【完結】僕の異世界転生先は卵で生まれて捨てられた竜でした

番外編

それでも僕たちは･･･

あれから大陸を行けるところまで行った。

寒いところも暖かいところも、涼しいところや砂漠だって。

その時の気分で住む場所を替えて、たまにエルフの里に行って暫く休んで･･････。


何時だってユーリと一緒。

楽しいことも辛いことも、哀しいことも嬉しいことも。

ユーリと一緒にいいことは二倍。悪いことは分け合って半分こ。

時々冒険者ギルドに顔を出して、何人かのギルマス達の代替わりを見てちょっと寂しくなったり。

エルフの里に子供が生まれてお祝いに行ったり。
それを見てユーリが可愛いを連発していて、子供が欲しいのかなって僕が張りきりすぎて抱き潰しちゃったり。

なんてことない日常を送る日々。

ユーリと見るこの世界が大好きだ。


　　　◇◇◇


竜人の里の者がランを訪ねて来た時、俺はちょっとだけ不安だったんだ。

もしかしたら、一度くらい行ってみたいとか、行ったら住みたいとか言うんじゃないかって。

でもランは全く心を動かされなかった。
ハッキリ拒絶したんだ。

俺は密かに狂喜した。

ランは俺を選んでくれた。
俺を優先してくれたんだ。

きっと俺は、ランと出逢う運命だった。
もう、ラン無しじゃ生きていけない。

俺の方こそ重たい愛だ。


大陸中を歩き、気ままに気に入った街に住んで、時々エルフの里に帰る。
この間、子供が生まれたからと顔を見に行ったら、可愛いこと！

それに拗ねたのか、嫉妬した？　ランに抱き潰されたり。

でも内心は嬉しかったんだ。

なんてことのない日常を送る事がこんなに愛おしい。

ランといれば退屈な事なんて一つもない。

これからの長い年月、死ぬまで一緒。
なんて素晴らしい。

たまに顔見知りが儚くなって、寂しい気持ちになるけど、それでも俺達はまた縁を繋ぐ。

ランと一緒に、幸せは倍に、不幸は半分に。


ランと見るこの景色と愛おしく思いながら。



－－－俺達はこの世界を生きていく。