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第二章 闇に囚われし緑よ、いずれ
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奥の玉座の様な椅子に1人のエルフの男が座っていた。
見た目はちょっとルースに似ている。だけど彼よりも年上で、凛々しい雰囲気を纏う男性だった。
その隣には、茶髪と茶色い瞳の美しい女性が座っている。この世界で初めて見る女性だった。その特徴から、彼女はエルフでなく人間である事がわかる。
そして2人を守る様に、数人のエルフが左右に立っていた。
「おかえりルース」
「長。ただいま戻りました」
「ふむ。今回は珍しい客人が2人もいるな」
「紹介します。途中で知り合ったセーヤとソラです」
太陽がペコリとお辞儀をする。空はフン、と鼻を鳴らして終わりだった。
「いやいや!そいつ東の森神だろ。森を抜け出して何やってるんだ!」
緑の長が至極当然なツッコミを入れた。見た目の高貴な雰囲気と違い、意外に庶民的な人なのかもしれない。
「森神と長は孫のガソルに引き継いだ。もうオレは自由の身だ」
「孫!?」
空の衝撃発言に思わず太陽の声が出た。
みんなの視線が太陽に注目する。
会話の邪魔するつもりは無かったので、すみません、と謝って慌てて口を両手で塞いだ。
「あと、お前何だその名前は。聖女様から賜った御名はどうしたんだ?」
!?
長の言葉に再び衝撃が走る。
空は確かあの時「つけた本人が消え、もう名を呼ぶ者もいない」と言っていた。それがまさか聖女様だったなんて!
空のアホー!
太陽の心の叫びが伝わったのか、空がクックックと笑い出した。
両手で口を塞いだままの太陽に近づき、肩に手を回した。
「今のオレの主はこのセーヤだ」
「何だと?」
「そして闇堕ちした俺を救ったのもコイツだ」
「!?」
場の空気が変わった。
エルフの長を始め、周囲のエルフ達が太陽に注目したのがわかった。
多くの視線を感じて緊張する。
「ルース本当か?」
「残念ながら僕は直接は見ていません。ただ名づけた瞬間には居合わせました」
「…それで?」
「ソラと名をつけた時に金の光が出ました」
それまで大人しかった護衛のエルフ達がザワリとし出す。
尊敬、疑い、値踏み。様々な視線を感じて何だか気後れしてくる。
「ねえベイティ。私喉乾いたわ。この先はお茶でもしながら話しましょう?」
長の横の女性が長の服を引っ張った。長が慌てて、わかったよ、と頷き横に付き添っていたエルフにすぐ準備する様に指示を出した。
張り詰めていた空気が霧散して、太陽はホッと息を吐く。
ふと、女性と目が合うとパチッと何か合図する様にウインクをしてきた。
もしかしてこの場の空気を変える為?
女性の気遣いに気づいて、太陽は感謝を伝える為、ペコリと頭を下げた。
見た目はちょっとルースに似ている。だけど彼よりも年上で、凛々しい雰囲気を纏う男性だった。
その隣には、茶髪と茶色い瞳の美しい女性が座っている。この世界で初めて見る女性だった。その特徴から、彼女はエルフでなく人間である事がわかる。
そして2人を守る様に、数人のエルフが左右に立っていた。
「おかえりルース」
「長。ただいま戻りました」
「ふむ。今回は珍しい客人が2人もいるな」
「紹介します。途中で知り合ったセーヤとソラです」
太陽がペコリとお辞儀をする。空はフン、と鼻を鳴らして終わりだった。
「いやいや!そいつ東の森神だろ。森を抜け出して何やってるんだ!」
緑の長が至極当然なツッコミを入れた。見た目の高貴な雰囲気と違い、意外に庶民的な人なのかもしれない。
「森神と長は孫のガソルに引き継いだ。もうオレは自由の身だ」
「孫!?」
空の衝撃発言に思わず太陽の声が出た。
みんなの視線が太陽に注目する。
会話の邪魔するつもりは無かったので、すみません、と謝って慌てて口を両手で塞いだ。
「あと、お前何だその名前は。聖女様から賜った御名はどうしたんだ?」
!?
長の言葉に再び衝撃が走る。
空は確かあの時「つけた本人が消え、もう名を呼ぶ者もいない」と言っていた。それがまさか聖女様だったなんて!
空のアホー!
太陽の心の叫びが伝わったのか、空がクックックと笑い出した。
両手で口を塞いだままの太陽に近づき、肩に手を回した。
「今のオレの主はこのセーヤだ」
「何だと?」
「そして闇堕ちした俺を救ったのもコイツだ」
「!?」
場の空気が変わった。
エルフの長を始め、周囲のエルフ達が太陽に注目したのがわかった。
多くの視線を感じて緊張する。
「ルース本当か?」
「残念ながら僕は直接は見ていません。ただ名づけた瞬間には居合わせました」
「…それで?」
「ソラと名をつけた時に金の光が出ました」
それまで大人しかった護衛のエルフ達がザワリとし出す。
尊敬、疑い、値踏み。様々な視線を感じて何だか気後れしてくる。
「ねえベイティ。私喉乾いたわ。この先はお茶でもしながら話しましょう?」
長の横の女性が長の服を引っ張った。長が慌てて、わかったよ、と頷き横に付き添っていたエルフにすぐ準備する様に指示を出した。
張り詰めていた空気が霧散して、太陽はホッと息を吐く。
ふと、女性と目が合うとパチッと何か合図する様にウインクをしてきた。
もしかしてこの場の空気を変える為?
女性の気遣いに気づいて、太陽は感謝を伝える為、ペコリと頭を下げた。
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