🐈せっかく猫になったのに~病弱な第二王子に身代わりを押し付けられた件

tobe

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1 フォレサクレ王国

5 僕の日常

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「ナー ナー」

僕のお腹をくすぐるマオリに一生懸命に抗議するけど、マオリの手は止まらない。

「マダナ いい子にしていてね」

僕を抱っこしているレーナが言うけど、くすぐったいんだってば


毎日、マオリは僕の”健康観察”をする。いくら僕が「元気だよ」って言っても人間には通じないんだからしょうがないね

健康観察はあまり好きじゃないんだけど、マオリが来てからいいこともあった。

一つは僕が「ナー」って言うのはNOの時が多くて「マー」って言うのはYESの時が多いってマオリが発見した事。これは僕自身も気が付いてなかったけど、その発見をレーナにいうのを聞いてから僕は意識的に「マー」と「ナー」を使い分けることにしたよ。あくびをする時にも「マー」とか「ナー」って言っちゃうんだけどね

もう一つは僕のテリトリーがこの部屋だけというのは僕にとってストレスが大きいからと外に出られるようになったこと

ヒャッホー

毎朝の健康観察が終わったら、レーナのポシェットに入って首から上だけ外に出す。魔法訓練エリアについたらマオリも一緒にレーナの魔法訓練を眺める。

マオリの膝の上から高い空を眺めたり 風を感じながらウツラウツラするのは本当に気持ちいいんだ。ピシってぬいぐるみになるよりもクタクタのぬいぐるみになる方が楽ちんだっていうのも外に出るようになってから発見したんだ


「マグダレーナ様、今日はこのあたりで指導は終わりにします」

レーナの先生の声で僕はパチリと目を覚ます。

「はい、もうしばらく自習してから戻りますわ」

やった!やった!遊べる!遊べる~

レーナは僕のために”認識阻害魔法”を会得してくれたんだ。すごいでしょレーナって天才だよね~!!

「もっと わたくしに力があればマダナがもっとのびのび遊べるようになるでしょ?頑張るわね」

レーナは訓練エリアに魔法をかけながら眉を寄せるけれど、十分に遊べる広さだよ。こっちの端からあっちの隅までピョーンって飛んでも届かないし、レーナと追いかけっこしたり、レーナが飛ばす黒いボールを捕まえたり、すっごく楽しい

「そろそろ 時間切れですね」

「ナー ナー」

マオリの声に一応は抗議するけど、レーナに抱っこされてポシェットに入れられたら帰りはもう顔を出している元気はなくて、ポシェットの中でクルリと丸くなる

「さあ、学習室へ参りましょう」


魔法訓練の後は学習室でレーナはお勉強なんだ。また子供なのに大変だよね。でも僕に出来る事は無いから先生の声を子守歌にまた眠る


「だからね わたくしはマダナが一番大好きなの」
「では 私は?」

「マオリは三番目、ううん四番目かしら」
「二番目はどなたですか」

「お父様とお母様よ」
「お二人とも二番目ですか」

「そう、でも、お二人ともマダナのようにわたくしに寄り添ってはくれないでしょう」
「私は寄り添いますよ」

「本当 うれしいわ マオリはわたくしの姉上ね」
「恐れ多いことでございます」

「叔父様も二番目に好きよ」
「え?」

「だって、わたくしの事 とても気にかけてくださるもの」
「はあ?」

「あとはお兄様かしら わたくしの名前を知っているのは……」
「マグダレーナ様 あと2年でございますよ。王女としてのデビューをなされば、国中可愛らしい王女の話でもちきりになりますよ」

レーナは可愛いだけじゃ無くて、賢いし、魔法だって上手なんだよ 僕は眠りながらそう付け加えた。

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