聞いた。
「お前と…あ、愛し合ったりとかしないといけないのかよ!?俺、好きな人いるから、嫌なんだけど…」
言ってて恥ずかしい!
今顔全体が真っ赤になってる自覚があった。
くっと男が笑った。姿が薄れていく。
『私もごめんです』
そう言い残して、消えた。
……。
「……は?」
◇◇◇
「は~!?」
憤りのあまり太陽は飛び起きた。
「初めて会った時に!あんな事していて!」
いきなり抱きつかれてキスされた事は今でも鮮明に覚えている。ファーストキスだったのに!
「いや、気にするな。あれは事故だ、きっと!」
『私もごめんです』そう言われて良かったじゃないか。むしろ願ったりだ。…ちょっと不満は残るけど!
少し落ち着いたところで、辺りを見回した。真っ暗だった。離れたところに、ガラスも無いただの四角い窓があったが、元々この世界は月も星もない。外も内も、同様の闇だった。
「寒い…な」
南にいた時より少し気温が低い気がする。
身体を少しでも温めようと藁に寄せて、いつもの温もりが無い事に気づいた。
そうだ。寒い筈だ。だって空がいないのだから。いつも寒さから守ってくれていた存在を思い出す。
それにルース。彼はいつも焚き火で暖をとってくれていた。あの薪や枝から聞こえる乾いた音や揺らめく炎が好きだった。
「ルースさんと空。心配してるだろうな…」
会えなくなった大切な人達を思い出す。太陽がエルフの里から消えて、2人はどうしたんだろう。きっと急いで探しに出てくれた筈だ。
でも運悪くラドに連れ去られ、今や魔王の配下と言われている西の本拠地まで連れ去られてしまった。
大切な人は、みんないなくなる。かつて零した言葉がまた現実になってしまった。
ずっと、わざと考えない様にしてたのに。なのに…夜は何だか寂しさが募る。
「ルースさん、会いたいよ」
ルースと想いを確かめ合ったのは昨日の筈なのに、もっと前に起きた出来事の様だ。
好きだと囁かれたのも、キスされたのも、身体を繋げたのも昨日の事なのにー。
一度思い出すと感情を抑えられなかった。悪男とショーキに聞かれない様に、声を押し殺して、泣いた。
寂しい。辛い。会いたい。
俺はココにいるよ。
本当は北になんか行きたくない。2人の側に居たい。
目を閉じれば、あの日のルースの家を思い出す。
ルースが何か作業をして、空が丸くなって寝てて。太陽がお茶を出す。
とても幸せな時間。
どうかせめて次見る夢は…少しでも幸せな夢でありますようにー。
◇◇◇
チチチ チュンチュン
何種類かの鳥の鳴き声で、目が覚めた。
ぼんやり寝起きの目で周囲を見ると、すっかり明るくなっていた。窓と言ってもガラスや扉は無く、壁に大きく四角く開いただけの穴なので、光も風も自然のままに入ってくる。
風は冷たいが、何故だか身体は温かかった。
自分の身体を見下すと、赤く綺麗な羽根が太陽を包んでいた。
後ろを振り向くと、何故か悪男が背中の羽根を広げて自分と太陽を包む様にして寝ていた。
どうして?いつの間に?
太陽が不思議に思ってると、窓から数羽の小鳥が入って来た。そのまま鳥人間の頭に止まり。
コツコツコツコツ!
一斉に頭を突いた。
「いってー!」
(多分)悪男の方が飛び起きる。小鳥達がパタパタとその頭上を旋回した。
呆気に取られている太陽に気づいて、悪男が「おはよ」と挨拶して来た。
不思議と右目は閉じられていて、左目の澄んだ綺麗な赤い瞳が太陽に向けてくる。
「…おはよう。何でお前がここに?」
「昨日、何か叫び声聞こえたから。様子見に来たんだ。あと、お前寝ながら寒そうだったし」
そう話す悪男の顔と手足は、何故か擦り傷だらけだった。
不思議に思いつつ、そうか、だから羽根で温めてくれたのかと納得する。
「ありがとう。寒かったから助かった」
「そっか!」
ニカッと笑った悪男に、再び小鳥達の猛攻撃が始まった。
「いてて!わかった!わかったから!相手してやるから、テメーらみんな表に出ろ!」
ヤンキーみたいな言い方で小鳥を追いやると、悪男自らも窓から外に飛び出た。
何をするのか気になって窓から覗いてると。悪男は腰のポケットから何かを取り出して辺りに放り投げた。
それを小鳥達が集まって食べ出す。
朝から小鳥達に餌やりするヤンキー。
魔王の配下だと聞いてたから、どれだけ残忍な種族なんだろうと身構えていたのに。イメージと違いすぎて拍子抜けだ。
むしろ人間のラドやエルフの少女達より遥かに好感がもてた。
「なぁ、悪男」
「変な名前で呼ぶな。何だ?」
「どうして西は魔王の配下にいるんだ?魔王は世界に瘴気をばら撒いてる悪いヤツなんだろう?」
悪男がこっちを見た。ちょっとムッとしているのがわかる。
「ちげーよ。お前こそ何言ってんだ」
「え?」
「逆だろ。今世界に溢れた瘴気を食い止めてるのは魔王様だ」
「え?」
それは、これまで太陽が学んできたこの世界の常識を根底から揺り動かす言葉だった。
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