【完結】壊された女神の箱庭ー姫と呼ばれていきなり異世界に連れ去られましたー

秋空花林

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最終章 運命を創る者

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 席を立ったルースの腕を太陽は乱暴に引っ張って、ソファに押し倒した。

「どこに行くんですか!?」
「タ、タイヨウ?」

 驚くルースに太陽は馬乗りになった。太陽は怒っていた。勝手なルースの言い分にも、その考えにも。

「伴侶になるって2回も約束したのに、また反故にするんですか!?結婚詐欺で訴えますよ!?」
「でもそれは、僕が君を洗脳したから」
「洗脳するくらい俺の事が好きなんですよね!?」

 これでそんな事無いなんて言ったら1発殴ってやる!

「そうだよ!」

 ケンカ腰の太陽に、ルースの声もつられて荒くなる。

「絶対に幸せするつもりだった!」
「じゃあ、何で離れようとするんですか?」

 限界だった。ポロポロと太陽の目から涙が溢れる。

「だって!東の村でソラと寝てたじゃないか」
「…っ、あれは」
「それに西の館でもソラや僕よりワルオを優先してた!」
「そ、それは」
「自信が無いんだ…僕は君に家族だとも、家族になりたいとも言われた事は無いから…」

 ルースは顔を伏せた。感情を堪えるのに必死で声が震えていた。

 家族。

 それは目の前の少年にとってとても大切な意味を持つ。この世界に来て、太陽の過去を知り、ルースは尚更それを強く感じた。

 幾度、伴侶になると約束をし合っても。

 その想い自体が、実は魅了によって作られたものだとしたら…?

 だからこそ、魅了など関係なく、太陽にとって家族扱いとなったソラとワルオの存在は大きい。

 もし、自分があんな事をしなければ…。

 そんな思いが渦巻いて、ルースは太陽の顔を見れなかった。

「ルースさん…」

 一方、太陽にとっては、そんなルースの態度は意外でしかなかった。

 太陽にとってルースは常に追いかける相手だったからだ。

 だって、いつも彼には相手がいたし、周りがほっとかなかったから。

 自分はルースに選んでもらう側だと思っていたのだ。

 でも…違ったのだ。

「ルースさん。俺の家族になってください」

 太陽の言葉にルースは顔を上げた。太陽が真っ直ぐルースを見つめていた。

「空と悪男も大事です。だけど、俺がこの先、人生を一緒に歩む意味で家族になりたいのは貴方だ。もし誰か1人を選べというなら、俺は貴方がいい」
「タイヨウ…」
「俺を好きで洗脳したなら責任取って俺を伴侶にして下さい。もっともっと魅了して俺の事を離さないで」

 太陽はルースの両腕を押さえて口づけた。

 ルースはされるがままだ。

 抵抗されても、文句を言われても、意地でも縋ってこのまま伴侶にしてもらう。とっくに太陽の心は覚悟が出来ていた。

 ルースの口を開いて舌を絡めて吸った。ルース自身を貪る様に。互いの唾液で、ルースの口から涎が垂れていく。ん、ふ、とルースの口から悩ましげな声が漏れ出た。

 片手でルースの両手首を掴んだまま、もう片方の手はルースのズボンの中に差し込んだ。そこはもう固さを持ち始めていた。

「…本当にいいの?」
「いい加減しつこいです。貴方が俺を魅了したんじゃない」

 グイ、とルースの物を握り擦った。先端が濡れそぼりズボンの中からいやらしい音がした。

「俺が貴方を魅了したんだ」

 ピクリと、ズボンの中でルースの物が反応した。十分な固さになったのを確認して、太陽はルースの上から下りた。

 そして自らのズボンと下着をルースの前で下ろした。ルースは太陽の姿に釘付けになっている。

 テーブルに手をついて、太陽はルースへお尻を向け割れ目を指で広げて見せた。

「だからここに貴方の生命を注いでください」



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