【完結】三度目の正直ってあると思う?

エウラ

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飼い犬に手を噛まれた(sideアーノルド)*

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*別CPのR18あり。背後注意*




俺達が愛し慈しんで護ってきた至宝ノクティスが攫われた。



ドコにでも居そうな平凡顔で、国民に多く居る焦げ茶色の髪と目。
下級騎士の家の出だったが、腕は確かだったし、ノクティスを見る目に変な感情も見られなかった。

だから採用した。

しかしソイツは何食わぬ顔で、さも人畜無害という姿勢を崩さず、10年も俺達を・・・ノクティスを欺き続けたのだ。

---初めからノクティスだけを狙っていたのだ。

飼い犬に手を噛まれたとはこの事だ。


ノクティスの18才の成人の誕生日当日。

邸中が準備でバタバタとしていた隙を突いてノクティスを連れ去ったアイツは、あろう事か、高所が苦手なノクティスを街で一番高い時計塔の屋根から突き落とした。

幸いにも、先祖返りで竜人だったギルバートが空中で掴まえて無事だったが・・・心臓が止まるかと思った。

その後直ぐにアイツは騎士達に捕縛された。
どうやらノクティスの死を見届けた後に自決しようとしていたらしい。

その際、禁忌魔法を発動して来世でも巡り逢えるようにしていたようだ。

死してもなお魂を縛る禁忌魔法呪い

---このせいでノクティスはしなくてもいい恐怖の日々を送っていたのか。

ほぼ同時に死んで発動させるそれは、今回は失敗だ。

いや、そもそも次はない。

ノクティスは兄と生きて、お前は先に死ぬのだから。


諦めたように過去の、最初の有翼人の殺害から二度目の異世界での殺害、今回の殺害未遂を洗いざらい吐いた後、『愛していたんだ』とポツリと漏らしたアイツに。

「愛ってのは、叶わないと分かっててもその相手の幸せを願うモノだと俺は思ってるけどな。お前のはただの独り善がりの自己満足だ」

返事は返らなかったが、元から期待などしていない。

どうせアイツは3日後に処刑される。
気にかける優しさは持っていない。


それからきっかり3日後、ヤツの処刑を見届けてから自室に戻って溜まった書類に目を通していると、公爵家騎士団団長の息子で副団長を任されているシリウスが声をかけてきた。

シリウスは俺の乳兄弟でもある。
俺の一つ上だ。
ずっと俺の護衛を務めている為、今回の事件中も俺と一緒にいた。


「・・・アーノルド様、少しお休み下さい。ノクティス様の件からほとんど休み無しで、体を壊しますよ」
「・・・・・・分かってる。これだけ目を通してしまうから」
「これだけですよ」

そういって、俺が持っていた書類を読み終えてサインをしたらサッサと侍従に渡して人払いをする。

「何で人払いをするんだ?」

疑問に思って聞くと、何やらいい笑顔を返された。
背中がゾクッとした。

「貴方のお世話をするためですよ」
「・・・俺は一人でも自分のことは出来るが?」
をするんです。心配しなくても公爵閣下から許可は頂いておりますので」

いやいや、何の心配?
何の許可?
父上---っ?!



執務室の隣は俺の自室だ。
効率を考えてこの配置なのだが、今回ばかりは徒となった。

シリウスにひょいと持ち上げられてあっという間に浴室に連れ込まれる。
そして物凄い手際の良さで裸に剥かれる。

シリウスは同時進行で自身の服も脱ぎ捨てて裸になった。

いやお前ドコでそんな技術を磨いたんだお前は侍従じゃなくて騎士団の副団長だろうそんな無駄なスキル上げてんじゃねえよ!

-なんて頭の中でノンブレスで叫んじゃうくらいには俺はパニクっていた。

「子供の頃はよく一緒に入ってたろう? 乳兄弟なんだし」

いやそれ、何歳いつの頃の話?!
精々が5歳くらいだよねえ?
それ以降はある理由で侍従はおろか使用人も俺に触れる事を禁じられて、自分のことは全て自分でやるようになった。

その時から、乳兄弟という理由でシリウスだけは俺に触れる事を許可されていて、湯浴み以外は側で俺の世話を焼いてくれていたが。

今まで絶対に湯浴みには手を出さなかったのに、何で今?!
さっき父上の許可はとったって言ってなかったけ?!
え?え?
許可って、そういう・・・・・・?

---訳が分からない。


俺がパニクっている間にシリウスに髪も体も洗われていて、いつの間にか湯船に浸かっていた。
ええ、俺、どうすりゃ良いの?

俺より頭一つ分高いシリウスが俺の頭の上でご機嫌に鼻歌を歌っている・・・。
どういう絵面?

俺は兄上よりも細くて筋肉が付きにくいせいか、全体的に厚みが薄い。
コレには俺の体質が関係しているのだが、それを知っているのは俺の家族とシリウスの家族(乳母と騎士団長)、執事長に侍女長のみ。

この俺の体質が、他人に体に触れる事を禁じた理由で。

おそらく父上が許可を出してシリウスがこれからしようとしている事と関係ある。


浴室から出て軽く体を拭くと、おざなりにガウンを纏って寝室へ向かう。

---そういうことだ。

俺はこれから抱かれるのだ。
初恋の男シリウスに。



ことさら優しくベッドに寝かせられて思わず顔を上げると、いつもの穏やかに笑う顔の中に獰猛な獣を見た気がして、思わず震えた。
それにクスッと笑うシリウス。

「怖がらないでアル。ずっと好きだった。やっとお前を俺のモノに出来る」

---へ?

「・・・お前、俺の事、好きだったの?」
「ああ」
「いつから? そんな、全然・・・」
「そんなの、お前が生まれたときからに決まってる。一目見て、俺の半身番いだと思った」

そういって愛おしそうに頬を撫でる。
背筋がゾクッとした。

「俺が狼の獣人の血を引いてるのは知っているだろう? 先祖返りではないが、を求める本能が強いんだ。それであの日・・・」
「・・・あの日?って・・・・・・あ?」

シリウスと最後に入浴した日、俺は逆上せてほとんど記憶にないが、あれから他人の接触禁止と一人での入浴になったんだっけ。

ただ、暫く首に包帯を巻いていた。倒れてぶつけたから、と言われたから気にも留めてなかったが。
そういえばその後、髪は襟足を伸ばせとか襟元を隠すような首の詰まったシャツを着るようになって・・・・・・。

え?

「まさか・・・・・・」

無意識にうなじを摩った。
そういえば微かに凹凸が、のように・・・・・・。

「あの時、噛んじゃった」

てへぺろ、と音が付きそうな顔でサラッと言われて。

まさかここでも飼い犬に噛まれた・・・?!

「はあっ?! じゃあ何、俺、あの時すでに番ってたの?!」
だけど、ゴメンね?」
「ちっとも悪いと思ってない顔で言うな! クソがっ!」
「っとに、誰がそんな言葉遣い教えたんだ。そんなお口は塞いじゃおうな」

そういってシリウスは俺のファーストキスを事もなげに奪い、そのままガッツリディープキスに移行した。

「ぅ、ん・・・・・・は、シリ・・・ス」

口腔内を縦横無尽に動く他人の舌が、シリウスのモノだと知っているから、気持ちいいキモチイイ・・・。

「・・・は、シリウス・・・好きだ」
「知ってた」
「ずっと、俺も、好きだった。嬉し・・・」
「うん。俺も、最高に幸せ。ちゃんと番うから、結婚しよう。アーノルド」
「---うん、うん。俺をお嫁さんにして、シリウス」


寝室にぐちゅぐちゅ、いやらしい水音が響く。肌がぶつかる音に、引っ切りなしに聞こえるアーノルドの嬌声。

何度目か分からない白濁をアーノルドの胎に注ぐ。
アーノルドのうなじには、新しく噛み直したシリウスの歯形が薄らと血が滲み鬱血して付いていた。

最初に達した時に噛んだモノだ。
噛んだ衝撃でお互いに達してしまった。


あの日、アーノルドと一緒に湯浴みをしていたら、彼から芳しい香りがしてきて、気付いたらアーノルドのうなじを噛んでいた。
異変に気付いた母が急いで公爵様を連れて来て事と次第を説明し、アーノルドはひとまず手当をして休ませた。

「シリウスはアーノルドの事が大好きなんだね?」
「はい。私の半身です。番いです。あの方の為ならばこの命惜しくはありません」

例えこの場で不敬だと殺されても。
そんな俺に公爵様は優しく笑って、アーノルドの秘密を教えてくれた。

曰く、彼は男性だが孕み腹で、あの容姿に加えて家柄などもあり、これから色々な男に狙われるだろうと。

孕み腹とは、番い以外でも子を成せる男性の事をさす。
生まれつきだが、数は少ない。
遺伝とは関係ないようだ。

番いならば番った時に体質が変化して孕み腹になるが、番った相手としか子を成せない。
一方、元々が孕み腹の男性は性交をすれば誰とでも孕める。

故に既成事実を作れば・・・という輩は多いのだ。

「まだ正式な番ではないが、私達も見るに、アーノルドは君のことを好きなようだし、大人になるまで、あの子を護って、それから正式に番って欲しい。出来るかい?」
「公爵様がそう仰るのなら、やります。出来ます! ありがとうございます!」


それからは必死に鍛錬をした。全てはアーノルドを護るために。
アーノルドはあの時の事を余り覚えてないそうだが、それが返って良かった。
変に避けられなかったから。


その一年後、公爵様が従兄弟の忘れ形見という綺麗な赤子を連れて来た。
アーノルドの兄のギルバート様が認定していた。
同じく番いを求める気持ちに親近感が湧き、ギルバート様とも色々やり取りをしたり。


そうしてノクティス様の件が無事に解決したのを期に、公爵閣下からお許しが出たので今こうして正式に番い、身も心も結ばれた。

孕み腹故に筋肉の付きにくい細い体を撫でさする。
ピクピクと跳ねる体を宥めて己の逸物を胎内から抜くと、どろりと溢れる白濁にうっそりと笑う。

ひくひくするアルの秘所をそっと撫でるとピクッとしたが、すでに意識がなく眠りに落ちていた。

「無理をさせてゴメンな」

『悪いと思ってないだろうが!』

そんな声が聞こえてきそうな気がしてふふっと笑うと、アルの身を清めるために浴室に向かうのであった。



数時間後、アーノルドがヤり過ぎだとシリウスに文句を言っているのを、アーノルドの様子を見に来たギルバートとノクティスに聞かれて、顔を真っ赤にしてシリウスの胸に顔を埋めていた。

『可愛い!』

三人がそう思っていたことをアーノルドは知らない。























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